投資家に資格(簿記・FP・宅建士など)は必要なのか?

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こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マンです。

株式投資や不動産投資をするにあたり、資格は必要なのでしょうか?

この問題に対して、こびと株.comメンバーはこのように考えてきました。

  • 資格と投資成果の関連性は薄い
  • 一方で、投資は総力戦。資格(知識)があって困ることはない

 

最近では、「あって困ることはない」という段階からもう一歩考えを進めて、このようにも考えています。

  • 取引相手が持っている知識水準には、近づく努力をすべき(関連資格は取得すべき)

今日は、この話題についてです。

 

取引相手とは誰か

株式投資の相手

こびと株.comメンバーは、株式投資のリターンの源泉を「株価」に求めていません。安く買って高く売る(トレード)を投資目的とはしていないのです。

したがって、形式的には株式の売買をしているものの、私達が想定している株式投資の相手は機関投資家や個人投資家ではありません。

 

安定的に高水準の配当金を得ることを目的とする投資手法を採用する場合、投資の拠り所となるのは「財務諸表」に他なりません。

もちろん定性的な情報やマクロ環境も考慮しますが、究極的にはそのような事業環境もすべて財務諸表に反映されると考えています。

 

このように考えた場合、私達が想定する株式投資の相手方は財務諸表を作成している「企業」です。彼らとの対話を通じて企業価値を評価し、株式市場という仕組みを通じて株式を取得しているのです。

  • なぜ売り上げが落ちたのか?
  • 投資有価証券の取得目的は何か?
  • 原価低減の取り組み内容は?

このような質問を企業に行い、投資に値するか(保有に値するビジネスか)どうかを見極めていくことになります。

そのためには、財務諸表を作成している企業サイドと同じレベルの会計知識があると実に話がスムーズに進みます。

もともと、企業が持っている情報と投資家が持っている情報の間には非対称性があります。この情報の非対称性を解消するためには、こちらから積極的な働きかけを行う必要があります。

 

知識には3種類の知識があると言われています。

  1. 知っている知識
  2. 知らないことを知っている知識
  3. 知らないことを知らない知識

相手方(ここでは、財務諸表作成会社)との情報の非対称性を解消するには、財務諸表に関して③を減らす必要があります。

「ここが分からない!」と認識することができれば質問することができますが、「知らないということすら認識できていない」のでは、質問することすらままなりません。

今のところ、私達の投資スタイルを行ううえで、日商簿記1級の知識は大変役に立っています。もし会計知識がなければ、この投資スタイルは成り立っていないと思います。

 

不動産投資の相手

実際に自宅マンションを取得するまでは、不動産投資の相手は「売買相手」だと思っていました。しかし、最近では不動産投資の相手は「仲介会社」だと考えるようになっています。

現在の日本の商慣習においては、仲介会社が入らずに個々人が2者間で売買を行うケースは少数だと思います。

基本的には、仲介会社を通じた3者・4者間取引が基本になっています。売買相手と直接やりとりをすることはほとんどありません。

 

良い情報を得られるか?悪い情報を掴まされるか?

これは、自分と仲介会社の担当者との関係で決まると思っています。

仲介会社には「売りたい事情」がありますから(売買が成立することで利益が得られるため)、彼らが提供してくる情報が必ずしも自分の役に立つとは限りません。

仲介会社の担当者と良い緊張関係・信頼関係を築くことが不動産投資を成功させる1つのポイントになるかも知れないと、実際にいくつもの仲介会社の担当者とやりとりをするなかで考えるようになりました。

 

こうなってくると、「仲介会社の担当者がどのような教育を受けてきたか」を理解することは、相手のことを理解するうえで重要な要素になってきます。

具体的には、不動産業界のマンモス資格「宅地建物取引士(宅建士)」の学習内容などですね。

財務諸表作成者(企業サイド)が持っている知識を持つことで、企業とのコミュニケーションを円滑に進めることができたように、仲介担当者が持っている知識を持つことで、同様に円滑なコミュニケーションを図ることができるようになると考えています。

 

宅建士を学ぶことで

  • 不動産業界の共通言語を学ぶことができる
  • 不動産業界の営業担当者の教育カリキュラムを知ることができる

これは(コスパはさておき)それなりのメリットがあるのではないかと思っています。

 

その他投資の相手

広い意味では、保険もある種の投資と言えるでしょう。

保険の販売者は、保険加入者の事情はさておき「売りたくて売りたくてしょうがない」というのが実情です。

このようなインセンティブを持つ販売担当から、不利な保険商品を売り込まれないために必要なのは、やはりこちらが相手と同等と(またはそれ以上の)知識を持つことです。

私は保険にも加入していますが、もしFPなどを取得せずに営業担当に言いなりになっていたらと思うと怖くなることがあります。

もしかしたら、今この時点でも、株や不動産・保険で隠れた(認識していない)リスクを負っているのかも知れません。

いや、実際に負っているのでしょう、個人的にはコントロールできている自信がありますが…結果は、時間が立ってみないと分からないですね。

 

まとめ

知らないことすら知らない、というのはすべてが自己責任の投資の世界では一番危険なことです(まぁ、そのようなことばかりなのですが)。

究極的にはあらゆることを学ばなければならないのだと思いますが、1つの考え方として「相手の持っている知識に近づく」というアプローチ方法があると思います。

なぜなら、相手を知ることで、情報の非対称性を解消するための密なコミュニケーションをとることができるようになるからです。

 

  • 簿記検定/ビジネス会計検定
  • FP
  • 証券アナリスト
  • 宅建士

これらの資格試験は、企業の財務諸表作成担当者、銀行の金融商品販売者、不動産の営業担当者などが学習している内容です。

資格試験は、必要な知識が体系的にまとめられていますから、投資家としてのレベルアップを図るための手段として有効かも知れません。

 

時間に余裕のある方は、資格の取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか!

簿記やビジネス会計検定については、当ブログにまとめ記事がありますので、よろしければご覧くださいませ。

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それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの管理人。一部上場企業での経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリスト、FP資格を有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。