フルーツ@試験でヘトヘト!です。去る6月4日日曜日、証券アナリスト第2次レベル試験が実施されました。午前・午後ともに210分ぶっ通しの耐久レース。シーさんとともに計7時間の闘いに挑んで参りました。
たぶん、証券アナリストは、体力も求められているんだと思います。あと、7時間書き続けても大丈夫な指の力とかも。(第2次レベル試験は、マークシート一切なしの記述式試験。)
なにやらぱたぱたとやってきたのはキヤノン株式会社のかのんちゃんです。ここはひとつ、働き者のこびとと話して疲れを癒すことといたしましょう。こびとMTG、スタート!
こびとMTGは、不定期に開催される、こびとたちとオーナーとのMTGです。こびとたちのことを知り、株式についての理解を深めることを目的としています。各会社のプレスリリースをもとに、財務情報をはじめとする定量的情報の他、製品情報などの定性的情報もご紹介していきます。
※今日のこびとMTGでは、キヤノン株式会社のリリース「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」の内容をご紹介します。
そうだったよね。これはビッグニュース!かのんちゃんは相変わらず株主還元に熱心だねぇ。
あ、ニホンフラッシュ株式会社のニフラくん。
だよねだよね!
さすがかのんちゃん。
む。さてはニフラくん。私の証券アナリスト試験の勉強具合を試そうっていうのか!しょーがない。いっちょ説明してみようじゃないか!
自己株買発表後の株価上昇には、主に2つの要因が考えられるよ。
1つめは、シグナリング効果ってよばれるやつ。かのんちゃんとこの経営陣は、外にいる私たち投資家より、かのんちゃんのビジネスの状況に詳しいよね。その経営陣が「自己株買いします!」って言ってるのだから、たくさん情報をもってる経営陣から見て、今のかのんちゃん株価は割安だってことを意味してると思わない?将来の業績に強気の見通しを持っているとも考えられるよね。
「自己株買いの発表≒経営者の株価割安宣言」ってことで、みんな買いに走って、株価があがることがあるんだよ。
2つめは、エージェンシーコストの減少。
手もとに余剰資金がたくさんあると、経営者は株主的には必要のない投資をしてしまいがち。不必要に豪華な本社ビルつくったりとか、高級車買ったりとか。
自己株買いやって手もとの余剰資金が株主に還元されれば、その心配は少なくなるってわけ。
エージェンシーコストとは、株主と経営者との利益相反により発生するコストのこと。
経営者(経営委託者)が株主(オーナー)の意向にそぐわない意思決定を行うことによるコスト、及び、経営者が株主よりも情報優位にあることを利用して、自己の利益を高めようとすることによって発生する株主側のコスト。
BUZZWords「エージェンシーコスト」より
その他の株価上昇・下落要因にも触れておきます。
自己株買いによって手元資金が流出することで財務上の安定性は低下するので、経営リスクが増加したと判断されると株価にはネガティブな影響を与えます(格付けの高い財務優良銘柄であるかのんちゃんには関係なかったみたいです。)。あとは、自己株買いするくらいしか「他に投資の機会がない(成長余地がない)」と判断されてしまっても株価は下落するね。
シグナリング効果やエージェンシーコストの低下以外の株価上昇要因として、単純に資本効率が改善してROE(自己資本利益率)やEPS(1株当たり純利益)などの指標が向上するからって理由も考えられます。EPSが向上した結果、PERも割安になるからね。
というわけで、自己株買いしたからといって株価が上昇するとは限らないし、上昇したとしてもその要因は様々ってこと!今回は、市場にどういう受け止められ方をしたのか考えてみるのも面白いよね~。
エヘン。
エヘン。
当ブログの見立てではそれほどキャッシュにゆとりがあるわけではないかのんちゃん。そんな中での自己株買いは、実に意外な発表でありました。今後の展開が気になるところですね。
働き者のかのんちゃんの今後を、じっくり観察していきたいと思います。
それではまたっ!
※今日の主役、キヤノンのかのんちゃんに関する基本情報はコチラです!ぜひご覧下さい♪
(参考:日本経済新聞等)
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