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こんな悩みにお答えします。
引継ぎナシでも、3つのステップで乗り越えられる!
- 今どうなっているかを把握する(現実)
- 本来どうあるべきかを考える(理想)
- ①と②の差を埋める(妥協点)
大事なのは、グチらないこと。周りと進捗を共有すること。大事なところだけおさえれば良いと開き直ること。
とはいえ物事には限度があるので、あまりにひどい職場なら転職も検討すべきです。
自分の職場が「あまりにひどいかどうか」は、転職エージェントに相談してみれば判明します。彼らは転職希望者の声をたくさん聞いているので、「あまりにひどい」職場とそうでない職場を見きわめることできます。
マイナビAGENTは親切ですし、「今すぐ」の転職を急かすこともありません。職種別・業界別のチームで他社情報にも詳しいので、相談してみる価値はあると思いますよ。
目次
経理の引き継ぎ、何が常識!?
- 社内の異動があった
- 新入社員・中途社員が入ってきた
- 転職・退職していく人がいる
- 部内のジョブローテーション
なんてときには、業務の引継ぎが発生しますよね。
引き継ぎ期間はどれくらい?
私の経験上、引き継ぎ期間が2ヶ月も3ヶ月もあるようなケースはほとんどありません。なぜかと言うと、異動や退職が公表されるのは早くても1ヶ月前ぐらいだからです。
営業日ベースだと、20日程度ということです。
引き継ぐ側から見ても、引き継ぎだけに集中できるわけではありません。最低限の業務をこなしながら、並行して引き継ぎをすることになります。
引き継ぎを受ける方も、引き継ぎを受けているだけでいいわけではないので(他の担当業務もある)、意外とまとまった時間を確保できません。
結果的に、マトモな引き継ぎ期間は1~2週間あれば良い方なのではないでしょうか。
『引き継ぎなし』なんてよくある話
こんな状況なので、ドサクサに紛れて引き継ぎをしないなんてのはよくある話です。
経理/財務に携わっている10年以上の間に、満足できる引き継ぎを受けたことなんて一度もありません。そう、ただの1度も!
「もう自分の担当じゃなくなる」と分かった途端、ほとんどの人はその業務に対して情熱を失います。「あとは良い感じにやっておいて~」というのが正直な気持ちではないでしょうか。
だから
といくら騒いだところで無意味です。
泣いてもわめいても、引継ぎしてくれない人は絶対にしてくれません。これが現実。
であるならば、引き継ぎなんかなくてもやっていけるノウハウを身に着けた方が建設的ですね。
経理業務を『引き継ぎなし』で引き継ぐ方法
こんな事例を想定してみましょう。
- 貸倒引当金の計算担当者が突然退職
- 引継ぎは一切なし
- 過去に貸倒引当金の計算業務を担当したことがある人がいない
- マニュアルは一切なし
→あなたが貸倒引当金の計算担当者に任命された
アタマの痛くなる事例ですが、やることはシンプルです。この3つだけ。
- 今どうなっているかを把握する(現実)
- 本来どうあるべきかを考える(理想)
- ①と②の差を埋める(妥協点)
①今どうなっているかを把握する(現実)
第1のステップとして、今どうなっているかを把握します。
会計の世界では、帳簿 is 正義 です。会社のあらゆる活動は、数字に置き換えられて帳簿に記録されます。いくら引継ぎ資料やマニュアルがなくても、帳簿はウソをつきません。
過去に行った処理は、すべて帳簿や伝票に反映されているはずです。
- 仕訳は月次で計上されているのか?四半期か?年次か?
- 差額補充法が採用されているか?それとも洗い替えか?
- 他部署からもらった情報が証憑に含まれていないか?
- 伝票の確認者は誰か?承認者は誰か?
また、少しでも情報を持っている人がいたら、積極的に聞いて回ると良いと思います。
体系的な情報を持っている人はいなくても、断片的な情報を持っている人は必ずいるはず。それらをつなぎ合わせていきましょう。
②本来どうあるべきかを考える(理想)
前任者がしっかりした経理担当者なら、①の時点で仕事はほぼ完了します。過不足なく資料が揃っていてシステムに反映されていれば、後任はその処理をマネするだけでOKだからです。
しかし、引継ぎをちゃんとしないで去ってしまうような人は、たいてい資料の残し方もいい加減です。
- 残すべき重要な資料は存在しておらず
- どうでもいい資料は残っている
- 計算過程は明示されておらず
- 意味不明なメモが添付されているだけ…
こんなときは第2のステップとして、「今どうなっているか」をいったん置いておいて、本来あるべき姿を考えていきます。
ここで拠り所になるのは「ルール」です。すなわち
- 会計基準
- 税法
- 社内規則
こういうものです。経理の世界は、「本来あるべき姿」がルールとしてクリアになっているのでラクですね。人の経験やカンが要らないということです。
会計基準を見れば(ネットやテキストで簡単に調べられます)、貸倒引当金は基本的に「債権×貸倒実績率」で計算されるということが分かります。
- 債権の範囲はどうあるべきか?
- 貸倒実績率はどうやって計算すべきか?
こういうことを1つずつ詰めていって、あるべき姿を導き出します。
③①と②の差を埋める(妥協点を見つける)
そして、最後のステップが、①と②の落としどころを探るというステップになります。
- 本来、債権には〇〇を含めるべきだが、現状、〇〇は含めていないようだ
- 本来、貸倒実績率は〇〇で計算すべきだが、現状、〇〇は考慮していないようだ
- 本来、月次で計上すべきだが、現状、年1回しか計上していないようだ
こんな感じで、あるべき姿と現実を見比べていきます。
会計基準には「重要性の原則」というのがあります。影響が小さくて重要性がないと考えられる場合は、そこまで厳密にやらなくていいよという原則です。
こういったことを踏まえながら、理想と現実の落としどころを探っていきます。
- 前任があまりにもいい加減なことをしていたら、修正します
- 前任があまりにも厳密にやりすぎて時間をムダにしていたら、修正します
バランスのいいところに落とせるかどうかが、腕の見せ所です。
というわけで、もう一度まとめます。引継ぎがなかったら、やるべきことは次の3ステップです。例外はありません。
- 今どうなっているかを把握する(現実)
- 本来どうあるべきかを考える(理想)
- ①と②の差を埋める(妥協点)
①で必要なのは調査能力です。
②で必要なのは会計/税務/社内規程の理解です。
③で必要なのはバランス感覚です。
この3つがあれば、引継ぎなんてなくても問題ありません。
『引き継ぎなし』を乗り越える3つの重要ポイント
さて、引継ぎなしを乗り越えるための重要ポイントを紹介しておきます。
ポイント①:絶対にグチらない
絶対にグチってはいけません。
気持ちは分かりますが、ここはグっとこらえましょう。
- ちゃんと業務ができないかもしれない
- 業務ができなかったら、周りからの評価が下がるかもしれない
などと不安になるのは当然ですが、グチりまくると100%あなたの評判は落ちます。
誰も人のグチなんか聞きたくないし、誰しも大変な思いをしながら働いているからです。
理不尽な状況に置かれているということに、周りはちゃんと気がついています。不平不満を言わず一生懸命取り組んでいる姿を見せれば、必ず助けてくれる人は現れます。
そういう状況なら、もし業務がコケてもあなたの評判が下がることもありません。
前任はとんでもないやつだったな!
という話に落ち着くからです。
ここはひとつ、ピンチをチャンスに変えるつもりで前向きに取り組みましょう。
ポイント②:周囲との進捗共有を欠かさない
ポイント①が最重要ですが、これも結構重要です。
今自分がどんな状況にあるのか、進捗の共有を欠かさないようにしましょう。
- 実態を把握しようとしているフェーズなのか
- あるべき姿を検討しているフェーズなのか
- 落としどころを探っているフェーズなのか
せめてこれぐらいは上司に報告しておきましょう。それぞれのフェーズで、適任者をヘルプに着けてくれる可能性がありますからね。
ポイント③:大事なところだけおさえればいいと開き直る
最後はこれです。
引継ぎのない状態での新担当業務なんて、もともと負け戦のようなものです。手取り足取り、懇切丁寧に引継ぎをしてくれることと比較したら、キツいのは一目瞭然です。
だからこそ、思い切って手を抜くべきところではおおざっぱにやりましょう。
最低限おさえるところだけおさえれば良いんだと割り切る。最終的にはこの開き直りが大切です。
現役経理マンが教える『引き継ぎなし』対策
『引継ぎなし』でも業務をこなす方法やそのときの注意点について、いろいろと語ってきました。
けれども、大前提として、本来は引継ぎがあるのが当たり前です。
「型」で言えば
- 引継ぎが無いなんて、よくある話(現実)
- 引継ぎは、きちんとなされるべき(理想)
- さて、どうする?(妥協点)
ということです。
③妥協点となる対策としては、
- 引継ぎなしでも、やれるスキルを身に着ける
- 引継ぎのある環境で働く
のどちらかしかないと思います。「引継ぎをすべき!」といくら叫んでも、職場の文化はそうカンタンに変わらないからです。
ここまでは、①の引継ぎなしでもなんとかする方法について、説明してきました。
- 現実・理想・妥協点の3ステップで対応する
- グチらない、進捗共有をする、大事なところだけおさえる
ということですね。
これができるようになると、
- 上司には重宝されますし
- 同僚からは頼られます
- 前任者がどんな人でも、安心して仕事を引き継げるようになりますし
- ゼロから業務フローを作ることだってできるようになります
一方で、「②引継ぎのある、まっとうな職場を選んで働こう」という発想も、全然アリだと思います。特に
- 引継ぎがないのに、みんな「当然」という顔をしている
- 上司に相談しても、知らん顔
- 業務がコケたら、後任の自分の責任にされそう
という職場では、がんばっても報われない可能性が高いです。(スキルを身に着けても、良いように利用されてしまうだけ。)
こう思うなら、まずはマイナビAGENTに相談してみましょう。
- 今の職場環境が、他社と比べてどの程度「ひどい」か?
- 今すぐの転職は可能か?
- どんな条件で転職できるか?
といった重要情報を、リアルに教えてもらえますよ。
みんなに時間的にゆとりがあって、教えあう文化があって、スムーズに引継ぎが行われる…そんな職場を選ぶのは、何も間違っていません。
まとめ:スキルをつけるか、環境を変えるか
引継ぎなしで業務を引き継ぐには、この「型」通りに対処するのが正解です。
- 今どうなっているかを把握する(現実)
- 本来どうあるべきかを考える(理想)
- ①と②の差を埋める(妥協点)
こういう姿勢で取り組むことが大切です。
- 絶対にグチらない
- 周囲との進捗共有を欠かさない
- 大事なところだけおさえれば良いと開き直る
「経理職ってラクだな~いいな~」と思うのは、ルールがあることです。会計基準や税法を守った処理をしていれば、誰からも怒られることはありません。
上記の「型」通りに仕事ができるようになると、どんなことが起きてもまったく動じずに対処できるようになります。素振りしてるだけで給料が振り込まれてくる感覚ですね。
引継ぎがないのは大変だと思いますが、良いスキルを身に着ける機会でもあるということです。
慣れてしまえばゼロから業務フローを作ることだってできるようになります。こうなってしまえば、もう怖いものなしです。
とはいえ、物事には限度があります。あまりにも引継ぎ文化のないひどい職場だったら、とっとと転職してしまいましょう。
そもそも、「引継ぎ不要で業務ができる!」なんて特殊スキル、求められること自体が理不尽ですからね。ダメな職場はどこまで行ってもダメ。見切りをつけるのも大切ですよ。
報われない努力で、心が折れてしまう前に、早めに情報収集に乗り出すのがおすすめです。
※親身になって相談にのってくれる、優良エージェントです。実際に利用しましたが、最初の相手としてピッタリのエージェントだと思います。
それではまたっ!
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