IRにおける「およびと及び」の表記を見てみると、企業担当者の姿勢が分かります

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こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マンです。

投資家の皆さんはIR資料を読み込んでおられることと思います。その中で出てくる「および と 及びの使い分け」を気にしたことはあるでしょうか?

 

使い分けってどういうこと?

まずはこちらをご覧下さい。ファーストリテイリングのIR資料です。

資料を開いたら Ctrl + Fキーで検索ウィンドウを出し「および」と入力します。

ファーストリテ および

このIR資料では、全部で12件の「および」が使われているようです!

さて、次にこちらをご覧ください。

ファーストリテ 及び

「及び」で検索をかけると….!なんと142件ヒットしました。

ダメじゃん!

最近決算が発表された他の企業も見てみましょうか?

ジャフコ 及び:39件 および:0件  ^^

リコーリース 及び:30件 および:0件 ^^

安川電機 及び:31件 および:5件 ヾ(`Д´*)ノ

念のため申し添えておきますと意味的な使い分けは関係ありません。「ひらがなor漢字」の違いだけです。このように及びとおよびで検索すると、その使い方を統一できている企業とできていない企業があります。

 

なぜこんなことを気にしてるのか?

誰かに聞かれた時に「理由を説明ができないから」です。

「会計」のことを英語では「Accounting(アカウンティング)」と言います。この言葉には「説明する」という意味があります。会計を職業とする人をアカウンタントと呼びますが、それと関係があるのか全然分かりませんが

経理マンは「説明できないこと」を極端に嫌う人種です。

部長「そこのクールな君、今年の利益は普段より妙に高いのだが、ナゼかね?」

私 「今年放送予定だったCMの制作が遅れていて、広告宣伝費の払いがまだ起きていないんです。だから、逆に、翌期は費用が多めにでますよ(前髪をかきあげながら)」

部長「そうか、ありがとう(若いのにやるね…見込みアリ…!)」

ちゃんと説明できるとこうなるわけですね。逆に、ちゃんと説明できないとポンコツの烙印を押されます。

「なんでも説明できるようにしておかないと!」

この病気をこじらせた結果

「およびと及びの使い分けをしっかりしないと…使い分けの理由がないなら、統一しないと…」

となってしまうのですね。いや、本質的にはほんと無意味だと思いますよ。

でも、なぜおよびと及びが混在しているのか?と聞かれたときに、「そんなこと気にしてませんでした」というワケにはいかないのです。何をバカなことを言っているんだと思う方もいるかもしれませんが、IR資料作成システムで「及びとおよびの整合性チェック機能※」が実装されたほどなので、どこの企業も(無駄に)悩んでいたところなのだと思います。

※ならびにと並びに、またはと又は、なども同じ悩み

 

なぜ混同が起きるのか?そして起きる悲しいコミュニケーション

で、そもそもナゼこのような「混在」が起きてしまうかというと、1つのIR資料の中でパート毎に担当分けがされていて人によって言葉の使い方が違うからです。同じ人が書いて、同じ人がチェックしていれば簡単に統一できるのですが、書く人も確認者も全体感なんて知らないので、そんなことは気にしていないのです。

そして、あるとき悲しいコミュニケーションが発生します。

私 「〇〇さーん、ここのおよびなんですけどぉ、今後は及びにして下さいよぉ」

〇〇「なんで?」

私 「大事ですよね!統一感!」

〇〇「あ、はい、覚えてたらね。(この人、暇なのかな…)」

違うんです。頑張ってるんです。

私 「△△さーん、ここのおよびをぉ、今後は及びにして欲しいんですけどぉ」

△△「俺、今忙しいんだけど」

私 「僕もです」

△△「….そんな細かいことやってられないよ!どうせ誰も見てないって!」

私 「△△さんは、誰も見ていないからと言ってアンパンマンのパンツはいてるんですか?見てる見てないの問題じゃないでしょ!」

△△「….。」

いや、ほんとね。役員とか他部署の部長が聞いてくることがあるんですよ。及びとおよびが混在してるって。又はとまたはが混在してるって。エラい人にこういうことを言われたら、対応するようになるのが日本のサラリーマンです。効率とか、そういうのないです。

 

まとめ

以上、およびと及びの使い分けでした。

「投資家に対して、見やすく分かりやすくしなくてはいけない」

「投資家に対して、いい加減なものを見せるわけにはいかない」

「投資家に聞かれたら、ちゃんと説明できなければならない」

及びの使いわけなんて細かくてつまらないことに見えるかも知れませんが、IR資料作成担当者には、資格云々よりもこのようなことを真摯に考えられる姿勢が大切なのかも知れません。IR資料は「投資家のため」に作成しているものですからね。

このような細部にまで気を配れる企業は、信頼できると思います。なぜなら、こんなところにまで気を配れるほど人員に余裕があるからです。内部統制も安心ですね!

私個人としては、投資家の皆さまから「及びとおよびの表記なんて気にしない」という署名が20万票集まって企業に提出される日を心待ちにしております。

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

シーウィード

こびと株.comのボス(役割:投資対象の選定)。「お金の話」と「健康」をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計職人。40歳時点で、給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。