こんな人のための記事です。
この記事では、めんどくさいことは抜きにして、家計管理で重要な考え方だけを、まとめたいと思います。
筆者は
- 経理歴10年超
- 簿記との付き合いは15年超
で、お金のアレコレにはちょっとウルサイです。
実際、家計管理はそれなりに好調。アラサーの現在で、もう老後の心配をしなくて良いぐらいの金額を貯めています。
目次
経理のプロが家計管理で大切にすること
こういう人、結構多いのではないでしょうか?
家計をしっかり管理したいのに、
- 家計簿が続いたことが無い
- 今自分の資産がいくらあるのか言えない
- 毎月いくら使って生活しているのかわからない
- カードの引き落とし額が予想外に多くて驚く
- なんかよくわかんないけど、うまくいってない感だけがある…
心当たりのある人はいませんか?
私の友人にも、こういう人はたくさんいます。そしてみんな、共通点があります。
何を把握したいのかが不明確なことです。
会計の世界には「管理会計」という分野があります。
管理会計は企業会計のひとつで、簡単に言うと社内向けの会計です。
どうやって売上を増やすか、コスト削減をするか、経営者が経営改善や企業の成長について考えるための判断材料となる会計です。
(富士通マーケティング「管理会計とは?管理会計の基礎・意味・歴史と経営に与える影響」より抜粋。太字は筆者。)
会社ではなく、お家の、内部向けの会計。自分や自分の家族が、これからお金をどう使っていくか、意思決定するための会計。
だから、管理会計の
- 目的を明確にする
- そのための手段を考える
というやり方で、適切に管理できると思うのです。
一番大切なのは、①目的を明確にすること。家計管理を通して、何を知りたいのか考えることです。
それなのに、世の中には、②管理手法の情報ばかりがあふれています。
- 家計簿の選び方
- 家計簿の書き方
- レシートの管理の仕方
などなど。
でも、正直、管理手法だけ考えてもほとんど意味がありません。大事なのは、「その管理手法が目的に沿っているかどうか」だからです。
家計簿で把握すべき3つのこと
さて、家計管理では、まず「何を知りたいのか」を考えることが重要だと言いました。
- 300万円貯めて車を買いたいと思っている。いつになれば貯まるのか知りたい。
- 住みたい家がある。家賃10万円。払えるのかをを知りたい。
- 年金2,000万円不足問題が怖い。老後資金は足りるのかが知りたい。
といったように、家計管理の目的は人それぞれなのです。
私の家計管理の目的は2つ。
- お金の不安をなくすこと
- 賢くお金を使うこと
このために、
- いくらあれば、最低限生きていけるのか
- いくらあれば、ゆとりある生活ができるのか
- 今時点でいくらもっているのか
を把握したいと考えています。
①必須生活費
まずは、自分が最低限生きていくのに、いくらくらい必要なのかを把握することです。
自分の日々の支出のうち、「この支出を削るのはキビシイかな」と思うものを集計してみましょう。
人によって多少項目の違いはあると思いますが、私の場合
- 家賃
- 水道光熱費
- 通信費
- 食費
- 被服・美容費
- 医療費
などが含まれています。
集計のときのポイントは、年間費用と月間費用に分けて考えること。
全てを月額で管理しようとすると
- 賃貸の家の更新料
- 持ち家の固定資産税
- 家具代・家電代
- 冠婚葬祭関連費
など、支出額が大きくブレる原因があります。
把握した必須生活費は、自分にとって生活を維持するのに必要なお金。これが把握できると、
- いくら稼げば暮らしていけるのか
- 今の資産額で何年暮らせるのか
といったことが分かるので、お金の不安を減らすのに役立ちます。
※金額の大小を人と比べるのは、あんまり意味のないことです。比べるなら、自分の手取り年収とか、資産総額と比べるのが◎ですよ!
②ゆとり費
次に、ストレスのない、ゆとりある生活をするのに、いくらくらい必要なのかを把握します。
現在の①必須生活費以外の支出を参考に、「贅沢ざんまいと言うわけじゃないけど、できればこれくらい使いたいな…」という金額を集計してみましょう。
こちらは、必須生活費以上に、人によって差がつくところだと思います。私の場合は
- 飲み代・ランチ代・カフェ代
- プレゼント代
- 整体・マッサージ代
- 旅行代
- +αの被服費・美容費
などを計算しています。
必須生活費だけでの生活は、ゆとりが足りなくてストレスフルです。
かといって、欲望の全てを満たそうとすれば、お金はいくらあっても足りません。
自分にとって
- ゆとりがある
- ストレスがない
- ある程度、現実的な
生活とは、どんなものなのか?そしてその生活には、いくら必要なのか?を考えることが大切。
集計作業自体が、暮らし方を考える重要な機会になるわけです。
③総資産額
最後に、自分が今全部でいくらもっているのかを確認します。
これを計算するときのポイントは、モレなく集計すること。
- 現金
- 預金
- 株式(時価ベース)
- 不動産(時価ベース)
- 保険(解約返戻金ベース)
- 退職金
などですね。
「総資産」÷「最低限の生活費」で、無収入になっても何年耐えられるか、すぐ分かりますね。
家計管理まとめ
- 最低限の生活をするのに、年間200万円くらいかかる
- ゆとりある生活をするには、+100万円くらいかかる
- 今の資産額は、〇〇〇〇万円程度
これらがしっかりと「見える化」されたことによって
- お金の不安は減少し
- お金の使い方も最適化され
てきました。
つまり、家計管理には大満足です!
ちなみに私の家計管理の手段は、きわめてシンプル。
マネーフォワードを使うだけです。クレジットカードや銀行口座等を連携しています。
目的を達成することさえできれば、管理の手段なんてなんでもいいんです。
エクセル管理でもレシート集計でも紙の家計簿でも、好きなものを選んでください。
ポイントはひとつだけ。
把握したいことが把握できること
その範囲で、なるべくカンタン・シンプルな方法を選ぶと良いでしょう。(複雑で手間のかかる方法は、続きませんからね。把握できないうちに挫折してしまっては本末転倒です)
家計管理のNext Step:3つを把握したらその次に
さて。家計管理で知りたいことが把握できたら、すかさず次のステップにつなげていきます!
①必須生活費を下げる
Next Stepのひとつめは、把握した必須生活費を下げること。
- 私は最低限生活するのに、年間500万円必要なんだ!
- 私は最低限生活するには、年間150万円あればOK!
①と②、どちらが安心でしょうか?
- これくらいなら、何をしてでも稼げるだろう
- これくらいなら、配当金でまかなえるかも?
こう思えると、暮らしの自由度が増し、夢がふくらみます。
「年収よりもワークライフバランス重視で転職できるかも」「セミリタイアについて考えられるかも」なんて考えも、でてきます。
私自身、家賃や電気代・通信費などの見直しや、ふるさと納税などの工夫に取り組んでいます。
②ゆとり費を上手に使う
Next Stepのふたつめでは、ゆとり費に注目します。テーマは「賢く使う」こと。
交際費や娯楽費などを、明確に「ゆとり費」として集計してみると、その支出が
- 心が豊かになる賢い「ゆとり費」だったのか
- 「ゆとり費」という名のムダ使いだったのか
を自然と考えるようになります。
私の場合でいうと
- 面白くもない飲み会に行くのは止めよう
- Prime Videoで映画を見るのは悪くないな
- 清涼飲料にお金を払うのはもったいないかも
- 友達とのカフェ代は削れないな
なんてことが見えてきました。
当然、つまらない飲み会や清涼飲料の購入は止めました。映画を見たりカフェに行ったりする機会は増えました。
③資産額を増やす工夫をする
Next Stepの最後は、総資産額を増やすための工夫。超重要項目ですね。
資産を増やすためには
- 支出を減らすか
- 収入を増やすか
しかないわけです。
①支出の削減については、上で触れた通り
- 必須生活費を下げる
- ゆとり費を上手に使う
がポイントになるかな、と。
一方、②収入を増やすには、
- ガンガン残業する
- 転職で年収を上げる
- 副業で+αを狙う
- 資産運用にチャレンジする
などの方法があります。
私自身は、高配当株投資を実践中です。
- 不労所得がGETできる
- 時間をとられない
- 将来が読みやすい
- 誰かと戦う必要がない
など、私的には大満足の投資法。実際、この投資のおかげで、資産額も確実に増大中です♪
経理のプロの家計管理まとめ:目的をハッキリさせてシンプルな家計簿を!
家計管理で一番大切なのは、「何を把握したいのか」目的をハッキリさせること。
私の場合でいえば、家計管理の目的は、「お金の不安をなくし、賢くお金を使えるようになる」こと。そのために、
- 必須生活費
- ゆとり費
- 総資産額
の3つを把握するようにしています。
把握したいことが把握できるようになったら、ぜひ次のステップを考えてみて下さいね。私自身も、
- 必須生活費を下げる
- ゆとり費を上手に使う
- 資産額を増やす工夫をする
などに取り組んでいます。
「靴屋のこびと」のごとく、私が休んでいる間にも働いて、配当金を運んできてくれるからです。(そんなこびと株の一覧はコチラ。かわいい株ばかりですよ~)
適切な家計管理で、不安のない暮らしを。
細かい管理手法ばかりにとらわれず、目的を考えて、自分に合ったやり方を見つけましょう。
それではまたっ!
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