こんな疑問に答えます。
こんにちは、こびと株(@kobito_kabu)です。
この記事を書いているわたくしの投資状況はこんな感じです。
- 日米の高配当株にほぼ1:1の比率で投資(銘柄数はまぁまぁ多いです)
- ポートフォリオ全体の配当利回りは5%強、評価損益は大幅プラス
- なかには3年で株価が3倍、配当金が1.25倍になった銘柄も。
この記事の結論は下記の通り。
買い時は、こういう時です。
- 市場暴落時/市場低迷時
- 特殊要因で短期的に売り込まれている時
こういう時に、どうやって探して買うのかはこの通り。
- 配当利回りランキング上位を狙わない
- 大型株は避ける
- 配当性向はよりシビアに見る
- 積立ではなく一括で購入する
これらについて、もう少し深堀りして見ていきたいと思います。
目次
前提:高配当株は低成長
本題に入るまえに、前提の確認です。
- 高配当株は、基本的には低成長です
- 低成長どころかマイナス成長のものも多いです
そもそも、株式投資の利益は次の2つで構成されています。
- キャピタルゲイン(売買益)
- インカムゲイン(配当金や分配金など)
この2つをあわせてトータルリターンと呼びますが、株式投資の世界ではそのトータルリターンはせいぜい4~6%ぐらいと言われています(もちろん、国や時期によって大きく違います)。
※ここ最近の米国株のトータルリターンは10%前後ありました。すごいですね。
- 平均トータルリターンが4~6%の世界で、
- 平均トータルリターンと同じぐらいの配当利回り(4~6%ぐらい)の株に投資して
- 何十銘柄にも分散投資して配当金を安定させる
こんなことをやっていたら、投資元本が大きく成長するワケはありません。
高配当を出している企業というのは、すでに市場が成熟しており今後大きな成長が見込めないため、配当金による株主への利益還元を多くしているに過ぎないのです。
要するに、新しいビジネスの投資機会があまりないということです。THE・低成長。
ですから、
- 安定して高配当が得られる
- 業績がグングン成長して株価も伸びていく可能性が高い
- だけど今の株価は安い(割安)
こういう「割安・高成長の高配当株」をゲットするのはそう簡単にはいかないということですね。
※一般に、高配当株の「配当利回りが高い理由」については、こちらで詳しく解説しています。
高成長の高配当株はいつ買えるのか?
自分(自社)に関係ない要因で連れ安してる時です。
ポイント①:市場暴落/低迷時
ひとつは市場暴落時、低迷時です。
株式投資をしていると、いわゆる「〇〇ショック」のような名前がつく急落相場に出会うことがありますが、そういう時はチャンスです。
また、市場全体にリスクオフのムードが漂い、どんな株式も冴えない値動きをしている。そういう時もチャンスですね。
こういう時に買って良いのはファンダメンタルズが強いものだけです。
- 業績が好調で、最高益を更新している
- 配当金は増配傾向にある
- 来期以降も強気の業績トレンドが続く見込み
- 財務が盤石で、無借金・キャッシュフローが手厚い
上記のような銘柄でなければ、このタイミングで買付をいれる意味はあまりないですね。
ポイント②:特殊要因で短期的に売り込まれている時
市場全体の暴落とはいかないまでも、何かしらの事件が起きて短期的に売り込まれている時もチャンスです。これも巻き込まれ暴落系ですね。
こびと株のニホンフラッシュは、中国を主戦場とする内装メーカーです。
私たちがこのこびと株を購入した当時は、「江守グループホールディングス」という同じく中国を主戦場としていた会社の不正が発覚し、中国ビジネス全体に不安感が漂っていた時でした。
と思いながら、解せぬ気持ちで買付を入れていた記憶があります。
ニホンフラッシュの業績・財務は盤石だったので、勝算アリと思って買い進めていましたが、今のところ大成功といえます。
※振り返ってみれば、4%近い配当利回りでこの株を買えた期間は本当に短かったですね(今の配当利回りは2%ほどです)。
ここまでの話を、いったんまとめます。
- 業績・財務状態は盤石で
- 将来の見通しも明るいのに
- 外部要因に引っ張られて暴落しているとき
割安・高成長・高配当株を仕込めるチャンスがくる
高成長の高配当株はどうやって探して買うのか?
ポイント①:配当利回りランキング上位を狙わない
上記のような相場の時、配当利回りランキング上位にいる銘柄を狙うのはイマイチです。
- 配当利回り上位30社の利回りが3~5%ぐらいのときは、5%の株に目がいく
- 配当利回り上位30社の利回りが5~7%ぐらいのときは、7%の株に目がいく
これが人間心理。
特に、配当金を多く貰いたい、多く貰いたいと考えている人ほど、常に高い利回りを求めてしまうものです。ですが、上位にいるのは基本的には低成長組です。
配当利回りランキングにギリギリ入ってこないような、微妙な位置に潜んでいる銘柄のなかに、高成長の高配当株が潜んでいる可能性があります。
ポイント②:配当性向はよりシビアに見る
配当性向がバカ高い企業のなかに、高成長の企業はありません。
- 1株あたり配当金÷1株あたり当期利益
上記の計算式で計算される、1年間で稼いだ利益うち何%を株主に渡すかという指標です。株主に渡さなかった分は、会社内に蓄えられて、翌年以降のビジネス拡大に使われます。
日本企業の平均配当性向は30%程度と言われており、どの企業も一律こんな感じになっていることが多いです。
米国企業は、
- 業績がグングン成長している時は配当金なんか出さない(配当性向0%)
- 成長機会を失うとともに配当性向を徐々に高めていって
- 成熟すると80%~100&近い配当性向にまで高めます(利益はほぼすべて株主へ還元)
といった感じで、ステージ毎に配当性向をコントロールします。
とにもかくにも、配当性向の低さは(教科書的には)会社が市場に成長機会を見出しているということです。成長に自信があるから、株主にお金を渡さないというわけ。
高成長の高配当株が欲しければ、配当性向が高い銘柄を選ぶのはアウトです。
ポイント③:超大型株は避ける
大型株は避けた方が無難かもしれません。市場が飽和していて伸び率に期待できないケースが多いからです。
- 売上1兆円を1兆2,000億円にするのと
- 売上100億円を120億円にするのとでは
伸び率は同じ+20%ですが、前者の方が難しいです。
キヤノンなんかはすでに小国の国家予算レベルの経済規模を誇りますから、これ以上の規模の拡大を求めるのは本当に難しいと思いますね。
ポイント④:積み立てではなく短期一括で購入する
高成長の高配当株は、コツコツ積み立てるような類のものではありません。
仮に株価が低迷し高利回りになっている期間があったとしても、市場がその高い成長性に気づけば、割安で放置されていた株価はすぐに修正されてしまうからです。
米国の高配当株(財務優良不人気銘柄)は、コツコツ買い進めて配当金を再投資することでそれなりのリターンを確保できることが分かっています(もちろん、今後どうなるかは分かりません)。
しかし、日本株の高成長・高配当株に投資するのならそういうやり方ではないということですね。落ちるナイフを一気に掴みに行くという、相場のセオリーに反する胆力が必要です。
※米国高配当株のETFであるVYMやHDVは、配当金を増やしながらキャピタルゲインもとれるという素晴らしいETFです。数十~数百銘柄に分散投資していてコレですから、魅力を感じないわけがありません。買付タイミングも比較的イージーと言われています(常に市場が右肩上がりで来たから)。
とはいえ、日本から投資する場合は為替の問題もありますし、米国礼賛集中投資というのもいかがなものかと思うので、適切な距離感は自分でしっかり考えましょう。
まとめ:高成長の高配当株がポートフォリオの中にいると心強い
繰り返しになりますが、もう一度これまでの流れをまとめると、
買い時は、こういう時です。
- 市場暴落時/市場低迷時
- 特殊要因で短期的に売り込まれている時
こういう時に、どうやって探して買うのかはこの通り。
- 配当利回りランキング上位を狙わない
- 大型株は避ける
- 配当性向はよりシビアに見る
- 積立ではなく一括で購入する
10万円で10銘柄に投資していたとして(総額100万円)
- 9銘柄がそれぞれ▲5%
- 1銘柄が株価2倍
こういう状況になると、トータルでは105.5万円となりプラスの評価益になります。
市場全体が沈んでしまったときに自分だけ浮いていたければ、高い成長力を誇り、株価が伸びる銘柄をポートフォリオに入れておく必要があります。
ひたすらに高利回りの銘柄を買い進めていたら、いつの間にか含み損だらけの真っ赤なポートフォリオになってしまいかねません。
チャンスのあるときに、高成長の高配当株もぜひ狙っていきたいところですね。
それではまたっ!
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2022年9月26日、
株式会社SBIネオモバイル証券は、株式会社SBI証券と経営統合することが発表されました。
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