こんな人のための記事です。
私こびと株は、経理部歴10年超になります。
そんな経理部員の目線で、会計士さんの
- うらやましいところ
- うらやましくないところ
をご紹介していきたいと思います。
「会計士って興味ある」「会計士試験にチャレンジするか検討中」なんて人の、お役にたてれば嬉しいです。
目次
会計士がうらやましい3つの理由【経理部員目線】
だって
- カッコいいし
- 年収高いし
- いろんなことができる
から。
ひとつひとつ、細かくみていきましょう。
理由①会計専門家「最高峰」でカッコいい
会計士資格は、会計専門家「最高峰」の資格です。
この超難関資格を取得している会計士さんは、やっぱりカッコイイわけです。
一般的にも
- 頭よさそう
- エリートっぽい
- なんかすごい
と、ばくぜんとした「良いイメージ」があるのではないでしょうか。
理由②年収が高い
公認会計士の平均年収は約1,000万円。
サラリーマン全体の平均が約500万円ですから、会計士さんの年収はかなり高いといえます。
ちなみに
- 初任給は30~35万円
- パートナーまで昇り詰めれば年収1,500万円超
- アルバイト的な働き方でも、時給は8,000円超
などというデータもあり、高収入・好待遇が狙えるお仕事であることは間違いないですね。
(参考:資格の学校TAC「公認会計士の年収は本当に高いのか。年収でみる、公認会計士を目指す価値」)
理由③できる仕事の幅が広い
- 会計監査
- 税理士業務
- 経理
- 企画(経営企画、事業企画系の業務)
- CFO
- コンサルタント
- 監査役
などなど、会計知識が必要とされる業務の幅は広いのです。
会計士の独占業務である「監査業務」は、確かにAIに脅かされています。
しかし、上にも書いた通り、会計士さんにできる仕事は「監査業務」だけではありません。
- 事業会社で活躍したり
- コンサルタントとして活躍したり
といった将来像も、十分に描くことができます。
こういった選択肢を含めて考えると、「AIがきたら会計士なんて…」というのは、ズレた認識でしょう。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
会計士がうらやましくない3つの理由【経理部員目線】
そうなんです!
と、言いたいところなのですが。
何事も、うらやましい点があれば、うらやましくない点もあるのが、世の常。
監査業務は、「AIに仕事を奪われるかも」ということで将来性に不安がある上、
- とにかく激務
- 当事者になれない
- 監査法人内部の上下関係が厳しい
と、うらやましくないポイントもかなりあったりします。ひとつずつ、チェックしてみましょう。
理由①激務
監査業務は、激務です。
- 典型的な、労働集約型の仕事
- 専門性が高すぎて、人手の補充が難しい
- クライアントの決算期が偏る
- 決算の回数が多い(四半期決算)
- 不祥事による監査手続きの煩雑化
などから、構造的に激務にならざるを得ない仕事になってしまっています。
監査期間中ともなれば
- 土日出勤
- タクシーでの深夜帰宅
も当たり前。
もちろん最近では「働き方改革」も行われてはいますが、
なんて声も聞こえてきます。
理由②監査自体がおもしろくない
長く働く会計士さんからよく聞くのがコレ。「監査つまんない」。
確かに、
- 形式的
- ルーティンワーク
- 裁量が小さい
- 事業運営の当事者になれない
ということで、手ごたえ不足を感じる日がくるのかもしれません。
理由③人間関係が難しい
監査法人に入ると、いきなり
- クライアントからは「先生」扱い
- 社内の同僚はみんな会計士
- 上下関係はかなり厳しい
という環境に放り込まれます。
クライアントから「先生」扱いされるのも、なかなか大変なものです。「先生」である以上、「新人だから」という甘えは許されません。
まともな回答ができなければ、当然ナメられます。
クライアントにナメられての監査生活が、楽しいはずはありません。
会計知識はあっても実務経験不足の新人時代、クライアント先の経理部員とうまくやるのは、なかなか高難易度なのです。
また、監査法人内の同僚は会計士だらけです。
難関試験をクリアして得た会計士資格も、「あって当たり前」の資格と扱われます。
という寂しさもあるようです。
そしてその寂しさが、
- 同僚との距離感の複雑さ
- 職位による上下関係の厳しさ
を作り出してしまうことも。
まとめ:会計士はうらやましいけど、コスパ的には微妙かも
会計士は
- 会計専門家「最高峰」でカッコいいし
- 年収は高いエリートさんだし
- できる仕事の幅が広いし
なかなか、うらやましい仕事です。
でも一方で
- 激務だったり
- 独占業務「監査」がおもしろくなかったり
- 人間関係が難しかったり
といったこともあります。
というのが、個人的な感想です。そもそも、凡人がそう簡単に受かる試験じゃないですしね。
そうだとすれば、会計士資格よりも
- 簿記1級
- USCPA
といった資格の方が、コスパが良好な気がしてしまいます。
以上、経理部員からみた会計士のお仕事、でした。
それではまたっ!
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