こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マン(@kobito_kabu)です。
高配当株というと、とかく配当利回りにのみ目がいきがち。5%とか6%とか見ると、飛びつきたくなっちゃいますよね?
ついつい高利回りの銘柄に魅力を感じてしまう気持ちは分かりますが、その大半は罠銘柄と知るべきです。
- 高配当株への投資が危険な理由
- 高配当株に投資する際の注意点(チェックポイント)
- こびと株.com的、2018年12月24日時点でのおすすめ高配当株
5分とかからず読めると思います。それではサクっと見ていきましょう!
目次
高配当株への投資が危険な理由【ハイリスク】
自分の知らないリスクが織り込まれている
配当利回りは、配当金 ÷ 株価で計算されます。
※配当金が50円で、株価が1000円なら、配当利回りは5%になります。
高配当株というのは、
配当金に対して、株価が低い場合
に生まれます。なぜ株価が低いのか?この点を突き詰めて考える必要がありますが、迂闊な投資家ほど
となりがちです。
たいていは株価の方が正しいのです。株価が下がっているのにはちゃんとワケがあります。自分の知らないリスクが織り込まれていると見るべきでしょう。
※高配当株にありがちな”分かりやすいリスク”に、「金利」があります。金利が上がると、高配当株は一気に売り込まれます。金利動向には要注意です。
投資回収の期間が長期に及ぶ
高配当株投資では、基本的には配当金(インカムゲイン)によって収益を獲得します。
タイミングが合えばキャピタルゲインも狙えるでしょうが、こちらはオマケ。
長期的に見てトータルリターン(株式の売却益+配当金)が5%~7%も取れればOKという現在の株式市場で、その4~5%を配当金で獲得していくわけですからね。
税引後4%の配当金がとれると、10年で40%回収できる。
10年後の株価がどうなってるかは知らないけど(市場が冷え込んでたらファンダメンタルズなんか関係ないので)、もし市場がつけた価格が気に入らないなら売らなければ良いだけ。
業績さえ伴ってれば、配当で利益確定しながら株価の回復を待てる。
— こびと株.com (@kobito_kabu) December 23, 2018
元本の低成長も含め、10年で1.5倍のリターンを獲得できれば十分でしょう。
さて、株式投資において10年というのは長期投資と呼べる年数です。一般に、投資期間は長くなればなるほど不確実性が増します。
10年前に、現在の世の中を想像できたでしょうか?
投資期間が長ければ長いほど、リスクは大きくなるのです。短期・中期で利益確定を重ねるトレードとは異なり、長期の買い持ちにはそれなりのリスクが伴うと認識すべきですね。
株価下落→業績悪化→減配の地獄シナリオが現実になると再起が難しい
株価は先行指標です。
株価が下落するのは、数ヵ月~3年程度の将来の業績悪化を織り込むからです(他にも政治的リスクや金利などの要因があります)。
高配当株に投資した際の最悪のシナリオは
- 将来の業績悪化を見込んで、株価が下落する
- 実際に(予想以上に)業績が悪化する
- 業績の悪化に伴い、配当水準を維持できなくなる
- 減配を発表する→失望されてさらに株価が下がる
減配と株価下落のダブルパンチです。
もともと、高配当株投資は短期でドカっと儲けを狙うようなスタイルではありません。だからこそ、こうやって大きく損失を出した場合にはリカバリーが難しくなります。
※京都きもの友禅のような銘柄を見てもらえれば、このような銘柄をいくら握り続けていてもリカバリーが難しいのはよく分かるでしょう。
配当金でチマチマ儲けていても、ドカンと減配+株価下落を食らうと、何のために投資していたのか分からなくなりますね(´;ω;` )
おさらいします。
- 自分の知らないリスクが織り込まれている可能性が高い
- 投資期間が長期に渡るため、リスクが高い
- リスクが顕在化し、減配+株価下落が起きると再起が難しい
じゃあ、高配当株に投資する際にはどうすればいいのか?
具体的にチェックポイントを見ていきましょう。
高配当株に投資する際の注意点5個【チェックポイント】
チェックポイントはいくらでもあるのですが、最低限これだけは…!という重要ポイントをまとめてみました。
- 業績が拡大傾向(最低でも横ばい)にあること
- 営業利益率10%以上であること
- 自己資本比率が50%以上であること
- 配当性向に余裕があること
- 不況時に赤字転落・大きな減配をしていないこと
業績が拡大傾向(最低でも横ばい)
いくら高配当でも、業績の悪化が見込まれている銘柄にワザワザ手を出すのはやめましょう。業績の拡大が見込める銘柄はいくらでもあるからです。
NTTドコモのように、今後2~3年の業績低下が見込まれているような銘柄は、業績が底を打って反転してから買えばいいのです。
10年20年という長期投資の目線では誤差になるかもしれませんが、安く買えるチャンスが見えているのなら、いつどんな時でもそのチャンスを生かすべきですね。
業績が拡大しているのに株価が下がっている。こういう銘柄を中心に物色しましょう。
営業利益率が10%以上
連続増配銘柄と言えば米国株。米国の連続増配ランキング常連企業は、どの企業も収益性が非常に高いです。結局、高い収益性こそが配当の源泉なのです。
ビジネスモデルによっては、営業利益率5%程度でも安定的に配当を出し続けている企業もありますが、こういう銘柄を積極的に選ぶ理由は見当たりません。
利益率にはこだわりましょう。
※直近1年の営業利益率ではなく、最低でも過去5年。できれば過去10年ほどの営業利益率を見るようにしてください。
自己資本比率が50%以上
日本企業に限った話になりますが、自己資本比率は50%以上がベターです。
- 多額の内部留保は、長期的に競争力の高いビジネスを維持してきた証
- 内部留保が多くあれば、今後、事業環境が厳しくなったとしても耐えられる
一般人が、ビジネスモデルの優劣を評価するのは難しいです。だからこそ、数字で客観的に判断するしかありません。
自己資本比率が高いというのは、長期にわたり利益を生み出し続けてきた証です。この数字の高さは、優れたビジネスモデルを有しているかどうかの判断基準とすることができます。
財務体質にはこだわりましょう。
配当性向に余裕があること
配当性向というのは、1株あたり配当金÷1株あたり当期純利益で計算されます。
- 1株あたり配当金が50円
- 1株あたり当期純利益が200円
この場合、配当性向は50円÷200円=25%になります。
企業が生み出した利益のうち、25%は株主へ、75%は会社に残り事業に再投資されるということです。
25%という水準は、かなり余裕がある(まだまだ配当金を出せる)水準といって良いでしょう。この数字が80%を超えてくると、だいぶカツカツですね。100%を越えた状態をタコ配と言います。
業種によりますが、70~80%を超え続けているならば多少なりとも不安に感じた方が良いでしょう。
過去、死ななかった人間はいません。同じように、100%を超える配当性向を維持し続けられた企業はありません。高すぎる配当性向は、いつか必ず減配に結びつきます。
※武田薬品工業が高配当株化していますが、配当性向の推移はこの通り
2014年3月期 133.2%
2015年3月期 ー(1株あたり純利益が▲185.4円の赤字だが180円配当)
2016年3月期 176.0%
2017年3月期 122.3%
2018年3月期 75.2%
2019年3月期 165.7%(予測数値)
会社としては180円配当堅持の姿勢を示していますが、市場は懐疑的に見ていると思います。減配後の水準でもペイできると思える株価にならなければ、私は投資しません。
高すぎる配当性向は避けましょう。自分だけが助かる未来は、甘すぎる予測です。
不況時に赤字転落・大幅減配していないこと
不況時の業績チェックは非常に重要です。
直近では、2008年~2010年ぐらいの業績は必ずチェックしておきましょう。その時に赤字転落していたり、大幅な減配をしているような企業は、高配当株投資には向きません。
今のような好景気時の業績を見るのではなく、不況時の業績を見ましょう。
高配当株投資は危険!注意点が多い!それを踏まえたうえでのイケてる銘柄
以上、簡単なチェックポイントを見てきました。
一般論だけで終わるとつまらないので、このサイトでは、毎月「高配当株ランキング」という記事の中で、「もしこびと株メンバーが今月から高配当株ポートフォリオを作るとしたら」というシリーズを公開しています。
銘柄や投資比率など、私たちなりの見解を超具体的に紹介しているシリーズです。(言うまでもないことですが、最終的な投資は自己責任でお願いします)
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2022年9月26日、
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※投資にはリスクがあることを正しく認識し、ご自身の判断と責任により行って下さい。
それではまたっ!
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