こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マン(@kobito_kabu)です。
- 安定した配当金が欲しい
- だけどそこまで大きなリスクは取りたくない
そんな投資家のニーズを満たす投資商品があるので、ご紹介します。
LQD(えるきゅーでぃー)という、米国債券ETFです。
LQDの魅力はこちら。
- このETF1本で、2,000以上の社債に分散投資できる
- 約3.8兆円の規模を誇る伝統的人気ファンド
- 安定したトータルリターン(4~6%程度)
- 高い分配金利回り(3~4%程度)
- リーマンショック時でさえ最大15%しか下げなかった下落耐性(株式は50%以上下落)
それでは、LQDについて詳しく見ていきましょう!
目次
LQD(iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF)について
LQDの正式名称は「iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF」と言います。
こんな長ったらしい名前を覚える必要はなくて、下記2点をおさえておけばOK。
- コード:LQD
- 投資対象:米国の適格社債
魅力を紹介していきます。
魅力①:LQD1本で、2,000を超える適格社債に分散投資が可能
このETF1本で、2,000を超える適格社債に分散投資することが可能です。
言葉を分解すれば簡単に理解できます。
まず、社債というのは会社が発行する債券のことです。
- 国が発行する債券:国債
- 会社が発行する債券:社債
債券の保有者は、債券を保有・売買することで「利息」や「売買益」を得ることが可能です。
投資適格というのは、まっとうな債券であるということです。とある債券が
- 投資適格
- 投資不適格
どちらになるかは、「格付け」によって決まります。芸能人の格付け番組なんてやってたりしますが、あんな感じです。
BBB以上の評価だと、投資適格になります。
(出典:ブラックロック)
※BB以下は、ジャンク(=ゴミ)債などと呼ばれますね。ハイリスクなプロ向け商品です。
日本では、ソフトバンクなんかが社債を発行してたりします。利回りは預金利息よりはるかに高いですが、もしソフトバンクが倒産したら社債は紙切れになります。
LQDは、仮に個企業の倒産が起きても問題ないように、2,000を超える社債に分散投資しているわけです。
もし、これだけの会社(しかも投資適格の優良企業)が同時に倒産する世の中なら、北斗の拳みたいなヒャッハーな世界になっているでしょう。
要するに、確率的にはほぼありえないということです。
魅力②:約3.8兆円の規模を誇る伝統的人気ファンド
おそらく、この記事の読者の大半はLQDというファンドのことは知らないと思います。ところがどっこい、このファンドは世界的には非常に知名度の高いファンドです。
- 純資産総額はなんと約3.8兆円
- 米国ETFの運用総額ランキングでもトップ30に入る人気ぶり
です。
※2019年11月現在、日本で人気沸騰中のグローバル3倍3分法ファンドの純資産額は4,000億円程度です。日本だと数千億円あれば超人気ファンドですが、こうやって見ると規模の違いが際立ちますね。
銀行とか郵便局の窓口で、LQDのような優良ファンドを勧めてくれれば良いのにね、と思いますがそうはいきません。
なぜなら、コストが激安だからです。
- 売買手数料:100万円ぶん買ってもたったの20ドル(取引額の0.2%)※楽天証券の場合
- 信託報酬:0.15%
銀行員や証券会社の営業マンが売りたいファンドは、
- 売買手数料2~3%
- 信託報酬1~2%
の高コストファンドなので、LQDのような優良ファンドは売る理由がないわけですね。
魅力③:安定したトータルリターン(4~6%程度)
LQDが誕生したのは2002年です。
それから約17年、設定来のトータルリターン(分配金+含み益)は年率5.74%になっています。
- ここ3年でみたリターン:4.69%
- ここ5年でみたリターン:5.00%
- ここ10年でみたリターン:5.84%
ということで、かなり安定してリターンをあげていることが分かります。これが債券の特徴です。
もちろん、単年度で見るとリターンにブレはあります。マイナスになる年もあります。
とはいえ、せいぜいがこの程度。
投資期間を10年で見るならば、10年で1.7倍を狙えるような商品です。大きく負けるシナリオはなかなか想定しづらいのではないでしょうか。
ファンド誕生からの運用年数が長く、低コストであるがゆえに安心感があります。
魅力④:高い分配金利回り(3~4%程度)
LQDの魅力は、高い分配金利回りです。
おおむね、投資額の3~4%の分配金を受け取ることができます。
アメリカは日本と違って金利が高いため(もちろんインフレ率も高い)、これだけの利回りがでるのですね。日本の国債・社債でこれだけの利回りがでる商品はまずないでしょう。
※ちなみに、LQDは毎月分配金が出ます。
毎月分配
というと、ヤバイぼったくりファンドの典型みたいな雰囲気がありますが、LQDは大丈夫です。タコ配なんてありえない仕組みですし、単に債券利息を原資として分配しているだけです。
魅力⑤:リーマンショック時でさえ最大15%しか下げなかった下落耐性
LQDは優良社債を2,000銘柄以上集めたパッケージ商品です。
株式に比べると、かなり底堅い動きをします。実際、2008~2009年のリーマンショックの際にも、最大で15%ほどしか下落しませんでした。
チャートの推移はこの通り。
2008年に大きく下落していることが分かります。ポイントは2つ。
- 最大でも15%ほどしか下落しなかった
- たったの半年ほどで、値を戻した
一方で、
- 株式は50%以上の下落を記録し
- その後株価が戻るまでに約5年の歳月を必要とした
どちらがリスクの低い資産かは明らかですね。
※ちなみに、上記チャートは分配金抜きです。分配金再投資後のチャートはこんな感じ。
約17年で2.5倍ほどになっていますね。リーマンショックの時でさえ、当初の投資元本を割っていないことも分かります。
結局、LQDは
- ポートフォリオ全体の値下がりをマイルドにする
- 金融危機の際のクッションになるだけではなく、値を戻した後に債券から株式に組み替えるということもできる
- LQD自体をそのまま持ち続けて利息を再投資しているだけで、資産が増える
ということで、文句なしに優良な社債ファンドということです。
まとめ:LQDは2000社以上の投資適格社債に投資する優良債券ファンド
まとめると、次の通り。
LQDは、米国の「投資適格社債」に投資する債券ファンドです。格付けがBBB以上の銘柄で構成されています。
- コード:LQD
- 投資対象:米国の適格社債
その魅力は次の5つ。
- このETF1本で、2,000以上の社債に分散投資できる
- 約3.8兆円の規模を誇る伝統的人気ファンド
- 安定したトータルリターン(4~6%程度)
- 高い分配金利回り(3~4%程度)
- リーマンショック時でさえ最大15%しか下げなかった下落耐性(株式は50%以上下落)
日本では、運用総額が数千億円に上ると超人気ファンド扱いですが、LQDはさらにその上をいきます。ETFの運用総額ランキングトップ30に入るような超優良人気ファンドです。
LQDが誕生したのは2002年のこと。
そこから約17年の設定来リターン(年率)は5.74%。17年で2.5倍になる計算です。
もちろん
- 元本割れのリスクもあります
- 同期間における株式のトータルリターンの方が高いです
- 日本から投資する場合は為替リスクもあります
- 過去の実績が将来も続くとは限りません
イイコトばかりではありません。とはいえ、信頼と実績のあるファンドですから「検討の余地」は十分にあるでしょう。
今のような上昇相場では「債券はいらない子」のように扱われますが、株式市場が混乱した時に存在感を増してくるのが債券です。
株価が上昇しているときはついつい気持ちよくなっちゃうけど、もし暴落相場になれば今の資産額は【半値】になりえます。
今証券口座に映ってる金額を半分にして『これはヤバい』と思うならリスクのとりすぎです。キャッシュを増やすなり、債券を増やすなりして、株式の比率を落としましょう。
— こびと株.com (@kobito_kabu) November 6, 2019
もし、自分のポートフォリオに一切債券が入っていないのなら、LQDあたりをトッピングしてリスクを下げるのも一考かなと思います。
以前紹介したように、米国ETFを積立ては資産運用の勝ちパターンの1つです。
LQDは
- SBI証券で簡単に購入できます(3分もあれば買い注文完了)
- 定期買付(積立て)設定も可能です
LQDに投資して
- 毎月の分配金を使うもよし(分配金利回り3.3%前後)
- 再投資して資産を膨らませるもよし(年率5.74%)
- 金融危機の際に、株式に組み替えてリターンの最大化を狙うもよし
お好きなように使ってくださいまし。
以上、参考になれば幸いです。
それではまたっ!
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LQDは、楽天証券でも買えます。私は楽天系サービスのヘビーユーザーなので楽天証券を使っています。
LQDにSPYDなどの高配当株ETFをトッピングすると、リスクをコントロールしつつ高い分配金が狙えます。
高配当株ポートフォリオが育てば育つほど、人生の選択肢は増えていきます。
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