こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マン(@kobito_kabu)です。
こんな疑問に答えます。
こびと株.comのメンバーは、日米高配当株で構成された100%株式のハイリスクポートフォリオを運用しています。
【毎月の収支】
(+要因) 給与&個人事業&配当
(▲要因) 生活費月20~25万円
→大幅プラス【ストック状況】
・生活防衛資金OK
・住宅購入済み
・教育資金OK
・公的年金+企業年金+私的年金で老後資金も蓄積中【投資状況】
株式100%(現物のみ)今から半値になっても大丈夫というリスク管理状況
— こびと株.com (@kobito_kabu) December 22, 2018
こういうリスク許容度の人が書いてる記事なんだということは、踏まえて頂ければと思います。
本記事を読めば、この3つが分かります。
- 基本のキ!:株価の変動要因
- 高配当株の買い時
- 買い時での注意点
5分ほどで読めるかなと思います。しばしお付き合いください!
目次
株価の変動要因(3つ)
高配当株の買い時を探るまえに、そもそもどういったときに株価が動くのか?ということをザっと見ておきましょう。
株価に影響を与える要因はたくさんありますが、主なものはこの3つです。
- 将来の業績
- リスク
- 金利
順番に、ザっと見ていきましょう。
1つめの要因:将来の業績
- 将来の業績に期待が持てるなら、株価は上がります
- 将来の業績に期待が持てないのなら、株価は下がります
単純な話ですね。
問題は、どれぐらい先の「将来」まで株価に織り込まれているか?という話なのですが、モノの本によると、せいぜい数ヵ月~3年程度と言われています。
株式市場では、実は5年先の予測は株価にほとんど織り込まれていないということです。なぜなら、そんなに先のことは誰にも分からないからです。
市場の参加者の大多数は、常に数ヵ月~3年程度の未来を見据えながら売買を行っています。こうして、最新の予測情報が株価に織り込まれ、チャートが形成されていくということですね。
2つめの要因:リスク
- 政治的リスク
- 災害リスク
- 為替リスク
- 戦争リスク…etc
多くの方がそうだと思いますが、ヒトはリスクを嫌います。好き好んで「不安定になる将来」を選ぶ人は少ないでしょう。
最近の相場では「米中貿易戦争」が強く意識されていますね。政治的リスクの高まりによって、投資家心理が冷え込み、需給が悪化する(株を欲しいと思う人が減る)という好例です。
3つめの要因:金利
- 金利が下がれば、株価は上がります
- 金利が上がれば、株価は下がります
ファイナンス理論的には「割引率が下がる(上がる)んだから、株価は上がる(下がる)」という一言で終わらせても良いのですが、もう少し身近な感覚で説明します。
配当利回り5%の株式と、金利5%の預金があるとします。多くの人はリスクを嫌いますから、元本が保証されている高金利の預金を選ぶでしょう。株は売られ、預金が選ばれるということです。
企業側の視点で見れば、事業に必要な借入金利が上がるということですから、銀行に支払う利息が増えてしまいます。利益の圧迫要因ですね。
こういった理由で、金利上昇は、株式の魅力を低下させます。
以上見てきた3つの要因をおさらいします。
- 将来の業績
- リスク
- 金利
これを踏まえて、高配当株の買い時を探ります。
高配当株の買い時を探る
3要因がすべてそろった時=高配当株の投資チャンスではない
上記の3つの要因をベースに考えると
- 将来の業績に期待が持てて(株価にプラス)
- リスクが少なくて(株価にプラス)
- 金利がどんどん下がっていく(株価にプラス)
基本的には、こんな状況で株を買えればいいわけです。
ところが、ちょっと考えれば分かりますがこういうときには「高配当株」が出てきません。株価が上昇してしまうので、当たり前ですね。
高配当株投資の観点からすると、すべての条件が整っているときというのは、逆に高値掴みのリスクが大きいとさえ言えます。
3つのすべての要素がそろったときが「高配当株投資」の買い場ではないとするなら、では、いつが買い時なのか?
個人的には②リスクが高まった時だと思っています。
高配当株の買い時:リスクが高まって市場全体が冷え込んだ時
高配当株投資の利益の源泉は、言うまでもなく配当金です。
そして、その配当金を支えるのが、
- 安定好業績
- 鉄壁財務
- 株主重視の文化
というわけです。
・業績が良くて
・財務体質も磐石で
・長期的に配当や自己株買いで株主に報いてくれるこういう銘柄だからこそ、長くホールドしてられる。上げ相場だろうが下げ相場だろうが、ファンダメンタルズの良い銘柄を仕込み続けるのみですね。投資額は、事業利益から回収する
将来のかぶかはよくわかりません
— こびと株.com (@kobito_kabu) December 21, 2018
だから、「将来の業績に期待が持てる」という要素は絶対にハズしてはいけません。この要素を軽視した高配当株投資はありえません。
そして、このような銘柄を「高配当株」として拾えるチャンスは、リスクが高まって投資家心理が冷え込んだ時というわけです。
- 政治的リスクの高まり→自分がチェックしている個企業の業績に本当に関係があるのか?
- 為替リスクの高まり→自分がチェックしている個企業の業績に本当に関係があるのか?
市場全体のリスクが高まっていくときに、こうやって、丹念に影響を考えていくわけですね。
例えば、米中貿易戦争と、こびと株の「宝印刷」はほとんど関係がありませんから、こういうときに宝印刷が連れ安していれば、投資のチャンスになりうるということです。
高配当株投資家にとって、金利が上がって嬉しいことはありません。
米国では利上げが進められていますが、日本ではいまだに超低金利。もし、今後日本においても利上げが行われるようなことになれば、高配当株投資を実践する私にとっては大きな痛手になります。
無念。
※金利上昇時に業績が上がる銘柄を、多少なりともポートフォリオに組み込んでおくといいかもしれませんね。
買い時だ!と思えた時に投資する際の3つの注意点
- 「業績が拡大」傾向にある優良株を、
- 市場全体の「株価が下落」しているときに買う
これが基本路線です。
さて、ここで注意したいことがあります。
- 株価はだいたい正しい
- ピンチはピンチ
- 落ちるナイフは掴むな
一言でいうと「慎重であれ」ということです。言ってることは全部一緒ですが、本当に重要なことなので、自戒を込めて書いておきます。
株価は正しい
だいたいのケースにおいて、株価は正しいです(市場は効率的だ、と表現されます)。
市場の参加者はバカじゃないし、市場経済の仕組みはとても良くできているので、自分だけが『チャンス!』と思っていても、だいたいは株価の方が正しい。
『割安だ!』と感じる時ほど、自分が認識していないリスクが織り込まれていると疑うべき。
慎重に、慎重に、慎重に、時間と金額を分散して買う。
— こびと株.com (@kobito_kabu) December 23, 2018
今の株価が正しいという前提で、ではなぜ買い向かうのか?
それは、5年以上先を見て買うからです。
最初に確認したように、株式市場で織り込める未来の情報は、せいぜいが数ヵ月から3年程度のことです。
だから、市場の値付けが正しいという前提においても、(他人が予測していない時間軸で)自分が勝てると予想する分には、一定の合理性が生まれます。
- × 1~2年で業績悪化なんかしないだろ→買い向かう→業績悪化・減配ギャー
- 〇 1~2年で業績悪化するかもしれないけど、5年先10年先を見れば問題ないだろ→買い向かう
こんなイメージです。
ただ、市場が5年先のことを織り込まない(織り込めない)のは、先のことになればなるほど分からなくなるから。
もし遠い未来の予測を投資の根拠にするのなら、外れる可能性も考慮にいれて「分散投資」に徹するべきですね。
ピンチはピンチ
ピンチはチャンス!と表現されることがありますが、大体の場合においてピンチはピンチです。
高配当株投資はある種の逆張り投資ですから、基本的にはリスクにまみれた投資です。迂闊・楽観的な視点で
- これはいくら何でも売られ過ぎ
- こういうピンチこそチャンスになるんだ
という姿勢で買い向かうと討ち死にします。
だから、集中投資はやめましょう。集中投資で一気に稼ぎたいのなら、配当金にこだわらずもっと広い視点から割安成長株を探してください。
落ちるナイフは掴むな
リスクオフのムードになって、投資家心理が冷え込んだ時=すなわち暴落ともいえるような相場になった時、その入り口でドカっと投資をしてはいけません。
リスクにまみれた波乱相場こそ、高配当株投資のチャンスということは間違いないのですが、本当の買い時は波乱相場ではありません。
一番安心できる買い時は「底練り」と言われる期間です。安値水準の値幅の少ない相場です。
配当金をKPIにした投資は、事業投資のようなものです。
あそこの会社は、急激な事業拡大で失敗したんだ…
こういう話はよく聞く話でしょう。ライザップをディスっているわけではありません。
高配当株投資家のポートフォリオは「自分財閥」のようなもの。自分財閥のグループ企業を増やす際には、焦って急激な事業拡大(投資額の増大・銘柄増加)をしてはいけません。
落ちるナイフは掴むなと言う格言の通り、ちょっと暴落して利回りが上がったぐらいで高配当株に飛びつかないように注意しましょう。一気に配当金を増やしたい気持ちも分かりますが、慎重さがすべてです。
まとめ:高配当株の買い時は「市場が冷え込んだ時」だが、油断・過信は禁物。慎重さを忘れずに買い向かうこと
まとめます。
株価は、
- 将来の業績
- リスク
- 金利
で動く。
リスクが高まって市場が冷え込んだ時こそ、買い時。「業績拡大+株価下落」の株を買う。時間軸は5年以上先を見て、勝ち筋が見えるものを厳選する。
一方で、市場への敬意を忘れない。自分が間違っているという可能性を考慮に入れて、時間を分散し、銘柄を分散し、リスクコントロールに徹する。
自分財閥のボスとして、グループ企業からの収益を最大化し配当金を得る。
税引後4%の配当金がとれると、10年で40%回収できる。
10年後の株価がどうなってるかは知らないけど(市場が冷え込んでたらファンダメンタルズなんか関係ないので)、もし市場がつけた価格が気に入らないなら売らなければ良いだけ。
業績さえ伴ってれば、配当で利益確定しながら株価の回復を待てる。
— こびと株.com (@kobito_kabu) December 23, 2018
こんな感じです。
それではまたっ!
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