こんにちは、こびと株(kobito_kabu)です。
現在、
- 高配当株投資
- インデックス投資(つみたてNISAやiDeCoのみ)
の両刀で資産運用をやっています。
毎月恒例企画ということで、1月の投資トピックスについて「この2つの投資にどのような影響があるか」という観点で、まとめていきます。
本記事の構成はこの通り。
- 日本株の投資トピックス
- 外国株の投資トピックス
- まとめ:高配当株投資のポジションについて
目次
日本株の投資トピックス
日本株については、以下の順番で解説します。
- 株価指数の推移
- その他指数の推移
- 1月のトピックス
①株価指数の推移(日経平均・TOPIX・J-REIT)
1月31日時点の株価は、この通り。
- 日経平均株価:27,002円
- TOPIX:1,896pt
- J-REIT指数:1,947pt
この3つの指数の、年初来の値動きを見てみるとこんな感じです。
日経平均株価、J-REITともに、一時▲10%超の下落を記録しています。
新興市場のマザーズはもっとひどい有様で、▲23.3%の下落で着地。
これは、歴代3位の「悪い成績」です。
その背景については、下記パートで後述します。
- 国内トピックス:岸田ショック(仮称)
- 海外トピックス:FOMC、リスクマップ
ざっくり結論を言っておくと
- もともと世界中で「株価にマイナス」なイヤ~な出来事が起きているのに
- 日本では、岸田政権が投資家に冷や水を浴びせるようなことばかり言うので
ダブルパンチを食らったという感じ。
(出典:ネットの拾い物)
なお、高配当株は「ほぼ無風」です。
- グロース株(成長株)が売られて
- バリュー株(割安株)が買われる
そういう流れがきているからですね。
高配当株は、典型的なバリュー株です。
株式市場が大荒れですが、高配当株は値下がり幅が小さく、実はそれほど「荒れ」を感じておりません。
高配当株は、なぜ下げていないのか?そもそも、そんなに上がっていなかったからです。蚊帳の外〜
— こびと株.com (@kobito_kabu) January 27, 2022
ボラティリティ(価格の変動率)が低い投資というのは、こういうことですね。
- 株価の上下が比較的おとなしく
- 配当金をなが~く受取り続けられる(減配しない銘柄選定が必要)
という地味な投資手法です。
高配当株投資家は、暴落騒ぎが起きている実感のない人も多かったんじゃないでしょうか。
②その他指数の推移
この2つをチェックしときます。
- 景気動向指数
- その他の指数(景気ウォッチャー調査、物価、失業率・求人数など)
まず、①景気動向指数(先行指数)について。
11月の数値(1月26日公表)は、103.2となりました。
(出典:景気動向指数 速報からの改訂状況)
景気動向指数は、
- 景気全体の現状を知ったり
- 将来の動向を予測したりするときに
使われる経済指標です。産業、金融、労働など、経済に重要かつ景気に敏感な30項目の景気指標をもとに指数が算出されています。
色々な指標をミキサーに入れてスイッチをいれると、1つの「景気動向指数」ができるというイメージです。
景気動向指数を見る上で大切なのは、この2つ。
- この数カ月、プラストレンドか?マイナストレンドか?
- プラス幅(又はマイナス幅)はどれぐらいか?
ココ1年の推移を見てみると、この通り。
- 12月 97.5(前月比+0.4ポイント)
- 1月 97.9(前月比+0.4ポイント)
- 2月 98.9(前月比+1.0ポイント)
- 3月 102.2(前月比+3.3ポイント)
- 4月 103.5(前月比+1.3ポイント)
- 5月 102.5(前月比−1.0ポイント)
- 6月 104.1(前月比+1.6ポイント)
- 7月 103.8(前月比-0.3ポイント)
- 8月 101.2(前月比−2.6ポイント)
- 9月 100.2(前月比-1.0ポイント)
- 10月 101.5(前月比+1.3ポイント)
- 11月 103.2(前月比+1.7ポイント)←New!!
色々な指標を眺めてみると
- 在庫が減っているし(モノが売れる=在庫が減っていく=好景気)
- 機械の受注は増えているし(企業は、先行きが明るくないと設備投資して機械を買いません)
- 新規求人数は増えているし(企業は、先行きが明るくないと人を採用しません)
- 中小企業の売上見通しは悪くないし(景気の影響を受けやすい中小企業の売上見通しが良いことは、プラス要因です)
全体的に、悪い雰囲気ではありません。
また、今この時期は決算ラッシュなのですが…
多くの企業で、業績は決して悪くありません。というか、むしろ良いぐらいです。
私の保有株にも、増収増益・増配を発表している企業が多数あります。
要するに、「利益もきちんとついてきている」というワケですね。
引き続き、「政権のかじ取り」によって、投資家の”過剰な”日本株離れが進むようであればチャンスと見ます。
次に、②その他の指数について。
まず、景気ウォッチャー調査。
百貨店・スーパーマーケット・コンビニなどの小売店やレジャー業界で働く人、タクシー運転手など、景気に敏感な職種の約2000人にインタビューし、調査結果を集計・分析して発表するもの。
50ポイントが、好景気・不景気の境目。
2~3か月先の景気の先行きに対する評価は、49.4ポイント。
(出典:令和4年1月12日公表 令和3年12月調査結果(抜粋):景気ウォッチャー調査)
銀座のママさんやタクシーの運転手さんが
こう判断しているということ。
オミクロン株の感染拡大を懸念して、このような評価になっているものと思われます。
次に、消費者物価指数(1月21日発表)。
こちらは、前年同月比+0.5%。
(出典:日経新聞「12月の消費者物価0.5%上昇 「携帯」除けば2%迫る」)
1979年の発売以来、うまい棒が初めて10円→12円に値上げしましたし、インフレの足音が近づいてきた感がありますね。
最後に、雇用関係(失業率、求人数)の指標です。
有効求人倍率の、ここ1年の推移はこの通り。
(出典:日本経済新聞「21年の求人倍率1.13倍、3年連続マイナス 雇用回復鈍く」)
雇用環境は
- 悪くはないものの
- ここしばらく横ばいの状況が続き、回復が鈍い
とも見られています。
③1月のトピックス
国内、1月のトピックはこちら。
- 岸田ショック(仮称)
2022年1月の国内投資トピックスは、なんと言ってもコレ。
「岸田ショック(仮称)」です。
今年に入って早々、日本株は大きく下落。
- 日経平均株価:28791.71円 → 27001.98円 ▲6.22%
- 東証マザーズ:987.94pt → 758.18pt ▲23.26%
特に、「新興市場」のマザーズがヒドいですね。
たった1ヵ月で23.26%の下落というのは、歴代3位の大惨事です。
岸田ショック、東証マザーズ指数において過去220カ月中ワースト3位の月間下落率となり歴史に名を刻む pic.twitter.com/nPUWkn59nW
— 夢幻@統計トレーダー (@mugen777777) January 31, 2022
チャートを見ると、2020年1~3月に起きた「コロナショックをもう一度」と言わんばかりの暴落っぷりですね。
株価下落の背景は、次の通り。
- 米国のインフレ進行、利上げ
- オミクロン株の世界的な拡大
- 中国景気減速
- ウクライナ情勢
- 岸田政権が掲げる「新しい資本主義」…etc
※岸田政権以外の要因については、「海外トピックス」の方でもう少し詳しく触れます。
要するに
- コロナショック時のように、分かりやすい「1つの要因」で株安になっているワケではなくて、
- なんやかんやあって、株安になっている
ということ。
私の感覚値としては
- 7割:外部要因(キッシーは悪くない)
- 3割:岸田政権要因(頼むぜキッシー)
という感じ。
世界的に株安傾向ですが、「日本株がとりわけ弱い分」だけが、岸田政権の影響というイメージですかね。
米国株も
- イケイケのハイテクグロース株が弱くて
- 地味~なバリュー株が強い(マシ)
という状況になっています。
ハイテク株の比重が重いNASDAQも、年初以来の1か月で約9%下落。
マザーズほどでないとはいえ、コロナショック時(2020年3月)以来の下落率です。
岸田政権の方針が、日本株の投資家にマイナスなのは間違いありません。
先月もご紹介した通り、こんなことばっかり言ってますからね。
- ブルームバーグ…岸田首相が自社株買い規制に言及、「ガイドライン」検討-株価下落
- ロイター…岸田首相、日中会談「まだ決定しておらず」 賃上げに株主も理解を
- 日経新聞…家計に税負担じわり 住宅や配当、節税余地狭まる
- 大和総研…「静かなる金融所得増税」が行われる
- ブルームバーグ…岸田首相、株主資本主義からの転換は重要な考え方の一つ←New
※ちなみに、岸田首相の掲げる「新しい資本主義」の出どころは、「「公益」資本主義 英米型資本主義の終焉(著:原 丈人)」です。
今、株クラに大人気の本でバカ売れ中です。
日本株という大きな括りで「雑な株安」が起きれば、優良個別株を買えるチャンスが増えるというモノ。
以上をまとめます。
- 年明け早々、日本株は波乱の相場。マザーズは歴代3位の▲23.3%と暴落
- 日経平均株価が▲7.85%と大きく下げるなか、高配当株は堅調
- 下落の背景は、海外要因と国内要因のダブルパンチ
- 経済状況は悪くない(むしろ良い)が、岸田政権が株価にマイナスに働いている可能性アリ
- 日本でも、徐々にインフレの兆し。雇用の回復ペースはやや遅い。
外国株の投資トピックス
お次は、外国株の話題です。
外国株については、この4つの順番で見ていきます。
- 株価指数の推移
- ゴールド・債券ファンド等の値動き
- 高配当ファンドの値動き
- 1月のトピックス
①株価指数の推移
G7(主要先進7ヵ国)の、主な株価指数の推移はこの通り。
みんなマイナスです。
※グーグルファイナンスでは、チャートを5つまでしか同時比較できないので、泣く泣く「FTSE MIB(イタリア)」を抜いています。
- FTSE100(イギリス) ▲0.54%
- S&P TSX(カナダ) ▲0.65%
- CAC40種(フランス) ▲3.02%
- FTSE MIB(イタリア) ▲3.30%
- DAX30(ドイツ) ▲3.43%
- S&P500(米国) ▲5.86%
TOPIX(日本)は▲6.61%。
日本がビリなのは残念ながら当然として、優勝候補アメリカがコケているのは珍しいですね。
青山学院大学が第1区でコケるようなイメージでしょうか。
「2月中継所」を通過する時に、この順位がどう入れ替わってるか楽しみです。
②ゴールド・債券ETF等の値動き
ゴールドは、年初来で▲0.14%とほぼ横這いです。
(出典:グーグルファイナンス SPDRゴールド・シェアーズ(GLD))
世界の中央銀行は、ご覧のとおり、ゴールドの保有量を増やし続けています。
(出典:世界の中銀、ドルから金へ 保有量が31年ぶり高水準)
短期的に見れば価格はジグザグと動くものの、長期で見るとそれなりの安定感がありますね。
インフレ懸念が強い現状、長期的には悪くないアセットだと思っています。
なお、デジタルゴールドと呼ばれることもある「ビットコイン」は
- 昨年10月の高値(約736万円)から
- 2月月初時点で約440万円に下落
という感じで、下落トレンドが続いています。
お次は、債券です。
投資額に対して2%~5%ほどのインカム(利息)が欲しければ、米国債券が有望な投資候補になります。
米国の優良債券ファンドを3つチェックしてみましょう。
- AGG:ローリスク・ローリターンな債券(格付け高く、利回り低い)
- LQD:ミドルリスク・ミドルリターンな債券(格付け普通、利回り普通)
- HYG:ハイリスク・ハイリターンな債券(格付け低く、利回り高い)
米国総合債券に投資する【AGG】というファンドのチャートはこの通り。現在の分配金利回りは1.81%ほど。
投資対象の約7割は、格付けがAAA(トリプルエー)の債券です。
債券価格は、金利が上昇すると下がります。
現在の長期金利は1.8%前後ですが、市場関係者は、長期金利が2.0%の水準に上昇することも予想しており、個人的には「今は買わない方が良い」という立場です。
米国優良社債に投資する【LQD】というファンドのチャートはこの通り。分配金利回りは2.39%ほど。
投資対象の約8割は、格付けがBBB(トリプルビー)~Aの債券です。
ギャンブル性の低い「投資適格」な債券であるものの、AGGよりは安全性が低いです。
こちらも、金利の上昇が見込まれるフェーズでは、積極的には買いにくいですね。
最後は【HYG】です。ハイリスクな債券ファンドです。現在の利回りは4.14%ほど。
投資対象のほぼすべてが、格付けCCC(トリプルシー)~BBの債券です。
ギャンブル性が高く、投資不適格と呼ばれる債券たちですね。
- ジャンク債(つまり、ゴミ債券)
- ハイイールド債
といった呼ばれ方をします。
リスクが高いぶん、長期的なトータルリターンは大きい傾向にあります。
ジャンク債は「炭鉱のカナリア」と呼ばれることもあります。
株価の急落に先んじて価格が下落することがあるんですね。
③インカム系ETFの値動き
私の愛する高配当株ETFについて見てみましょう。
- キャピタル(売却益)も
- インカム(分配金)も
両方狙えるポテンシャルのあるファンドたちです。
HDV、VYM、SPYDの年初来のチャートは、この通り。
分配金を無視して価格だけ見ると
- 1位がHDV…+1.70%
- 2位がSPYD…+0.59%
- 3位がVYM…▲1.70%
という順位になりました。
年初来で、S&P500が▲6%弱、NASDAQが▲10%弱と沈むなか、健闘していますね。
現在の分配金利回りは
- SPYD:約3.7%(過去平均は約4.1%)
- VYM:約2.8%(過去平均は約3.1%)
- HDV:約3.5%(過去平均は約3.4%)
という感じ。
低すぎる!というほどではないですが、特に旨味を感じる水準ではありません。
いま、米国株ではグロース株からバリュー株への資金シフトが起きています。
- VUG(米国のグロース株を集めたファンド)が▲10.03%と大きく下落
- VTV(米国のバリュー株を集めたファンド)は▲1.48%と微減で済んでいます
これは、ここ数年ではかなり珍しい順位の入れ替わりです。
過去5年を振り返ると、バリュー株はグロース株に「大負け」してきてますからね。
- グロース株が+149.22%
- バリュー株が+54.69%
たった5年で、100%近いリターン差がついています。
※2005年起点にすると、300%近いリターン差。
現状は、グロース優位からバリュー優位に流れが変わっており、大きなトレンド変化が起きていると言えますね。
④1月のトピックス
海外、1月のトピックはこの2つ。
- FOMCとその影響
- 2022年のリスクマップ
まず1つめ。
「FOMCとその影響」について。
FOMCというのは、米連邦公開市場委員会。アメリカの中央銀行にあたるFRBのお偉いさんたちが、「金融政策」の方針を決定するための会議です。
世界の投資家にとって注目度バツグンのビッグイベント。
彼らの会議は、言葉通り、世界経済を動かします。
さて、今回のFOMCで1番の話題は
というお話でした。
今、米国は40年ぶりの高インフレに見舞われています。
物価が、前年比約7%のペースで上昇しているんですね。
- 去年100円で買えたニンジンが、今は107円になっている
- 去年5,000万円で買えた家が、今は5,350万円になっている
そういうイメージです。
インフレというのは、
- モノよりも
- お金の方が多い
こういう状態の時に発生します。
世の中にお金が「腐るほどある」ので、お金の価値が相対的に下がってしまうんですね。
インフレを止める有効な手段の1つが、「利上げ」です。
- 金利が0.1%なら、企業は銀行からお金を借りて、設備投資やら人材投資をするでしょう
- 金利が0.1%なら、住宅ローンを組んで家を買おうとする人は増えるでしょう
- 金利が0.1%なら、借金をして高級車やブランド品などのぜいたく品を買う人も出てくるかもしれません
逆に、金利が10%なら借金をする人は減るでしょう。
金利が高い→お金を借りない→手元のお金が少ないから、モノやサービスを買わない
モノやサービスを買いたがる人が減るのだから、物価は安くなります。安くしないと売れないからです。
こうして、利上げを通じて無事「物価の下落」が達成されるというワケですね。
となるかと思いきや、そうはいかないのが経済の複雑なところ。
金利の上昇は、株価の下落を招きうるからです。
※「金利」と「株価」の関係は非常に複雑です。ここでは「そういうもんなのか」というぐらいで読み進めてもらってOKです。
なので、FRBは板挟み状態になっていたんですね。
- インフレを止めるために、ハイペースで利上げするか?
- 株価も重視して、株価への影響を見ながらゆっくり利上げするか?
結論、彼らは「インフレ対策を重視して、ハイペースで利上げする」という意思表示をしました。
※FRBの使命は「物価の安定と雇用の最大化」なので、当たり前なんですけどね。株高フィーバーを最優先してくれる神様ではありません。
もともと、利上げ自体は「そろそろ始まるよね」と思われていたのですが(だから、FOMC前にすでに株安が進行していた)
- 3月からの利上げ開始を事実上予告
- 「今年、全7回の利上げ」も否定せず
- 「1度に0.5%の利上げ」も否定せず
ということで、
と受け止められました。
これを受けて、アメリカの10年債利回りは急上昇。
(後藤達也(日本経済新聞)さんのTwitterより抜粋)
想定より早いペースの利上げを嫌気して、S&P500やNASDAQ、日経平均も大きく下落しました。
その後、NASDAQは値を戻しているものの、依然として「不安定な相場」が続くとの見方は強いです。
◆1月は9%安
ナスダック総合指数は月間で9.0%下落しました。月間下落率はコロナが米国に直撃した2020/3(10.1%安)以来の大きさ。急速な利上げへの警戒で一時は16%超も下落 → 月末にかけリバウンド。景気・金融政策動向は不透明で、2月も不安定な相場が続くとの見方は引き続き多くあります pic.twitter.com/0El8MV1jSw— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) January 31, 2022
今、アメリカ国民のインフレに対する不満は大きく高まっています。
そりゃそうですよね、これだけのペースで物価が上がったら、生活が成り立ちません。
この影響で、バイデン大統領の支持率も低下傾向。
今年は中間選挙も控えていますから、インフレを放置するワケにはいかないんですね。
かといって、急いで金利を上げると株式市場がクラッシュしかねないし…
本当に、難しい状況ですね。
なお、今後は「利上げ以外のインフレ対策」も実施される見込みです。
つぎに2つめ。
「2022年のリスクマップ」について。
今の世の中リスクだらけですよ、という話です。
まずはこちらをご覧下さい。
(テレ東BIZ「市場のリスクどこまで【2022年株式相場大予想SP】」より)
- 欧州景気
- ウクライナ情勢
- 中国景気減速
- 岸田内閣の政策運営・経済政策
- 米中対立
- アメリカ利上げ
- アメリカ中間選挙
- オミクロンなど新型コロナ感染拡大
- 供給制約
- インフレ懸念
今年の株式市場のリスク要因とみられる10項目が列挙されています。
④岸田内閣関連や、⑥アメリカ利上げ・⑩インフレ懸念については、既に解説した通りです。
※ここでは「株式市場への影響」に絞ってまとめていきますが、各論点の人命や人権などへの影響を軽視しているわけではないので、ご承知おき下さい。
①オミクロンなど新型コロナ感染拡大について。
新型コロナの脅威は続いています。
(讀賣新聞オンライン「感染者3億36万人、WHO事務局長「あまりに巨大で急速なので世界中で医療体制を圧倒」」より抜粋)
世界各国では、オミクロン株について、
- ピークアウトした
- 重篤化リスクなどから考えて、隔離は緩和しよう
- 特化ワクチンができつつある
といった話も出始めています。
とはいえ、新型コロナそのものの脅威について予断を許さない状況は続いていますね。
株式市場への影響は
- 感染拡大からの各種規制(ロックダウンなど)は経済に悪影響。株価にも悪影響
- 関連して各国が財政出動・金融緩和を行うなら、それは株価には好影響
という感じで、入り乱れています。
②中国景気減速について。
2021年10-12月のGDP成長率は、前年同期比4.0%増。
これは、公式データの公表が始まった1996年以来、2番目に低い伸び率です。
- 不動産投資規制(それによる、恒大集団の債務危機問題)
- その他の規制強化(プラットフォーマー・教育産業など)
- 一部地域での電力不足
- ゼロ・コロナ政策
などの影響が、中国経済にブレーキをかけつつあるようです。
③ウクライナ情勢について。
「ロシアがウクライナに侵攻するのではないか」という懸念が高まっており、アメリカやヨーロッパは周辺地域に派兵する準備を始めています。
軍事衝突そのものも危ぶまれていますし、それでなくとも緊張が高まれば
- ロシア→ヨーロッパへのエネルギー供給が滞る
- エネルギー価格が上昇する
- インフレが起きる
- 金融引き締め(利上げなど)が急がれる
- 世界景気が悪化する
という状況を招きかねません。
以上、2022年の株式市場はリスクがいっぱい、でした。
株式というのは基本的にハイリスク・ハイリターンの資産です。
リスク要因がそれなりあるのは当たり前。これが通常運転です。
まとめ:高配当株投資のポジションについて
以上をまとめると、この通り。
- 年明け早々、日本株は波乱の相場。マザーズは歴代3位の▲23.3%と暴落
- 日経平均株価が▲7.85%と大きく下げるなか、高配当株は堅調
- 日本の経済状況は悪くない(むしろ良い)が、岸田政権が株価にマイナスに働いている可能性アリ
- G7の主要株価指数はすべて年初来マイナスで、世界的に株安進行中
- アメリカのインフレ進行・利上げがグロース株に大逆風、NASDAQは月間で約9%と大きく下落
- コロナ感染拡大、ウクライナ情勢、中国景気減速など、リスク要因は多数
という感じです。
個人的には、
- iDeCoやつみたてNISAを中心としたインデックス運用はそのままに
- 高配当株は、米国株は静観、日本株はちょいちょい買い増す
というスタンス。
なお、「高配当株ランキング」ですが、中・小型の銘柄は、ブログで紹介すると株価に影響を与えてしまう恐れがあり、触れるのが難しくなっています。
どうすべきか検討中なので、申し訳ないのですがしばしお待ち頂けますと幸いです。
今年も1年間、よろしくお願いします。それではまたっ!
※関連記事です
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