こんな疑問に、答えます。
この記事では、それらの違いを5つ、スパっと解説していきます!
目次
使える経理部員と使えない経理部員:5つの違い
違い①カンペキな細かさを求めるvsメリハリがきいている
経理の仕事は、細かくなりがちです。
- 出金処理は、1円も間違うことができません
- 税金の納付期限は、1日も遅れることができません
細かさ・正確さが求められるのは、経理の特徴と言ってもいいでしょう。
けれども、使える経理部員は、細かさが必要な業務とそうでない業務をしっかり区別します。
- 1円単位の正確さが必要な業務
- 見た人が判断を間違えない程度に、大枠があっていればOKな業務
を、きちんと判断して行動するわけです。
すべての業務について
というのでは、コスパが悪すぎます。
会計には、重要性の原則というのがあります。
重要性の乏しいものについて、簡便な処理が認められるという原則です。
これを上手に使いこなせるかどうかが、使える経理かどうかの分かれ目になるかもしれませんね。
違い②形式を整えるvsビジネスの中身に寄り添う
経理の仕事には、会社の内外の
- 経営陣に
- 税務署に
- 株主・投資家に
- 金融庁に
- その他一般に(官報・HP等)
といった関係者に、様々な数字を報告する仕事が含まれます。
である以上、報告する内容以外に、報告の形式(見た目や誤字脱字など)にも気を使う必要が出てきます。
経理で重要なのは
- 「形式的な経理処理をうまくやること」
ではなく
- 「ビジネスの実態を正しく反映すること」
の方です。
形式を整えることだけに執着しても、良い効果は生まれませんよね。
違い③上長に媚びるvsルールに従う
経理に求められる機能のひとつとして、ガバナンスの強化というのがあります。
コーポレートガバナンスとは、企業の経営を監視する仕組みのこと。
社員(経営陣を含む)が好き勝手にやらないように、チェックする仕組みが大切だということですね。
このための具体的な経理の動きとして、「ルールから逸脱した行為を認めない」というのが、ひとつ重要な要素になります。
とはいえ、時々見かけるのが
- マイルールを押し通す
- 相手の職位によって態度を変える
- 本人がルールをきちんと把握していない
というような、困った経理部員。
自分の都合の良いルールを押し付けたり、上長に媚びたりするようでは、ガバナンス強化どころの騒ぎではありません。
違い④できない理由を主張するvsできる方法を提案する
新しい取引を始めようとしたら、経理部から文句がついて右往左往…。
そんな経験のある方も、いらっしゃるかもしれませんね。
経理は何かと保守的になりがちな職種ではあります。
新しい取引の相談を受けたときに考えるのは
- 税務リスクはどうか?
- 外部に報告しなければいけない事項はないか?
- 今の業務フローはどう変わるか?
- どう処理すれば問題がでないか?
といった事。
ついついリスクに目がいって、新しいことにはネガティブな反応を示しがちです。(経理部員の業績評価は減点評価が基本ですから、なかなか新しいことに積極的になれないという側面もあります。)
とはいえ、大事なのは「リスクをコントロールしつつ、リターンを取りに行く」こと。
違い⑤コスト意識がないvs利益貢献を考える
経理は、コストセンターです。どんなにがんばっても、直接利益を上げることはできません。(資産運用で利益を出す、財務的な部署を除きます)
で、ある以上
- コスト削減
- 間接的な利益貢献
を考えなくては、会社に貢献することはできませんよね。
経理部員の残業や休日出勤は、会社にとっては単純にコスト増です。
使える経理部員は、これを極力減らしていくよう、業務の効率化を考えることになるでしょう。
- のんびりぐだぐだ残業代を稼ごう♪
- 長時間労働は美しい!
- 効率化めんどくさい。今まで通りが好み。
みたいな発想では、使えない経理部員への道まっしぐらです。
間接的な利益貢献という意味では、会社のビジネスにしっかり関わっていくことが必要になります。
- 事業部が動きやすいような仕組みを考える
- 新規ビジネスをタックスプランニングに活かす
- 手間のかからない内部統制強化で会社の足腰を強くする
- 適切な資金計画を策定する
といった形で、事業の一翼を担っていくことが、使える経理部員の目指す姿でしょう。
まとめ:使える経理部員は、超重要人材
経理そのものは、会社にとって重要な機能のひとつです。
- お金の管理をきちんとする
- 経営陣が適切な意思決定ができるよう、計数管理でサポートする
- 外部から求められる資料を、間違いなく提供する
こういったことをサボると、会社は立ち行かなくなってしまいます。
とはいえ、使えない経理部員も存在するのは事実です。
- メリハリのきいた細かさをもっているか?
- 形式にとらわれず、ビジネスの中身によりそえているか?
- マイルールや上長のご機嫌ではなく、ルールをきちんと守れているか?
- できない理由ではなく、できる方法を探せているか?
- コストを抑え、利益に貢献する工夫ができているか?
こんな観点でながめてみれば、その人が使える経理部員なのかどうかは、一目瞭然です。
それではまたっ!
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