

こんな人のための記事です。
副業をスタートするための税知識の基本のキということで、個人事業にかかる税金を
- 基本の3種:とりあえずこれだけは知っとかないと!
- 追加の3種:これは聞いたことがあった方がいい!
に分けて、サクッとご紹介していきます。

※アルバイトをして給料を受け取る副業ではなく、自分自身が個人事業主として事業を行う副業を想定しています。
筆者は
- 上場企業での経理歴10年
- 個人事業主としての副業歴6年
で、法人税・住民税・事業税・所得税・消費税・事業所税等の申告書作成経験があります。
目次
副業の税金:基本の3種

まずは、個人事業を始めるなら絶対に知っておきたい税金3種。

↑この記事でも触れたように、「納税のタイミングになって、初めて税金について考える」のはメッチャ危険です。
副業の税金①所得税(&復興特別所得税)
まずは所得税。税金の王様です。
ざっくり言えば、「①副業の売上ー②経費ー③所得控除」に税率をかけた金額分、納税する必要があります。

副業を始めるなら、忘れたくないのが「開業届」や「青色申告承認申請書」の提出、e-Tax利用の準備等。
副収入が「事業所得」にあたる場合、
- 各種書類を提出し
- ”正規の簿記の原則”によって帳簿をつけ
- e-Taxを使って期限内に確定申告をする
ことで、65万円の③所得控除を手に入れることができるんです。(詳細は国税庁HP等をご確認下さい)

調べたり書類をそろえたりが多少面倒でも、「手続きの時給」を考えれば、やっておく価値は十分にあるでしょう。
もうひとつ、副業を始めるときに気に留めておきたいのが「源泉所得税」。

お客さんと取り決めた報酬について
- ×報酬の全額を受け取る
- 〇報酬から源泉所得税を差し引いた金額を受け取る
というケースがあるからです。

お金は、お客さんから直接納税され、「私たちが前払いした所得税」として取り扱われます。確定申告のときに納付する税金を少なくしてくれるイメージですね。

「源泉所得税を差し引かなければいけない支払い」と「差し引かなくてOKな支払い」は、
- 報酬を支払うのはどんな人か?
- どんな仕事に対する報酬か?
- 報酬を受け取るのはどんな人か?
などによって、法律でしっかり決められています。
うっかり「差し引くのを忘れてしまいました」という場合には、報酬を支払った人(お客さん)がペナルティを負います。

副業の税金②住民税
2つめは、住民税です。
ものすごくざっくり言えば、所得税と似たような計算方法で納税額が決まります。税率は、おおむね10%です。
副業を始めるときに知っておきたいポイントしては、

というのがあります。
副業を会社に知られたくないときには、住民税の納付方法に注意しましょう。

- 特別徴収:本業の給料から天引きされる
- 普通徴収:自分で納める
の2種類の方法があります。
①を選択してしまうと、会社が天引きするべき金額が「本業の給料+副収入分の住民税」になります。
すると当然、「本業の給料分のみの住民税」とは金額が違ってきますよね。これが会社に「ん?この人、副業やってる?」と疑われる原因になるわけです。

その通りです。しかも、②普通徴収にする方法は、確定申告書の「自分で納付」に〇をつけるだけ。
(国税庁HP「手順6 住民税に関する事項を記入する」より抜粋)

副業の税金③個人事業税
もうひとつ、忘れがちで注意したいのが個人事業税です。
どんな業種で副業をやるかによって、
- そもそも個人事業税がかかるかどうか?
- 税率は何%か?
が変わってきます。
例えば、
- アフィリエイター(広告業):税率5%
- デザイナー(デザイン業):税率5%
- マッサージ師:税率3%
- ライター(文筆業):個人事業税はかからない
といった感じですね。
実際に、個人事業税が課税されるのは「①副業の売上ー②経費」が年間290万円を超えてから。(※)
副業がある程度の規模になるまで、納税は必要になりません。

※実際の個人事業税の計算には細かなルールがいくつかあり、単純に「①副業の売上ー②経費」だけで課税の有無を判定することはできません。ここでの説明は、ざっくりとした規模感をイメージしてもらうためのものです。
副業の税金:追加の3種

税金にはたくさんの種類があります。
個人事業を始めると関係してくる税金も、もちろん3種で済むとは限りません。

をまとめます。
副業の税金④消費税
副業期間が長くなり、売上が伸びてきたら要注意なのが、消費税。
ざっくり言えば、年間売上が1,000万円を超えたら、翌々年に消費税を納税する必要があります。
※実際の消費税納税ルールには、ややこしい点がいくつかあります。ここでの説明は、ざっくりとした規模感をイメージしてもらうためのものなのでご容赦下さいね。
「消費税」と聞くと「10%払うだけでしょ?」と単純にとらえてしまいがちですが、実はこちら、かなり複雑な税金。
- 仕入れ税額控除
- 簡易課税
- 税区分(課税・免税・非課税・不課税)の判定
- 帳簿のつけ方(税込経理・税抜経理)
- 令和5年導入予定のインボイス制度
など、初めてきいた人には「???」な論点がたくさんあります。

売上が大きくなってきたら、一度税理士さんに相談してみるのが安全かもしれませんね。
副業の税金⑤固定資産税
副業の業種や規模によっては、固定資産税のことも気にする必要が出てきます。
- 合計30万円以上の土地
- 合計20万円以上の家屋
- 合計150万円以上の償却資産
を持っている場合ですね。
不動産業でない限り、副業レベルで土地・家屋の所有はレアケースかもしれません。

償却資産というのは、ざっくり言えば、事業のために使う資産のこと。
- 机・椅子
- パソコン
- 応接セット
- エアコン
などが含まれます。

副業の税金⑥印紙税
紙の契約書等を作成すると、印紙税がかかるケースもあります。
- 契約書
- 領収証
などを紙面で作成するときには、注意が必要です。

- 印紙税の節税
- 「どんな文書を作ったら税金が発生するのか?」を考える時間の節約
両面で、なるべく電子契約にしてしまうのが気楽かもしれません。
副業の税金まとめ:走りながら考えよう

副業を始めるときに、知っておきたい税金を6種ご紹介しました。
- 基本の3種:所得税・住民税・個人事業税
- 応用の3種:消費税・固定資産税・印紙税
ともあれ、副業の税金についておすすめのスタンスは
- ざっくりした税金の基礎知識を手に入れる
- とりあえず副業をスタートする
- 細かな対応については、走りながら考える!
というもの。

副業の税金では
- こういう注意点があるんだな
- このあたりを押さえとくといいのかな
というのを、「聞いたことがある」のと「ない」のとでは大違いです。
「こういうときは税金に注意が必要かも?」というアンテナさえ手に入れば、あとは実際にやってみて、問題にぶつかりながら考えれば大丈夫だからです。

それではまたっ!
※さらなる基礎知識GETには、「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」もおすすめです。
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