経理の転職タイミング、いつがベスト?当たり前だけど最強の結論

一体、経理の転職タイミングはいつがベストなのでしょうか?

筋金入りの現役経理マン(上場企業で10年以上の実務経験アリ)である私の考えを、記事にしてみました。

この記事の結論
  1. 景気の良い時=転職のベストタイミング
  2. 今の会社より自分を高く買ってくれるところがあるならスグ移れ!
  3. 今の会社より魅力的な業務にチャレンジさせてくれるところがあるならスグ移れ!

あなたは「労働力」という商品のオーナー。安売りしていてはゼッタイにダメ!

 

経理の転職タイミングはいつがベストなのか問題

「個人の事情」と「市場の事情」は分けて考えよう

この問題を語るうえで最も重要なポイントはコレ。

  1. 個人の事情
  2. 市場の事情

この2つをキッチリ分けて考えるということです。

そして市場の事情」に重きを置きましょう

以下、詳しく解説していきます。

 

個人の事情(ミクロ)を最優先させる人はうまくいかない

個人の事情というのは、例えばこういうことです。

  • 上司が気に入らない
  • 残業ばかりで生活が辛い
  • 何年も同じ担当業務ばかりで飽きてきた

こういう目線で転職タイミングを探る人は、苦労している人が多いです。

私たちの労働力は「マーケットで取引されている商品」です。需要と供給のバランスが大切だということを強く認識しておく必要があります。

例えば、

真夏の暑さで喉がカラッカラに渇いている人に冷えたコーラを売れば、喜んで買ってくれるでしょう

一方で、

真冬の寒さに凍えている人に冷えたコーラを売っても、おそらく買ってくれないでしょう

いかにコーラ(あなた)が魅力ある優れた商品だったとしても、それを無理やり売ることはできません。買ってもらえるかどうかは、商品を欲しがる人の状況しだいなのです。

 

  • 上司が気に入らないから転職したい! → 弊社には関係ありません
  • 長時間残業に疲れたので転職したい! → 弊社には関係ありません
  • 今の仕事に飽きたので転職したい! → 弊社には関係ありません

こう言われてしまうのがオチです。

あなたを売り込む最適なタイミングは、あなたが自分を売りたくなったタイミング」ではないということです。相手が自分を欲しがっているタイミングを察知する必要があります。

大事なのはマーケット感覚です。

 

市場の事情(マクロ)に寄り添える人はうまくいく

相手が自分を欲しがっているタイミング」を見極めて転職活動をする人はうまく傾向にあります。極論を言えば、個人の事情よりもマーケットの事情を優先させるということです。

転職希望者
自己実現できてこその転職でしょ

という意見を否定する気はありません。

しかし、そもそも会社はあなたの自己実現を叶えるために設立されたわけではないということは知っておくべきです。同様に、職場でともに働く上司や同僚は、あなたを幸せにするために存在しているわけではありません。

自己実現のために会社をうまく利用するという姿勢は大切ですが、自分の事情はさておき自分という商品を喜んで(高く)買ってくれる人を探すという目線も大切です。バランス感覚が問われるところですね。

 

ひとつ、印象的なエピソードをお話しましょう。

弊社の経理部に、30代前半のナイスガイがいました(転職歴は2~3回)。彼は英語・中国語が堪能で、海外の駐在経験もあります。

私はそんな彼と2人で海外子会社設立のプロジェクトを担当することになりました。私たち2人の年齢を考えると、大チャンスということになります。

彼は「こんなやりがいある仕事を任されるなんて!」とヤル気満々でした。

現地当局とのやりとりや、取引先の開拓などで、楽しくも忙しい日々が始まりました。その激務のどまんなかで、彼は転職により弊社を去りました。

なんでやねん

ナイスガイ
採用オファーあったから転職することにしたー。年俸1,000万円だってー。あははー、シーさんごめんねぇ。

このド外道、弊社に入社後も常に転職活動をしていたようです。自分という商品を高く評価してくれる会社があるならスグ移るという、合理的な人間です。自分を安売りしないプロフェッショナルとも言えます。

ナイスガイ
楽しい仕事の仕方を知ってる人は、どの会社でも楽しく働けるんだよ。僕は、自分を必要としてくれる会社・今より高く評価してくれる会社があるのなら、すぐに転職するね!

うちの職場にいる転職組(転職回数の多い人達)は、おおむねこんな感じです。

ナイスガイ
会社での年俸と、転職市場での年俸。これは常に比較しておくべきだよ。僕たちは労働力っていう商品を売る商売人。安売りしてたら未来は暗いよ

なるほどね~って感じですよね。

 

一方で、一度も転職したことのない人達は

  • 職場に文句を言いながら
  • ひたすらに資格の勉強を続け
  • セミナーや読書などで知識を蓄え

同じ日々を繰り返しています。こういう「転職は、完璧に準備が出来てから」というタイプの人達は、ほぼ確実に転職しません。

つまりは、そういうことです。

 

ちなみに、私に関して言えば、この状況が崩れたら他の会社に移るつもりです(転職市場が良ければ)

今の会社はホワイト企業
  • 有給フル消化(年間休日146日)
  • 残業ゼロで年収650万円超(40歳で残業ゼロ年収800~900万円見込み)
  • 転勤・異動ナシ
  • やりたい仕事をやれる

 

転職に最適な時期は、ズバリ「景気が良い時」

転職に最適な時期は人それぞれ。これが誰からもツッコまれない優等生的回答でしょう。

しかし、それを承知したうえであえて踏み込んだ意見を言わせてもらうと、転職に最適な時期はズバリ「景気が良い時」です。

 

極端な事例を出します。

たまたま就職氷河期に就職活動のタイミングが訪れた人達は、いまだに低賃金に苦しんでいます。

1990年代中頃から2005年頃まで続いた就職氷河期に就職活動をした人の賃金は、上がっていない――。

(出典:40代になっても低賃金…誰が「絶望の就職氷河期世代」を生んだのか?

1990年代中頃~2005年に就職活動をした世代は、他の世代とくらべて能力が低かったから低賃金になってしまったのでしょうか?

そんなワケないってことは、誰にでも分かりますよね。転職活動でも同じ話です。

  • 転職市場が熱い時期に転職活動をした人は、満足のいく転職をしているし
  • 転職市場が冷えた時期に転職活動をした人は、満足のいく転職ができていない

そういう傾向があります。いくらプラチナ資格を持っていても、いくら優秀な実績を持っていても、転職市場が冷え込んでいて求人が少なければ勝負になりません。

一方で、転職市場が熱ければ、多少スキルや経験が浅くても年収アップが狙えてしまうんですよね。

さて、現在の経理/転職市場がどのような状況かご存知でしょうか?これを知らない経理マンは、マーケットの重要性を理解せずに日々を過ごしているということです。

チャンス到来!会計職(経理/財務)の転職市場が熱い!【中途入社増えまくり】

2019.02.22

情報屋になってくれる経理専門の転職エージェントと、付き合いを持っておくと良いですよ。別に、転職しろ転職しろと詰められるワケじゃないですから、ご安心を。

 

参考:個別事情における経理の転職タイミング

転職市場の動向が最重要だと思いますが、参考として個別事情における転職のタイミングについても簡単に触れておきたいと思います。

 

切り口①:年齢。何歳で転職するのが良い?

最初のチャンスは26歳~28歳ぐらいでしょう。経験年数で言うと、3~5年ぐらいのタイミングです。このあたりの年齢層は、企業の採用熱も高いです。低リスクでポテンシャルの高い人材を探せるからです。

次のチャンスが30歳~33歳くらいです。経理歴8~10年ぐらいですね。次世代のリーダー候補の年齢層になります。26歳~28歳と比較すると、もちろん要求されるスペックは高くなります。

なんとなく過ごしてきた人は、この時点で既にキャリアアップが難しくなっていると思います。

とりあえずの最後のラインが35歳ぐらいでしょうか(ただ、最近では40歳手前ぐらいまでなら全然大丈夫なようですけどね。)。プレイヤーとしての実績で戦えるのはここまで。

 

40歳を過ぎると、かなりしっかりした経歴やマネジメント経験などがないと相手にされないようです。そもそもこの年齢層の求人は「管理職」なので、求人自体が少なめです。

うちの上司たちも「もう転職は無理」とよくボヤいてますね。

転職例
  1. 22歳で中小企業の経理に就職
  2. 26歳で外資系企業の経理に転職
  3. 30歳で日系グローバル企業の経理に転職
  4. 35歳で外資系企業の経理に転職(マネージャーポジション)

→外資系企業でCFOを目指す

20代から「自分のキャリアは自分で作る」という意識があった人と、30半ばである日突然自分のキャリアに疑問を持った人。大きな差がつくのは言うまでもないですね。

 

切り口②:経験。どこまでやったら転職すればいい?

FP&A(財務企画・分析)やCFO(最高財務責任者)など「なりたい将来像」が見えているのなら、特定ジャンルの経験をある程度積んだ時点で、別の会社に移った方が良いです。

経理業界は、未経験者には厳しいですが、経験者には比較的やさしい業界です。経験者というだけで、グッと転職しやすくなります。

とはいえ、経理業界のなかでも住み分けは存在しています。

  1. 財務会計(決算、開示業務など)
  2. 税務会計(法人税や消費税の申告など)
  3. 管理会計(予算・原価など)
  4. 財務(資金調達・運用)

20代のうちは「経理」という一括りで見られるので、財務会計の経験者が管理会計のポジションに応募してもチャンスがあります。会社で育てれば良いと思ってもらえるからです。

しかし、30際を過ぎたあたりからジャンル間の移動が難しくなります。即戦力として、未経験ジャンルではなく経験済のジャンルでの活躍が求められるからです。

  • 財務会計に飽きた!でも今の会社では税務申告や管理会計は担当できそうにない!

そう思ったら、できるだけ早いタイミングで転職をした方がベターです。特にFP&Aのような人気職種は、歳をとってから経験させてもらえるような職種ではありません。

 

経理の仕事は1年でワンサイクルです。3年もやれば自信をもって「経験済」と言えるでしょう。

  • 1年目はドタバタと対応
  • 2年目でソツなくこなし
  • 3年目では業務改善する

決算にせよ、開示にせよ、税務申告にせよ、予算管理にせよ、4年も5年もダラダラやらされるようなら、新天地で新しい経験を積んだ方が良いかもしれないですね。

 

切り口③:資格/学歴。取ったら転職して良い?

  • 日商簿記1級に受かったら転職する
  • TOEICで800点取れたら転職する
  • USCPAに合格したら転職する
  • MBAが取れたら転職する

こういう切り口も悪くはないです。1つの区切りとしては分かりやすいタイミングと言えるでしょう。

少なくとも日本企業の給与の仕組みでは「会社に残ったままで資格取得の努力が評価される可能性は、低い」からです。

  • 今の会社に残る:報酬を増やすには昇進しないとダメ(しかも他の人より早く昇進しないと意味がない)
  • 転職する:スグに年収アップが狙える

努力は市場で評価してもらいましょう。

 

1つだけ気をつけておきたいのは、市場動向>資格/学歴であることが、よくあるということです。これは、実際に身の回りでおきた出来事です。

  • 資格に受かる前に「とりあえず」転職活動を始めた知人が、上場企業に転職を果たし
  • 資格に合格してから「自信をもって」転職活動をした知人が、望む企業から内定を貰えなかった

資格合格/学歴取得というのは個人のタイミングの話ですからね。評価されないということはないですが、やはり企業の採用熱の高さは重要です。

不況時に資格を取ったり大学院に通ったりして、好況時に転職活動が出来ればベストなんでしょうけどね~。

 

まとめ:常に転職市場と接点を持っておこう!

  • 会社からの評価(年収)
  • 転職市場からの評価(年収)

この2つを常に比べるようにしましょう。どんなに少なくても、2年~3年ぐらいに1度くらいはチェックすべきです。

転職したいかどうかにかかわらず、こうやって常に市場価値をさぐっていれば、転職のベストタイミングは自然と見えてきます

経理は専門職ですから、あなたの能力を高く買ってくれる企業はあるはずですよ。

結論
  1. 景気の良い時=転職のベストタイミング
  2. 今の会社より自分を高く買ってくれるところがあるならスグ移れ!
  3. 今の会社より魅力的な業務にチャレンジさせてくれるところがあるならスグ移れ!

あなたは「労働力」という商品のオーナー。安売りしていてはゼッタイにダメ!

それではまたっ!

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シーウィード

こびと株.comの管理人(役割:投資対象の選定)。お金の話と健康をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計の専門家(日商1級・証券アナリスト)。40歳時点で給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。