こんな疑問にお答えする記事です。
結論から言うと、独学はまったくオススメできません。その5つの理由について、丁寧に解説していきたいと思います。
※この記事は、USCPAホルダー2名と受験経験者1名に聞いた内容をもとに作成しています。
目次
USCPA(米国公認会計士)の独学をオススメできない5つの理由
理由①:受験資格を満たせない(=単位要件を満たせない)
USCPAは、受験資格が非常に厳しい試験です。この受験資格の厳しさが、USCPAの質を保つのに一役買っているといっても過言ではありません。
※USCPAの試験概要・受験資格や難易度に関してはコチラの記事をご参照下さい
例えば、ワシントン州の受験資格は次のようになっています。
- 4年生大学卒
- 総取得単位150単位
- うち、ビジネス単位24単位
- うち、会計単位24単位
普通に日本の4年生大学を卒業しているだけでは、この要件はまず満たすことができません。
例えば、アビタスではカリフォルニア州立大学イーストベイ校と提携しています。アビタスの授業を受けて、単位認定試験を受ければ単位が取得できるというわけです。
(出典:アビタス)
これより受験要件の厳しい資格試験は日本では新司法試験ぐらいでしょうか。日本の公認会計士試験は学歴要件がありませんからね。
理由②:独学用の優良テキスト(日本語)がない
次が教材問題です。国内で実施されている資格試験に関しては、本屋に行けばほぼ間違いなく教材が手に入ります。もちろん日本語で書かれていますし、ちょっとネットで検索すれば評判もすぐに分かります。
USCPAは、日本ではマイナーな試験です。つまり、受験者が少ないです。労力をかけて教材開発しても、それに見合う利益をあげられないのです。
だから、受験者達に人気があるアビタスのようなスクールでなければ、教材を開発するメリットがないというわけです。
ものすごく英語が得意な受験生に限って言えば、米国で売られている教材をネット経由で入手して独学するという選択肢があります(①で述べた受験資格を満たせていればですが)。
しかし、USCPAで学ぶ内容というのは、一般教養ではなく専門分野です。
よほど自信がない限り、米国の市販教材を取り寄せて勉強するというスタイルはおすすめできません。
理由③:受験手続きや合格後のライセンス申請が不安
USCPAの受験手続は複雑です
(出典:アビタス)
単位取得状況の確認やら、出願州の選択やら、学歴評価やら、受験に辿り着くまでのステップがいくつもあります。実になが~いステップです。
知り合いにUSCPAホルダーがいるならともかく、そういったツテがないのなら迷わず予備校を利用するべきです。
ちなみに、面倒なのは受験手続だけではありません。USCPAに合格した後、名刺に「USCPA」と書くにはLicenseと呼ばれるものを取得する必要があります。この取得・維持の手続きがまた面倒なのです。
この図でいう、右側の「ライセンスサポート」というやつですね。
各種予備校は、これらのライセンス取得サポート(有料)も行っています。こちらについても、独りでどうこうできるようなものではありません(他にツテがあれば別ですが)。
結局、
- 受験まで
- 合格後
このいずれのステップにおいても、予備校のサポートを受けた方が良いです。まず一番にやらなければいけないことは、受験手続ではなく「合格のための勉強」です。
余計な手続きに労力を取られているうちに、(サポートを受けている)他の受験生たちはどんどん合格に向かって前進しているわけです。
理由④:USCPA受験仲間のネットワークを作れない
AICPA(米国公認会計士協会)に登録している会員は、34万人を超えているそうです。一方で、日本の公認会計士は2.9万人ほどしかいません。
世界的に見れば間違いなくUSCPAの方がメジャーな資格なのですが、日本国内においてはそうではありません。やはりまだマイナー資格なのです。
- 試験に関する情報が少ない
- 試験に関する教材や予備校の選択肢が狭い
- 資格の価値を測りにくい
- 合格者のキャリア事例が少ない
この弱点を克服するためには、受験者同士の横のつながりを強化して質・鮮度の高い情報が集まるところに身を置くしかありません。
独学だと、せいぜいネットぐらいしか情報の入手方法がありません。これは想像以上に不利なことなのです。今でこそUSCPA合格者のブログなども増えてきましたが、それでもまだまだ情報不足です。
理由⑤:予備校の費用すらペイできないなら、そもそも合格しても意味がない
独学するか?予備校に通うか?悩む一番の要因は「金銭的負担」です。
USCPAは、他の試験と比較するとコストがかかる試験であることは間違いありません。予備校を使うと、受験コストを含めて100万円近いコストがかかります。
しかし、USCPAは昇進・転職などで十分にペイできる資格なのです。
※将来的な需要の確かさについては、こちらの記事にまとめてあるのでご覧ください。
- 国内メーカーから外資系メーカーへ転職(年収150万円アップ)
- 20代半ばで監査法人に就職(年収500万円)
- 国内経理担当から外資の税務スタッフ(年収80万円アップ)
- 外資系企業でマネージャーに昇格(年収180万円アップ)
年収アップの要因は、
- 外資系企業を選んだこと
- 合格者の年齢が20代前半~30代前半と十分に若いこと
- 過去の職歴とシナジーがあったこと
です。年齢や職歴、希望業界を間違えなければ、USCPAは評価されない資格ではありません。そもそも英語を使える人材・外資系企業は収入水準が高いのです。
このように見ると、USCPAの取得コスト100万円というのは、決して取り戻せない金額ではないのです(USCPA合格者達のブログを見ても、同じようなことを言っていることに気がつくはずです)。
つまり、問題にすべきなのは、今予備校コストを支払えるかどうかではなく、そもそも資格取得後に自分の市場価値を上げられるかどうかなのです。
予備校のお金を払えない!(払いたくない!)というのは、裏を返せば後で取り返せる確信がないということです。こういう状況では、そもそも勉強・合格する意味がありません。
独学を選んだ理由が「コスト」なら、その時点で方向性を間違えているかもしれないということですね。
独学をオススメできない理由まとめ:日本人にとってUSCPAは独学で対応できる試験ではない
- 受験資格を満たすには、通常予備校で授業を受けて単位認定してもらう必要がある
- 独学用の優良教材がない(日本語教材は皆無)
- 受験手続・ライセンス申請手続きが複雑でサポートを受けた方が良い
- 独学ではUSCPA仲間のネットワークを作れない
- そもそも予備校費用すら回収できないと思っているなら、合格したところで意味がない
ハッキリ言って、予備校を使わない理由はほとんどありません。アメリカ人ならともかく、日本人にとっては独学で対応するような試験ではないということですね。
参考までに、どのレベルの人なら独学で対応できるのか?USCPAホルダーや受験経験者に聞いた結果を載せておきます。
USCPAに独学で合格できるのはこんな人(参考)
ということです。独学を断念した受験経験者も同じような感覚を持っていたので、そんなに的を外したコメントではないと思います。
- 東大をはじめとする国立大・超難関私大の合格者
- 公認会計士試験の合格者
- 日商簿記1級&TOEICハイスコアホルダー(帰国子女)
要するに、ごく一部の受験エリートだけということです。
独学とはいえ、市販教材でも十数万円のコストはかかりますから、よほどお金を節約したい場合でなければ普通の人は予備校を使った方が良いですね。
まとめ:USCPA(米国公認会計士)は独学ではなく予備校を利用して合格を狙う試験です
結論です。
USCPA(米国公認会計士)試験は、独学ではなく予備校を利用して合格を狙う試験です。
- 受験資格が得られる
- 合格率がアップする&勉強期間を短縮できる
- 受験手続やライセンス取得のサポートを受けられる
- USCPAの横のつながりを作れる
というわけで、次なる問題は「どこの予備校(スクール)を利用するか?」ということです。
それに関してはコチラの記事にバッチリまとめてありますので、是非ご覧ください!
比較が面倒なら、とりあえず合格者実績No1のアビタスを検討すればOKです。USCPA講義のトップブランドなので、候補から外す理由がありません。
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- 米国の予備校教材を利用して学習する1/3以下の時間での合格が可能
- 多忙なビジネスパーソンの方でも、学習の継続ができるプログラム
- アビタスで講義を教える講師は、USCPAを取得済み。しかも実務家(講師だけではなく、他にも会計系の仕事に従事)として活躍しており、現場の活きた知識も学べます。
- 生徒から定期的に評価をしてもらい、5段階評価で4.3以上をとれた講師のみが教壇に立つ
ちなみに、セミナー(無料)に参加すると、このUSCPA攻略本(定価1,080円)がタダで貰えてお得です。
それではまたっ!
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