こんな人のための記事です。
結論から言うと
- USCPA(米国公認会計士) or BATIC(国際会計検定)なら、絶対USCPAを取るべき
- USCPAを取るなら、BATICは不要
- USCPAは、超優良資格
- BATICは、評価されにくい資格
です。
BATIC(国際会計検定)への寄り道が不要な6つの理由
理由①BATIC(国際会計検定)は知名度が低い
第一の理由はコチラ。知名度が低めだからです。
経理以外の人には、ほとんど知られていない資格でしょう。それどころか、経理の人でも
といった程度の認識です。(もちろん良く知っている人もいますし、ある種「流行っている」職場もありますけれども。)
結果として、
- 就職
- 転職
- 昇進
といった場面でも、かなり使いにくい資格になってしまっています。
理由②USCPAとは試験範囲がズレている
そういう考え方もあるとは思います。
USCPA(米国公認会計士)試験のFARという科目について
- BATICと試験範囲が似ている
- BATICが力試しとして使える
- BATICのレベルで合格可能性がわかる
と言う人もいます。
けれども、当サイトとしては「BATICはUSCPA試験前の力試しとしてもイマイチ」と考えています。
BATICとUSCPAでは、試験範囲が違います。USCPA試験は、1年半の間に
- FAR(Financial Accounting & Reporting)
- BEC(Business Environment & Concepts)
- REG(Regulation)
- AUD(Auditing & Attestation)
の4科目に合格しなくてはなりません。
各科目の合格率は50%程度あるとはいえ、全て英語のこの試験、ネイティブでない人間にとって決してゆとりのある試験とはいえません。
そんなときに、余計な回り道は少しでも避けるべき。FARに「似ているかも」程度のBATICへの挑戦は、回り道と言わざるを得ません。
※USCPAはアメリカの会計基準(USGAAP)、BATICは国際会計基準(IFRS)ベースです。両会計基準には似ている点も多いですが、ハッキリと異なる点もあります。
理由③USCPAに+αでアピールする部分がない
USCPAを取得できた後で、BATICが「+α」として役に立つ場面は、ほとんどないと思います。
- USCPA取得者
- USCPA+BATICハイスコア
で、取扱いに差が出る可能性は低めです。
②USCPA+BATICハイスコアという人にきいても
みたいな感じですし、経理部で中途採用面接なんかを担当する部課長にきいても
みたいな感じです。
理由④簿記+TOEICの方が使いやすい
そういう場合は
- TOEICハイスコア
- 日商簿記検定1級
の2つを狙いましょう。
TOEICハイスコアも日商簿記検定も、BATICとは比較にならない知名度があります。就職・転職などでも使いやすいですし、経理以外の人にもある程度すごさをわかってもらえる可能性が高いです。
どちらもカンタンな試験ではありませんが、しっかりUSCPA試験の勉強をしていたなら、短期間でもそれなりの結果が出ると思います。(USCPAをあきらめてから、改めて受験対策をしてくださいね。)
理由⑤3年更新がわずらわしい
そうですね、と言いたいところなのですが…。BATICには、「認定期間」というやっかいな制度があります。
BATICで700点以上をとって、
- コントローラーレベル
- アカウンティングマネージャーレベル
という称号を取ると、3年に一度、更新手続きが必要になります。(これより下のレベルでは更新手続きは不要ですが…ロースコアでは資格の意味が薄れてしまいますよね。。)
- 更新課題の提出が必要
- 更新の手数料が必要
- 課題の得点が低いと称号が失効する
という仕組みになっているわけです。
理由⑥BATICは国際資格ではない
最後に、BATICが国際資格とは言い難いことをお伝えしておきます。
BATICの運営者は「日本商工会議所」です。(いわゆる日商簿記検定を運営している団体ですね。)
アメリカの公的資格であるUSCPAなどとは違い、国際的な知名度はほとんどないと言えるでしょう。
BATICは
- 日本でしか使えない
- 日本でも使いにくい
という意味で、取得のメリットが少ない資格なのです。
※もちろん、なかには「BATICで転職できた!」という人もいるでしょうし、自己啓発の役に立つこともあるでしょう。状況によっては使いようもあるのだと思います。
ここで言いたいのは「BATICなんて役に立たない」「無意味だ」ということではなく、より効果の高い資格(USCPA、TOEIC+簿記など)に注力した方がオトクだということです。
BATICとUSCPAに関するQ&A
Q1:BATICは微妙だとして、USCPAは意味あるの?
A1:USCPA(米国公認会計士)は、基本的には意味のある資格です。
将来性も高いですし、
- 国内・海外
- 監査法人・事業会社
いずれでも使える、役に立つ資格です。
とはいえ、状況によっては「試験勉強が大変&おカネがかかるわりに、イマイチ使えない」というパターンもでてきます。
詳しくは、以下の記事をチェックしてみてくださいね。
Q2:BATICとったんだけど、TOEICとか簿記とかも受けた方がいい?
A2:受けておくのがおすすめです。
さきほども書いた通り、BATIC(国際会計検定)とTOEIC・日商簿記検定では、知名度に大きな差があります。
知名度が高い資格は、パッと見で
- 難易度
- 知識レベル
- 努力量・頭の良さ
などをイメージしてもらうことが出来ます。これが、就職や転職など様々なシーンで活きてくるわけです。
ですから、BATICだけでなく、TOEICや日商簿記検定も取っておくのがおすすめです。(BATIC取得時に英語や簿記をしっかり学んでいれば、少ない労力で良い資格を手に入れられることと思います。)
Q3:BATICとったんだけど、USCPAもとれるかな?
A3:向いている可能性は高いと思います。でも、難易度に差があるので注意が必要です。
BATICでハイスコアをとれたなら
- 英語
- 会計
の2つについて、それなりの知識が身についているということ。
その上でさらに「USCPAにチャレンジしようかな」と考えているのなら、かなり適性は高いとみて良いと思います。
ただし、注意してほしいことが1つあります。それは、BATICとUSCPAでは難易度がかなり違うということ。
試験範囲も受験資格も、必要勉強時間も全然違います。
そこだけはしっかり理解して、気合を入れて取り組んでくださいね。
詳しい勉強方法などの情報は、以下の記事をご覧ください。
Q4:寄り道しない以上、最短でUSCPAをとりたい。どうすれば?
A4:事実上、スクール利用が必須でしょう。
USCPA試験は、
- 全て英語の試験
- 受験資格を得るのが大変
- 米国の法律等を扱う
- 科目合格制(ただし、1年半以内に全科目合格が必須)
といった、特徴的な試験です。
こういう試験は、やはり資格スクールを上手に活用するのが近道でしょう。
USCPAの合格をサポートしてくれる大手スクールは、4つあります。それぞれメリット・デメリットがあるので、自分にあったスクールを選ぶことが大切です。
それぞれの詳しい特徴は、以下の記事をご覧ください。
BATIC vs USCPAまとめ
まとめると、
- USCPA(米国公認会計士) or BATIC(国際会計検定)なら、絶対USCPAを取るべき
- USCPAを取るなら、BATICは不要
- USCPAは、超優良資格
- BATICは、評価されにくい資格
です。
英語+会計でステップアップしたい人は、基本、USCPAを目指すのがおすすめ。
「USCPAはちょっと厳しいな」という人は、TOEIC+日商簿記検定でOKです。
当サイトの運営メンバーにも、
- BATICハイスコア
- TOEICハイスコア
- 簿記1級
を全部持っているメンバーがいますが、
- 就活時も
- 社内の評価面談でも
- 日常会話でも
- 転職活動でも
いつも、注目されるのはTOEICと簿記1級ばかりだとつぶやいていました。
それではまたっ!
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