アノマリーを利用して超過リターンを得ているのは機関投資家ではなく、個人投資家

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こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マンです。

皆様は、アノマリーという言葉をご存知でしょうか?

 

アノマリーとは

アノマリーは、ある法則や理論から見て異常(例外)、または説明できない事象のことをいいます。これは、マーケット(相場)においては、はっきりとした理論的な根拠を持つわけではないが、よく当たるかもしれないとされる経験則のことをいいます。

(出典:http://www.ifinance.ne.jp/glossary/investment/inv150.html)

例えば、株式市場のアノマリーの具体例としてはこういうものがあります。

  • 時価総額の小さい銘柄は、市場平均よりも高い収益率をもたらす(小型株効果
  • PERの低い銘柄は、市場平均よりも高い収益率をもたらすことが多い(低PER効果
  • 配当利回りの高い銘柄は、市場平均よりも高い収益率をもたらすことが多い(配当利回り効果

これらはすべて、「はっきりとした理論的な根拠があるわけではないものの、確かにそうらしい」と市場で観測されていることです。

株式投資において、市場平均を上回るプラスのリターンを獲得していくには、これらの「アノマリー」を利用していくことが重要です。

さて、米国市場の実証分析においてCAPMに対して超過リターンをもたらすことが知られている10のアノマリーに関して、面白い研究が行われました(ちょっと古いですが)。今日はそれに関する話題です。

 

研究の結論:機関投資家はアノマリーを活用していない。活用しているのは個人投資家

研究論文自体はこちらをご覧頂くとして、ポイントだけご紹介したいと思います(色々と小難しいので、私もしっかりとは読みこなせていません。すみませんが、その点ご承知おきくださいませ)。

>>アノマリーを活用しているのは機関投資家か、それとも個人投資家か?

この研究は、日本市場における投資家によるアノマリーの活用具合を調査したところ、機関投資家はアノマリーを活用できていなかったということを明らかにしたものです。では誰がアノマリーを活用していたのかというと、個人投資家です。

情報量・資金力が豊富で、市場において圧倒的に優位な立場にあるとされる機関投資家がアノマリーを活用できておらず、相対的に弱者として位置づけられる個人投資家がアノマリーを積極的に活用していたというのは、実に興味深い結論です。

 

なぜ機関投資家はアノマリーを活用できていないのか?

1つには、機関投資家には「追随的な投資行動」という特性があるからだとされています。これは、ある機関投資家がとった行動が、他の機関投資家にとって「投資判断のための情報の1つ」として理解され、他の機関投資家が追随的な行動をとるということです。

そこにはアノマリーを利用するという視点はありません。

他の機関投資家と同じように行動することが、顧客に対して保守的で説明がしやすいということなのでしょう。機関投資家は、顧客に対してリターンではなく「(他者と一緒であることの)安心感」を提供しようとしているということです。

我々の実証結果によれば、機関投資家は直近過去 3 年間に株価が上昇した銘柄 をオーバーウェイトする傾向があるが、そのことは、彼らの「銘柄選択」によるリターンにポジティブな 影響を与えていない。

機関投資家は、皆が買っているものを同じように買っているけれど、それが良いリターンをもたらしているわけではありません。

一方、個人投資家は直近過去 3 年間に株価が上昇した銘柄をアンダーウェイトする傾向があるが、そのことは、彼らの「銘柄選択」によるリターンにポジティブな影響を与えて いる

一方、個人投資家は反対行動をとっています。

こういった実証結果も、まさに「個人投資家の小回りの利き方」を現していると言えます。

 

個人投資家はリターンを追及しているが、機関投資家はそれ以外のものを追及している?

個人投資家の一番の関心は「リターンの追及」であり、そのために各種アノマリーを利用して、市場平均に対して超過リターンを獲得する銘柄選択能力を発揮しているというのが本研究の結論です。個人投資家は、非常に柔軟で小回りの利いた行動をとっています。

一方、機関投資家については次のように結論づけられています。

我々の実証結果は、追随的投資行動を含む、機関投資家の投資行動の動機や制約に関する研究を要請することになる。機関投資家が、収益性に関するアノマリーを除き、アノマリーによる超過リターンを享受しようとしていないのはなぜなのか、その理由が探求されなければならない。

要するに、「なんでこんなことになってるのか分からない。誰か研究して」ということです。

誰か研究して…(切実)

2017年3月の今なら、そういう研究ももう発表されてたりするのでしょうかね?

 

結論

アノマリーを上手に利用することで、個人投資家でも機関投資家を上回るリターンを獲得できる可能性があります。

図体が大きすぎて(投資行動の制約が多くて)アノマリーを活用できない機関投資家に対して、小回りが利く個人投資家は勝てる可能性が十分にあるということです。

こびと株の大半は、中小型低PBR高配当利回りとアノマリーの宝庫です。個人投資家が日本市場で戦う根拠(勝てる根拠)としてこのような研究データがあるということも知っておいて良いのではないでしょうか。

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

シーウィード

こびと株.comのボス(役割:投資対象の選定)。お金の話と健康をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計の専門家(日商1級・証券アナリスト)。40歳時点で給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。