USCPA(米国公認会計士)に価値アリ!需要・将来性があると断言できる3つの理由

USCPAの需要

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USCPAについて調査中
USCPA(米国公認会計士)っていう資格があるらしいけど、将来性はどうなのかなぁ。会計業界は先が厳しいって聞くけど、この資格を取る意味はあるんだろうか?
若手ビジネスマン
もっと専門性の高いカッコイイ仕事がしたい!このUSCPAという資格は価値があるんだろうか?キャリアアップ・キャリアチェンジに使えるかな?

こんな疑問にお答えします。

※この記事は、一部上場企業で10年超経理/財務をやってきた私が、職場の同僚や監査法人勤務の知人などから聞いた話を参考にしつつまとめたものです。

 

目次

USCPAの価値に関する評価はまっぷたつ


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そもそも、USCPAの価値に関する評価はネット上ではまっぷたつに別れています。

価値がある派の意見

Aさん
USCPAはコスパ最高!この資格をとって仕事生活が良い方に激変しました!
  • 日本の会計基準はマイナー基準!これからは国際会計の時代
  • 海外支店や子会社を管理するためには、語学力と会計の力が不可欠。グローバルなビジネスマンには必須!
  • USCPAはMBA(会計)やMBA(ファイナンス)取得者と同じように評価される。仕事を続けながら取得できるしコストも安いため、コスパが良い!

 

価値がない派の意見

Bさん
ふん、USCPAなんて取っても意味ないよ
  • 取得したにもかかわらず、全然転職市場で評価されなかった
  • 日本の公認会計士よりはるかに簡単に取得できる。その分、価値がない
  • 取得するのに結構お金がかかったけど、回収できるほど給料がアップしなかった

 

なぜこんなにも意見が分かれてしまうのか?USCPAの需要・将来性を探りながら、その謎について迫ってみましょう。

この記事のメインコンテンツ
  1. USCPAに将来性・需要があると断言できる3つの理由
  2. USCPAの将来性・需要に関する質問アレコレ
  3. こういう活かし方はダメ!USCPAを意味がない資格にしてしまう3つの姿勢

 

USCPAに将来性・需要があると断言できる3の理由

USCPA将来性

理由①:アメリカの会計基準こそが、最先端の会計基準だから

会計基準というのは、企業がおこなった取引を記録する際に、拠り所となるルールのことです。例えば、企業が購入した株式を、

  • 最新の価格(=時価)で評価すべきか?
  • 買った時の値段で評価すべきか?

こういうことが規定されています。今まで、これらの会計基準の内容というのは国によってマチマチでした。それが、ここ最近になって急激に流れが変わり、世界各国が足並みをそろえるようになってきています。

  • 日本では主として日本基準
  • 米国では米国基準
  • その他世界各国ではIFRS(国際財務報告基準)※133か国以上がIFRSに従っているというデータもあります

といった具合でしたが、これらの会計基準の差はだんだんなくなってきています。内容が統一化されてきているということです(日本基準が米国やIFRSに足並みをそろえる形です)。

世界のスタンダードは日本基準ではありません。米国やIFRSで開発された基準が、日本に輸入されてくるのです。研究の世界においても、日本の会計学は「輸入会計学」と揶揄されているぐらいです。

USCPAが価値を持ち続ける理由はここにあります。やはり、経済的に強い力を持っている国の会計基準が、世界の基準になるのです。USCPAで会計基準を学ぶということは、世界の最先端を学ぶということです。

外資で働くにせよ、日本で働くにせよ、「最先端の会計知識」を持った人材が評価されないワケがないですね。小国のマイナー会計基準を知っているのとは価値がまったく違います。

USCPAは会計業界の上位階層の人材なのです。(もし会計業界に将来がないといのであれば、まずは末端の事務作業員からAIにとって代わられていくでしょう。その人数は膨大で、USCPAホルダーにまでその手が及ぶとは思えません。)。

これが、USCPAに将来性・需要があると断言できる1つめの理由です。

 

理由②:海外展開を重視する日本企業は増え続けるから

日本は今、超少子高齢化・人口減少社会に向けて突き進んでいます。2017年に生まれた子供は、1899年以降最小となりました。

厚生労働省は22日、2017年の人口動態統計の年間推計を発表した。国内で生まれた日本人の赤ちゃんは94万1千人で、100万人を2年連続で下回った。

統計の残る1899年以降、最少を更新する見通し。死亡数は戦後最多の134万4千人に上り、出生数が死亡数を下回る「自然減」は初めて40万人を超えそうだ

(出典:日経新聞「17年の出生数2年連続100万人割れ 自然減40万人超え」2017.12.22)

日本の総人口は、2050年までに3300万人(約25%)減少し、9500万人程度になることが見込まれています。また、高齢化率は40%を超え、生産年齢人口は、8400万人から4900万人にまで減少すると言われています。

このような状況で、多くの日本企業は内需の先細りを見越して海外に目を向けています

私は職業柄、他社の決算短信(企業が公表する決算発表資料の1つです)を多く見ますが、本当に数多くの企業が海外に活路を見出しています。海外売上高を伸ばせるかどうかは、死活問題なのです。

こういう事情もあって、USCPAは次のような企業に非常に評価されています。

  • アメリカ市場に上場している、またはアメリカ市場での上場を目指している企業
  • 海外に連結子会社を持つグローバル企業
  • 米国基準による決算が必要な企業(日本の大手自動車メーカーなど)
  • クロスボーダーのM&Aを手がけるアドバイザリー、金融機関、コンサルファーム

海外展開を重視する企業は、増えこそすれ減ることは絶対にありません。このようななかで、高い英語力・専門性を持つUSCPAが評価されないワケがないということです。

これが、USCPAに将来性・需要があると断言できる2つめの理由です。

 

理由③:AIの進歩によって単純業務がなくなる一方、企画部門などの「意思決定」に携わる部署の価値は相対的に上昇するから

さきほど簡単に触れましたが、会計業界そのものの将来性について疑問を持つ方もいるようです。

英オックスフォード大学のオズボーン准教授などが発表した論文がきっかけです。AI(機械)が奪う仕事ランキングの2位に、なんと会計士がランクインしてしまったのです。

これについて、実際に10年間会計業界で仕事をしている立場から発言させてもらうと

  • 伝票作成や並び替え、帳簿付けなどの単純作業
  • 監査ルーティン

こういったものはどんどん消えていくと思います。なぜなら、「同質・大量のデータを自動反復処理する」のはまさに機械の大得意分野だからです。

 

さて、ここで注目したいのはUSCPAがどこで働いてどんなことをしているか?ということです。実は、USCPAは監査法人や会計士事務所で働く人よりも、事業会社や官公庁などに就職して会計・財務・経営企画などに携わる人のほうが多いのです。

USCPAに求められているのは、監査・会計業務だけではなく、財務(ファイナンス)や予算管理、経営企画といった上流工程の業務なのです。決して、その他大勢の事務作業員ではないということです。

AIの発達により、単純な情報処理はますます効率化されるでしょう。一方で、その「処理された情報」を分析して意思決定を行う立場の人間の価値はますます上昇します。

そのような立場を担える人材は、基礎的なビジネススキルを幅広く兼ね備えた、まさにUSCPAのような人材というわけです。

  • USCPA=監査をする人
  • USCPA=財務諸表を作る人

という認識でいると将来性を見誤ります。イメージで言うと、CFO(財務最高責任者)のポジションを担うべき存在だと認識するのが正解でしょう(実際、CFOの過半数は、MBAやUSCPAなどのホルダーだというデータがあります。)

USCPAは、企業活動の中核を担うポジションに就ける人材です。

これが、USCPAに将来性・需要があると断言できる3つめの理由です。

 

USCPAに価値アリ!需要・将来性があると断言できる3つの理由まとめ

  1. アメリカの会計基準が世界最先端だから
  2. 海外展開を重視する日本企業は増え続けるから
  3. AIの進歩によって単純作業が消える一方、予算管理や経営企画といった中核業務を担えるUSCPAの価値は増していくから

個別の事情は無視して、

  • 世界の経済情勢(→アメリカが最強)
  • 日本の経済情勢(→超少子高齢化で内需先細り。世界に出ていくしかない)
  • テクノロジーの進化(→下流工程にいる人材はAIに仕事を奪われるが、それをコントロールする上流ポジションの人材は価値を増す)

というマクロな側面から、USCPAに将来性・需要がある3つの理由ということでまとめてみました。

 

USCPAの将来性・需要に関する質問アレコレ

もう少し踏み込んで、USCPAのニーズに関してチェックしてみましょう。外資系の転職支援企業、モーガン・マッキンリーのサイトから引用します。

Q:需要があるのはどのような業種でしょうか?

現在需要の多い業種は、医薬品、医療機器、ラグジェリー、小売、コンサルティング、ビッグ4会計事務所などです。また、自動車や製造業においても、CPAの資格を持つ原価計算担当者の需要が最近増加しています。

重要な点は、あらゆるレベルにおいて需要があることです。会計専門職や財務企画・分析プロフェッショナルは、新入社員レベルや担当者レベルであっても、一般にこの資格を有していることを期待されます。

Q:US CPA保有者には、どのような職種や機会がありますか?

国際企業のUS CPA保有者には、さまざまなキャリア・パスがあります。経理からスタートして最終的にCFOの職位を目指すという伝統的な道は、多くの選択肢の1つに過ぎません。

経理、財務企画・分析、税務、監査および保証業務のキャリアにおいて、この資格はますます不可欠なものとみなされるようになってきています。

Q:US CPAは主として中堅層のプロフェッショナル向きの資格なのでしょうか、それともより若い年齢層にも向いているでしょうか?

US CPAは、早く取得するほど、あなたのキャリアアップの各ステップで大きく役立ちます。中堅になるまで取得を待つべき理由はありません。

実際に、比較的若い年齢層が強い関心を寄せています。日本で80年代から90年代にキャリアを築いた一流の財務プロフェッショナルの多くは、しばしば正式な財務関連の資格を持たず、経験を通じて自身の適性能力を証明してきました。

現在では事情は変化しており、国際企業において、間違いなくあなたはその仕事に就くための有資格者であることを期待されます

Q:US CPAは、キャリアの方向転換にどのように役立ちますか?

次のキャリアアップに向けて踏み出そうとする人にとって、US CPAは重要なパズルのピースとなり得ます。ただし、これはあなたの過去の経験とぴったり当てはまらなければなりません。

例えば、営業のバックグラウンドを持つ人は、自身の経験をUS CPAで獲得した新たなスキルと併せて効果的に利用できるよう、セールス・コントローラーまたはセールス分析の職位を目指すことが考えられます

主要な質問はこんな感じでしょうか。ポイントだけまとめます。

  • あらゆるレベルにおいて需要がある→USCPAの守備範囲は広い(監査だけが仕事じゃない)
  • 経理、財務企画・分析、税務、監査および保証業務のキャリアにおいて、この資格はますます不可欠なものとみなされるようになってきている→これらのキャリアでは、USCPAがないと相対的に不利になる
  • US CPAは、早く取得するほど、あなたのキャリアアップの各ステップで大きく役立つ→若ければ若いほど良い
  • (キャリアアップに生かすには)過去の経験とのシナジーが求められる→過去の仕事との関連性がない状態で、30代以降に急にこの資格を取っても無意味

 

今まで見てきたことをふまえつつ、USCPAを活かせないパターンを見てみましょう。

 

こういう活かし方はダメ!USCPAを意味がない資格にしてしまう3つの姿勢

どのような戦略をとると、USCPAをムダにしていまうのか?簡単にまとめてみました。

①:海外展開していない・しようとしていない日本企業に就職しようとする

アメリカの会計基準は世界最先端です。一方で、この世の中には「世界最先端」なんてどうでもいいと思っている人達がたくさんいます。

「グローバルなんて関係ない。日本で商売繁盛できるならそれでOK」というわけです。

内需が頼りの日本企業に打診したところで一切が無駄です。USCPAの持ち味を生かしようがありません。応募する企業を間違えないようにしましょう。

 

②:30代以降の「一発逆転」の資格として取得する

USCPAが担うべき業務というのは、企業の中核業務・上流工程の業務です。財務(ファイナンス)や予算管理、経営企画などです。

ここで考えて欲しいのは、企業が、20代~30代前半の職歴が充実していない人材に対して、USCPAを取得しているという理由だけで、これらの中核業務を任せたいと思えるか?ということです。

答えはNoです。

USCPAを取得したというポテンシャルが評価されるのは20代まででしょう(逆に言えば、20代であれば職歴が充実していなくても一発逆転の資格になりえます)。30代以降でこの資格を活かしたいのであれば、やはり過去の職歴とのシナジーが求められます

 

③:語学力を鍛えない

USCPAに期待されているのは、会計の専門性を中心とする幅広いビジネススキル(USCPAでは会計だけではなく法律やITも学びます。)と高い語学力です。

時々みかけるのが、英語ができない(英語に自信がない)USCPAです。これは、採用者側の目線からすると全く期待外れもいいところなのです。これ以上、詳しく説明するまでもないでしょう。英語は必須です。

もし英語に自信がないのなら、USCPAの取得は検討すべきではないということですね。

 

まとめ:USCPAの価値を毀損しないために!

最低限ここだけ抑えていれば、「USCPAを取ったのにムダになった…」ということはないでしょう。

  1. 海外展開している企業(日本企業のみならず外資も含む)を狙う
  2. 一発逆転を狙うのは20代まで。30代以降は過去の職歴とのシナジーを重視する
  3. ビジネスレベルの英語力をもつ

冒頭で紹介した「価値がない派」は、このパターンのいずれにも当てはまらないケースだと思います。結局、USCPAのポテンシャルを活かせる戦略をとれていないということですね。

活かし方を間違えなければ、ムダになるような資格ではありません。

 

まとめ:資格としての価値はなくならない!需要・将来性は十分にあるので、活かし方を間違えないように気をつけよう!

USCPAは、非常に付加価値の高い資格です。

資格をとったからと言って年収1500万オーバーを簡単に狙えるような資格ではありませんが、1000万円ぐらいなら十分射程圏内です(独立開業で稼ぐ資格ではないので、そこは注意。企業勤務のエリートビジネスマンとしての資格です)。

マクロな視点から、需要・将来性がそう簡単になくなるとは思えないので、活かし方を間違えなければコスパ最高の資格になりえます。今のキャリアに悩んでいる人は、是非「USCPAの取得」を選択肢に入れてみてください!

以上、「USCPAに価値アリ!需要・将来性があると断言できる3つの理由」でした!

 

以下、参考

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USCPAの受験を悩んでいるなら、少しでも早く資料を取り寄せた方が時間がムダになりません。アビタスは合格者実績No1のトップブランドなので、結局アビタスについては詳しく調べることになりますから。

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  • 生徒から定期的に評価をしてもらい、5段階評価で4.3以上をとれた講師のみが教壇に立つ

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの管理人。一部上場企業での経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリスト、FP資格を有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。