高配当株を探そう!配当利回りランキング【2017年3月31日時点】

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さてさて。フルーツ@春休みがほしい!です。この季節になると、しばしば大学時代の春休みが懐かしくなります。ま、4月を迎える経理ガールにそんなゆとりはないわけですが。

そんなこんなで4月に突入いたしましたので、2017年3月の日本株「配当利回りランキング」をご紹介いたします!ランキングも3度目。市場の過熱感チェックとしての意味も、少しずつ出てくるのではないかと思っています。

配当利回りランキングの作成方法

抽出時期 :各月末

対象市場 :東証一部、東証二部、東証JASDAQ

配当利回り:税引き前3.75%以上(税引き後3%)※復興特別所得税は無視

 

サマリー

2017年3月31日時点

全体指標

  • 日経平均:18,909.26
  • 日経平均高配当株50指数:34,909.78
  • 日経高配当株50配当利回り:3.10%前月比+0.9%
  • TOPIX :1,512.60
  • 円/ドル:1$=111.39円

 

配当利回りが3.75%(税引き後3%)以上の企業数

  • 一部上場  :45社(前月比+11社)
  • 二部上場  :12社(前月比+  6社)
  • JASDAQ上場:29社(前月比+  1社)

TOPIXが前月比で‐22.72ポイントになったことに伴い、高配当利回りの企業数は前月より増加しました。しかし、配当金狙いの投資家にとってはまだまだ投資先が限られているように思います。依然として我慢の時が続いています。

 

配当利回りランキング(東証一部上場)

  • ※エクセルオンラインのデータが表示されます
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※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数

前月にはランク外だった以下の4社が、トップ10に入ってきました。未定だった配当について、3月に公表された影響ですね。

  • 丸三証券
  • 岩井コスモホールディングス
  • 極東証券
  • 東京海上フィナンシャルホールディングス

丸三証券は、配当利回りが5.45%と非常に高い水準になっていますが、これはイレギュラーな数値です。このリリースの通り、特別配当がスケジューリングされているので気をつけてください。こういった銘柄は、配当金投資の対象にはなりません。個人的には、証券業の銘柄は長期保有向きではないと考えています。

岩井コスモホールディングスについても、この業績を見ている限り安定配当狙いの長期投資には向かないかなという印象です。第3Q時点で売上22.3%減、利益56.3%減ですからね。やはり証券業は業績のブレが大きすぎます。

というわけで、極東証券東京海上フィナンシャルホールディングには申し訳ないのですが、スルーで。証券業界の銘柄は、あまり真剣に見る気にならないというのが正直なところです。

 

少し気になったのが、積水ハウスです。同社は、2013年に1兆6千億円だった売上が、2019年のQUICKコンセンサスでは2兆円程度まで伸びる予測になっています。1株当たり利益も順調に増加しており、自己資本比率も50%超とこの図体にしてはなかなか優秀です。資本構成が米国企業のソレといった様相です。

業績の好調を反映してか、2013年に28円だった配当金は、直近の決算では64円まで伸びており、来期は75円にまで増加する予定になっています。PBRも1.15倍と、まぁこのくらいなら…という水準でしょうか。

というわけで、積水ハウスについては「もう少しチェックする」に値する銘柄だと思いますので、時間のある時に財務諸表を精査してみようと思います。ちなみに、積水ハウスは「日経平均高配当株50指数」の採用銘柄です。

 

その他、サンリオJTリコーなど、おなじみの銘柄もランクインしてきましたね。こびと株であるCDS蔵王産業も顔を出しています。先月と比較すると、少し顔ぶれが豪華になった印象ですね。新しくランクインしてきた企業については、少なくとも四季報ベースくらいの情報は確認しておきたいところです。

面白い銘柄があれば、個別に記事にしたいと思います。

 

配当利回りランキング(東証二部上場)

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※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数

こちらも新顔が増えました。

配当性向が低水準で、PBRが1倍以下の銘柄に目を向けてみますと、日本食品化工ヤマダコーポレーションの2社が該当します。異常に高い配当性向や、高PBRの銘柄については、この段階で一度調査対象から外してしまいます。

日本食品化工については、手元の四季報で5年分の営業利益率を見る限り、こびと株の基準である10%に遠く及ばず1~2%と大変に低い水準ですので投資の対象にはなりません。

ヤマダコーポレーションは、売上高100億円弱、営業利益が10億円前後と、営業利益率が10%を超えています。EPSは44円~78円ぐらいのレンジでぶれていますが、配当金は増配基調です。1939年設立・1962年上場の古い企業ですが、時価総額は30億円程度と大変こぶりな銘柄です。

財務についても特段大きな問題はなさそうですが、図体の小ささが影響してか為替の影響をかなり大きく受ける企業のようですね。「成長性」や「安定性」といった観点からは、あまり魅力的には映らない銘柄です。

戸上電機も、まぁ凡庸と言いますか、悪くはないのですがそんなに目をひく銘柄ではありません。

少なくとも、今回ランクインした銘柄で、配当金狙いで長期保有したいと思える銘柄はなさそうでした。この表に出てきた銘柄については、時間のあるときにもう少し調べてみようと思いますが、あまり期待はできなさそうです。

 

配当利回りランキング(東証JASDAQ上場)

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※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数

新顔は、ありがとうサービスナカボーテックエスケーアイですが、ランキングに登場するのは初めてではありません。

ありがとうサービスは、ブックオフコーポレーションのFCを展開しています。増収・増益・増配基調の優良銘柄ですが、時価が30億円前後でありまだ財務面も安定していません。安心して長期投資するには、まだ歴史が浅い企業だという認識です。営業利益率の水準も物足りません。

ナカボーテックエスケーアイは、営業利益率が低すぎて話になりません。

JASDAQの企業で、高収益・高財務のバリュー株を探そうというのが土台無理な話なのですが、やはりなかなか魅力的な銘柄はありませんね。

 

まとめ

若干株価が軟調なこともあり、配当利回りの高い銘柄が増えてきました。ですが、日経平均19,000円弱というのはまだまだ高い水準です。すこーしだけ気になる銘柄があっても、「ぜひ欲しい!」という水準では決してありません。

個人的には、日経平均が15,000円~16,000円程度の水準になると、だいぶ投資先が増えてくるイメージを持っています。真剣に銘柄探しをするようになるのはこれくらいの水準でしょうか。

欲しい!と思ったときに買えるように、ひたすらキャッシュポジションを積み上げていきたいと思います。

※この配当利回りシリーズは毎月やっていきたいと思っているので、長期投資に値する高配当銘柄があればコメント頂けますと幸いです。「あれは良い」だの「あそこはヤバい」だの、配当狙いの長期投資家同士で情報交換しつつ、適切な銘柄を探すことができたらいいなと思っています。

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。