キヤノンで配当金生活!【こびとNo.7751】

33年ぶりの減配発表

2015年以来、当サイト運営メンバーは、かのんちゃん(キヤノン株)を優良な高配当株「こびと株」として取り扱ってきました。

けれども2020/7、かのんちゃんは33年ぶりの減配を発表しています。

現在では、かのんちゃんを「こびと株」と呼び続けていいものか、疑問のある状況と言わざるを得ません。

 

33年ぶりの減配を発表した決算の概要や、当サイト運営メンバーの、今回の減配に関する見解は、以下の記事をご覧ください。

キヤノン 2020年12月期第2四半期決算に関するつぶやき【33年ぶり減配】

2020.07.31

 

キヤノンの配当金は期待できる?要点だけ知りたい!

 

かのん
ぐろーばるえくせれんと!

こびと概要

かのん
米国特許取得件数は16年連続で日本一なの。世界全体で見ても3位だよ。すごいでしょ。
項目名内容
本名キヤノン
誕生月1937年8月
仕事の内容カメラ、プリンター、複写機、半導体装置等の製造・販売
配当献上月8月(予定)
3月(予定)
特徴【グローバル化と多角化に強み】
・売上高約3.2兆円
 アメリカ3割、ヨーロッパ3割、アジア/オセアニア4割
・世界シェア第1位
 デジタルカメラ、レーザープリンタ
・世界シェア第2位
 複写機、半導体露光装置、FPD露光装置
【高い技術力】
・米国特許登録件数世界第3位
主なリスク・主要市場の経済環境の変化
・金利、為替リスク(円高で悪影響、円安で追い風)
・原材料価格の変化

 

重要項目No.1:投資効率

「投資額の何%の配当金を得られるか?」

株価の下落リスクは低いか?」

以上2点を確認します。

かのん
2020/12期、33年ぶりに減配しちゃったの。

配当利回り 3.30%

PBR  1.04倍

(※どちらも2021年9月14日の終値ベース)

 

重要項目No.2:配当姿勢

「オーナーに対する配当をどのように考えているか?」を確認します。

かのん
安定的・積極的に利益還元したいと思ってはいるんだけど…

中期的な利益見通しに加え、将来の投資計画やキャッシュ・フローなどを総合的に勘案し、配当を中心に、安定的かつ積極的な利益還元に取り組むことを基本方針としております。

新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済は大きく後退し、当社関連ビジネスも甚大な影響を受け、業績は大幅に
悪化しました。このような状況に鑑み、将来の成長に向けた新規事業への投資が出来る様、先行き不透明な事業環境の中
で十分な資金を確保するため、当期の年間配当金につきましては、前期配当金の半額となる1株当たり80円(中間配当金
は支払い済みの40円、期末配当金は40円)といたしました。

(出典:「2020年12月期 キヤノン有価証券報告書」の「配当政策」より一部修正・抜粋)

 

32年間一度も減配していないのが自慢だった、かのんちゃん。

公式サイトでも、こんなグラフを掲載して「経営努力の積み重ねによる永続的な企業価値の向上を通じて株主の皆さまに貢献していく」と謳いあげていたわけですが…

(出典:キヤノンHP 投資家向け情報「Q8株主還元についての考え方は?」)

2020/7、コロナショックを受けて、減配を発表。

2020/8には、S&Pグローバル・レーティングという有名格付け会社からも、「A+」→「A」に格下げされてしまいました。

 

重要項目No.3:配当継続力

「最近の配当実績と同水準の配当を何年間継続できるか?」を確認します。

かのん
キャッシュが苦しいの。

41.1年(調整後利益剰余金ベース)

②   -0.4(修正ネットキャッシュベース)

修正ネットキャッシュベースの配当継続力は、マイナスを継続しています。

期末配当額を減らしてもプラスにならない現状…。一刻も早い改善が望まれます。

 

以上、こびと概要と3つの重要項目をチェックしてきました。

このこびと株に興味を持った!」という方は、以下「もっと詳しく知りたい!」をご覧になって下さい。配当に関連する主要情報について、さらに詳細なデータを記載してあります。

 

キヤノンをもっと詳しく知りたい!

主要財務情報(直近10年)

(1)損益計算書・貸借対照表関係

一覧表(Excel Onlineのデータを表示します)

【筆者3点コメント】

①一貫して安定した財務体質でしたが、近年右肩下がり感が目立ちます。株主資本比率は比較的安定していますが、「何の心配もない」とは言いにくいですね。

②技術を背景として高い営業利益率(9~10%程度)を誇っていましたが、ここ数年はかなり業績が苦しそうです。特に2019/12月期以降の営業利益率は5%をきってしまいました。先行きに暗雲がたちこめています。

株式時価総額日本国内49位、従業員数約18.7万人、総資産4.6兆円の、押しも押されぬ大企業。

日本の雇用者数は約5,722万人(出典:総務省統計局労働力調査平成28年8月分)です。つまり、キヤノンの従業員数の20万人という人数は、日本の雇用者数の0.3%という規模なのです。(実際には、キヤノンの従業員はアメリカ、アジア、ヨーロッパなど世界各地にいます。)

また、スロベニアのGDPは2016年時点で387億ユーロ(出典:外務省-スロベニア基礎データ)です。1ユーロ137円で換算すると、スロベニアのGDPは5.3兆円。キヤノンの総資産は、スロベニアのGDPに迫る金額なのです。

苦しむ巨大企業、キヤノン。今後の財務安全性や利益率がどうなっていくと予測するかが、このこびと株の評価の分かれ目になるのかもしれません。

 

(2)キャッシュフロー関係

一覧表(Excel Onlineのデータを表示します)

【筆者3点コメント】

①過去10年間一貫して、プラスの営業C/F、マイナスの投資C/F
投資C/Fマイナスの主因は、毎期2,000~5,000億円程度の固定資産取得。(ただし2015年12月期は、投資による支払額(アクシス社の買収など)、2016年12月期は事業取得額(東芝メディカルシステムズ関連)が主因)。財務C/Fは例年マイナス(配当金の支払が主因)。2016年12月期のみプラス(長期債務の借入が主因)。

②2020年12月末のキャッシュ残高は4,077億円。10年間前の半分以下にまでキャッシュが減少しています。

③2020年12月期の年間配当金80円をベースにすると、配当総額は約840億円。この水準ならもちろん、2020年12月期のFCF約1,780億円でも賄えますが…投資家の期待に応えつつCFを安定させていくことが期待されます。

 

直近10年の株価推移

最近の株価は、直近10年の最安値を更新するレベル。今後の展望によって、「ただのダメ株」なのか、「むしろ買い時」なのか、判断が分かれるところかもしれません。

 

こびとの過去のつぶやき

こびと目線での決算速報やIR解説などを記事にしています。

キヤノン 2020年12月期期末決算に関するつぶやき(配当ニュートラル)

2021.02.03

キヤノン 2020年12月期第3四半期決算に関するつぶやき(配当ネガティブ)

2020.10.28

キヤノン 2020年12月期第2四半期決算に関するつぶやき【33年ぶり減配】

2020.07.31

キヤノン 2020年12月期第1四半期決算に関するつぶやき(配当ネガティブ)

2020.04.24

キヤノン 2019年12月期期末決算に関するつぶやき(配当ネガティブ)

2020.01.31

キヤノン 2019年12月期第3四半期決算に関するつぶやき(配当ネガティブ)

2019.10.30

キヤノン 2019年12月期第2四半期決算に関するつぶやき(配当ネガティブ)

2019.08.01

キヤノン 2019年12月期第1四半期決算に関するつぶやき(配当ネガティブ)

2019.05.10

キヤノン 2018年12月期期末決算に関するつぶやき(配当ニュートラル)

2019.02.03

キヤノン 2018年12月期第3四半期決算に関するつぶやき(配当ニュートラル)

2018.10.31

キヤノン 6年越しの訴訟に勝訴!

2018.08.19

キヤノン 2018年12月期第2四半期決算に関するつぶやき(配当ニュートラル)

2018.08.04

キヤノン 2018年12月期第1四半期決算に関するつぶやき(配当ニュートラル)

2018.04.29

キヤノン 株式報酬型ストックオプションを導入!

2018.02.10

キヤノン 2017年12月期期末決算に関するつぶやき(配当ポジティブ)

2018.02.01

キヤノン 2017年12月期第3四半期決算に関するつぶやき(配当ポジティブ)

2017.10.27

キヤノン やっぱり本当だった!デジタルカメラ新工場建設!

2017.09.14

キヤノン 生産の国内回帰!?デジタルカメラ新工場建設!?

2017.09.03

キヤノン 2017年12月期第2四半期決算に関するつぶやき(配当ニュートラル)

2017.07.30

キヤノン 欧州委員会からの異議告知書の受領!【重要】

2017.07.29

キヤノン 500億円の自己株買い!株価に与えた影響はプラス?マイナス?

2017.06.06

キヤノン 2017年12月期第1四半期決算に関するつぶやき(配当ニュートラル)

2017.04.26

 

ゆるゆるピックアップ!

canon-logo観音様の御慈悲にあやかり世界で最高のカメラを創る夢を実現したい
(出典:キヤノン株式会社HP キヤノンロゴ

 

「KWANNON」と名付けられたカメラの最初の試作機には、こんな願いが込められ、こんなロゴが使われていたそうです。

観音→Canon…!かのんちゃんが観音さまだったなんて…!!

(最終更新日:2021年9月14日)

 

<関連記事>

【日本株の高配当株投資】最安で適切な銘柄数に少額分散投資する方法

2019.08.10

高配当株のポートフォリオは、金のタマゴを産む”痩せない”ニワトリのようなものである

2019.08.03

【配当金月3万円の第一歩】SBIネオモバイル証券を使った高配当株投資の始め方を解説します

2019.08.20
スポンサーリンク
スポンサーリンク


ABOUTこの記事をかいた人

フルーツ

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。