経理のプロが教える!転職先の選び方ポイント6選【失敗しない/損しない】

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転職しようかなって思ってるんだけど、転職先の選び方で迷ってるんだよね。失敗したくないもん。押さえとくべきポイントってある?

こんな人のための記事です。

 

転職先を選ぶというのは、ワクワクしつつハラハラもする、なかなか悩ましい体験です。

  • 仕事内容
  • 勤務形態
  • 勤務地
  • 企業規模
  • 給料・福利厚生

などなど、気になるコトはたくさんあると思います。

 

こびと株
この記事では、経理のプロが、失敗を避けるために「私が転職するならコレだけはチェックする…!」というポイントを6つご紹介していきます

「経理のプロと、転職先の選び方に何の関係が?」と思う人もいるかもしれませんが、

  • 会社のおサイフ事情は、働くすべての人にメッチャ関係あるし(給料・ボーナス、福利厚生…)
  • 会社のどんな情報がどこに載っているのか、資料作成側である経理のプロはよく知っています

誰でもカンタンにチェックできて、働くのに超重要なポイントをご紹介するので、ぜひ目を通してみて下さい。

 

簿記のわかる就活生はココを見た!会社選びのポイント3つ

まずは、私自身が実際に就職先を選ぶとき、気を付けたチェックポイントです。

私は、就活時点で簿記1級を取得しており、

  • 会計はわかるけど
  • 社会は知らない

就活生でした。

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今の私から見ると、「間違ってはいないけど、ちょっと足りてなかったかな~」という印象。

とはいえ、これから転職先を選ぶ場合でも、まずは目を通しておきたいポイントではあります。

もしもあなたが転職先の選び方に迷っているのなら、チェックしておいて損はありません。

 

選び方①平均勤続年数

自分が働く会社を選ぶのに、「長く勤められる環境かどうか」は重要ポイントです。

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実際にその会社で働いている人が、どのくらいの期間働き続けているのかチェックすれば、「長く勤められる環境かどうか」がわかるよね

と考えた私は、最初のチェックポイントを「平均勤続年数」に決めました。

 

普通に考えて

  • 異常な長時間労働
  • 横行するパワハラ・セクハラ
  • 見合わない報酬

といったブラックな状況なら、平均勤続年数は短くなるはずだからです。

 

平均勤続年数は、財務諸表には出てきません。

しかし、「有価証券報告書」という書類には、平均勤続年数が明記されています

「有価証券報告書」は、上場会社等が金融庁に提出しなくてはいけない書類のひとつです。

 

探し方はカンタンです。

①Googleで「EDINET」を検索して下さい。

 

②「書類検索」で、気になっている会社名を検索して…

③「有価証券報告書」を選択して

 

④「従業員の状況」をクリックすれば

⑤平均勤続年数が見つかります!

 

正式な書類なので、情報精度は確実です。(間違ってたら金融庁に怒られます)

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転職先選びに失敗したくない人は、チェックしておいて損はありません

 

選び方②平均給与

2つめは、平均給与。新卒の就職活動では、明確に給料の額を提示されないので、特に重要なポイントでした。

転職先選びでも、平均給与を見ておくことは必要だと思います。

  • 今自分が提示されている年収は、他の社員と比べてどうなのか?
  • 自分の将来年収はどうなりそうか?

などを考える材料になるからです。

 

調べ方は、①平均勤続年数とほぼ同じ。

  1. Googleで「EDINET」を検索して
  2. 「書類検索」で、気になっている会社名を検索して
  3. 「有価証券報告書」を選択したあと
  4. 「従業員の状況」をクリックする

これで、平均給与をチェックできます。

こびと株
ネットの口コミや噂話より、ずっとずっと正確な情報です。安心して、転職先選びに活かせますね♪

 

選び方③自己資本比率

最後は、自己資本比率。企業の安全性をチェックする指標です。

せっかく入った会社がつぶれてしまうなんて、従業員として望む未来ではありませんよね。

就職先・転職先を選ぶときには、そう簡単につぶれない会社を選ぶ(少なくとも「どのくらいつぶれにくいか」を知っておく)ことは重要です。

私はとりあえず自己資本比率をチェックすることにしていました。

 

自己資本比率とは、

企業の総資本に占める自己資本の割合を示した財務指標

(SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」より抜粋)

のこと。

 

ざーっくり説明すると…

企業がお金を集める手段には、2つの種類があります。

  1. 借入金:返済する必要がある
  2. 自己資本:返済する必要がない

自己資本比率は「②自己資本÷(①借入金+②自己資本)」で計算します。

つまり、集めたお金のうち、返済しなくていいモノの割合というわけ。高いほど安全に感じられますね。

こびと株
借金(負債)がたくさんあれば会社の安全度は下がるし、返済しなくていいお金をたくさん持っていれば会社は安全!

 

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で、その自己資本比率は、どうすればわかるの?

本屋さんで「会社四季報」をめくると、「財務」の欄に自己資本比率が明記されています。

あるいは、貸借対照表を見つけて「純資産÷総資産」でざっと計算するいう方法もあります。(「連結貸借対照表」と「貸借対照表」があるときは、「連結貸借対照表」を使って下さい)

貸借対照表は

  • 会社のHP
  • 官報
  • 決算短信
  • 有価証券報告書

などの中に見つけることができます。

 

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具体的には、自己資本比率が何%くらいだったら安全なの?
  • 20%
  • 40%
  • 60%

など、様々な意見があります。

業種によっても異なるので一概に「〇%なら大丈夫。それ以下ならマズイ」ということはできません。

  • 過去と現在を比べて、傾向はどうか?
  • 同業他社と比べてどうか?

といった観点でチェックするのが正解です。

こびと株
就活時の私は面倒くさがって、「とりあえずエントリーシート出すのは50%超えてる会社!」みたいな乱暴なことをしていましたけれども…。

 

経理歴10年の今ならココを見る!転職先の選び方ポイント3つ

そんなこんなで会社を選び、就職して10年超が経過しました。

10年超も経理をやりつつ

  • 財務諸表を作ったり
  • 財務諸表を眺めたり
  • いわゆる「社会人経験」を積んだり

していると、色々と気が付くことがあります。

こびと株
就活のときにチェックしたポイント3つだけだと、ちょっと足りないかったかな。今転職先を選ぶなら、もう少しプラスでチェックする!

ということで、あと3つ、プラスのチェック項目をご紹介します。

 

選び方①営業利益の増え方

本業の利益が、ここ数年でどれくらい伸びてるいるかのチェックです。

就活中の私は

こびと株
従業員的には、成長率とかあんまり関係ないよね。給料払い続けられるだけのおカネがあればOK。

と考えていました。

株主ならぬイチ従業員の身として、重要なのは「安全性」であって「成長性」ではないという感覚です。

 

けれども、実際に社会に出てみると、違った感想を持つようになりました。

こびと株
会社が成長してるかどうかって、社内の雰囲気にものすごく影響あるんじゃ!?
  • 前向きなマインド
  • 面白い新規事業
  • チャレンジを良いモノと扱う空気
  • ポジティブなエネルギー

こういったものが当たり前に社内に満ちているのは成長中の企業かな、と。

 

成長できない会社の空気は、よどんでいきます。

  • 「何をやってもムダ」という諦めムード
  • 働かないおじさんの増加
  • 責任のなすりつけあい
  • 減っていく新規採用

いくら潤沢な資金が残されていても、成長が止まれば少しずつ負のオーラが蓄積していくのが普通。

こびと株
むしろ、おカネはあるから危機感はない&でも希望もないっていう会社は、職場環境としては結構キツイ可能性も…?

 

転職先を選ぶなら、ここ数年の営業利益をチェックして、

  • 成長中なのか
  • 停滞中なのか
  • 後退中なのか

くらいは把握しておきたいものです。業界全体の将来性、という視点も重要ですね。

 

HPや決算短信・有価証券報告書の中から「損益計算書」を探し、営業利益を見つけて下さい。

数年分の数字を比較してみれば、バッチリ傾向がつかめるはずです。(会社によっては、「営業利益の推移」のグラフをHPで紹介しているところもあります)

※「連結損益計算書」と「損益計算書」があるときは、「連結損益計算書」を使って下さい

 

選び方②海外売上高比率

財務情報をチェックしてわかるのは、基本的にはその会社の過去の情報です。

当たり前のことですが、これから転職する会社を選ぶときに重要なのは、その会社が未来どうなるかの方。

こびと株
私は、未来を考えるとき、過去の実績は重要な参考値になると思っています。

 

とはいえ、「今後確実に変化していくこと」については、会社の対応状況をチェックしておきたいもの。

そのわかりやすい例の1つが、

  • 日本の少子高齢化
  • それに伴う国内市場の購買力低下

です。やはり、年々国内市場は厳しくなっています(※株式投資をやっていると、良く分かります)

こびと株
そういう意味では、国内だけで頑張っている会社よりも、海外シフトがうまくいっている会社の方が、安心感があるかも。

海外売上高の比率をみることで、その会社の、国内市場縮小に向けた対応状況が見えてくるように思います。

 

海外売上高比率は、有価証券報告書の「セグメント情報」のページでチェックすることができます。

こびと株
有価証券報告書は、(名前がハゲシイので嫌われがちですが、)正確でおもしろい情報がたっぷりつまった書類なんですよ~

 

選び方③経営層の経歴

最後にチェックしておきたいのは、経営層の経歴。

  • 基本的に家族・親族→家族経営の会社か
  • 出身大学がみんな同じ→学閥が強いんだな
  • 全員新卒でその会社に入っている→中途組は活躍しにくいかも
  • 女性役員が多い→女性にとっても働きやすい会社かも
  • 全員70代→ばっちり年功序列っぽいな

など、重要な情報が得られる可能性があります。

こびと株
経営層が「何で選ばれている会社か」は、知っておきたいところですよね。

 

こちらも、有価証券報告書で確認することができます。

「役員の状況」という項目に、役員の

  • 役職
  • 氏名
  • 生年月日
  • 略歴

などが記載されています。

こびと株
ちなみに、有価証券報告書には「役員の報酬等」という項目もあるので、チェックしてみると面白いかもしれませんw

 

転職先を選ぶのに重要なその他のポイント

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なるほどねー。でもさ、転職先の選び方って、他にもポイントがある気がするんだよね。第一、有価証券報告書なんて、出してるのは大きい会社だけでしょ?

もちろん、公表されている資料だけで転職先を選ぶのは難しいと思います。

  • 具体的な仕事内容
  • 考えているキャリアとの相性
  • 会社の雰囲気
  • 上司・同僚となる人の印象
  • 年収や福利厚生の条件

など、さまざまなポイントがあります。

公表資料でわからないことは、転職エージェントに聞いてみるのが近道です。

 

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エージェントって、使わなきゃダメなの?なんか面談とか、めんどくさいんだけど。就活のときみたいに自分で応募すればいいかなって。

自分で応募して転職活動をした場合、公表資料から分からない内容を正確に知るは、候補となる会社に直接たずねるしかなくなります。

※ネットの情報は信頼できるかどうか悩ましいですし、「たまたま知り合いの勤務先だった!」なんていうのは珍しいパターンでしょう。

 

聞き方や内容によっては候補先の会社の心象を悪くしてしまいかねませんし、「未来の上司かも」という人とタフな交渉をするのも難しいでしょう。

こびと株
エージェントに間に入ってもらうことで、必要な情報を円滑に入手することができます。実際の職場を見学させてもらえるケースもあるようです!

 

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そっかぁ…。なんかイロイロ自信ないなぁ…。

転職先の選び方に不安のある人には、特効薬があります。

  • 公表資料を自分の目でチェックしつつ
  • 複数の転職エージェントに相談すること

です。

転職エージェントは、転職のプロです。プロの意見は参考になります。

けれども、転職エージェントも人間です。間違えることもあるでしょうし、感じのよくない人・あなたと相性の悪い人もいるでしょう。

そこで大切なのが、セカンドオピニオン

複数のエージェントから情報をもらえば、きっと安心して転職先を選ぶことができるようになります。

こびと株
せっかくの転職。よりよい仕事を手に入れられるよう、工夫していきたいものですよね。

 

具体的には、まず年齢別に

を利用。

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その上で、特徴別に

などを利用。

 

みたいな感じで、複数のエージェントを組み合わせて利用すると、かなりしっかりと転職先を選べると思います。

こびと株
私は7つほどのエージェントを試しましたが、なかでもマイナビJACリクルートメントは質が高かったですね~。優しいし優秀だし情報量が多い!

※ちなみに、マイナビとJACリクルートメントは超大手なので、非公開・独占求人もめちゃくちゃ多いです。求人票を見せてもらえば、自分の未来にいかに可能性が広がっているか良く分かるでしょう。

 

まとめ:せっかく転職するなら、転職先は慎重に選ぼう

「さぁ、転職活動をしよう!」と思っても、転職先をどうやって選ぶのがいいのか、悩んでしまう人は多いと思います。

実際、転職先の選び方は、転職者の数だけあります

自分にとって最適な転職先を選ぶには、いろいろな人のアドバイスをもらいつつ、自分と向き合って考えるしかありません。

 

とはいえ、転職先選びで重要な視点情報の取り方などは、「知っているかどうか」だけで差がつく項目です。

各社ホームページや有価証券報告書を活用しつつ

  1. 平均勤続年数
  2. 平均給与
  3. 自己資本比率
  4. 営業利益の増え方
  5. 海外売上高比率
  6. 経営層の経歴

の6つは確認しておくことをおすすめします。

こびと株
私自身が転職するなら、絶対チェックする6項目です!

 

全体の流れとしては

  1. 転職エージェントと相談しつつ、転職先選びの優先順位を決める
  2. 実際に転職先候補が出てきたら、まずは公表資料をチェックをする
  3. 公表資料でわからない点を、エージェントを通して確認する
  4. ③に間違いがないか、セカンドオピニオンで確かめる

という感じでステップを踏んでいくと、スムーズに転職先が選べると思います。

 

①や③・④で相談する転職エージェントとしては

あたりをおすすめします。

こびと株
どちらのエージェントも、持っている情報の量・アドバイスの質(それぞれの年齢層に合った対応)・親切さ等が高得点でした♪

 

ぜひ、あなたにピッタリの転職先を選び取って、今より輝ける仕事生活を手に入れてくださいね。

それではまたっ!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。