こびと株投資の唯一の売却ルール「粉飾決算・不正会計の発生」を監査法人はどこまで抑えてくれるのか?

こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マンです。

株式については「永久保有」を旨としているこびと株.comのメンバーです。

  • 平時は配当金を使って生活を豊かにする
  • 緊急時は配当金を使いポートフォリオをメンテし、配当水準を維持する

このように、配当金の減配リスクや無配転落リスクについては配当金の再投資によりカバーするつもりでいます。

もともとかなりのキャッシュを貯めこんでいるこびと達ですから、苦しい時代を耐え抜いて復活してくれるだろうと信じているので、一時的に業績がブレたとしても売却するつもりはありません。

仮に善戦虚しく倒れることになったとしても、その時はその時です。そのぐらいの覚悟で長期投資に取り組んでいます。実際、私たちは株式投資を始めてから一度も株式を売却したことがありませんし、売却を検討したこともありません。

しかし!そんな私たちでも「こうなったら絶対に即売却」というルールが1つだけあります。

それが「粉飾決算・不正会計」です。

 

株式の売却事由になりうる粉飾決算・不正会計とは

粉飾決算とは、不正な会計処理を行い虚偽の財務報告を行うことを言います。

こびと株.comメンバーは、全員が日商簿記1級を保有し、上場企業の経理/財務部で実務を行っている会計の専門家です。有価証券報告書や決算短信などのIR資料を作成することもあります。

このようなバックグランドを持つ自分たちの強みを生かした投資が、ファンダメンタルズに基づく配当金狙いの長期投資です。この投資の拠り所になっているのは企業が開示している財務諸表とその他IR情報のみです。ですから、これらの情報に不正があるというのは、投資の前提をひっくり返す大事件なのです。

どんなに魅力的なこびと達であっても、もし粉飾決算が発覚したら即売却です。投資の前提に虚偽があったばかりか、今後のIR情報の精度に対しても信用ができないのですから、保有を続ける理由がありません。

益が出ようが損が出ようが関係ありません。損益を問わず、この投資は「失敗」として撤退せざるをえないということになります。

 

粉飾決算・不正会計リスクはなくせない

適正な財務諸表をある程度担保してくれるのが、公認会計士を多数抱える監査法人です。しかし、約10年上場企業の開示実務に関わってきて思いますが、監査法人が不正を発見するのは非常に困難だと思います。そう思う最も強力な理由がコレです。

立場が弱い

一般的な大企業に入る外部調査というのは次の2種類です。

  • 国税局による税務調査
  • 監査法人による財務諸表監査

怖いのは断然税務調査です。彼らは国家権力ですからね。最近は調査周りの法改正によって少し大人しくなりましたが、それでもやはり怖いです。調査官に資料を出せと言われたら断れませんし、心証を悪くしないように出来る限り迅速に対応します。立場上、明らかに彼らが上なのです。

そして、彼らは強力な調査権限を使って入手した資料を、根掘り葉掘り徹底的に調べ上げ、最後は必ず税金をぶんどって帰っていきます。本当に侮れない存在です。

一方で、会計士対応は違います。なぜなら、監査法人と上場企業には上下関係があるからです。監査法人は、建前としては公正公平な第三者ですが、実態は違います。監査法人にとって上場企業はお客様なのです。上場企業から報酬を受け取っているのでしょうがありません。

個人的な意見を言わせてもらうと、会計監査も税金等を活動資金として税務調査と同様に「上から」ガッツリやるべきだと思います。それなのに、なぜかお金を貰って監査するというちぐはぐな仕組みになっているため、監査法人は力を存分に発揮できないのです。

 

超難関の国家試験に合格して厳しいトレーニングを受けてきた優秀な会計士たちが、「いかに企業の担当者から気に入られてうまく情報を引き出すか」に頭をひねっている様子を見ると、なんだかなぁと思います。

関係性を良くするために企業の経理担当者と懇親会をやるなんて、税務調査官からしたら信じられないことだと思います。彼らは企業とは完全に一線を引いてますからね。

せっかく合格しても、こんなくだらないことに時間を使ったり悩んだりしなきゃいけないなんて、そりゃあ会計士の志願者数も減って当然という感じです。この労働環境は本当にもったいないと思います。会計士は、意識も能力も高い人達が多いですからね。

とにかく、国家権力のような強力な調査権限をもってしても不正を見つけられないことがあるのに、税務調査官より相対的に弱い立場にある会計士が監査の責務を全うできるのか常々疑問を抱いています。

監査があろうがなかろうが、不正をする企業は不正をしますし、やらない企業はやりません。今の制度では、悪意ある企業の粉飾や不正会計のリスクを極限まで抑えることは難しいのではないかと思っています。

  • 本気で隠されたら見つけられない

という話は、会計士たち自身がよくしているところです。

色々な事情があるのは承知しているのですが、上場企業と監査法人の「クライアント」という関係性には違和感を覚えざるをえません。あくまでいち経理マンの個人的な意見ですけどね。

 

株式投資をするうえで、粉飾・不正リスクは受け入れざるを得ない

結局、株式投資をやるメリット粉飾リスクを天秤にかけるしかありません。

私たちは株式という金融商品が持つ可能性に魅せられ、このリスクを受け入れることにしました。そして、もしこのリスクが顕在化したら売るしかないという結論に至ったわけです。

(※分散投資の理由としては、セクター分散をして配当金の水準を安定させるということの他に、これらの粉飾リスクを低減したいという狙いがあります。)

これが、今のところ、こびと株投資における唯一の売却ルールです。

願わくば、高い倫理観のもと、株主に報いる経営を続けてほしいものですね!売却しなければならないような日が来ないことを祈りつつ、こびと株達の観察・応援を続けたいと思います。

それではまたっ!

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1 個のコメント

  • 突然ですが失礼いたします。 
    関係するHP等種々拝見していますが、当局と会計士との力関係についてのご意見等々、会計士、会計事務所、会計学者等々実務経験が希薄か皆無の方々のご意見に比べ、上場企業での実務経験なくしては表現できないような貴重な内容、さすがと思いました。
     皆様方は経験10年とのこと、私は、良かれあしかれ意思決定業務を含め50年ですが、同じ業務に携わってきた同志の思いで拝見いたしましたが、会計士に対する認識が若干異なっており、参考意見を申し上げますので、ご参照いただければ幸いです。
    この度HPを立ち上げ【粉飾決算…不正経理】に関する問題提起をさせていただきましたが、
     URLの、「kaikei-keiri.com 」か、「伊戸川匡 会計・経理アナリスト」で検索できます。膨大な資料を掲載していますが、「企業側からみた中間決算制度の問題点」だけでも、ご覧いただければ会計士についての認識が明確になるかと思います。

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    シーウィード

    こびと株.comの管理人(役割:投資対象の選定)。お金の話と健康をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計の専門家(日商1級・証券アナリスト)。40歳時点で給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。