【ルール改正News】決算短信の業績予想の様式が変更になります

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こんばんは、シーウィード@こびとが見える経理マンです。

2017年3月期より、決算短信の様式が見直されることになっています。今日の記事は、この様式変更に関する情報共有です。あと、株式投資における情報開示の最新トレンドについて、簡単に触れたいと思います。

 

改正内容

決算短信サマリーの下部に記載されている業績予想の記載形式が変更になります。

改正【表形式】と【自由掲載形式】の2種類から選択する

改正投資者が通期業績を見通す際に有用と思われる情報を記載する

順を追って、説明していきます。

 

改正前の記載形式

そもそも、決算短信というのは上場企業が好き勝手なフォーマットで作成しているものではなく、東京証券取引所が公表している「決算短信・四半期決算短信作成要領等」に則って作成されているものです。このたび、この作成要領が改訂されました。

決算短信には、通期業績予想が記載されています。通常、企業が公表する決算数値というのは過去の実績値ですから、この予想数値というのは大変重要な情報です(これは、株価に大きな影響を与える数値であり、株式投資を行う際におさえておくべき基本的な情報と言っても過言ではないでしょう)。

この通期業績予想(将来の業績に関する予想数値)は、次のような形式で記載されていました。

 

【表形式】

(出典:平成28年12月期 花王決算短信)

中間(第2四半期)通期の業績を並べて記載している、スタンダードな形式です。これが表形式です。見慣れた形式です。

 

【自由記載形式】

一方、こちらは楽天の決算短信です。こちらが自由記載形式。

連結売上は二桁成長を目指すよ!(どん!)てな感じで、文章で好き勝手記載しています。

(出典:平成28年12月期 楽天決算短信)

これら2形式のうち、企業の好きな方で業績予想を記載してくださいというのが今までのやり方でした。それを「もう完全に企業にお任せします」となったのが今回の改正です。

 

改正後の記載様式

東証のHPにアップされている作成要領から、該当箇所だけ引用します。

「2.配当の状況」の下部が通期業績予想について記載するエリアです。

ご覧の通り、企業に完全に丸投げになりました。

(出典:決算短信・四半期決算短信等作成要領等

ここには投資者が通期業績を見通す際に有用と思われる情報をご記載くださいーーー

まさにフリーダム。

(こういう様式にすると、大半の企業は「従来と同じ形式」を選択するか「保守的な開示」に走ると思うんですけどね…)

なお、作成要領には次ような開示例が記載されています。

  • 第2四半期通期予想を記載(従来のスタンダードな事例
  • 通期予想のみを記載
  • 四半期予想のみを記載(ほとんど、というか見たことないです
  • 売上高を開示しないで利益のみを記載(これもあまり見たことない
  • レンジをもたせた予想を記載(売上高〇〇〇~〇〇〇円など)

 

企業が、本当に投資者に対して積極的な情報開示を行ってくれるのか要注目です。

従来の様式でも「自由掲載形式」というのがあったので、今回の改正は、実質的な意味では大きな影響はありません。そのような意味では重要な改正ではないのですが、1つ、知っておいた方がよい大きな流れがあります。

それは、開示の自由度の向上です。

 

開示の自由度の向上

日本再興戦略:改訂2015」において、持続的に企業価値を向上させるための企業と投資家の建設的な対話を促進する観点から、企業の情報開示について統合的な開示の在り方を検討することが明記されています。

実は、日本における企業の情報開示は、たった1つのルールによって規定されているわけではなく、様々なルールによって規定されています。会社法や、金融商品取引法や、上場規則などです。

で、いろいろなルールによって縛られているものだから、一言でいうと(企業からすると)無駄が多くてめんどくさいことになってます。投資家サイドから見ても、情報過多で分かりにくくなっています(決算短信だの有価証券報告書だのコーポレートガバナンス報告書だの、IRページみるとごちゃごちゃしてますよね)。

色々な法令が絡み合って、いざ作成した情報は「重複だらけ」だぜ!

こんな状況なので、国を挙げて「適時で」「効率的な」開示が行われるように制度を見直していこうってことになっているのです。これが今の大きな流れです。

決算短信については、投資家にとって本当に重要な情報が迅速に提供されるように、「自由度」と「速報性」を高めていこうという話になっています。自由度と速報性、とてもいいですね。

今回の通期業績予想の様式変更は、この流れを受けています。

これからも、いろいろなことが見直されていくと思いますので要チェックです!重要な情報が増えてくると良いですね。

もし大きな変更があればこのブログで随時ご報告いたしますので、ぜひチェックしてくださいね。実務家並みのスピード感で共有します!

 

まとめ

  • 決算短信の通期業績予想のフォーマットが変更になります(完全フリーになります)。各企業がどのような対応をするか楽しみです
  • 今、株式投資に関する情報開示の世界は、「適時・効果的・効率的」を目指して色々な改正が行われようとしています。投資家として、この流れは知っておいた方がいいのではないでしょうか

 

以上です!

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

シーウィード

こびと株.comのボス(役割:投資対象の選定)。「お金の話」と「健康」をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計職人。40歳時点で、給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。