キヤノン 2018年12月期第1四半期決算(2018年4月25日公表)
かのんより2018年1月1日~3月31日の業務報告が届いております。
当第1四半期 前第1四半期
売 上 高 9,607億円 9,728億円
営業利益率 8.0% 7.5%
1株純利益 52.89円 50.44円
配当予想 未定
当第1四半期末 前期末
総 資 産 4兆9,784億円 5兆1,983億円
1株純資産 2,658.59円 2,540.22円
自己資本比率 55.1% 55.2%
流動比率 200.3% 201.2%
ポイント1:為替の影響
全体として、為替の影響を大きく受けた決算だったと思います。
- 為替差損益の改善等による営業費用39億円減少→営業利益率の改善(売上減にも関わらず営業利益増)
- 為替換算調整勘定が△946億円→純資産減少の主要因
毎年のことながら、かのんちゃんの業績は為替に振り回されています。
ポイント2:キャッシュの減少
少々気がかりなのは、1,211億円のキャッシュ減少。
投資活動CFを営業CFでまかないきれず、フリーキャッシュフローが78億円のマイナス。ここに配当金支払額918億円や為替変動影響△176億円が加わり、大幅なキャッシュ減少となっています。
営業CF減少の要因は運転資金や法人税の支払いの増加。どちらも当期のみの突発的な項目ではないことが気になります。
会社がつぶれるのは、キャッシュがまわらなくなったとき。今のところかのんちゃんにその兆候は見られませんが、今後もキャッシュの状況は注視していきたいと思います。
ポイント3:通期業績予想
そして最近のかのんちゃんとしてはめずらしいのが、通期業績予想の「変更無し」。ここのところ3ヶ月おきに見直していた通期業績ですが、今回は1/30発表のものから修正はありませんでした。
予想の前提となる為替レートが
- 1ドル =110円 → 1ドル =107円
- 1ユーロ=130円 → 1ユーロ=132円
と動いているので、ドルに対する円高分とユーロに対する円安分が打ち消しあう想定なのでしょうか。
予想に対する進捗は、売上22.3%・営業利益19.1%と少々遅れ気味ですが、今後の動向を見守っていきたいと思います。
配当金について
最後に、気になる配当金の水準について。
第1四半期には配当予想を公開しないのがかのんちゃんのやり方。毎年、
- 1Q:配当予想未定
- 2Q:中間配当実施&期末配当予想未定
- 3Q:期末配当予想発表
- 4Q:期末配当実施
という動き方をしています。
今年も例年通り、第1四半期決算時点では「1株あたり配当金については未定です。」とのこと。
こびと株オーナーとしては、前期の160円(含:記念配当)と同額以上の水準を期待しています。
業績が通期予想通りとすれば、配当性向は62%程度。日本企業にしては高めの配当性向にはなりますが、キヤノンが成熟企業であることを考えれば、高すぎる率ではないと考えています。
それではまたっ!
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