【微妙です】インデックス投資で増やしてから高配当株投資に切り替えるのがイマイチな3つの理由

個人投資家
インデックス投資で資産を増やしてから、歳をとったら高配当株投資に切り替えて配当金生活したいな~。どう思いますか?

時々こんなことを聞かれるので、回答します。

 

先に結論を言っておくと、そのスタイルはおすすめしません

おすすめしない理由がこちら。

3つの理由
  1. 求められる運用スキルが違う
  2. インデックス投資の取り崩し方法も確立されている
  3. 成果が出ている投資スタイルを続ければいい

この記事では、上記について詳しく解説していきます。

こびと株管理人
では、本題に入ります~

 

インデックス投資から高配当株投資への切り替えをおすすめしない理由

理由①:そもそも求められる運用スキルが違う

これ↓が大前提です。

  • インデックス投資は、インデックス運用
  • 高配当株投資は、アクティブ運用

 

インデックス投資というのは、TOPIXやS&P500といった「指数」に連動した成績を目指すインデックスファンドに投資する手法です。

王道のインデックス投資では、下記スキルは不要です。

これは不要!
  • 個別銘柄の選択スキル ← 不要
  • 投資タイミングを測るスキル ← 不要

 

では何が重要なのかというと、下記です。

これが重要!
  1. リスク許容度を把握すること(どれだけ損失に耐えられるかを把握)
  2. ①に基づいてアセットアロケーション(資産配分)を決定すること
  3. ②にハマる低コストでよく分散されたインデックスファンドを選択すること
  4. 定期的にリバランスを行うこと

個企業の業績や財務状態の分析なんかせずに、市場全体にまるっと投資するのがインデックス投資です。ですから、個別銘柄の選択スキルは不要です。

そして、短期・中期的な株価はさておき、長期的には資産価格が上昇し続けるという前提で投資をするので、投資タイミングの分析も不要です。短期変動はノイズ(雑音)に過ぎません。

 

  • 自分が、どれだけリスクをとれるかしっかり考えて
  • 株式60%:債券30%:ゴールド10%みたいな感じで資産配分を決めて
  • それに適したファンドを選択して
  • ひたすら積立て続け、時々リバランス(ズレた投資割合を元に戻す)する

これがキモになります。これで、市場平均という名には似つかわしくない「多くの人に勝てる優秀なリターン」を出すことができるわけです。

 

市場平均に勝つのは難しい。

これは、多くの学術研究で明らかになっています。

インデックス運用を上回る成績を目指す投資スタイルを、アクティブ運用と呼びますが、大半のアクティブ運用はインデックスに勝てません(高配当株投資はアクティブ運用)。

 

しかし、その一方で、「絶対に勝てないというわけでもない」ことも事実です。

統計上、勝率が高い(ざっくり70~80%ぐらい)のは間違いなくインデックス運用ですが、そのインデックスに勝ちやすい「要素」もいくつも研究されています。

代表的なのは、下記の5つですね。

市場平均を上回りやすい投資
  1. ボラティリティ(リスク量の低い銘柄(群))
  2. クオリティ(健全な財務体質を持つ企業)
  3. バリュー(割安銘柄)
  4. サイズ(小型株)
  5. モメンタム(株価が上昇基調の銘柄)

 

たとえば、低ボラティリティ(価格変動が小さい)銘柄への投資は、過去10年でTOPIXを上回る成績を残しています。


(出典:ブラックロック

 

こびと株がやっている「高配当株投資」というのは、上記の①~④に当てはまる銘柄が多いです。

  • 株価の変動が比較的小さく
  • 高収益・好財務で
  • 時価総額の小さな小型株で
  • 割安に放置されている(低PER、低PBR、高配当利回り)

実際、市場平均を上回る成績を残せています。

 

アクティブ運用では、インデックス投資では不要だったスキルが、とても重要になります。

  • 個別銘柄の選択スキル ← 必要
  • 投資タイミングを測るスキル ← 必要

「銘柄選択はムダ」「投資タイミングを測るのはムダ」。こうやって、インデックス投資で否定されている要素こそが、アクティブ運用の成否を決める重要な要素になるというわけです。

投資家は、みんな同じ世界で生きているはずなのに、価値観がずいぶん違っていて面白いですよね。

※高配当株投資なんて、銘柄選択投資タイミングを間違ったら即終了です。

 

インデックス投資をいくら続けても、こういったスキルは育ちません。だから、

インデックス投資でまとまったお金を作る→高配当株投資に切り替える

というのは、退職金全額をいきなり株式投資に突っ込むハイリスクおじさんと何も変わらない結果になります。知らないもの・不慣れなものにお金をつぎ込むことになるからです。

 

インデックス運用とアクティブ運用では、根本的に

  • 投資の前提(相場は読めるのか?良い銘柄は事前に選べるのか?等)
  • やっていること、求められるスキル

が違うのだと、しっかり認識しておくべきですね。

こびと株管理人
野球が上手な人が、サッカーも上手とは限らないというわけですね。

 

理由②:インデックスの取り崩し方法も確立されている

インデックスでお金を貯めてから、高配当株に切り替えたい。

こう考える人は「取り崩し方法」を心配しているのだと思います。

よくあるインデックス投資の出口戦略の話ですね。

 

わざわざ高配当株投資に切り替えて配当金を狙わなくても、インデックス投資にもちゃんと「合理的な取り崩し方法」があります。

有名なのが、この2つですね。

インデックス投資の出口戦略
  • 毎年、資産残高の4%を定率で取り崩す
  • 毎年、引退時資産額の4%を定額で取り崩す

どちらも、4%ルールと呼ばれています。

 

自分のポートフォリオの期待リターンが5%だとしたら、毎年4%取り崩していけば理論上は資産が減りません(むしろ増えていく)。

もちろん、単年度のリターンは+20%だったり▲15%だったりと大きくブレますが、長期的には平均回帰していくことが分かっています。

要は、とにかく機械的に定率で取り崩していけばOKということです。名著「ウォール街のランダムウォーカ―」で紹介されている取り崩し方法ですね。

 

定額で取り崩すというのは、例えば引退時の資産が3000万円あるとしたら、その4%にあたる120万円を毎年取り崩していく方法です。

普通に考えれば25年で資産が枯渇しそうですが、「トリニティスタディ」という研究では、株式50%:債券50%のポートフォリオなら、96%の確率で30年持つことが分かっています。

場合によっては、枯渇するどころか大きく増えていることもあります。

 

※もっと詳しく知りたい!という方は、こちらの動画「第122回 【インデックス出口戦略】貯めた資産を最高効率で活用する「4%ルール」について解説【株式投資編】」をご覧ください。

 

伝えたいのは、わざわざインデックス運用という投資スタイルを変えなくても、

  • 資産寿命をできるだけ長持ちさせながら
  • ファンドを売却して、効率的に生活資金に換金していく

こういう方法は研究されているということです。

こびと株管理人
配当金というかたちにしなくても、生活に必要な分だけファンドを売ればOK。まぁ、心理的にとっつきにくい面はありますが…

 

理由③:成果が出た方法を続ければ良い

投資手法は無数にあります。

よく言われることですが、投資に正解はありません。どんな投資手法でも、

  • 稼いでいる人もいれば
  • 稼いでいない人もいます

 

「誰でも同じ結果が出せる」はずのインデックス投資でさえも、利益を出せないまま撤退する人もいるのです。

アカンやつ
  • 相場低迷時に、将来に自信が持てなくなって積立てをやめてしまったり
  • 暴落時に、大損を抱えて狼狽売りしてしまったり
  • 短期でファンドをとっかえひっかえしてしまったり

こういうことをしてたら、資産は増やせません。

 

インデックス投資で資産を増やせたのなら、それが「性格」「属性(年収や職業など)」に合っているということ。まとまった資産額は、規律ある投資を続けられた成果に他なりません。

だったら、それを継続したまま、上記で紹介したような「規律ある取り崩し」を続けた方が、資産寿命を減らさずに済むと思います。

こびと株管理人
成果の出た投資スタイルを、わざわざ変える必要性はないですね

 

補足:インデックス+高配当株投資ってどうなの?

これも時々頂く質問なので、触れておきます。

個人投資家
インデックス+高配当株の両刀ってどう思いますか?

個人的には、全然アリだと思います。

インデックス投資と高配当株投資、どちらに比重を置くかはその人次第ですが

  • インデックスファンドをコアにして
  • 高配当株をサテライトとしてトッピングする

どちらに比重を置くか?という視点では、これが無難と言えば無難なスタイルになるでしょう。

※こびと株メンバーの場合は、高配当株投資が圧倒的にメインで、インデックスファンドは「つみたてNISA」や「iDeCo」の範囲内でやっています。

 

両刀のメリットはいくらでもありますね。

両刀のメリット
  1. 「市場平均を大きく下回る可能性」を回避できる
  2. 「市場平均を上回る可能性」も残せる
  3. キャッシュフローも育つので心理的に付き合いやすい
  4. 運用スキル・相場経験が身につく
  5. 個別株投資のおかげでインデックス投資の良さをより深く理解できるetc…

10個でも20個でも出せそうな感じですね。

デメリットは、資産が爆発的には増えないことです。インデックスも高配当株投資も、期待リターンはどんぐりの背比べです。見る人が見たら、ほとんど誤差の範囲でしょう。

こびと株管理人
短期間で資産を増やしたいなら、リスクをとって成長株への集中投資

 

まとめ:若いうち、投資資金が少ないうちに経験を積もう

以上をまとめると、この通り。

  • インデックス投資でお金を増やしてから
  • 出口で、高配当株投資に切り替える

これはおすすめしません

 

理由は、下記の3つです。

3つの理由
  1. 求められる運用スキルが違う
  2. インデックス投資の取り崩し方法も確立されている
  3. 成果が出ている投資スタイルを続ければいい

高配当株投資は、インデックス投資と違って、投資タイミングを気にせず「コツコツ定額で積み立てる」という類のものではありません。

 

ある程度相場を読んで

  • ガっとお金を入れたり
  • 投資金額をひかえめにしたり
  • 時には追加投資を完全にストップしたり

そういう動きが必要です。インデックス投資で出口を迎えたタイミング(老後など)が、たまたま高配当株ポートフォリオを構築するのに良いタイミングとは限りません

 

もし高配当株投資にも興味があるのなら、

  • 若い(投資の時間を長く確保できる)
  • 資金が少ない(アクティブ運用でミスっても大けがしない)

こういう状態で始めてしまって、経験を積んでいった方が良いですね。幸い、インデックスと高配当株投資の両刀で特別な「不都合」が生じることはありません

 

出口にしても

  • 配当金は配当金で永久に受け取りつつ
  • インデックスはインデックスで4%ルールにしたがって取り崩す

こういうこともできますからね。アレンジの幅は無限大。

 

とにもかくにも、インデックス投資と高配当株投資は、本質的に別なことをやっている(インデックス運用orアクティブ運用)

このことを理解したうえで、自分に合った投資スタイルを模索していきたいですね。

それではまたっ!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

シーウィード

こびと株.comの管理人。一部上場企業での経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリスト、FP資格を有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。