こんにちは、こびと株(@kobito_kabu)です。
皆さま、年が明けましたね。年明け早々待っているのは何でしょう?
そう、確定申告ですね。
確定申告なんて自分には関係ない
そう思っている会社員は多そうです。しかし、確定申告に対する正しいスタンスはこれです。
× 関係あるか、ないか
〇 関係させるか、させないか
どういうことか、見ていきましょう~
目次
確定申告をする人はお金持ち?
確定申告は大切な権利
そもそも、確定申告は「大切な権利」です。
税金の課税スタイルには、次の2つがあります。
- 申告納付
- 賦課課税
申告納付というのは、自分がおさめる税金を自分で計算するスタイルです。
一方で、賦課課税というのは、自分が納める税金をお役所が決めるスタイルを言います。
マイホームを持っている人は、毎年固定資産税を払っていると思いますが、あれは賦課課税方式ですね。「これを払え!」と一方的に納付書を叩きつけられ、断ることはできません。
自分で自分がおさめる税金を計算できるというのは、とてもありがたいことです。
農民が厳しい年貢の取り立てに苦しんでいた時代があったように、お役所サイドに自由に税金を決められてしまうと、たいていの場合はろくなことになりません。
実際、今だって増税ラッシュがすごいですよね。申告納税の仕組みがあるからこそ、まだ自己防衛の余地があるわけで、もしこれがなかったら…
お金持ちはみんな確定申告している
- 一般人は年収の話ばっかりしていて(私もこちらですm(_ _”m))
- 金持ちは税金の話をする
こういう話を聞いたことがあるかもしれません。
日本にいると分かりにくいですが、海外では税は「明確なコスト」として認識されています。
うかつに節税の話をすると簡単に炎上する・バッシングされるのは割と日本独特の雰囲気によるもので、個人主義・権利意識の強い海外の人から見たらずいぶん奇妙に映ることでしょう。
※海外子会社のタックス担当とやりとりすると、節税意識の高さに驚かされます。「なんでお前ら(本社)はそんなに頑張って税を納めようとするんだ」と怒られたこともw
お金持ちにとって、税金ほどアタマを悩ませるコストはありません。
適切に対処するには、とにもかくにも税に関する正しい知識を身につけて(もしくは専門家を雇って)、しっかりと確定申告するしかないのです。
税に対して、サラリーマンのようにノーガードで戦っている金持ちはいないでしょう。
- お金持ちだから確定申告しているのか
- 確定申告が必要な行為を続けていたから金持ちになったのか
どちらだと思うでしょうか。
確定申告が必要な主な行為
こういうやつらですね。
- 株式取引
- 不動産取引
- 事業経営
まさにお金持ちと言えばコレ、という3つのワードが並びましたね。
※株式取引については、特定口座というものを使えば一切確定申告不要にすることもできますが、損失の繰り越しなどをするのなら確定申告が必要です。
資産形成していく際に重要なのは、
× 確定申告が関係あるかないかを受身的に判断するのではなく
〇 上記のような行為に積極的に取り組んで、自分自身に確定申告を関係させていくこと
です。
そうは言っても具体的はどうすればいいの?
イメージがつかない人が大半でしょうから、利用しやすい税制を具体的に紹介します。
確定申告は関係ない→関係させよう!利用しやすいお得な税制
こんなモノを活用するとお得です。割と利用しやすいやつらです。
- 住宅ローン減税
- 配当控除
- 医療費控除
- ふるさと納税
- 青色申告控除
お得な税制①:住宅ローン減税
住宅ローン減税は、
- 住宅ローン残高の1%を
- 10年間
- 所得税から控除できる
という税制です。
いくら税制的にお得でも、モノが悪ければ失敗には違いないからです。
投資としても成立するような中古戸建・マンションを購入して自己利用する場合には、この税制は非常に頼もしい味方になりますね。
投資レベルの物件を
- アパマンレベルの高金利ではなく
- 住宅ローンの低金利で借り入れることができ
- さらに所得税の還付まで受けられる
からです。
誰が何と言おうと、マイホームの購入は不動産投資。しかもハイリスクな信用取引ですから油断はできません。
減税期間の10年が過ぎたらローンを一括返済し(もしくは借り換え)、賃貸に出してもいいですね。
※なお、この税制を利用するにあたり確定申告が必要なのは初年度だけです。
お得な税制②:配当控除・外国税額控除
配当控除は、日本株の配当金にかかる源泉税を大幅に減らせる制度です。
- 所得が330万円以下なら
- 配当にかかる所得税は0%になり
- 住民税5%のみの負担で済むようになる
といった感じ。
具体例を挙げると、
- 通常計算の場合 120万×20%=24万円
- 配当控除した場合 120万×5%=6万円
通常24万円のところ、配当控除を使えばたったの6万円で済むというわけです。
日本の高配当株への投資をメインに考える場合には、非常に大きな力になる制度です。
外国税額控除は、外国株式の運用により発生した外国税を、確定申告により取り返せる仕組みです。
これをやるのとやらないのとでは、納税額に大きな差が出ます。
配当控除にせよ外国税額控除にせよ、こういう制度を活用している人は金融リテラシーが高く、平均を大きく上回る資産を保有しているイメージですね。
お得な税制③:医療費控除
医療費控除は、
- 10万円を超えた医療費につき
- その支出額ぶんだけ所得を減らせる
というものです。
意外に知られていませんが、インプラントや不妊治療も医療費控除の対象になります。
自分だけでなく生計をともにする家族分も申請できたり、治療のための交通費なども控除対象とする余地があるなど、なかなか使い勝手が良い制度です。
例えば、所得が300万円(年収ベースだと600万円ぐらい)の人が、インプラント治療で100万円使ったとすると
- 医療費100万円-10万円=90万円
- 90万円×20%(所得税10%・住民税10%)=18万円
これだけの節税効果を得られます。
インプラントや不妊治療は高額になりがちですから、十分利用価値がありますね。
狙って使うものでもありませんが、知っておいて損はありません。
お得な税制④:ふるさと納税
ふるさと納税は、実質負担2,000円で大量の返礼品やポイントをゲットできる制度です。
だいぶ浸透してきた感がありますね。
寄付の締め切りは12/31の23:59です。今年まだの方はお急ぎください~。
詳しくはこちらをどうぞ。
あまりにもお得すぎるので、そのうち制度が改悪?(改善?)されると思います。
※ワンストップ特例というものを利用すれば確定申告不要ですが、その場合は寄付先が5自治体までと限られます。もっと多くの自治体にふるさと納税をしたい人は確定申告をしましょう。たいした時間はかかりません。慣れれば5分でできます。
お得な税制⑤:青色申告控除
青色申告控除は、副業(複業)をやる際におすすめの制度です。
副業を始めたら、事業の開設届けを出すのと同時に、青色申告の届出もやりましょう。
これを利用すると65万円の所得控除が得られます。
所得税・住民税の税率がそれぞれ10%の人の場合、65万円の売上を計上したら13万円の税金がかかります。これが非課税になるメリットは大きいですね。
副業の場合、売上に社会保険料がかからないのも見逃せません。
※なお、世の中には事業実態がないのに事業所得(赤字)を計上して所得を減らすスキームがあるようですが、これは完全に脱税です。逮捕者も出ているような案件ですので、ご注意を。
事業実態がちゃんとあることを前提にすれば、使わない理由がない制度ですね。
巷では、サラリーマンとしての年収400万円+副業年収300万円みたいなリッチマンもちらほら出現し始めましたね。
サラリーマンで年収700万円の人より、はるかに手取りが多いです。
まとめ:確定申告を制するものは蓄財レースを制す
バスケットマンが制すべきはゴール下ですが、お金持ちになりたい人が制すべきは「税金」です。
大切なのは主導権を取り戻すこと。
確定申告は、先人が勝ち取ってきた納税者の権利です。
(会社を利用した)源泉徴収という制度によって、痛税感の低いまま所得税や社会保険料を取られているので、会社員の税に対する感度は低いと言わざるを得ません。
税金のことを考えてない金持ちはいない
これは圧倒的事実でしょう。
逆を言えば、税について考えることは、金持ちに近づくことでもあります。
確定申告はめんどくさい!と思う人も多いと思いますが、今はIT技術の発達により、めちゃくちゃ簡単に確定申告書を作ることができるようになっています。
ちなみに、令和4年分の所得税申告期限は令和5年2月16日(木)~3月15日(水)です。
こびと株.comメンバーは、年が明けたらすぐ、次年度提出する確定申告書の完成形をイメージしながら活動を始めます!
精度の高い予算を立て、狙ったかたちの財務諸表・申告書に落とし込むのがプロの経理マンです(*ノωノ)
それではまたっ!
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