こびと株.com(@kobito_kabu)がお送りする、毎月更新の定例記事です。
2020年2月は、Part1とPart2に分けています。
本記事はPart2です。
目次
Part1のおさらい
以下2点がトピック。
- GDP10~12月期 年率▲6.3%
- コロナショック
新型コロナウイルスの感染拡大影響で、株式市場は「リーマンショック以来の株価下落」と言われるほど、急落しています。
- 日経平均株価急落(2月の最終週で2,243円78銭も下落(▲9.6%))
- NYダウも急落(1週間で3,580ドルも下落(▲約12.3%))
- 欧州株、中国株など、世界的に株安になっている
株価下落を受けて、高配当株の数も急増。
高配当株(配当利回り3.75%以上)の数は565社になりました。
こびと株メンバーの感想・スタンスはこんな感じです。
- 株価が半年分巻き戻っただけ
- 実態経済への影響が長引きそう
- 景気敏感株の買い増しは見送り
バーゲンセールというにはまだまだという感じ。
業績影響が読めない「景気敏感株」はいったん様子見しつつ、業績が良いのに市場に連れ安している優良株を拾っていこうというスタンスです。
Part2でも、引き続き同じ目線で投資候補を探していきます。
※Part1本編はコチラ
配当利回りランキング(東証二部上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
- 証券コードをクリックすると、Yahooファイナンスのページに飛びます
※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
ランキングに新登場した銘柄は下記のとおり。
- 3449 テクノフレックス
- 8912 エリアクエスト
- 5304 SECカーボン
- 6307 サンセイ
- 9709 NCS&A
- 7208 カネミツ
- 3440 日創プロニティ
- 7299 フジオーゼックス
- 7879 ノダ
- 6342 太平洋製作所
投資対象になりうるか、ざっとチェックしてみます。
- 売上・利益の最新予測
- ROEや自己資本比率などの指標
- 過去5年の業績トレンド
を見てみると、こんな感じです。
結論として、新規登場銘柄のなかで投資したいと思える銘柄はありません。
高収益・好財務の[5304]SECカーボンが目をひきますが、業績は不安定で明らかに景気敏感株です。
ここ最近では、2016年、2017年と赤字転落しています。なお、過去10年を見る限り減配はないようです。
1934年創業、炭素系のニッチ製品で世界トップシェアだそうですが、扱っている商品がニッチなものだけに産業の将来性をどう読むかが難しいところ。
他にもっと安定した高配当株があるので、あえてこれ以上精査する必要もないかなという印象です。
[3440]日創プロニティカーボンも、わりとやんちゃな業績推移です。
建築材料の金属加工・ゴム加工をしているメーカーで、明らかな景気敏感株。
減配したり増配したりと、安心して長期保有できるタイプの銘柄ではないと思います。
一部上場企業と比較すると、やはり魅力に乏しい銘柄が多いですね。
今回のランキングからは漏れていますが、東証二部上場で目をつけているのは、[2393]日本ケアサプライです。現在の配当利回りは3.54%。
車椅子などの福祉用具のレンタル大手で、介護支援などもやっている会社です。
過去10年のチャートはこんな感じです。
売上や利益は安定的で、右肩上がりです。
1株あたり当期純利益もキッチリ伸びています。
自己資本比率は74.1%で無借金経営です。営業利益率・ROEは10~12%前後で、収益性もまったく問題ありません。
配当性向50%を目安に配当を出しているため、必ず増配をしているわけではありません。
連続増配株でないのは残念ですが、扱っているビジネスが今後の日本社会(超高齢化)にマッチしているため、配当成長にも期待が持てます。
※次点でギリギリ自重堂。
配当利回りランキング(東証JASDAQ上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
- 証券コードをクリックすると、Yahooファイナンスのページに飛びます
※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
ランキングに新登場した銘柄は下記のとおり。
- 9827 リリカラ(株)
- 6863 (株)ニレコ
- 7425 初穂商事(株)
- 7638 (株)NEW ART HOLDINGS
- 2173 (株)博展
- 7264 (株)ムロコーポレーション
- 7422 東邦レマック(株)
- 7539 (株)アイナボホールディングス
- 6286 靜甲(株)
- 2136 (株)ヒップ
投資対象になりうるか、ざっとチェックしてみます。
ご覧のとおり、魅力的な企業はありません。
精査するまでもなく、収益性・財務に特徴がなく、長期的に配当を出し続けてくれるとは思えないメンツですね。
JASDAQのなかでは
- センチュリー21・ジャパン 4.23%
- 日本エス・エイチ・エル 3.76%
- 沖縄セルラー 3.49%
※Part1でフライングで紹介してしまいましたm(_ _”m)
やはりこの3社が圧倒的に高クオリティですね。
オマケ:高配当株の探し方
高配当株を探す時は、次の手順がおすすめです。
- 配当利回りをチェック
- 四季報でざっくりチェック
- IRBANKで過去10年チェック
IRBANKに行ったら、検索窓に
気になる会社のコード or 社名
を入力しましょう。
該当する企業が表示され、その社名をクリックしたら、下の方にスクロールしていきます。
こんな画面が出てくるはずです。
- 会社業績をクリックすれば、売上や利益、1株あたり当期純利益の推移が分かります
- 配当推移をクリックすれば、配当利回りの推移や配当金の推移が分かります
この配当金ランキングで紹介しているようなデータを自分で見ることができますので、興味のある人はぜひ活用してください。
もしあなたの条件を満たす会社が見つかったら、その会社のIRページを見に行って
- 決算短信・有価証券報告書
- 決算説明プレゼン資料←おすすめ
などを読み込んで、将来性も含めトータルで投資判断をすると良いでしょう。
まとめ:もしこびと株メンバーが今月から高配当株投資を始めるとしたら?
ランキングの解説は以上です。
最後に、2019年7月からシリーズ化を開始した「もしこびと株メンバーが今月から高配当株ポートフォリオを作るとしたら」というモデルを出して終わりにします。
※「私たちならこうする」という事例であって、下記銘柄への投資を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがありますので、くれぐれも自己責任でお願い致します。
30万円で今月スタートならこんな感じにします。
いつもと違うのは、景気敏感株の取り扱いです。
コロナショックの影響が、どこまで実態経済に波及するか見えていない状況ですが、
- これから先、景気後退に入るのか?
- 大した影響がなく、すぐに業績回復するのか?
これは、ハッキリ言って分かりません。
だから、私はどっちに転んでも大丈夫なようにポジションをとります。
三菱商事(総合商社)や三井住友FG(銀行)は、いわゆる景気敏感株です。しかし、彼らは累進配当政策を採用しており、減配懸念は同業他社と比較して、相対的に低めです。
※絶対に減配しないわけではなく、方針が変わる可能性もあるので注意
- 三菱UFJリース(その他金融)
- 第一生命HD(保険)
- 旭化成(化学)
これらも景気敏感業種ですが、三菱UJFリースは20年連続増配企業です。他の2社も、過去の景気後退期の業績は、コマツ・ホンダなど、機械・自動車の業種と比べると比較的穏やかです。
なるべく減配懸念の低い企業を中心に、ポートフォリオ全体で4.46%の利回りが確保できればまず十分でしょう。この後、
- 株価が上がっても良し(欲しい利回りは達成できている)
- 株価が下がっても減配しなければよし(そして、さらに高配当・割安になった景気敏感株を拾っていく)
どっちに転んでも、問題ありません。
焦って大量に買い込むのではなく、長期の目線で「金のタマゴを生む高配当株ポートフォリオ」を作っていきたいですね。
さて、上記のような買い方をするには、低コストで単元未満株投資ができるSBIネオモバイル証券がおすすめです。
100株ずつ購入したら、数百万円はかかります。
SBIネオモバイル証券には、大手ネット証券(楽天証券やSBI証券)にはない圧倒的なメリットがあります。
- 1株から購入できる(NTTドコモやKDDIなどの注目している企業を3,000円前後から買える)
- 月額50万円までの投資なら、サービス利用料が固定で220円(税込)かかるが、毎月ネオモバ限定Tポイントが200pt貰える
- Tポイントを使って株が買える
※大手ネット証券を使って少額分散投資をすると、手数料負けします。
※SBIネオモバイル証券を使った高配当株投資の始め方はこちらの記事をどうぞ。
日本株の優良高配当株に数百円から分散投資したいなら、SBIネオモバイル証券は良い選択肢になります。
今回のような「投資してもよいかな」というタイミングが来た時に、口座やキャッシュが準備できていなくて買いそびれるというのはもったいないので、高配当株投資に興味がある方はちゃんと準備しておきましょう。
2022年9月26日、
株式会社SBIネオモバイル証券は、株式会社SBI証券と経営統合することが発表されました。
これに伴い、SBIネオモバイル証券の新規口座開設は2022年10月7日をもって受付が停止されています。
- 最大手・国内株式個人取引シェアNo.1
- 口座開設・口座維持手数料無料
- 1株から購入可能(単元未満株の売買手数料無料)
一方で、米国株であればHDVやSPYDといった優れたETFがあるので、これらを活用すれば個別株への投資は不要です。圧倒的にラクですね。
- 日米の高配当株を中心に、よく分散された高配当株ポートフォリオを作る
- ①追加投資、②配当金再投資、③増配でひたすら配当金を増やし続ける
こうすることで、誰でも月10万円ぐらいの配当金は作れる可能性があるんじゃないかなと思っています。
月10万円あれば、
- 水道光熱費が払える
- 家賃が払える
- 通信費(スマホ代など)が払える
- 保険料が払える
といった感じで、独身なら固定費のほとんどを賄えるでしょう。
ちょっと働けば生きていける水準ですから、セミリタイアも視野に入ると思います。
あるいは、月10万円の配当金を趣味に使えば、相当遊び倒せるでしょう。サラリーマンのお小遣いの平均は3~4万円ぐらいですからね。
全部使っても老後は安泰ってのは良いですよね。
いずれにせよ、配当金は人生の選択肢を増やしてくれます。コツコツと配当金を増やして、生活を豊かにしていきたいですね。
それではまたっ!
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