TAKARA&COMPANY 2020年5月期期末決算に関するつぶやき(配当ポジティブ)

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宝印刷 2020年5月期決算(2020年7月6日公表)

たからちゃんより2019年6月1日~2020年5月31日の業務報告が届いております。

 

経営成績の報告

たから
コロナ下でも増収増益!さすがでしょ?

           当期       前期

売 上 高    191.2億円     182.6億円

営業利益率     11.8%          9.7%

1株純利益    139.01円    110.63円

配当           27円(中間)+27円(期末)

 

売上も利益もイイ感じで伸びています。利益率まで改善しているとこらがステキですね。

たからちゃんは、5月決算会社。コロナの影響をがっつり受けている期間の決算がこの数字なら

フルーツ
さすが、こびと株♪

という感じですね。

 

2020年5月期までの3年間の経営計画を示していた「新・中期経営計画2020」の目標計数

  • 売上高:191億円 → 達成(191.2億円)
  • 営業利益:19億円 → 達成(22.5億円)
  • 営業利益率:10% → 達成(11.8%)
  • 当期純利益:13億円 → 達成 (15.6億円)
  • ROE:9.0% → 達成(10.0%)

と、ことごとくクリア。

フルーツ
順調の一言ね。

 

財政状態の報告

たから
問題ないわ

         当期末       前期末

総 資 産   265.1億円   222.0億円

1株純資産   1,437.01円   1,342.03円

自己資本比率   60.7%     67.6%

A(※)/総資産    46.3%     36.6%

※A=現金預金+投資有価証券

 

財政状態も、基本的に順調です。

自己資本比率や(現預金+投資有価証券)/純資産の低下が目立ちますが、

  • 低下したとはいえ、十分な高さにある
  • 低下の原因がハッキリしている

ので、特別心配はしていません

 

低下の主要因は、ベネッセホールディングスからの子会社買収

最近、たからちゃんが強化しようとしている、通訳・翻訳事業を手掛ける会社です。

ざっくり、取得価額は50億円です。

取得した無形資産は

  • のれん:23億円
  • 顧客関連資産:13億円
  • 商標権:3億円
  • 契約関連資産:1億円
フルーツ
これらの評価の正しさが、今回の買収が良い買い物だったかどうかを決めるポイントになってくるでしょう

総資産265億円の会社が、50億円の買い物をしたわけですから、まずまずの規模。

今後の動向を、慎重に見守りたいと思います。

 

キャッシュ・フローの状況

たから
子会社買収でお金がかかったわ。営業キャッシュも増えてるし、問題ないと思うけど。

        当期       前期

営業C/F     30.7億円      18.0億円

投資C/F  ▲51.9億円     ▲7.8億円

財務C/F   14.8億円       ▲0.0億円

 

たからちゃんの現預金は、当期約7億円減少しています。

主な理由は、さきほどから見ているサイマル・インターナショナルの買収。50億円の現金支払いは、なかなかの重さです。

そんなこともあってか、短期借入が激増していますね。

さらに、決算後、6/18にも、メガバンクから15億円の短期借入を実行。

フルーツ
短期の借入が繰り返されるのはちょっと微妙だなぁ。…無担保・無保証で借りられるのは良いけどさ。利息どれくらいか気になるな~

 

子会社買収による一時的な資金繰りの悪化は、やむを得ないかなと思います。

営業CFが著しく改善していることもあって、特に心配はしていません。

とはいえ、資金繰りは経営のカナメ。

今後の状況は注視しておく必要があります。

 

今後の見通し

 

最近のニュース

たからちゃんは、6/1に「会社分割による子会社設立」を発表しました。

要するに、決算開示コンサルティング部門を独立させて1つの会社にした感じです。

独立したのは

  • 決算資料の入力アウトソーシング
  • 決算業務のコンサルティング
  • IFRS開示のコンサルティング

といったことを担当していた事業部門ですね。

フルーツ
まぁグループ内の組織再編だし、当面大きな影響は無いかな。

 

とはいえ、最近、組織再編が多めのたからちゃん。

組織再編があると、一時的には事務コストが増大します。

老婆心ながら

フルーツ
長期的にみて、サービス向上&業務効率化に資する再編だといいんだけど。

と心配する、こびと株オーナーです

 

業績予想

たから
来期も増収増益よっ!

売上・営業利益を2ケタ%増やす、というのが、たからちゃんの計画です。

コロナによる経済不況もなんのその、強気ですね。

 

ただし、たからちゃんは、当期の財務諸表における会計上の見積もりについて、コロナは

  • 2020/6以降、正常化していく
  • 2021/5には収束する

というシナリオを想定しています。

フルーツ
もしこの前提がひっくり返れば、来期の業績予想もあやしくなってくるものと思われます

 

さらに今回、決算発表と同時に「新・中期経営計画2023」が発表されました。

数値目標としては、こんな感じです。

 

ざっくりした内訳イメージは、おそらくこんな感じかと。

  • ディスクロージャー関連事業 売上:200億円 営業利益:20億円
  • 通訳・翻訳事業 売上:100億円 営業利益:9億円程度

子会社買収によって新設されたセグメント「通訳・翻訳事業」についていうと、現時点では、売上16億円・営業利益1.8億円。

ここに、買収したサイマル社の売上67億円・営業利益0.3億円(概算)を加算しても、利益面は目標には程遠いのが現状。

フルーツ
通訳・翻訳事業でいかに利益を確保していくかが、目標達成へのキーポイントになりそうかも

 

今後の配当について

たから
期末配当は27円よ

当期は、予定通り、年間配当額54円で着地しました。

フルーツ
4円の増配、ありがとねー!

 

たから
来期も配当は維持させていただきます

そして来期は、当期と同じ年間54円の配当予想。

業績予想が達成できれば、配当性向は37%程度。

フルーツ
もしかして、もしかしたら、さらなる増配も…!?

期待の膨らみ続ける、欲張りこびと株オーナーでした。(笑)

それではまたっ!

(参考:宝印刷株式会社 期末決算短信等)

 

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。