毎月更新の定例記事です。
2018年1月31日時点の配当利回りランキング、是非ご覧くださいませ!
抽出時期 :各月末
対象市場 :東証一部、東証二部、東証JASDAQ
配当利回り:税引き前3.75%以上(税引き後3%)※復興特別所得税は無視
目次
サマリー
2018年1月31日時点
全体指標
- 日経平均:23,098.29
- 日経平均高配当株50指数:41,253.76
- 日経高配当株50配当利回り:3.07%(前月比-0.02%)
- TOPIX :1,836.71
- 円/ドル:1$=109.17円
配当利回りが3.75%(税引き後3%)以上の企業数
- 一部上場 :12社(前月比-3社)
- 二部上場 : 3社(前月比-2社)
- JASDAQ上場:16社(前月比-3社)
配当利回りランキング(東証一部上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
- 証券コードをクリックすると、Yahooファイナンスのページに飛びます
※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
この高配当株ランキングの作成を始めてから13ヶ月目です。
ついに、配当利回り3.75%を超える一部上場企業は12社にまで減少しました(2017年1月の時点では日経平均は19,000円、利回り3.75%を超える銘柄は46社)。
ランキングから落ちてしまったメジャーどころとしては、次の2社です。
- [7751]キヤノン
- [9437]NTTドコモ
2社ともファンダメンタルズは良好で、いわゆる優良企業です。間違いなく「こびと株適格」で、値段さえ折り合いがつけば、いつ買いに入っても良いのですが、やはりこのレベルの株価だと魅力がありません。
ランキングに入ってきた銘柄としては次の3社です。
- [8628]松井証券(当月2位/12位)
- [3548]バロックジャパンリミテッド(当月11位/12位)
- [1928]積水ハウス(当月12位/12位)
いずれもこの高配当株ランキングには何度か顔を出している銘柄で、常連といっても良いでしょう。
[8628]松井証券に関してですが、証券会社の配当は増配・減配を繰り返すので、安定的な配当は期待できません。
[3548]バロックジャパンリミテッドは、最終赤字を計上した2015年と比較するとかなり業績が良くなりましたが、まだまだ実力は未知数です。普通配当も始まったばかりです。
[1928]積水ハウスは、こびと株.comとしては評価に悩んでいる銘柄です。業績は右肩上がり、営業利益率は10%弱、財務体質(信用力)もソコソコ…といったところですが…
これは積水ハウスの力というよりは、ここ数年の国内不動産市況の好況によるところが大きいと考えています。好調なハウスメーカーはここだけではありません。
国内売上高は90%を超えており、完全に内需頼りのビジネスです。史上最低レベルの低金利・人口がピークを打って減少に転じるこの時期が、一番いいところなのではないか?という懸念を払拭できずにいるということですね。
これだけリスクを感じていると、配当利回り3.75%程度では手を出す気にはなれません。
CHECK!株価が急落しております
2018年2月5日~6日に、ダウ・日経平均ともに急落しています。
(出典:朝日新聞)
日経平均は、2日間で1800円ほど下げたことになります。2月6日時点の終値は21,610円です。
暴落しているとはいえ、直近まで上げすぎていただけとも言えます。ちなみに、同じぐらいの水準の株価がいつ頃だったかというと、2017年10月末ぐらいです。この時の日経平均株価は22,000円程度でした。当時の高配当株の顔ぶれはこんな感じです。
この時でも、別にまだ買い場というわけではなかったんですよね。まだまだ様子見です。
もしこのまま下落相場に突入するのであれば、高配当株が減り続けるのを確認するだけだったこのランキングも、風向きが変わりますね。
配当利回りランキング(東証二部上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
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※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
高配当株は、ついにたったの3社になってしまいました(前月比マイナス2社)。
各社とも営業利益率10%に遠く及ばず、いくら配当を出してくれたとしても欲しいビジネスではありません。
配当利回りランキング(東証JASDAQ上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
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※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
前月から3社減り、高配当株は16社となりました。ランキングの登場回数を見て頂ければ分かる通り、ほとんどが常連株です。そして、いずれも超長期保有には値しないファンダメンタルズです。
ランキング外ではありますが、2月5日~6日の株価急落で[8898]センチュリ―21・ジャパンの配当利回りが3.74%にまで上昇してきました(株価は年初来安値)。この会社は「こびと株適格」です。P/L、B/Sともに頑強で、財務諸表美人な会社です。
ケイン・コスギの暑苦しいイメージしかない会社(失礼)だったのでノーマークだったのですが、財務諸表を10年分チェックして驚きました。本当に優良企業です。
国内の不動産市況頼りということで、決して将来性がある銘柄というわけではありませんが、分散投資の一角として少量保有するだけなら大きな問題のない銘柄だと考えています。とはいえ、配当利回り3.75%でもPBRは2.6倍程度。PBRから見ると割高に感じられますね。
市場リスクを考えると5%前後の利回りが欲しい…というのが正直なところですが、減配リスクは高くはないと思いますから、4%ぐらいになったら最低単位で打診買いしても良いかもしれません。やっぱりPBR高いけど!
ROEが高く配当性向もそこまで高くないので、1株あたり純資産が株価を追いかけるだけのパワーもあるとは思いますけどね…まぁ悩める銘柄が候補に出てきたのはいいことです。
まとめ
昨年から続く「高配当株が減り続ける市況」もついに転換点を迎えるか!?
高配当株がザックザクという状況に直面したことがないので(日経平均8,000円時代はどうだったんだろう…私はまだ社会人1年目で株を買う力はありませんでした)、このまま下落が続くのであれば楽しみな相場になりますね。
株価が下がって嬉しい人はいないでしょうから、気軽に「楽しみです」なんて言ってはいけないのでしょうけど、上昇相場では値上がりについていけず大人しくしているので、下げ相場ぐらいははりきらせてくださいw
これからも定期的に高配当株の状況をチェックしていきたいと思います。
それではまたっ!
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