超高配当!配当利回り7~10%で興味深い外国株5選【逆張りギャンブル】

※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、アフィリエイト広告を利用しているものがあります

 

こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マン(@kobito_kabu)です。

日本株も、米国株も堅調ですね。

イイ感じの銘柄」を探すのが難しくなってる感じがします。

イイ感じの銘柄
  1. 配当利回りが高い(4.0%~)
  2. 収益性が高い(利益率が高い)
  3. 財務体質が良い(自己資本と負債のバランスが良い、キャッシュが豊富)
  4. 株主還元に積極的(自己株買い、連続増配など)
  5. 割安さがある(PBR、PERなど)
  6. それなりの成長性がある(高成長までは望みません)

などなど。

そんな銘柄ねぇよ!という声が聞こえてきそうですが、タイミングが良ければ見つかるんですよね~。

 

まぁ、ないものねだりをしていもしょうがないので、今回は普段なら手を出さないであろうトンガった銘柄をいくつかピックアップして紹介してみたいと思います。

超高配当利回りのリスキー銘柄達です。

シーさん
逆張りギャンブルだ…!

※決して「投資推奨しているわけではありません」ので、くれぐれもご注意ください。また、各種指標はいずれも2019年12月5日時点のものです。

 

超高配当利回りで興味深い外国株5選

この5つとか、面白そうです。

超高利回り銘柄
  1. 【M】メ―シーズ 9.99%
  2. 【ARCC】エイリス・キャピタル 8.54%
  3. 【OXY】オキシデンタル・ペトロリウム 8.32%
  4. 【IVZ】インベスコ 7.46%
  5. 【WBK】ウェストパックバンキング 7.28%

普通に考えたら「投資したらあかん」レベルの配当利回りです。

中身を覗いてみましょう。

 

1位:【M】メーシーズ 9.99%

メーシーズは、アメリカの老舗百貨店です。

13万人を超える従業員がおり、全米44州をカバーするかたちで800店舗以上を展開しているビッグな企業です。

ネット通販の台頭により、百貨店は苦境に立たされています。日本国内と同様ですね。

 

主要指標は下記の通り。

メ―シーズの主要指標

※S&P500の構成企業です。

  • PER(予想):5.77倍
  • PBR(予想):0.70倍
  • ROE(予想):12.61%
  • 売上高10年成長率:0.34%
  • EPS5年成長率:▲1.93%

誰もこの銘柄に期待していないことが分かるPER&PBRですね。

売上が増えず、EPS(1株あたり利益)が減少傾向にあります。希望が持てないグラフですね。

実店舗数は年々減少しており、まさに先細りといえる状況です。色々と手を打ってはいるようですが、抜本的な解決には至っていません。

 

株価の10年チャートを見てみるとこの通り。

株価は、2015年につけた高値から70%以上下落しており、この10年で最低水準にあります。

 

▼メ―シーズのここがヤバい

  • 生存競争の激しい小売業界で駆逐されるリスク(Amazonこわい)
  • 希望が持てるニュースに乏しい
  • リーマンショック時には赤字転落、その後約60%の減配(景気敏感)

 

▼メーシーズのここにワンチャン

  • 1株あたりの配当金1.51ドルを堅守できれば、高利回りを享受できる
  • 市場から全く評価されていない
  • 業績が底打ちすれば、株価が大きく反転する可能性

 

配当性向は57.4%ほどで、意外に低いです。ただ、利益が伸びなければいずれ減配するハメになるでしょう。このジリ貧の状況を打破できるのか、できないのか?

シーさん
総悲観は買い!総悲観は買い!

※上がるか下がるか、丁半博打のギャンブルしてはいけません

 

2位:【ARCC】エイリス・キャピタル 8.54%

エイリス・キャピタルは、アメリカで中小企業・新興企業に対して投融資を行っている投資会社です。

利益の90%以上を投資家に分配することで、法人税の優遇を受けています。日本でいうRIET(リート)みたいな仕組みですね。

基本的に、儲けた利益は配当金としてどんどん株主に分配する会社です。

 

配当利回りは、だいたい8~10%の間におさまっています。この水準が平常運転ですから、普通では考えられない高利回りですね。

利回りだけ見てると「かなりヤバそう」な印象を受ける会社ですが、過去15年のトータルリターンはS&P500のそれを大きく上回ります。

下記が、配当金込みの15年チャートです。

青線:ARCC赤線:SPY(S&P500連動のETF)

およそ年率11%のリターンです。15年で4.7倍になっています。

注意を要する点は、2008年~2009年のパフォーマンスです。リーマンショックの頃ですね。

ARCCという銘柄は、中小企業・新興企業に融資するというビジネスモデル上、非常に景気敏感で不景気にめっぽう弱いです。ハイリスク・ハイリターンな銘柄と言えますね。

 

ちなみに、株価の10年チャートはこんな感じです。

配当金込みのチャートとは全然見え方が違いますね。

 

▼ARCCのここがヤバい

  • 格付けがかなり低い会社に投融資しており、通常の銀行とは投資先のクオリティがだいぶ違う
  • 金融危機にめっぽう弱く、リーマンショックの際には50%近いマイナスを記録した

 

▼ARCCのここにワンチャン

  • 好景気が続く限り、圧倒的なトータルリターンを得られる
シーさん
ポートフォリオ内のちょっとしたスパイスとしては、悪くないと思う。買いすぎは厳禁。

 

3位:【OXY】オキシデンタル・ペトロリウム 8.32%

オキシデンタル・ペトロリウムは、アメリカの石油・ガス会社です。米国内をメインとして、中東・アフリカで石油や天然ガスの探鉱・開発・生産を行っています。

石油メジャーと呼ばれる石油7大会社に次ぐ規模があります。

オキシデンタル・ペトロリウム

※S&P500の構成企業です。

  • PER(予想):41.89倍
  • PBR(予想):1.16倍
  • ROE(予想):6.03%
  • 自己資本比率:48.64%
  • 売上高10年成長率:▲2.95%
  • EPS5年成長率:▲2.61%

上記の通り、売上高・EPSともに、下落の一途を辿っています。

当然、株価もパッとしません。

2018年の高値から、▲55%も下落しています。この10年で最低水準の株価です。業績も株価もボロボロですが、意外にも連続増配銘柄(17年)です。

 

2019年5月には、同業のアナダルコの買収に合意し、石油業界では大きなニュースになりました。

買収にあたり、かの有名なウォーレン・バフェット氏の支援を受けています。

米石油会社のオキシデンタル・ペトロリアムは30日、同業のアナダルコ買収に向け、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイから100億ドル(1兆1100億円)の支援を受けると発表した

(出典:バフェット氏、オキシデンタルに1.1兆円支援 アナダルコ買収で

現在の株価を見るに、この買収に対する市場の評価は低そうですね。

 

▼OXYのここがヤバい

  • 下がり続ける売上高・EPS(1株あたり純利益)
  • 明るいニュースに乏しい石油業界

 

▼OXYのここにワンチャン

  • 原油価格の回復
  • アナダルコ買収によるシナジー効果の発揮

 

4位:【IVZ】インベスコ 7.46%

インベスコは、世界有数の資産運用グループ持株会社です。

【BLK】ブラックロックがほぼ上位互換となるため、企業のクオリティ的にこちらを選ぶ理由はありません…が、BLKの配当利回りは2.7%弱です。

ついついこちらに目がいってしまう人もいるのではないでしょうか。

インベスコ

※S&P500の構成企業です。

  • PER(予想):11.05倍
  • PBR(予想):0.52倍
  • ROE(予想):9.50%
  • 自己資本比率:27.69%
  • 売上高10年成長率:4.86%
  • EPS5年成長率:2.16%

 

最近の金融業界では、ひたすら手数料の引き下げ合戦が行われており、収益性の悪化が懸念されています。それを反映してか、2018年に入ってからの株価は散々です。

2018年初頭と比較すると、現在の株価は半値以下になってますね。ここ10年で見ると、株価は最低水準にあります。

 

まったくパっとしない株価ですが、2018年頃まではS&P500より高いトータルリターンを誇っていました。暴落しているのは、ここ最近の話です。

青線:IVZ赤線:SPY(S&P500連動のETF)

ちなみに、連続増配中(10年)です。

時々減配しますが、基本的には右肩上がりの配当金を記録しています。

 

▼IVZのここがヤバい

  • 金融商品の取引手数料引き下げ合戦で将来性に難あり
  • 資産運用業界は規模のビジネスなので、ブラックロック等に勝ち目がない

 

▼IVZのここにワンチャン

  • ちょっと売られ過ぎ?

 

5位:【WBK】ウェストパックバンキング 7.28%

WBKは、オーストラリアの4大銀行の1つです。

※ちなみに、4大銀行のうち、日本の投資家が投資できる銀行はこのWBKしかありません。

日本ではまったくといって良いほど知名度のない同社ですが、世界有力企業ランキング(Forbs社公表)にも名を連ねる名門企業です。

主要な指標は次の通り。

ウェストパックバンキング
  • PER(予想):12.36倍
  • PBR(予想):1.29倍
  • ROE(予想):10.15%
  • 売上高10年成長率:0.88%
  • EPS5年成長率:▲4.40%

業績は2015年以来伸び悩んでおり、株価もそれを反映しています。これだけ環境の良かった5年間で、EPS(1株利益)が成長していないというのは、致命的ですね。

直近では減配を発表しており、20ドル前後だった株価は16ドル程度に下げています。およそ20%の下落ですから、暴落といって良い水準でしょう。

 

▼WBKのここがヤバい

  • 売上は微減、利益やROEは減少傾向にあり、稼げない状態が長期化している
  • 豪4大銀行は、不正融資や金利の二重徴収といった「ずさんな経営」が常態化している

 

▼WBKのここにワンチャン

  • オーストラリアは、人口増加国であり資源も豊富。市場全体としては有望
  • 収益面・体力面はボロボロというほどではない
  • オーストラリアの銀行業界は寡占状態にあり、抑えている市場は大きい
シーさん
不正やってたり減配しちゃったり、株主をそんなに大切にしている会社ではない…感じですよねぇ~

 

まとめ:海外にも色々な会社があって面白い

というわけで、5つの銘柄を紹介してみました。

超高利回り銘柄
  1. 【M】メ―シーズ 9.99%
  2. 【ARCC】エイリス・キャピタル 8.54%
  3. 【OXY】オキシデンタル・ペトロリウム 8.32% ※17年連続増配
  4. 【IVZ】インベスコ 7.46% ※10年連続増配
  5. 【WBK】ウェストパックバンキング 7.28%

超高配当だけあって、色々なリスク・問題を抱えている銘柄ばかりですが、興味深いと言えば興味深い銘柄たちですね。世の中色々な会社があって面白いですね。

 

ちなみに、【M】や【OXY】や【IVZ】に関しては、SPYDに投資していれば間接的に投資できていることになります。こっちの方がはるかに無難な投資先ですねw

【高配当ETF】高配当株マニアがSPYDに投資している7つの理由

2019.09.14

※SPYDは、S&P500のうち配当利回りが高い上位80企業をかき集めたファンドです。

 

見てきた通り、SPYDは配当利回りの高さを基準に銘柄選定するので、ヤバげな企業もかなり含まれます。そういう意味では、HDVのようなファンドにも併せて投資しておくと安心ですね。

【高配当ETF】高配当株マニアがHDVに投資している7つの理由

2019.11.06

※HDVは、財務優良で配当継続性の高い企業を集めた高配当ファンドです。

 

ETFの配当利回りでは物足りない!という人は、上記で紹介したような個別株をトッピングして、利回りを高める方向に動くのもアリかなと思います。

上級者向けですけどね。

落ちるナイフをつかんで含み損まみれにならないように気をつけましょう。

シーさん
配当金を増やし続ける人生を目指して、色々物色していこうと思います~

それではまたっ!

 

※関連記事です

【メリット多数】こびと株が楽天証券を使っている3つの理由【評判GOOD】

2019.09.09

【超初心者向け】はじめての高配当株投資。始め方&ポイントを専門用語をほぼ使わずに解説

2023.01.03

【超実践的】高配当株ポートフォリオを「安定的」に運用するためのメンテナンス方法

2020.03.11
スポンサーリンク
スポンサーリンク


ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの管理人。一部上場企業での経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリスト、FP資格を有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。