USCPAは転職に有利な資格か?→回答:答えはネットの中にはありません

こんにちは、こびと株.comの管理人です。上場企業で10年以上、経理/財務に携わっている筋金入りの経理マンです。

USCPAを取ると転職に有利ですか?

という質問をよく受けるので、この記事でお答えしようと思います。

 

一般論として、USCPAは評価される資格ではある

一般論として、USCPAは評価される資格ではあります。

USCPA(米国公認会計士)の難易度【完全解説版】合格率・勉強時間・受験資格をまとめたよ

2017.12.25

この記事で書いた通り、USCPAの難易度は決して低くはありません。

  • 4科目すべての合格率は20%~30%程度と予想され(各科目の合格率は40~50%)
  • 学歴審査があり(会計単位やビジネス単位の認定が必要)
  • 総額約100万円のコストをかけ、1,000時間近くの学習が必要

こんな資格です。

仕事に対する意識の高さや、ポテンシャルの高さを証明できる資格であることは間違いありません。実際、USCPAを取得して外資への転職を成功させた先輩もいます。

USCPAを取得して外資系企業に転職!先輩経理マンのその後...

2018.07.06

とはいえ、これはあくまで一般論。

あなたにとってUSCPAが転職に有利な資格になるかどうかは答えられないのです。ネットの中に答えはありません

 

USCPAが転職に有利かどうか答えられない5つの理由

答えられない理由はこれです。

USCPAが転職に有利か答えられない5つの理由
  1. 職歴が分からないから
  2. 学歴が分からないから
  3. 語学力が分からないから
  4. 年齢が分からないから
  5. 転職タイミングでの景気が分からないから

順番に見ていきます。

 

理由①:職歴が分からないから

まず、職歴が分かりません。

  1. 一貫して経理/財務の仕事をしてきたのか?
  2. 経理/財務のどのような分野で実務経験があるのか?財務会計か?税務会計か?管理会計か?
  3. 営業や人事など、様々な部署を渡り歩いてきたのか?
  4. 外資系企業での勤務経験があるのか?日本企業オンリーなのか?

日本企業で10年間営業をやってきた人と、外資系企業で経理をやっていた人とでは、USCPA資格とのシナジーが全く異なります。

詳しい職歴を見ないことには、USCPAの合格によって転職が有利になるかどうかは分かりません。そして、職歴というのは2人として同じ人がいない個別性の高いものです。

 

理由②:学歴が分からないから

次に、学歴が分かりません。

  1. 中卒なのか?高卒なのか?大卒なのか?
  2. 3流大学卒なのか?2流大学卒なのか?1流大学卒なのか?
  3. 日本の大学なのか?海外の大学なのか?留学経験はあるのか?
  4. 学士なのか?修士なのか?博士なのか?

一般に、日本も米国も学歴社会です。意外かもしれませんが、米国においてはよりその傾向が顕著です。高学歴であればあるほど有利です。

 

  • 中卒のUSCPA
  • ファイナンス修士のUSCPA

転職市場で価値が高いのは間違いなく後者です。学歴も、非常に重要な要素になります。

 

理由③:語学力が分からないから

語学力も分かりません。

これも意外なことかもしれませんが、USCPA合格者の語学力にはかなり差があります。読めるけど喋れないという人は結構見かけますし、そういう人たちの話も聞きます(監査法人の知り合いから)

言うまでもないですが、英語の読み書き会話ができないUSCPAというのは評価されません。これは説明するまでもないでしょう。

ある程度英語が使えるのは前提として、問題はそれがどのレベルかということです。

  • 日常会話レベルなのか?
  • ビジネスレベルなのか?
  • ネイティブレベルなのか?

外資系の大手転職サイト「キャリアクロス」を眺めれば、語学力が年収水準に関係していることはすぐに分かるでしょう。

語学力を知らずして、あなたにとってUSCPAが意味のある資格になるかどうかはお答えできません。

 

理由④:年齢が分からないから

年齢も分かりません。

一般に、若ければ若いほど選択肢は広いです(もしくは、一定の年齢に達する前にマネジメント経験をしているとかなり有利になります。)

  1. 25歳 USCPA(経理経験なし)
  2. 30歳 USCPA(経理経験なし)
  3. 35歳 USCPA(経理歴10年/マネジメント経験あり)
  4. 40歳 USCPA(経理歴15年/マネジメント経験なし)

誰の市場評価が高そうですか?

②は①に勝てないでしょう。

④が③に勝つのも難しいですね。

残念ながら「手遅れ」の年齢でUSCPAを目指している人もいます。自己啓発のための努力としてはまったく否定しませんし、むしろ経理マンとしては非常に立派な姿勢だと思います。

しかし、USCPA受験を「投資」だと考えた場合、明らかに金銭的リターンが得られないケースがあるのも事実です。年齢という要素は非常に重要です。

 

理由⑤:転職タイミングでの景気が分からないから

最後はこれです。USCPAに合格して転職するタイミングでの景気が分かりません。

米国におけるエンロン事件やワールドコム事件をきっかけに、内部統制というルールが整備されることになりました。日本には2008年から運用が開始されています。

この時はUSCPAは特需状態になったと言われています。監査法人の人手が圧倒的に足りなくなったからです。日本の会計士だけでは採用が間に合わなかったのです。

USCPAというだけでBig4のような大手監査法人にバンバン採用されたと言います。実際、私が入社した2008年以降、弊社の監査には「USCPA」という肩書を持った会計士が何人も来ていました。

このように、景気さえ良ければ職歴・学歴・年齢に多少目をつむって貰える可能性があります。一方、景気が悪ければいくらスペックが高くても転職は厳しいです。募集自体がないからです。

時の運というのは、非常に重要です。

 

まとめ:いくらネットで情報を探しても、USCPAが「あなたにとって有利な資格」かどうかは分からない

結局、USCPAがあなたにとって転職に有利な資格になるかどうかは、次の5つの理由から分かりません(たった1人しかいない「あなた向け」に書かれた記事があれば別ですが…)

USCPAが転職に有利か答えられない5つの理由
  1. 職歴が分からないから
  2. 学歴が分からないから
  3. 語学力が分からないから
  4. 年齢が分からないから
  5. 転職タイミングでの景気が分からないから

もし、あなたが

  • 一流企業での経理/財務の経験があって
  • 慶応や早稲田のMBA(経営学修士)を取っていて
  • ネイティブ並みの語学力があり
  • 年齢が30代前半で
  • 景気が良ければ

USCPAを取得することで外資系企業のマネージャーポジションが狙えるでしょう。CFO候補になれると思います。しかし、こんな人はほとんどいないでしょう。

どれかには自信があっても、どれかには自信がない。こういう状態が普通です。

では、自分にとってUSCPAが転職に有利になる資格かどうかは、どうやって調べれば良いのか?答えはどこにあるのか?それについてお答えしたいと思います。

 

USCPAが転職の決め手になるかどうか、答えはリアルな転職マーケットの中にある

答えは、リアルな転職マーケットの中にあります。

自分にとってのUSCPAの価値を測る一番効果的な方法は、いますぐに転職活動をしてみることです(2~3年以内に転職経験のある人は必要ありません。肌感が分かっているでしょうから)。

USCPAの取得には100万円以上のコスト、1000時間以上の時間がかかるのに、なぜか見切り発車する人がいます。転職活動なんて、タダで、しかもせいぜい十数時間で経験できます。

  1. 転職できなくても、今の職場に留まれば良い=ノーリスク
  2. もし待遇の良い会社に転職できてしまえば、USCPAを取らずに転職してしまえば良い=ハイリターン
  3. もしUSCPAがあればイケたのに…!という思いをしたのなら、USCPA合格を目指せば良い

ただそれだけの話です。重要なのは③です。こういう実感が得られた人は、迷いなくUSCPAにチャレンジすることができますね。

自身のキャリアのなかで、USCPAというパーツが意味を持つということです。

 

転職活動をするとこれだけのことが分かる

実際に転職活動をしてみると、これだけのことが分かります。

転職活動を通じて分かること
  1. 自分の年収相場(=市場価値)
  2. 募集の多い業界・業種
  3. 募集の多い職種(財務会計?税務会計?管理会計?)
  4. 書類選考通過率/面接通過率
  5. 自分の経歴のなかで評価されるところ、評価されないところ
  6. 現在の景気の良さ・悪さ

日本の会社は年功序列型なので、社内に留まる限り自分の「適正な市場価値」は分かりません。なぜなら、仕事ができようができまいが、自然に給料が上がっていってしまうからです。

基本的に、仕事が出来ない人の方がトクをする仕組みです。同じ会社内で、出来る人が出来ない人の倍の給料を貰うことはありません。

年収を上げたければ、年収水準の高い会社に移る必要があります。

経理の年収にまつわる3つの「残酷な真実」と年収アップ戦略

2018.06.20

自分の身を会社だけではなく「マーケット」において、常に自分の市場価値をチェックするのが賢い経理マンの姿です。

転職活動を通じて

  • USCPAがあればもっと書類選考に通るのに…
  • USCPAがあれば面接に通ったかもしれないのに…
  • USCPAがあれば応募できる案件がもっとあるのに…(監査法人なんかはコレでしょう)

という思いをすればするほど、あなたにとってのUSCPAの価値は高いということです。

 

身近にいる「USCPAにチャレンジして失敗している人」はこんな人

USCPAは(自分にとって)役に立つ」という思い込みで見切り発車した人達です。

  • USCPA合格と自分の職歴にたいしたシナジーがないことに気づいて挫折
  • 自分の年齢でUSCPAを取ってもすでに転職適齢期を過ぎていると気づいて挫折

言葉は悪いですが、いずれも行動力のない人たちです。

  • セミナーに参加して、講師や受講者のリアルな姿を見たり
  • 転職サイトに登録して転職エージェントに話を聞いてみたり
  • USCPA合格者・外資系勤務の経理マンにヒアリングしてみたり

そういうふうに、「自分の足で」情報をとらなかった人たちです。上記で説明してきたように、USCPAがあなたにとって役に立つ資格かどうか、答えはネットの中にはありません。

必ず、自分の足でリアルな情報を集めて下さい。

 

情報収集源について

  1. スクール
  2. 転職エージェント

これら2つについて、参考としてオススメを紹介しておきます。

 

USCPAのスクールのなかで、一番おすすめなのはアビタスです。合格者実績No1なだけあって、評判も良いですし、身近にもアビタスを利用してUSCPAに合格した人が何人もいます。

資料請求すれば、試験の概要・資格の魅力・受験費用など、必要な情報が過不足なく手に入ります。

セミナーに参加すると、USCPA攻略本(定価1,080円)がタダで貰えてお得なのでおすすめです。リアルに色々聞けますしね。

プロアクティブやTAC、大原など、他のスクールにも興味がある人はこちらの記事を参考にして下さい。

USCPA(米国公認会計士)の予備校を徹底比較!4つのスクールの特徴をまとめてみた

2018.01.03

 

転職エージェントは「ジャスネットキャリア」が一番おすすめです。6つの転職エージェントを使いましたが、ダントツで満足度1位です。

経理系に特化している唯一のエージェントであり、経理をやっている人ならここを使わないという選択肢はありません。USCPAを取得して、日本のグローバル企業で海外事業に携わりたいという人は是非。


>>>ジャスネットキャリアに登録する

  • 利用料はもちろん無料
  • 面談を通じて、自分のレベルや相性の良い企業を客観的に評価してくれる
  • 良い転職先がなければ転職しなければ良いだけなので、ノーリスク
  • 継続的に経理業界の転職事情を入手するパイプができる
  • 利用のデメリットは、経歴の登録に10分くらいかかるのが面倒なこと

経理の転職市場の景気が良い、悪いといった情報は、ジャスネットのエージェントから教えてもらっています。私たちの利用体験談はこちらをご覧ください。

【体験談あり】ジャスネットキャリアの評判・メリットを完全網羅!年収アップしたい経理は全員登録せよ!

2018.05.23

完全に外資一本で特化するのなら、「キャリアクロス」がおすすめです。案件数が多いですからね。ハイクラスな求人も多いです。経理/財務特化というわけではないので、そこはご了承下さいませ。

 

まとめ:「自分にとって」USCPAが転職に有利な資格になるかどうかは、転職活動をしてみないと分からない

USCPAを取得する前に転職活動するなんて!

と思うかもしれませんが、これが一番リスクの低い確実な戦い方です。リアルな転職マーケットの中にしか、答えはありません。勝手な思い込みで行動することが一番ハイリスクです。

転職活動を通じて、自分の価値観も固まってきますしね。

  • 結局、自分は何がやりたいのか?
  • 重視しているのは年収か?ステータスか?仕事内容か?
  • どのようなキャリアを積んでいって、最後はどうなりたいのか?

こういうのは、実際に動いてみないと分かりません。行動力 is 正義です。今の経理転職市場は売り手市場なので、もしかしたら良縁が見つかるかもしれません。

チャンス到来!!会計職(経理/財務)の転職市場が熱い!

2018.04.12

それではまたっ!

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シーウィード

こびと株.comの管理人(役割:投資対象の選定)。お金の話と健康をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計の専門家(日商1級・証券アナリスト)。40歳時点で給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。