CDS 2020年12月期第1四半期決算に関するつぶやき(配当ネガティブ)

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CDS 2020年12月期第1四半期末決算(2020年5月12日公表)

CDS株式会社のこびと「CDS」から、2020年1月1日~3月31日の業務報告が届いております。

 

経営成績の報告

CDS
わりと酷く減収減益…。新型コロナの影響…。

        当第1四半期    前第1四半期

売 上 高      22.6億円      33.8億円

営業利益率      14.1%       13.0%

1株純利益       27.21円       39.53円

配当予想         30円(中間)+25円(期末)

 

2019年12月期決算では、2期連続で過去最高の売上・利益を記録し、絶好調に見えたCDSくんでしたが、コロナの影響が直撃しています。

売上・各段階利益とも、3割前後の減少

フルーツ
やっぱりかぁ…。キツイだろうなーとは思ってたけど、やっぱりキツそうだねぇ…。

 

CDSくんの主要な取引先に、三菱自動車工業㈱があります。毎年売上の3割程度を依存する、超大型取引先です。

CDSくんの連結子会社㈱MCORとの間にITアウトソーシングサービス契約を締結しており、業務発注量の下限が保証されることとなっていました。

この契約の期限は2019/3/31まで。その後は1年毎の自動更新。

2019/4/1~2020/3/31は無事契約更新となったようですが、2020/4/1以降はどうなっているのか…。

四半期報告書の「経営上の重要な契約等」には記載がありませんでしたので、自動更新されたものと考えていますが、若干の不安が残ります。

 

三菱自動車側の状況は、かなり苦しくなっています。

2020/3期の決算発表は延期中ですが、

  • 260億円の赤字決算
  • 期末配当を無配
  • 役員は報酬を減額・返納

を予定している状況。

フルーツ
CDSくん、踏ん張りどころだね…

 

さて、CDSくん自身の決算を、もう少し細かくみてみましょう。

売上減少にも関わらず、販管費の金額は微増(420百万円→425百万円)となっています。

  • 販管費率:12.4%→18.8%
  • 原価率:74.6%→67.0%

販管費率の増加を、原価率の低減で補い、営業利益率アップを達成した感じですね。

 

セグメント別にチェックしてみると、こんな感じ。

  • ドキュメンテーション事業:2.4%増収&4.9%増益
  • エンジニアリング事業:3.2%減収&29.8%減益
  • 技術システム事業:51.1%減収&38.2%減益

利益率の高い(30%超)ドキュメンテーション事業で「新型コロナウイルス感染症の影響は比較的限定的」だったことが、営業利益率アップに貢献しているわけです。

 

エンジニアリング事業は、売上微減に対して、営業利益は激減。

新工場を稼働したところへコロナ影響での民間向け案件の受注失速で、償却費負担が苦しくなっています。

 

技術システム事業は元来、CDSくんの売上の2/3を占める最大のセグメント。状況は、一言でいえば「ボロボロ」ですね。

前年同期の大型案件の反動があるとはいえ、「新型コロナウイルス感染拡大に伴って、主要取引先への営業活動への制約が大きかった」とのこと。

第2四半期以降の動向が危ぶまれます。

 

財政状態の報告

CDS
財政状態は健全…。

          当第1四半期末      前期末

総資産           87.2億円         88.9億円

1株純資産       921.21円          921.50円

自己資本比率        72.1%           70.7%

A(※)/総資産     21.5%       20.3%

※ A=現金預金

 

業績が苦しくとも、BSはそう簡単には揺らがないのが、CDSくんの良いところ。

フルーツ
自己資本比率の高さキャッシュの厚みが心の支え…

2019/12期決算で懸念材料だった、売上債権の増加にも、歯止めがかかった模様です。

 

今後の見通し

 

業績予想

CDS
コロナの影響は不透明なので、とりあえず予想は変更なし

通期予想は、数%の減収減益を維持しています。

1Q時点の進捗率でいうと、

  • 売上:21.7%
  • 営業利益:22.2%
  • 経常利益:20.0%
  • 当期利益:19.4%

という感じ。

フルーツ
絶対ムリとは言わないけど、厳しめではあるよね…

 

配当金について

CDS
配当予想も変更はナシ

前期と同額の配当(50円)+創立40周年記念配当(5円)で55円の配当を予定しています。

これを実施するのに必要な資金は、ざっくり3.7億円程度。

フルーツ
業績が悪いとはいえ、今のCDSくんの体力なら当面は支払い可能だと思うけど…まぁでも結局は、コロナ影響がどのくらい続くとみるかだよね…

 

財政状態の健全さに安心しつつ、先行きに不安も残しつつ、(色々な意味で)新型コロナウイルスの感染収束を願う日々です。

それではまたっ!

(参考:CDS株式会社 四半期決算短信等)

 

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。