宝印刷 2020年5月期第3四半期決算(2020年3月31日公表)
たからちゃんより2019年6月1日~2020年2月29日の業務報告が届いております。
経営成績の報告
当第3四半期 前第3四半期
売 上 高 141.3億円 122.3億円
営業利益率 11.2% 7.0%
1株純利益 90.83円 55.61円
配当 27円+27円(期末予想)
3Qも相変わらず良好な成績です。
前年に比べて増収の上、営業利益率もしっかり改善、大幅な増益となっています。
たからちゃん、当3Qからセグメントの表記を変更しています。単一セグメント→2つのセグメントに。
翻訳事業の重要性が増したことが原因です。
現状では、ディスクロージャー関連事業に対する翻訳事業の比率は
- 売上:10%
- 利益:12%
程度。まだまだ小さなセグメントですね。
財政状態の報告
当第3四半期末 前期末
総 資 産 204.4億円 222.0億円
1株純資産 1,375.93円 1,342.03円
自己資本比率 75.3% 67.6%
A(※)/総資産 52.3% 46.3%
※A=現金預金+投資有価証券
各指標に問題はありません。現預金の残高も増えており、基本的には安心な状況です。
若干気になるとすれば、3/5に行われた資金の借り入れ。
みずほ・三井住友・三菱UFJの3大メガバンクから、
- 2020/3/5借入
- 2020/5/28返済
という短期の「運転資金」を22億円借り入れることとなっています。(3Q決算の財務諸表には未反映です)
今後の見通し
最近のニュース
最近のたからちゃんのニュースは
- 2月28日:freee㈱との会計データAPI連携機能リリース
- 3月6日:サイマル・インターナショナル子会社化発表
の2つです。
①は、たからちゃんのメイン商品である、開示書類作成支援ツールの機能強化に関する発表です。
たからちゃんは、クライアント企業が外部発表用の資料(決算短信、株主総会の招集通知、有価証券報告書などのIR資料)を作るときに利用するツールを提供しています。
これらを作るとき、クライアントとしては、普段使っている経理用のソフトウェアとの上手に連携してくれると便利なんですよね。
そういうわけで、たからちゃんは
- ㈱ディーバ
- ㈱TKC
- ㈱ビジネストラスト
などの会社との提携をすすめてきました。freeeとの連携も、その流れの一貫です。
基本的には、クライアントのためになる機能強化だと思います。
②サイマル社は、もともとベネッセの子会社です。それを、3/31付けでたからちゃんのお仲間(子会社)にしてしまおうというわけですね。
サイマル社は、創業以来55年間、通訳や翻訳に関する事業に取り組んできた会社です。
通訳・翻訳そのものから、それに関する人材育成・人材派遣・機材運用まで取り扱っています。
最近たからちゃんは、「情報開示書類の翻訳ニーズ」に注目中。
- 去年:㈱十印
- 一昨年:Translasia Holdings pte. Ltd.
それぞれ子会社化しており、今回は通訳・翻訳関連企業買収の第3弾というところでしょうか。
サイマル社株式の取得価額は約50億円。
サイマル社のざっくりした財務データは
- 総資産:12億円
- 純資産:19億円
- 売上高:50億円(増収傾向)
- 経常利益:1~2億円(減益傾向)
- 営業利益率:1~2%
といったところ。
業績予想
通期予想に変更はありませんでした。
現段階での進捗率も
- 売上:74%
- 営業利益:83%
- 経常利益:86%
- 当期利益:78%
と順調です。
今後の配当について
コロナの影響が織り込まれない以上、配当予想に変更がないのは順当でしょう。
年間で昨年比4円の増配を達成するものと見込んでおいて良いと思います。
とはいえ、まだまだ、経済への影響どころか、コロナウイルスそのものの影響さえ測りきれないタイミング。
- 当期の業績・配当
- 来期の業績予想・配当予想
- 来期以降の中期経営計画(※当期は、3カ年の中期経営計画最後の年)
など、じっくり見守っていきたいと思います。
それではまたっ!
(参考:宝印刷株式会社 四半期決算短信等)
分散が鉄則の高配当株投資。分散を徹底しておくことで、コロナのような突発事項の時にも心理的なパニックに陥りにくくなります。景気の悪化で業績がイマイチになる株があったとしても、たからちゃんのような優秀なこびと株から安定して配当をもらい続けられれば、全体としてのダメージは抑えられるからです。
少額で分散投資をやりたいならSBI証券が最有力候補。理由は2つ。
- 1株から買える(NTTドコモなどの注目している企業を3000円程度で買えます)
- サービス利用料が安い(単元未満株の買付手数料が無料!)
口座開設料・口座維持利用料はもちろん無料で、個別株なら投資信託と違って信託報酬などの保有コストもかかりません。
SBI証券を使った少額分散投資は、コスト面で優秀ですね。
※関連記事です。
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