配当利回り4%!2169:CDS㈱の決算/業績を参考にして、簡単なファンダメンタルズ分析をしてみよう!

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こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マンです。歯医者こえぇとか言ってないで、もっと皆様の役に立つ情報も提供していきたいと思っています。

というわけで、本日は配当利回り4%前後の国内株式「CDS㈱」を材料にして、初心者向けファンダメンタルズ分析をしてみたいと思います。

日商1級を持っていたり、上場企業で経理をしている人間でも、ザっと見るときはこのくらいしか見ていないんだなと参考にしていただければと思います。数字に埋もれてはいけません。難しい分析をすればすごいということでもありません。

見るべきデータだけ、見るべき順番でチェックしましょう。

 

それでは、レッツこびと株さがし!

 

CDS㈱について

1980年設立、2007年上場の中堅企業です。

メーカーに対して、取扱説明書作成や技術支援を行っています。要するに、パっと聞いただけでは何をしているのか分からない、BtoBの地味な会社です(笑)こういうところに優良企業は隠れています。

 

CDS㈱の売上と利益について

売上高

ここ5~6年は横ばいです。80億円~85億円のレンジでうろうろしています。(中級:売上高には”セグメント”という内訳があります。全体の売上をチェックするのに慣れてきたら、セグメント別の売上を見るようにしましょう。

営業利益率

常に10%を超えています。10%を超えているということは、それなりに競争力の高いビジネスを持っている(※)と考えられます。平成27年まで下降気味でしたが、最近は復調しています。

1株あたり当期純利益

平成25年以降は右肩あがりで伸びています。(中級:売上高が横ばい、営業利益率が下降トレンドにあったにもかかわらず、1株あたり当期純利益は右肩上がりです。ここに違和感を覚えたら、損益計算書を直接チェックして、特別損益の有無を確認しましょう)

参考:経常利益率の業種平均

営業利益ではなく、経常利益ベースですが、ご参考までに。

営業利益率10%を超えていると、それなりに優秀ということが分かると思います。

総括

一定のレンジで売上高をキープしながら、同時に高い営業利益率をキープしています。

成長性の観点からはモノ足りないかも知れませんが、安定経営という点では高評価です。通常、10%を超える営業利益率をキープできていると、財務体質はどんどん強固になっていきます。今度はそちらをチェックします。

 

CDS㈱の総資産と純資産の伸びについて

総資産

右肩上がりです。5年間で48.9億円から63.4億円まで増加しました。約30%の増加です。(→中級:総資産が増えているのに、上記で見てきた通り売上高は横ばいでした。これは、資産1円あたりが生み出す売上高が落ちている(※)ということに他ならず、経営効率が落ちていると言えます。)

自己資本比率

右肩あがりです。65.5%でも十分な水準ですが、73.5%まで順調に伸びています。このトレンドが続けば続くほど、CDSの財務体質はより一層強固なものになっていきます。

1株あたり純資産

右肩上がりです。499.2円から682.3円まで成長しました。約36%の増加です。私の予想ですと、当期は740円まで成長する見込みです。1株あたり純資産が成長しているということは、株主にとっての企業価値が増加しているということに他なりません。

※総資産回転率(売上高/総資産)について

総資産回転率とは、経営効率を測る指標です。直感的には分かりにくい指標かも知れませんが、「保有資産1円あたりが、何円の売上高を生むか?」と考えると理解しやすいと思います。

CDSの総資産回転率を見てみますと次のようになります。

事業に使う資産が増えているにもかかわらず、売上が増えていないことが分かると思います。平成24年は、1円の資産があれば1.66円の売上が生まれていました。それが平成28年では、1円の資産で1.31円の売上しか獲得できなくなっています。

つまり、売上獲得に貢献していない資産が増えているのです。こうなると、企業が遊ばせている不効率な資産は、最終的には資産売却(または減損)、株主還元へと向かうことになります。

 

総括

高い営業利益率を背景に、会社の規模は順調に成長しており株主価値が高まっていることが確認できます。最後に、キャッシュの動きを見ます

 

CDS㈱のキャッシュの動き

有利子負債

平成25年でいったん6億円まで膨らみましたが、平成28年では3億円程度まで低下しています。

現金

ここ数年横ばいでしたが、平成28年にようやく積みあがり、14.2億円と最高水準となりました。

ネットキャッシュ及び総資産に占める割合

平成25年以降低水準にありましたが、平成28年で大幅に改善しています。

総資産に占める割合(17.4%)としては平成24年の水準に及びませんが、保有絶対額(11億円)が増えているので問題ありません。増加トレンドにあることも好印象です。

総括

キャッシュの水準は、平成28年12月末時点において平成24年の水準まで復活しました。

ここで、あれ??と思ってほしいのですが、今まで見てきた通り、営業利益率10%を超える優良ビジネスを5年間維持しながら、総資産・株主価値を拡大してきたわりに、思ったよりもキャッシュの伸びが悪いと思いませんか?

そう感じた時に初めて、さらに財務諸表の細かな項目をチェックすることになります。(→中級:CDSが稼いできたお金がどこへ向かったかというと、答えは「有形固定資産」です。要するに設備投資です。)

 

補足:CDSが稼いだキャッシュはどこへ向かったのか

平成24年の有形固定資産は約3.5億円でした。

平成28年の有形固定資産は約17.4億円になっています。

その差約14億円。総資産全体の伸びを説明できてしまうほどの大きな変化です。

CDSはここ数年1株あたり配当36円~40円を維持してきました。配当性向は40~50%程度です。この高い株主還元を維持しながら、内部留保を設備投資に充ててきたことになります。

これらの設備投資が、今後どのように売上に貢献していくのか?または、売上に貢献できず、減価償却費の発生に伴い営業利益率を低下させることにつながるのか?そこを注視していかなくてはなりません。

 

CDS㈱の簡易ファンダメンタルズ分析まとめ

今まで見てきた表をまとめると次のようになります。

高い営業利益率(優良ビジネス)を武器に、企業価値を高めてきたことが見て取れると思います。

この営業利益率をキープできれば、1株あたり当期利益65円~100円を維持することができます。そうなれば、1株あたり40円の配当を維持することは十分に可能なように思われます。

 

市場はCDSをどのように評価してきたか?

さて、CDSの業績について市場はどのように評価しているでしょうか?

答えは明白です。

CDSは市場の期待に応えることが、できていません

1株純資産の成長に対して時価の伸びが伴っていないため、PBRの水準がどんどん下落していっています。これは、市場が求める成長期待に応えられていないことをあらわしています。これだけ財務体質が改善していても、時価は4~5年前と変わらない水準なのです。

短期的な売買をする投資家にとっては、CDSの売上成長率は決して満足のゆく水準ではなかったのでしょう。

 

一方、配当狙いの長期投資家は別な見方をします。

この水準のビジネス・財務体質を維持して、配当金を出し続けることができるのなら十分に買い。

私の関心は、いかに永続的・安定的に高配当を得られるかです。過去5年間、そして今後のCDSの業績予測を見る限り、CDSは投資に値する企業であると判断します。配当利回り4.0%であれば、十分に投資対象になりうるでしょう(中級:有価証券報告書で、重要なリスクや重要な契約をチェックしましょう。中小型株は、特定の取引先に対する依存など個別リスクが特に高いので、インカムゲイン狙いの場合は集中保有をしてはいけません

 

最後に

今日のファンダメンタルズ分析では、実はたった10個の項目について過去5年分の推移を見ただけです。これだけでも十分に示唆に富む情報が得られることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

数字が苦手な人は「項目が多すぎてどこを見ていいか分からない!」となりがちだと思います。見るべきデータは限られていますし、見るべき順番にもルールがあります。ストーリーを組み立てながら、楽しくチェックできるといいですね。

 

このようにして行ったファンダメンタルズ分析の結果と市場評価をぶつけて、もしそこに乖離があれば(割安だと判断できるなら)買いです!

(※たいていの場合、”市場評価=時価”が正しいので、CDSの業績は今後横ばいもしくは下落する可能性が高いです。過去5年のPBR下降トレンドに従い平成29年12月末PBRが1.3倍程度まで下落すると見込むと、期末予想1株純資産737.4円×1.3倍=958.6円。大きな金融ショックがなければ、このくらいの株価が下値だと思います。1,000円で買えれば、1回の配当金で取り戻せるレベルです。)

CDS㈱の最新のIRはこちらのHPから確認できます。

 

こびと株.comでは、これらの指標の他、IR資料のうち重要な事項を丹念に読み込み、リリースも欠かさずチェックしています。それでも毎日使っている時間は平均して10分もないでしょう。配当金投資の費用対効果は高いと思っています。

責任ある株主として、配当金を受け取る事業オーナーとして、これからもしっかりと企業分析をしていきたいと思います。

 

なお、企業分析の精度と投資成果には必ずしも関係がないことをご留意下さい(照)

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

シーウィード

こびと株.comの管理人(役割:投資対象の選定)。お金の話と健康をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計の専門家(日商1級・証券アナリスト)。40歳時点で給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。