こびと株.com(@kobito_kabu)がお送りする、毎月更新の定例記事です。
※データが多すぎて記事が重いです。すみませんm(_ _”m)
抽出時期 :各月末
対象市場 :東証一部、東証二部、東証JASDAQ
配当利回り:税引き前3.75%以上(税引き後3%)※復興特別所得税は無視
目次
サマリー
2019年2月28日時点
全体指標
- 日経平均:21,385.16
- 日経平均高配当株50指数:34,733.92
- 日経高配当株50配当利回り:4.22%(前月比+0.04%)
- TOPIX :1,607.66
- 円/ドル:1$=111.37円
配当利回りが3.75%(税引き後3%)以上の企業数
- 一部上場 :192社(前月比-30社)
- 二部上場 : 35社(前月比- 3社)
- JASDAQ上場 : 51社(前月比+ 2社)
全体感
2018年12月に株価が急落しましたが、2019年に入り株価は回復基調にあります。昨年末から2月末までの値動きはこんな感じ。
- 日経平均:20,014円 → 21,385円 (+6.85%)
- ダウ :23,327ドル → 25,985ドル (+11.39%)
この流れで高配当株は減少傾向にあります。
昨年12月に日経平均のPBRが1倍を割りましたが、そのぐらいのラインで物色したいところ。全体としてはそんな雰囲気です。
配当利回りランキング(東証一部上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
- 証券コードをクリックすると、Yahooファイナンスのページに飛びます
※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
2019年1月末にピックアップした「投資検討の余地がある銘柄リスト」はこれでした。
- クニミネ工業 → ランキング外へ
- インターワークス
- NTTドコモ
- 蔵王産業
- JT
- CDS
- ノエビアホールディングス → ランキング外へ
- ブリヂストン → ランキング外へ
- 三井住友FG
- 総合商社5社
特に興味のあった銘柄が、株価上昇に伴う配当利回りDownで、軒並みランキング外へ飛んでいきました。
一方、次の7社が、はじめて高配当株ランキングに登場しています。
- [2108] 日本甜菜製糖
- [5020] JXTGホールディングス
- [6925] ウシオ電機
- [5401] 新日鐵住金
- [4215] タキロンシーアイ
- [7958] 天馬
- [9119] 飯野海運
一通り財務諸表を確認しましたが、とても自信を持ってホールドできるような銘柄ではありませんでした。
- 営業利益率10%を越えられない
- 業績が安定しておらず、時々赤字転落する
- 財務上の余裕がなく、キャッシュフローが弱い
- 成長性にも期待が持てない…etc
ちなみに、私が証券会社の「スクリーニング機能」をほとんど使わない理由は、相場観を養うためです。毎月必ず財務諸表を読むことで
- 営業利益率10%が(日本企業にとって)いかに高いハードルか?
- 業績が安定しない会社というのは、どれぐらい業績がブレるのか?
- 普通の会社はどれぐらいのキャッシュを持っているものなのか?
- 株主還元の意識が低い会社は、配当や自己株買いをどう行うのか?
こういったことを肌で感じることができるからです。
ちなみに、ここだけの話、現在ホールドしている銘柄で一番ファンダメンタルが際どいなと思っているのは「キヤノン」です。投資の際はご注意くださいませませ。
配当利回りランキング(東証二部上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
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※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
ランキングに新登場した銘柄は次の5社です。
- [5290] ベルテクスコーポレーション
- [9127] 玉井商船
- [7957] フジコピアン
- [7945]コマニー
- [5282] ジオスター
ベルテクスコーポレーションは、2018年10月に設立・上場されたばかりの持ち株会社です。会社の姿勢、市場からの評価が見えづらいこういう銘柄は、高配当株投資の対象としては不向きです。
玉井商船は海運業の会社ですが、海運は景気敏感なうえ低利益率の業界で、こちらも高配当株投資の対象としては不向きです。
その他の3社も、営業利益率、自己資本比率、キャッシュフローの動き、その他どの財務諸表を見ても平凡ですね。
配当利回りランキング(東証JASDAQ上場)
- ※エクセルオンラインのデータが表示されます
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※1 「-」は、前月ランク外であった銘柄
※2 2017年1月以降で、月末の配当利回りが3.75%を超えていた月の数
日本エス・エイチ・エルが外れてしまったので、ここにランクインしているこびと株はセンチュリー21・ジャパンだけですね。
ランキングに新登場したのは次の5社です。
- [8739] スパークス・グループ
- [9687] KSK
- [1994] 高橋カーテンウォール工業
- [6254] 野村マイクロ・サイエンス
- [5820] 三ツ星
スパークスグループは、独立系投資顧問です。業績ブレまくり、配当金ブレまくりで、明らかに高配当株投資向けの銘柄ではありません。
KSKは独立系ソフトウェアの中堅です。営業利益率が8~9%と微妙な水準ですが、財務状態は悪くはないです。自己資本比率は70%超、業績は安定拡大傾向にあり、配当金も右肩上がりです。
チャートを確認するとこの10年で最高値の位置にあり、市場からの評価も悪くありません。え?それで配当利回り4.7%オーバー、配当性向が60%程度ってなんかおかしくない???
と思ったところ、案の定「記念配」が含まれてましたね。実際の配当利回りは2.4%ぐらいです。この業績・成長性ならそんなもんでしょうね。まぁまぁの銘柄を見つけたと思ったのに残念です。
残りの3社は地味なファンダメンタルズで、これといった特徴はありません。
まとめ:ぼちぼち観察を続けます
このブログ開始以来
絶好の買い場!
と思った瞬間はそんなにありません。月中に下落→月末には復活みたいな感じになるので、記事にする前に株価が戻っちゃうんですよね。
何か月もだらだらと下げ続ける、みたいな展開にならないので高配当株を漁るにはなかなか難しい状況です。引き続き監視を続けていきたいと思います。
それではまたっ!
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