終身雇用崩壊、年功序列崩壊、リストラ、パワハラ、ブラック企業…
時々目にする「サラリーマン、オワコン説」、少しは説得力があるように感じて、モヤモヤしているサラリーマンや就活生は少なくないのではないでしょうか。
一方、コロナ禍で不況が進行するなか、「フリーランスこそ、オワコン説」というのも耳にはさむことがあります。
真っ先に切られる外注先、各種ハラスメント、買い叩き、タダ働き…
といった感じですね。
というわけで、この記事では
- サラリーマンがオワコンな理由
- フリーランスがオワコンな理由
をそれぞれ3つずつチェックしていきたいと思います。
目次
サラリーマンがオワコンな3つの理由
理由①「安定」が揺らいでいる
従来、サラリーマンという働き方の大きな特徴の1つは、何と言っても「安定」でした。
ひとたび入社してしまえば、終身雇用&年功序列が保証され
- スキル不足の新入社員でも
- モチベーションを失った中堅社員でも
- パフォーマンスの上がらなくなったベテラン社員でも
一定の給料を、ほぼ確実に受け取ることができる…
そんな安心感があったわけです。
ところが昨今、この「安定」が揺らいでいます。
- 増加するリストラ
- 会社自体の倒産
- 年功序列に逆らう「ジョブ型雇用」等の導入
- 産業界トップによる「終身雇用は維持できない」発言
- 同一労働・同一賃金による正社員身分の崩壊
といった、ちゃぶ台返し並みの大転換に加え、
- メンタル不調者・自殺者の増加が社会問題化
- 上がらない給料・上がる社会保険料&税金→確実な手取り賃金の低下
など、働く人にとって無視できないリスクが高まっています。
理由②頑張っても報われにくい仕組みである
繰り返しになりますが、サラリーマンの給料は、
- スキル不足の新入社員でも
- モチベーションを失った中堅社員でも
- パフォーマンスの上がらなくなったベテラン社員でも
きちんと支払われます。
もちろん業績評価等によって差はつきますが、それほど大きな違いにはならない(年齢による差・勤め先による差の方がずっと大きい)のが一般的です。
- スキルが高くても低くても
- 頑張っても頑張らなくても
- 成果が出ても出なくても
報酬に大きな差がつくことはありません。
それはつまり、「適当にごまかして、あんまり働かない」という行動こそが合理的ということ。
- 1日中スマホゲームに夢中でも
- 雑談ばかりしていても
- お昼寝→窓の外を見て瞑想→おやつタイム→お昼寝のループで過ごしても
まずクビにはならないし、給料も大して減らないわけです。
頑張ったところで、
- 給料は上がらない(「働かないおじさん」たちの取り分を確保するため)
- 個人に信用が蓄積することもない(あくまで会社の看板で仕事をしているので)
というのでは、イマイチ報われ感がなさすぎます。
理由③選べないことが多すぎる
サラリーマンというのは、「選べない」ことの多い働き方です。
- 仕事内容
- 勤務地
- 勤務時間
- 勤務場所
- 一緒に働く人
こういった働く上での超・重要ポイントを決定するのは、基本的に、自分自身ではなく「会社」です。
会社が組織として成り立つために定められているルールも多く、一人の下っ端サラリーマンが
- この会議はムダでは?
- この書類は不要では?
- この手続きは非効率では?
- このシステムは使いにくいのでは?
などと考えても、ルールを変えるのには手間暇がかかります。
フリーランスがオワコンな3つの理由
理由①保障が薄い
サラリーマンに比べてフリーランスは、受けられる保障が明らかに薄めです。
- 病気やケガをしても、傷病手当金がもらえない
- 出産時の、出産手当金ももらえない
- 障害を負っても、障害年金が少ない(障害厚生年金はもらえない)
- 雇用保険もない(失業給付も、教育訓練給付も、育児・介護休業給付もない)
- 年金も少ない(厚生年金はもらえない)
といった感じ。
さらに、
- 解雇・低賃金労働・長時間労働などへの規制もない
- コロナ禍で収入が減ったフリーランスは、サラリーマンの2倍以上
- 契約トラブル多発
など、「守られない」身分であることに間違いはありません。
理由②1人ブラック化しやすい
サラリーマンのリスクの1つに「ブラック企業をひいてしまう」というのがありますが、フリーランスの方にも「1人ブラック化してしまう」という危険が隠れています。
- 強すぎる責任感
- 仕事を失う恐怖感
- 取引先による強要
といった背景から、
フリーランスの場合は
- どんな長時間労働も
- どんな低時給も
すべて合法です。
会社員のような役割分担(営業は営業部が、製作は製造部が、契約書は法務部が、税務申告は経理部が…)はありませんから、本業以外の周辺業務も全て自分でコントロールする必要があります。
理由③自律できないと歯止めがきかない
フリーランスという働き方は根本的に、何もかもが自己責任です。
- 締め切りの迫った仕事を放置して、飲みに行っても
- クライアントとの打ち合わせを放り出して、昼寝していても
- イヤになった仕事を放棄して、音信不通になっても
- レベルの高すぎる仕事に手を出して、結局完成させられなくても
基本的には誰も助けてくれませんし、叱ってもくれません。
ただただ、「仕事ができなければ報酬が支払われない」「良い仕事ができなければ次の仕事が無い」それだけです。
結論:どっちがオワコンか考えてる場合と違う
さて、サラリーマンがオワコンな理由、フリーランスがオワコンな理由、それぞれ見てきましたが…
結論としては
というところかなと。
実際のところ、それぞれに厳しさがあるので
- どっちの方がオワコンかとか
- どっちを選べば助かるかとか
そんなこと考えてたら、自分がオワコンになってしまうでしょう。
大事なのは
今サラリーマンの人にも、フリーランスの人にも、できることはたくさんあります。
- スキルを磨きましょう
- お金を貯めましょう
- 選択肢を増やしましょう
そして、自分にとってより良い道を選んで、生き抜いていきましょう。
あっちがオワコンとか、こっちがオワコンとか言っているより、両方の特徴を見極めて(なんなら良いとこどりして)、楽しく生き延びていきたいですよね。
それではまたっ!
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