40歳以降にUSCPAに合格した経理マンの現実【結論:20代~30代で合格しよう】

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上場企業の経理/財務部で、10年以上の長きにわたり働いているこびと株.comの管理人です。

最近、上場企業10社ほどで定期的に行われている「経理マンの懇親会」があったので顔を出してきました。そこで、こんな方に出会いました。

40代ベテラン経理マン
先日、ついにUSCPAに4科目合格したんだけどさ~。転職活動では全然効果がなさそうだよ(笑)100万円もかけたのにな~

なぜこんなことになってしまったのか?聞いた話をまとめてみたいと思います。

これが現実
  1. 20代でのUSCPA合格は効果抜群。実務経験がなくても転職可能
  2. 30代でのUSCPA合格は、実務経験があれば効果抜群。ちゃんと英語ができるなら高年収間違いなし
  3. 40代でのUSCPA合格は、なかなか活かすのが難しい。なぜなら、求められるスキルはマネジメント力だから

 

日本人にとってのUSCPA(米国公認会計士)の理想と現実

まず、USCPAの難易度・価値についてはこちらをご覧ください。

USCPA(米国公認会計士)に価値アリ!需要・将来性があると断言できる3つの理由

2017.12.27

難易度は低くはないですが、公認会計士や税理士と比較すると合格しやすいです。そして、一般論として外資のCFOの大半はUSCPAホルダーで、ブランド力もあります。

 

日本人にとってのUSCPAの理想像

こんな感じではないでしょうか。

  1. 国内の監査法人で働くことができる(公認会計士は無理だけど、USCPAなら…!)
  2. 海外の会計事務所で働くことができる
  3. グローバル展開する日系企業の経理/財務に転職できる
  4. 外資系企業の経理/財務に転職できる

独立して自分の事務所を構えたい、という人はほとんどいないでしょう。日本人にとって、USCPAはそういう資格ではありません。

英語や会計を使いこなす「エリートビジネスマン」を理想像として、そこに近づくための資格といえます。

さて、現実はどうなのでしょうか?

 

20代合格者の現実

20代で合格できた場合、かなり高い確率でそのポテンシャルの高さを評価されます

  • 勉強熱心な姿勢
  • 目標を立てて計画通りに実行する遂行力
  • 語学力・会計スキル

特に、今のように転職市況が良い場合、希望の転職ができる可能性が高いです。

 

ポイントは、20代半ばぐらいなら未経験でも一般企業の経理/財務に転職できるということです。市況によっては監査法人もOKです。つまり、人によっては「大逆転」が狙える資格になります。

もし一般企業での実務経験もあるのなら、年収アップは難しくありません。なぜなら、英語力を求めてくる企業はグローバル展開している大企業が多く、給与水準が高いからです。

そして、外資系企業の場合は、資格の価値をハッキリと目に見える形で評価してもらえます。

20代でのUSCPA合格者は、比較的「楽観できる状況」にあります。

 

30代合格者の現実

20代と比較して若干風向きが変わるのが30代での合格です。

目に見えて変わるのは、未経験者に対する扱いです。20代では会計実務未経験者でもポテンシャルが評価されてOKだったのですが、30代になると未経験では厳しくなります。

年齢の見極め方は結構シビアで、30歳、31歳ならギリギリセーフ。32歳だとちょっと…というように、1歳刻みでイケるかイケないかが別れます。

一般論としては、未経験でギリギリチャンスがあるのは30、31歳ぐらいだと思います。その年齢を過ぎていると、ちょっとした転職戦略が必要になります。

 

一方で、実務経験者であれば前途は明るいです。なぜなら、30代半ばぐらいまではマネジメント力よりも現場での実務能力が求められるからです。

実務経験+資格で、実務レベルの高さは証明できていますから、入社後の立ち振る舞い次第では十分に管理職候補になります。

このタイミングで給与水準の高い業界・企業に転職できると、入社後数年でポジションが上がった時に大きく年収が増えることになります。そういう意味では、30代での合格もわりと狙い目と言えます。

 

※30代半ばでUSCPAに合格して、いきなり外資のマネージャーポジションで転職できた先輩経理マンもいます。年収1,000万円コースです。

USCPAを取得して外資系企業に転職!先輩経理マンのその後...

2018.07.06

 

40代合格者の現実

そして、難しいのが40代での合格です。

  • 未経験の転職は、もちろん無理
  • 経験があったとしても、マネジメント経験がなければ無理
  • この年齢になるまでに社内では「出世コース」か「出世コースから外れている」かは既に決まっている。USCPAを取得しても出世コースに戻れる可能性は…

こういうことになります。

 

未経験の転職が無理なのは、もはや言うまでもないでしょう。

辛いのは「実務経験があってもキビシイ」というところで、この年齢になると求められるのは「マネジメント経験」です。要するに、部下を持ったことがあるかどうかが問われます。

40代ベテラン経理マン
この年齢になるとさ、どこの会社も「管理職」の募集になっちゃうんだよね。「管理職候補」としての採用でも、マネジメント経験が求められるんだよ。ワタシ、部下なんか持ったことないからねぇ

ビジネスマンとしては、すでにステージが変わっているということです。

現場でバリバリと実務をやるのではなく、最前線で奮闘する若手・中堅をコントロールする立場になります。そうなると、USCPA合格で証明できる

  1. 英語力
  2. 会計力
  3. ポテンシャルの高さ

はあまり効果を持たなくなります。

 

USCPAの合格によって社内で出世の道が拓けるかというとそれも難しいようです。なぜなら、40歳を過ぎるころには出世組かそうでないかは、既に勝負がついているからです。

40代ベテラン経理マン
役員に可愛がられている40代は他にいるし、ワタシがいまさらUSCPAに合格したところで可愛がってもらえるわけじゃないからねぇ。

出世組の人達は、USCPAに合格しなくても出世していきます。

結局、40代でUSCPAに合格することは「自己啓発」以外の意味を持っていないということです。

 

USCPAは価値ある資格だが、何歳で合格するかは非常に重要

USCPAを活かせるかどうかのポイントは2つです。

  1. 年齢
  2. 実務経験

若ければ若いほど効果を発揮する資格です。英語が堪能(に見える)で、会計や法律の素養がある若手は、それだけで魅力的に写ります。

実務経験に関しては、経理/財務の仕事にさえ就いていれば、内容はそこまで問われないでしょう。細かなジャンルまで問われるのは30代半ばぐらいからの転職のケースです。

  1. 20代で語学力に不安がなく(ペラペラの上級者である必要はありません)
  2. 会計に興味がある
  3. それっぽい実務経験もある(経理ではなくても、売上・予算管理などに携わっていればOK)

こういう人なら、自信を持ってUSCPAをおすすめできます。

 

30代でも、給料水準の良いホワイトな大企業・外資に転職したい経理マンにはオススメできます。USCPAの取得には100万円ぐらいかかりますが、簡単にモトが取れると思います。

 

40代ともなると、個人的にはちょっとオススメできない感じです。

 

とはいえ、転職はケースバイケースです。誰一人として同じバックグランドを持っている人はいないですから、「結局のところ自分はどうなのか?」ということは、自分で結論を出さないといけません。

 

USCPAにチャレンジするか悩むのは、情報を揃えてから

自分にとってUSCPAがプラスになるかどうかは、合格するまでもなく分かります

転職活動を始めてしまえば良いからです。

  • 今のスキルセットで、今の勤務先より良い職場が見つかれば即転職
  • 今のスキルセットでは不足していて、USCPAがあれば受かったのに…というケースがあるならUSCPAに挑戦

これだけの話です。

 

知り合いは、USCPAのスクールに通い始める前に、「USCPAに合格すれば市場価値が上がるか?」ということを、転職エージェントに相談していたそうです。

セカンドオピニオンも含め、3~4名のエージェントから「あなたの経歴なら、USCPAがあれば市場価値は上がる」というお墨付きをもらっていました。だから、迷うことなく勉強に集中できたそうです。

※この記事で紹介した40代のベテラン経理マンさんは、「合格すれば自分の市場価値が上がる」と思い込んで、勉強をスタートさせてしまったようです…

 

もしUSCPAの受験を少しでも悩んでいるのなら、

  1. 転職エージェントに相談してみましょう
  2. USCPAスクールでカウンセリングを受けてみましょう

こうやって、情報をそろえてから、自分のアタマで最終的な決断を下せばOKです。

 

転職エージェントは、MS-Japanがおすすめ。管理部門専門の転職エージェントで、経理にも詳しい人たちだからです。

実際に7社ほど転職エージェントを使ってみましたが、経理の転職ならまずはMS-Japanで間違いないと思います。

  • 利用料はもちろん無料
  • 扱っている「経理の」求人数が圧倒的
  • 紹介してくれる求人の質もバツグン
  • 診断や面談で、今のレベルや将来の可能性がわかる
  • 実際の転職のときには、選考サポートもバッチリ

というわけで、相談相手としては最適かと。

詳しくは以下の記事もご覧下さい。

【経理の転職】おすすめサイトは圧倒的にMS-Japan。現役経理マンがその有用性を解説します

2019.05.11

 

※経理実務の経験者であれば、JACリクルートメントという選択肢もあります。30代以上の即戦力採用を扱うエージェントなので、ハイクラスを狙いたい人には相性が良いです。(既にUSCPAの科目合格段階の人などは、コチラの方がおすすめ)

【JACリクルートメント評判】実際に7社を使った私が体験談を話します

2019.06.05

 

USCPAのスクールとしてはアビタスが最有力候補。合格者実績から考えて、候補から外す理由がありません。

USCPAの受験を悩んでいるなら、少しでも早く資料を取り寄せた方が時間を無駄しないと思います。結局、どうせアビタスについて調べることになります

  • 米国の予備校教材を利用して学習する1/3以下の時間での合格が可能
  • 多忙なビジネスパーソンの方でも、学習の継続ができるプログラム
  • アビタスで講義を教える講師は、USCPAを取得済み。しかも実務家(講師だけではなく、他にも会計系の仕事に従事)として活躍しており、現場の活きた知識も学べます。
  • 生徒から定期的に評価をしてもらい、5段階評価で4.3以上をとれた講師のみが教壇に立つ

セミナー(無料)に参加すると、このUSCPA攻略本(定価1,080円)がタダで貰えてお得です。

 

こうやって

  1. 転職エージェントに話を聞いて
  2. セミナーや攻略本で情報をそろえて

そこから判断すれば、大失敗するリスクを大きく減らせます。悩んでネットサーフィンに時間を費やすよりも、はるかに効果的ですので、ぜひご検討下さい!

 

まとめ:USCPAの現実=20代、30代で合格しないと効果が薄い

若いうちに合格しましょう。そうすればホワイトな未来が待っているかもしれません。

経理って、本当にホワイトな職種ですからね~

今の市況が続くなら、USCPAが取れれば鬼に金棒です。

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの管理人。一部上場企業での経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリスト、FP資格を有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。