個別株でポートフォリオを構築する際に留意したい3つのこと

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こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マンです。

個企業のファンダメンタルズ(業績や財務状態など)をベースにして銘柄を選定し、ポートフォリオを構築する手法をボトムアップアプローチと言います(反対に、マクロ的な視点で経済動向を分析し、そこから国やセクターへの配分を考えていく手法をトップダウンアプローチと言います)。

こびと株ポートフォリオは、このボトムアップアプローチによって構築されています。マクロ的な動向はさておき、

  1. 稼ぎ続けるビジネスモデルを持っているか?
  2. 配当をする原資・意思があるか?

この2つだけを愚直にチェックし続けているわけです。

このボトムアップアプローチの弱点は、アセットアロケーションの視点が抜け落ちることです。好きな銘柄だけを選んでいたら、気がついたら同じ業種の銘柄ばっかりでとても景気に左右されやすいポートフォリオになってた!みたいな感じですね。

この弱点を補完するためには

  1. 各銘柄の組み入れ限度額を決めること
  2. スタイル比率(大型or中小型、バリューorグロース)を決めること
  3. セクターの上限比率を決めること

などが重要となります。

 

日本株の組入額上限(各資産クラスの比率から算定)

こびと株.comメンバーは、40歳時点で給与以外の税引後キャッシュフローを20万円をすることを目標に活動しています。20万円のうち、配当金は月額5万円(年間60万円)です。これが必達すべき金額です。

キャピタルゲインよりインカムゲインの方が狙いやすい!と言って(自称)手堅い運用を心がけている手前、目標に届きませんでしたはありえません

※45歳、50歳、55歳と、節目節目における目標キャッシュフローの計画は立てていますが、あまり先を見すぎてもしょうがないのでとりあえず40歳時点の目標をベースに話を勧めます。

ポートフォリオ全体の配当金利回り(税引後)が3%の場合、投資元本は2,000万円になります。目標としているアセットアロケーションは日本株50%:米国株50%なので、日本株の組入額は1,000万円ということになります。

米国株はHDV一本で運用するので、難しいことを考える必要はありません。問題は日本株です。日本株においては、安心して資金を預けられる高配当ETFがないので、自力でポートフォリオを構築する必要があります。銘柄選定の際に考慮している条件がこびと株の10条件なのですが、これには見ての通りアセットアロケーションの視点がありません。

そこで、日本株については前述のとおり

  • 各銘柄の組み入れ限度額を決めること
  • スタイル比率(大型or中小型、バリューorグロース)を決めること
  • セクターの上限比率を決めること

について事前に定めておく必要があります。

 

個別株ポートフォリオ構築の際の留意点①:1銘柄あたりの組入額上限

最大でも1銘柄10%ぐらいにしておけば問題ないでしょう。上限が10%であれば、1つの銘柄が何かしらの事故を起こし半値になったとしてもポートフォリオ全体としては5%のダメージで済みます。紙切れになってようやく10%のダメージです。

40歳時点における日本株の組入限度額は1,000万円なので、1銘柄の組入れ限度額は100万円になります。これくらいなら(個人的には)許容できるリスクです。

 

個別株ポートフォリオ構築の際の留意点②:スタイル比率

目指せバリュー100%です。グロース株を選好することはありません。インカムゲイン狙いなら当然と言えば当然の結論です。

悩ましいのは大型・中小型の比率です。長期的に見て中小型株は大型株をアウトパフォームする傾向にあるので、是非中小型を厚めに組み込みたいところです。海外株式(HDV)が完全に大型に偏っているので、分散という意味ではなおさらですね。

参考までに、HDVのスタイル比率はこんな感じです。

大型バリューが62%で、グロース株は3%しかありません。米国の安定高配当株でETFを組むとこのようなスタイルになるんですね。ちなみに、HDVの組み入れ銘柄は73銘柄です。

 

さて、話を戻します。日本株の場合、「日経平均」という指数がイマイチなのでこれにキッチリ連動してしまうようなポートフォリオは避けたいところです。まぁボックス相場で動いてくれる分には、構わないと言えば構わないのですが…感覚的なところになりますが、おおむね大型30%:中小型70%ぐらいにしたいと考えています。

40歳時点における日本株の組入限度額は1,000万円なので、大型:中小型の組入限度額は大型300万円:中小型700万円になります。

 

個別株ポートフォリオ構築の際の留意点③:各セクターの組入限度額

参考までに、HDVのセクターアロケーションは次のようになっています。

ディフェンシブなセクターの組入比率が非常に高いですね。

さて、日本株のセクターについてどう考えるかです。東京証券取引所では、上場企業を大分類10(中分類30)で分けています。大分類は次の通りです。

  1. 水産、農林業
  2. 鉱業
  3. 建設業
  4. 製造業
  5. 電気、ガス業
  6. 運輸、情報通信業
  7. 商業
  8. 金融、保険業
  9. 不動産業
  10. サービス業

これらのうち、例えば今後は⑨不動産業が熱いな~!と思ったら⑨の比率を増やして、①水産業はイマイチだな~と思ったら①の比率は減らしていくわけですね。

補足:中分類33業種

「水産、農林業」「鉱業」「建設業」「製造業(食料品、繊維製品、パルプ・紙、化学、医薬品、石油・石炭製品、ゴム製品、ガラス・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、機械、電気機器、輸送用機器、精密機器、その他製品)」「電気、ガス業」「運輸、情報通信業(陸運業、海運業、空運業、倉庫運輸関連業、情報・通信業)」「商業(卸売業、小売業)」「金融、保険業(銀行業、証券先物取引業、保険業、その他金融業)」「不動産業」「サービス業」

私たちの目的は「安定して配当金を得続けること」が目的なので、ある程度その観点に則ってセクターアロケーションを定める必要があります。配当金狙いの投資の場合、割と明確に「投資して良いセクター」と「投資すべきでないセクター」が別れています。

問題は、ディフェンシブなセクターの日本株をどう評価するかです。

 

日本株におけるディフェンシブセクターの評価

一般に、次の業種はディフェンシブであると言われています。つまり、景気に左右されず安定した業績をあげることができる業種です。

  1. 水産・農林業
  2. 電気・ガス業(エネルギー)
  3. 運輸業
  4. 食料品等(生活必需品)
  5. 医薬品(ヘルスケア)

HDVでも、生活必需品、エネルギー、ヘルスケアは上位を占めているセクターでした。じゃあ日本株でも同じようにこれらのセクターの銘柄をたくさん組み入れていけば良いのかと言うと、ちょっと待てよ…というのがこびと株.comメンバーの見解です。

日本という国は、超少子高齢化社会を迎えます。2050年には人口が約25%減少すると言われています。人口は、3300万人減り、1億人を割り込みます。

内需ディフェンシブ銘柄の業績は、人口(による需要)に大きく左右されます。単純に考えて、人口が25%減る国で、電気・ガスの需要、食料品の需要、医薬品の需要が今までと同じようにありますか?ということです。

世界で勝負している企業ならともかく、内需で稼いでいる企業にとっては死活問題です。人口が減れば減るだけ、需要がなくなっていくのだから当たり前です。

米国は理想的な人口動態をもっている国ですから、ディフェンシブなセクターに長期投資することに問題はありません。しかし、日本では同じように考えてはいけないと思います。

結局のところ、長期の配当金投資に耐えうる真のディフェンシブ銘柄は、内需に支えられている電気・ガスや鉄道業などではなく、”国際的に競争力のある”ブランドを持つ食料品・医薬品業ではないかということです。

そして、困ったことに”国際的に競争力のある”食品・医薬品メーカーという観点では、なかなか魅力的な投資先が見つからないのです。日本で1位の製薬メーカー「武田薬品」でさえ、世界では15位前後です。上位の企業を無視してまで、あえて日本企業に投資する意味は見出せません。

まぁ、医薬品セクターは特許がものをいう世界なので、仮に売上規模が小さくても安定的にシェアを確保できるならそれで良いのですが…いずれにせよ、銘柄選定に苦労しそうな業界です。

食料品は、もともと配当利回りが低いので、暴落でも起きない限り優良企業は拾えないですね。

 

セクター比率上限

マクロ的な観点からセクター配分が決まらないので、結局のところ個企業のビジネスモデルの強さと他銘柄との相関を地道に見ていくしかないというのが結論です。同セクター内で分類されていても、ビジネスモデルが異なっていれば分散効果が働くのでそれで良しということです。

例えば、宝印刷とニホンフラッシュは33業種の分類では「その他製品」という括りで一緒にされていますが、宝印刷は国内でIR事業を営む会社、ニホンフラッシュは主として中国でドアを売る会社ですから、その相関関係はほとんどと言って良いほどありません。

ただ、このノリで「その他製品」の企業がポートフォリオ全体の50%というのもイマイチなので、1セクターあたり最大20%という上限は設けておきたいと思います。下記セクターをメインとして、上限20%として分散させていく方針です(出来るなら少しでも多くのセクターに投資したいところですが、果たして候補が見つかるか…)

  • サービス業
  • その他製品
  • 卸売業
  • 情報・通信業
  • 医薬品
  • 食料品
  • Etc…

 

まとめ

ボトムアップアプローチでポートフォリオを構築する場合、アセットアロケーションの観点が抜け落ちるという大きな弱点があります。そこで、各銘柄の組入上限スタイル比率各セクターの上限などをざっくり定めておくと、ある程度”暴走”を抑制することが可能です。

日本株の組入額が1,000万円であることを想定すると、次のようなイメージになります。

  1. 1銘柄あたりの上限は10%(=100万円)
  2. サイズ比率は大型30%:中小型70%(大型300万円:中小型700万円)
  3. 1業種あたりの組入額は最大20%(=200万円)

種銭自体は勤勉・倹約によりほとんど準備できているので、あとはタイミングを見計らって条件に合う銘柄を拾っていくだけです。

タイミングを見計らっても意味がないという指摘は、私たちの投資スタイルにはあまりそぐわないと思っています(HDVはそんなことないですが)。

なんにせよ、資金の規模がこのぐらいだとETFなどに投資する方が楽だし合理的ですね。個人投資家にとって、ETFがいかに便利な金融商品か思い知らされます。ニーズに合う優良ETF(国内株式)がないのが悔やまれますが、個別株のポートフォリオ構築はそれはそれで面白いので、楽しんでやっていきたいと思います。

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

シーウィード

こびと株.comのボス(役割:投資対象の選定)。「お金の話」と「健康」をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計職人。40歳時点で、給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。