日系企業の経理部員が外資系企業に転職するメリット・デメリット

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経理部員
外資系企業ってどんな感じなんだろう?気になるけどちょっと怖くもある。

こんな経理部員のための記事です。

 

こびと株
複数名の転職エージェントへの取材&外資に在職中の友人へのヒアリングの結果をまとめます!

「イメージだけで転職すると大失敗するかも」と思われる意外な真実もわかったので、ぜひぜひ参考にしてみてくださいね。

ちなみに筆者のこびと株は

  • バリバリの日系企業で経理歴10年超
  • 英語は嫌いだが外資には興味あり

です!

 

経理部員が外資に転職するメリット3つ

まずは外資系企業のメリットから。経理部員にとって優れた点を3つ、ご紹介します。

※もちろん、「外資系企業」とひとくくりにしてみても、実際には各会社ごとの違いがあります。ご紹介するのは、あくまで「一般的な傾向」です。

 

理由①年収が上がる

外資に転職した経理マン
まずはなんといっても、年収があがったことだね!

外資系企業に転職すると、年収が上がりやすい傾向にあります。

日系企業では、基本的な給与体系が「年功序列」で作られています。このため、

  • スキルは上がった
  • 年収は「まだ」上がらない

という状態の若手・中堅(30代頃など)時に、能力に対して安めの年収で雇用されている可能性があるわけです。

一方、外資系企業の給与は「実力主義」で支払われることが多いです。ですから、スキルのある経理部員は、年齢にかかわらず年収があがることになります。

こびと株
やっぱりお給料がいくらもらえるかは、かなりの重要ポイントですよね~。年収があがれば、モチベーションもあがろうってものです!

 

理由②ルール外の不合理が減る

外資に転職した経理マン
外資はやっぱり、「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と割り切った文化がいいよね。

「組織に対する忠誠」ではなく「雇用契約上の職務遂行」を要求される外資系企業は、日系企業とはずいぶんと違った文化をもっています。

  • サービス残業
  • 逃げられない飲み会(さらには幹事や出し物…)
  • 強制参加の休日イベント
  • 使えない有給
  • 名ばかりのフレックス …

こういった、日系企業でありがちな文化(?)にうんざりしてきた人にとって、外資系企業は魅力的な選択肢かもしれません。

こびと株
プライベートも重視したいので、ある程度割り切って働きたいです~。やっぱ外資、アリかな。

 

理由③成果が報われる

外資に転職した経理マン
そして何よりうれしかったのは、自分の成果がきちんと報いられるようになったことだね。

経理は専門職ですから

  • 専門知識をあげ
  • スキルをみがき
  • 組織に貢献する職務を果たした

とき、報酬を求める気持ちになるのは当然ですよね。

しかし、日本企業の報酬体系は「メンバーシップ型」。担当業務の内容ではなく、構成員であることそのものに対して報酬を払うシステムです。給料を決める最強の要素は「年齢」なのです。

 

一方、外資系企業の報酬体系は「ジョブ型」です。職務内容によって報酬が決まっており、同一労働・同一賃金です。

日本企業も、法令改正等があり「同一労働・同一賃金」が叫ばれるようになりましたが、実態はまだまだ。

こびと株
やっぱり外資の「成果を出せば報われる環境」に魅力的ですよね~

 

経理部員が外資に転職するデメリット5つ

次は、実際に外資に転職した人がよく言う「外資系企業のココがイマイチ!」な点を5つ、ご紹介していきます。

こびと株
これを知らずに転職を決めると、後悔しちゃう可能性があるので要注意です

※こちらも、もちろん会社ごとに違いはあります。「全ての外資系企業が、必ずこのような状況である」というわけではありませんので、注意してくださいね。

 

理由①社内営業がエグイ

外資に転職した経理マン
外資は「仕事さえキチンとすればOK」だと思って転職したんだよね…

外資系企業では、仕事のスキルのひとつとして、自分を売り込む能力が求められます

  • 仕事をとりにいく
  • 成果をアピールする
  • 上司と良好な関係を築く

といった力が、日系企業以上に重要なわけです。

キャリアカウンセラー
「経理スキルは高いけど、無口で引っ込み思案」といったタイプの方が、「経理業務さえすればOK」と思って外資に転職すると、苦労するかもしれません。

 

特に、上司との関係づくりはシビアです。日系企業と異なり、外資系企業では、上司自身が人事権を持っているからです。

上司とうまくいかないとき、

  • 日系企業:日々の仕事がやりづらい・何かと不快・業務分担が不利・評価がつかない…
  • 外資系企業:クビになる

くらいのインパクトの違いがあります。

こびと株
そういうえば外資系企業で管理職やってる知り合いも「クビにするのは、まず仕事のできないヤツ。次にオレが嫌いなヤツ」って言い切ってたな…

 

理由②日系→外資は片道切符

外資に転職した経理マン
外資から日系企業に戻るのって、実はかなり難しいんだよね…

外資経験者には、日系企業は

  • 外資の文化に染まってるから、ウチには合わないよ~
  • きっとまたすぐ辞めちゃうんでしょ?
  • そんなバリバリな感じの人が来ても、扱いにくそうだし
  • ウチのやり方に合わせてくれないよね

というイメージをもってしまいがち。

キャリアカウンセラー
一度外資を経験すると、日系企業に戻りにくいケースがあるのは確かです
  • 「日系→外資」の転職:いつでもOK
  • 「日系→日系」の転職:若ければOK
  • 「外資→外資」の転職:比較的カンタン
  • 「外資→日系」の転職:意外に困難

とのこと。

外資に転職した経理マン
外資系への安易な転職は要注意かも

 

理由③退職金が無い

外資に転職した経理マン
外資の高給は見せかけだけだったりするんだよね…

外資系企業と日系企業では、報酬制度の考え方や仕組みそのものが異なります。

外資の年収は、パッと見では高く見えますが

  • 退職金が無い
  • 福利厚生も弱い

といった点は考慮しておく必要があります。

 

キャリアカウンセラー
現職が日系企業の場合、「退職金込みの年収」を把握してから転職活動を始めるのがおすすめですね。

「退職金も福利厚生も全て計算に入れた上で、各企業の年収を比較する」という視点はとても大切です。

外資に転職した経理マン
目の前の年収だけに惑わされないようにした方がいいと思うよ…

 

理由④終身雇用の文化が無い

外資に転職した経理マン
ボクが入社して3日後、隣の席の人があっさりクビになっててホントびびったよ…

外資系企業には、日系企業のような終身雇用の文化がありません。「3年後も5年後も10年後も、基本的には皆この会社で働いているよね」という前提がないわけです。

  • 転職時に約束した業務が遂行できない場合
  • 部署の統廃合などで業務自体がなくなる場合
  • 成果がイマイチ上がらない場合

かなりシビアな判断を下される可能性があります。

 

もっとも、最近は日系企業の様子も変わりつつあります。

ここ数年は昨今のコロナショックも重なって、日系企業でもリストラが加速しています。

外資に転職した経理マン
日系にしろ外資系にしろ、雇用が保証されないっていうのは緊張感があるね…
キャリアカウンセラー
こうなってくると、単純に「現時点での年収」が高い企業を狙うのが合理的かもしれませんね

 

理由⑤未経験業務にチャレンジしにくい

外資に転職した経理マン
外資はシビアに成果を求められるからさ、「やったことない仕事を学びながら進める」っていう場合、ハードルが高いよね…

例えば、国際税務の担当者が、転職していなくなってしまったとしましょう。

日系企業の場合、

  • とりあえず周囲のメンバーが引き継いで
  • 慣れない仕事に右往左往しながらも
  • 本や専門家を駆使して
  • なんとか業務をまわせるようになっていく

みたいなパターンが多いですよね。

効率や業務負荷などを考えるとなんとも言えませんが、少なくとも「未経験の新規業務にチャレンジできる」「多少時間がかかっても許される」環境ではあるわけです。

 

一方外資系企業の場合

  • 担当者がいなくなったなら雇う必要がある
  • できない人にやらせるより、できる人を連れてくればいい

という考え方が多いようです。

キャリアカウンセラー
基本的には「できる人に任せた方が効率的」という発想の外資系企業が多いと思います。
外資に転職した経理マン
研修制度や自己啓発環境をキッチリ利用して、自分でステップアップを考えないと、同じことしかさせてもらえない可能性があるね

 

外資転職を考えている経理部員へのおすすめプラン

経理部員
うーん。外資も一長一短だね…。どうしようかな~

そんな人におすすめのプランがあります。そのプランとは…

 「外資系と日系の中間」でほどよい温度感を探ること。

 

世の中には、たくさんの企業があります。そしてそれぞれの企業ごとに、企業文化は様々です。

外資系/日系とひとくくりに考えがちですが、実際には、その中間的な文化を持つ企業もたくさんあるということです。

  • 外資っぽい日系企業
  • 日系よりの外資系企業

こういった企業を選ぶことで、「外資系と日系のいいとこどり」ができる可能性があります

キャリアカウンセラー
企業ごとの細かな違いをよく理解することで、あなたにとっての「外資に惹かれる点」&「日系も悪くないと思う点」の両方を手に入れられるかもしれません。

 

ポイント①外資・日系のどこに惹かれているのかを整理する

  • 外資系企業に魅力を感じる
  • でも、不安な点もある
  • 日系も悪くないかもしれないと思う
  • でも、不満を感じている点がある

こういう状態にあるとき、

  1. なんとなく日系企業に留まる
  2. 勢いで外資系企業への転職を決める

といった行動は、あまり建設的ではありません。

キャリアカウンセラー
①なんとなく留まったのでは不満は解消しませんし、②勢いで転職するとデメリットに泣く可能性があります

 

大切なのは、

  • 日系企業への不満は何か
  • 外資系企業の魅力は何か
  • 日系企業の悪くない点はどこか
  • 外資系企業の不安な点はどこか

言葉にして整理してみることです。

そして、それがただのイメージなのか事実なのかを確認し、自分の求めていることの優先順位をつける必要があります。

キャリアカウンセラー
ひとりで自分と向き合い紙に書き出してみるのも良いですし、転職エージェント等との会話の中で整理していくのも◎です。
こびと株
私はJACリクルートメントのエージェントと話すことで、ずいぶんと整理が進みました!やっぱり、外資の転職事情に詳しい人のアドバイスは、参考になります~

 

ポイント②個企業別の情報収集をする【超重要】

外資系と日系、それぞれのどこに魅力を感じているのかが整理できたら、次は個別企業の情報収集です。

  • 自分が惹かれる外資系の特徴
  • 自分が惹かれる日系の特徴

両方を兼ね備えた会社を探すわけです。

こびと株
「こんな希望はワガママかな…」とあきらめる前に、実際にそういう会社がないのかどうか、調べてみることが大切です。

 

経理部員
個別企業の情報なんて、どうやって調べるの?
  • ネットには細かな情報は無いし
  • あっても信頼性が低い
  • 各個別企業に知り合いがいるわけでもないし
  • イチイチ電話してきくわけにもいかない

ということで、自分の力では調べようがありません。転職エージェントを活用しましょう

 

おすすめは、JACリクルートメントのエージェントに相談するプラン。

外資系・日系・その間の文化をもつ会社、それぞれの求人案件をたくさんラインナップしているからです。

エージェント自身も外資系・日系の事情に詳しく、個別企業の状況もよく把握しているので

  • ここはガチで外資系文化
  • ここはバリバリの日系文化
  • ここはこの点が外資っぽくて、この点は日系ぽい中間文化

といったことを、きちんと教えてくれます。

こびと株
「日系と外資系の中間くらいの文化の〇〇社なんかが、こびと株さんには合うかもしれませんね」といったアドバイスも、積極的にしてくれましたよ!

 

ポイント③交渉する

最後に重要なのは、条件交渉です。

良さそうな会社を見つけて内定をとっても、それだけで「何もかも希望通り」とはいかないもの。

  • 職場環境は良さそう
    →だけどもう少し年収アップできないかな
  • 退職金入れると年収減になっちゃう
    →なんとかならないかな
  • 会社はすごく良さそうだけど、上長になる人がちょっと…。
    →隣接部署で空いてるポジションないかな
  • 入社スケジュールが、ちょっと厳しいかも
    →前職の引継ぎがきちんとできる日程に変えてほしいな

といった細かい条件調整が必要になります。

 

経理部員
ぇ~、内定先とそんな話できないよ~

それは、ごく普通の感覚だと思います。

実際、未来の上司・同僚に対して、入社前から直接生々しい話をするのは考えもの。印象を悪くして嫌われてしまっては、元も子もありません。

 

そこで活躍してくれるのが、転職エージェントです。

②個企業の情報収集で使ったエージェントが、企業と転職者の間に入って、必要な調整をしてくれます

こびと株
ただし!エージェントによっては「企業よりの意見しか言わない」「転職者の希望を押さえつけようとする」といったケースもあるので、エージェント選びには注意が必要です。

まともなエージェントなら、条件交渉までしっかり面倒をみてくれるはず。

さきほどご紹介したJACリクルートメントなら、その点は安心です。入社後のサポートまで視野にいれて、きちんと対応してくれますよ。

 

経理部員の外資転職まとめ

外資への転職を、イメージだけで決行するのはNG。なぜなら

  • 年収アップ
  • 不合理が減る
  • 成果が報われる

というメリットがある一方で、

 

  • 社内営業がエグイ
  • 日系→外資は片道切符
  • 退職金が無い
  • 終身雇用の文化が無い
  • 未経験業務にチャレンジしにくい

といったデメリットもあるから。

 

おすすめなのは、「外資系と日系の中間」の文化をもつ、ほどよい温度感の会社を探すこと。

  1. 自分が外資に惹かれるポイント・日系に惹かれるポイントを整理して
  2. ①に合う企業を探し
  3. きっちり条件交渉をして

外資系と日系のいいとこどりができる会社を見つけてください♪

こびと株
優秀な転職エージェントの助けを借りると、①~③までどれもスムーズに進みますよ

具体的には、外資の転職にも強みをもつJACリクルートメントが良いでしょう。

各社の実態を良く知るエージェントから、適切なサポートが受けられますよ。

 

それではまたっ!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。