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こんな人のための記事です。
私は経理・財務の分野で10年以上のキャリアがあり、30代で年収1,000万円を超えています。
何も考えずに「会社に言われるまま」のキャリアを歩んでいたら、こんな結果にはならなかったと断言できます。
目次
大転職時代の到来
終身雇用・年功序列が崩壊しつつあります。
NEC、日立製作所、ソニー、第一三共、三井住友銀行、三菱UFJ銀行…
この数年で、数万人規模で従業員を削減した名門大企業は、たくさんあります。
これからの日本は、間違いなく「欧米型」の雇用形態に移行していきます。
- 総合職という名の「ふわっとしたキャリア」には意味がなくなり
- 専門性のない人材は淘汰(とうた)される
そういう厳しい時代が到来します(というか、もう来てます)。
こんな時代を生き抜くためには、自分のキャリアは自分で考えて自分で作っていくしかありません。
- キャリアを作る際に、重要な手段の1つになるのが「転職」であり
- その「転職」をサポートしてくれる重要な存在が、転職エージェントです
エージェントの活用は、転職活動のキーポイント。
けれども転職初心者は、エージェントを「上手に活用する」ためのポイントを知らないのが普通です。
というわけで、この記事では、転職エージェントを利用する際に知っておくべき8つのポイントを簡単にまとめていきます。
※ちなみに、根本的に「会社員に向いてない」場合は、転職しても何の解決にもなりません(笑) フリーの方が楽しく働けるかもですね。
転職初心者がエージェントを利用する前に知っておくべきポイント8選
- 転職エージェントの収益モデル
- 人材紹介会社はどんどん潰れている
- もっともおすすめされやすい転職プラン
- 転職エージェントのタイプ【会社】
- 転職エージェントのタイプ【個人】
- 転職マーケットのボリューム
- 年齢別の転職難易度
- 職業適応性の考え方
1つずつに解説していきます。
ポイント①転職エージェントの収益モデル
企業が人を採用する時、2つの選択肢があります。
- 直接採用
- 紹介事業者を利用
直接採用の場合は、
- 広告(紙媒体、リクナビNEXTなどのネット媒体)
- 自社HP掲載
- イベント開催・参加
- コネ採用
といったかたちで採用活動を行います。
※転職サイト(リクナビNEXTなど)と、転職エージェントはまったく違うので要注意です。
一方で、紹介事業者を利用する場合は
- 有料紹介(転職エージェント)
- 無料紹介(ハローワーク、商工会議所など)
といったかたちで採用活動を行います。
直接採用4種&紹介事業者利用2種の合計6つの中で、圧倒的に高コストなのが「有料紹介(転職エージェント)を使った採用」です。
- 転職希望者は、1円も支払うことなく、エージェントのサポートを受けられます
- 採用者(企業)は、ミスマッチを防ぎつつ、優秀な人材を獲得できます
- 転職エージェントは、優秀な人材を紹介できたら、成功報酬として採用者の年収の30~40%ほどを企業から受け取ります
何が言いたいかというと、こういうことです。
- メリット:転職エージェントを利用している企業には、優良企業が多い
=本気で優秀な人材を獲得したい&お金のある会社しか転職エージェントを利用できないため、転職サイトやハローワークよりはるかに優良企業が多い
- デメリット:転職エージェントには、転職希望者を「どこでも良いから転職させたい」という気持ちがある
ポイント②人材紹介会社はどんどん潰れている
人材紹介業は、厚生労働省の許可がいるビジネスです。
現在、約18,000ほどの転職エージェントが存在しており、毎年の新規申請数は、毎年数百~1,000件ほど。
その一方で、同じぐらいの数がどんどん潰れていっています。
人材紹介業は初期費用が抑えて始められるビジネスですが、参入障壁が低い分、競争が熾烈(しれつ)なのです。
転職サイトに登録すると、見たことも聞いたこともないような名前の転職エージェントからガンガン営業メールがくるのは、そういう理由です。
- 生き残りをかけて、営業メールを送りまくる
- 求職者が釣れたら、(本人の希望は無視して)全力で転職させる
こうしないと生き残れません。
結論:零細エージェントを使うときは、より慎重に
ポイント③4つの転職プランのうち、最もおすすめされるプラン
転職プランというのは、極論4つしかありません。
- キャリアアップする転職
- キャリア維持する転職
- キャリアダウンする転職
- キャリアを復活させる転職
※キャリアを復活させる転職というのは、転職に失敗してしまった後に、「前職」レベルにキャリアを戻すための転職です
このなかで、手抜き転職エージェントが最も積極的なのは「キャリアダウンさせる転職」です。なぜなら、
- ラクに
- 確実に
金になるからです。
転職初心者は、これに引っかからないように注意する必要があります。
年収500万円の人を、年収350万円の会社に転職させるのはそう難しくありません。
受入れ側の企業にとっては、「(もともと高い賃金で雇われていた)良い人材を安く雇える」のだから最高です。
一方、一番難しいのは「キャリアアップさせる転職」です。手間暇かけてサポートしても、内定までたどり着ける可能性は高くありません。
転職させられない=企業から成功報酬を受け取れないのだから、やる気が出にくいのも当然ですよね。
キャリアダウンさせようとしてくる転職エージェントは、
- あなたの能力・経験を活かせる
- 大切なのはお金だけじゃないですよね
- 会社から強い引き合いがある
- この会社には将来性がある
- 幹部候補だ
- 他に転職できる良い案件がない
アレやコレやと色々と言ってくると思いますが、決して流されてはいけません。
志のある優秀な転職エージェントは、「キャリアアップの転職」を一生懸命考えてくれます。
そういう転職エージェントは、決して多くはないですが、間違いなく存在します。
結論:「キャリアダウンの転職」を堂々と提案してくる転職エージェントは、相手にするな
ポイント④転職エージェントのタイプ【会社編】
転職エージェントには、タイプがあります。
求職者の年齢・職種・専門分野などによって、得手不得手があるのです。
- 営業職に強い
- IT業界に強い
- スタッフ職(経理・法務等)に強い
- 外資に強い
- ベンチャーに強い
- ミドル層に強い
- 第二新卒に強い…etc
といった感じ。
そして、こういった切り口もあります。
- 狩猟型
- 農耕型
①狩猟型というのは、広告などで次から次へと転職希望者を獲得して、どこへでも良いからどんどん転職させていくタイプのエージェントです。
こういったエージェントを利用した転職希望者は、転職で失敗するケースも非常に多いです。そして、二度とこのエージェントを使うことはありません。
一方で、②農耕型というのは、顧客(求職者)との関係を大切に育てるタイプのエージェントです。
- 転職市場に、優秀な人材は数少ない
- 優秀な人材は、複数回転職することも多い
- 優秀な人材の周りには、優秀な人材が多い
こういうことを分かっているので、無理やり転職させるようなことはしません。
信頼を失わなければ、同じ人に何回も利用してもらえるし、口コミで「優秀な同僚」の利用者も増えます。
優秀な人材(転職希望者)のリストを持っているので、企業の要望にもすぐに応えることができます。
結果、三方良し(転職希望者も嬉しい、企業も嬉しい、転職エージェントも嬉しい)という状況になるわけですね。
転職初心者さんへのおすすめは、文句なしに
- 自分のキャリアにマッチした強みを持つエージェント
- 農耕型エージェント
です。
結論:専門分野の合う「農耕型エージェント」は、安心して付き合える
- キャリアダウンの提案をしてこない
- 専門職・管理職・ミドル/ハイクラス・外資に強いという分かりやすいウリ
- 優良人材と長く付きあおうとする農耕型
という3点で、圧倒的におすすめなのがJACリクルートメントという社歴47年の大手エージェント(一部上場)です。
ポイント⑤転職エージェントのタイプ【個人編】
転職エージェント個人によっても、タイプがだいぶ異なります。
- アドバイザータイプ(どんどん助言してくれる)
- カウンセラータイプ(人の話を聞く、引き出すことが得意)
- メンター・コーチタイプ(自分の経験を語りながら、ステップアップで導いてくれる)
- コンサルタントタイプ(”答え”を持っていて、ズバリ指摘してくれる)
これは、どのタイプが良い悪いという話ではありません。相性の問題です。
業界情報や企業情報、最近の転職事情など、「自分の知らない情報が欲しい!」という人は、アドバイザータイプの人と相性が良いです。
「とにかく自分の話を聞いて欲しい!」という人には、カウンセラータイプの人が向いています。
話しているうちに、自分のアタマの中が整理されてゆきます。
優柔不断で、自分の判断力に自信がない人は、メンターやコンサルタイプの人が向いています。
ちなみに、上記のいずれにも該当しない転職エージェントがいます。
生活費を稼ぐために仕方なく転職エージェントをやっていて、右から左に転職希望者を流すだけの仕分け人型エージェントです。
とりあえず条件に合いそうな求人を全部ぶん投げて終わりです。30件とか40件とか送り付けてくるやつですね。
こう感じる人の多くは
- 自分のして欲しいこと(助言が欲しい、話を聞いて欲しい、答えが欲しい)とエージェントのタイプが合っていない
- 志のない「仕分け人型エージェント」に当たっている
というケースが多いです。
結論:自分に合うタイプのエージェントを探せ(仕分け人型エージェントだけは、絶対に相手にするな)
ポイント⑥転職マーケットのボリューム
日本の採用慣行は「新卒一括採用」が中心です。基本的な人員は
- 新卒で採用して
- 自社で育てている
ので、中途採用のニーズはそれほど高くありません。
中途採用のニーズが高いのは、大体この順です。
- 外資系企業(もともと新卒で人を育てる文化なんてない)
- ベンチャー・スタートアップ企業(成長のため増員したい)
ーーーー大きな壁ーーーー
- 中小日系企業
- 大手日系企業
企業が人を欲しがる時というのは「成長している時」です。
日系大手企業の多くはすでに成熟しているため、相対的に求人が少なくなりがちです。
というわけで、中途で日系大手を狙うのは、なかなか難易度が高いのですね。
こういうこと(マーケットボリューム)を知らない転職初心者さんは
と、ムダに自信を失うハメになります。
特に、大企業に勤めていた人ほど
「次も同じぐらいの社格の企業ならイケるだろう(例:パナソニックに勤めていたから、日立もイケるだろう)」
と思いがちですが、それは難しいのです。
結論:成熟企業(リスク低)の求人は少ない、外資・成長企業(リスク高)の求人は多い
ポイント⑦年齢別の転職難易度
年齢は、高ければ高くなるほど、転職難易度が上がります。
- 20代…イージー
- 30代…ノーマル
- 40代…ハード
昔は、〇〇歳転職限界説といった言葉がよく聞かれました。節目である35歳、40歳あたりは、特に意識されやすい年齢です。
しかし、厚生労働省の資料によると、35歳~44歳の転職者数は
- 2000年:67万人
- 2016年:106万人
と1.6倍に増加しています。昔ほど〇〇歳限界説を気にしなくて良くなっているのは事実です。
(出典:「雇用を取り巻く環境と諸課題について」厚生労働省職業安定局)
〇〇歳限界説がなくなっていることは追い風ですが、若い方が有利なのは変わりません。
うだうだ考えているうちに、自分のキャリアの賞味期限が切れてしまうというリスクは、絶対に知っておきましょう。
結論:歳を重ねれば重ねるほど、難易度は上がる
ポイント⑧職業適合性の考え方
能力が高いにもかかわらず、転職に失敗し続ける人がいます。
そういう人は、パーソナリティに課題があることがほとんどです。
仕事への適合性は、大きく次の2つで判断されます。
- 能力
- パーソナリティ
これを体系的に整理すると、下記のようなツリーになります。
(出典:一般社団法人 日本職業協会)
一般に、職務経歴書に記載するのは「能力-技量」のところです。
- 学習(achievement)…学歴や資格
- 技量(skill)…職務経験(何をしてきたか、何ができるか)
です。
この2つが充実している人は
と思ってもらえますが、それだけで採用に至ることはまずありません。
なぜなら、これは「過去の情報」に過ぎないからです。
採用選考では、学歴や資格・職務経歴だけではなく、下記もチェックされます。
- 知能…地頭の良さ
- 空間視覚化…目に見えないノウハウを「見える化」する力
- 速さ・正確さ…仕事のスピード・正確性
- 精神運動機能…集中力、感情制御など
こちらは、将来への期待感を測るために必要な要素です。
「過去+未来への期待感」で併せて評価されないと、採用には至りません。
さらに、採用にあたっては上記のような能力だけではなく、パーソナリティも重要な要素になります。
- 価値観
- 態度
- 興味
とか、そういう部分ですね。
何が言いたいかというと、優秀なエージェントは
- キャリア理論をしっかりと学んでおり
- (この体系的な専門知識を前提に)求職者の弱点を補うかたちでサポートしてくれる
ということです。
※私は、このあたりの知識を、めちゃくちゃ面倒見の良い転職エージェントさんに教えてもらいました。「こびと株さんは、〇〇の部分はもうOKなので、▲▲の部分をもっとアピールした方が良いですよ」みたいな感じですね。
ただ企業からの求人票を流すだけのエージェントは、素人です。
転職初心者さんは、こういう人に振り回されないよう、上記のような体系図を頭に入れつつ
- 自分の担当エージェントが、どんな目線で
- どこを補うための助言をしてきているのか
判断できるようになると良いですね。
結論:職業適合性を「地図」にして、迷子にならないようにしよう
まとめ:「転職力」「転職エージェントとの付き合い方」が大事な時代
以上をまとめると、この通り。
転職エージェントを利用する前に、最低限、下記の8つのポイントは頭に入れておきましょう。
- 転職エージェントの収益モデル
- 人材紹介会社はどんどん潰れている
- もっともおすすめされやすい転職プラン
- 転職エージェントのタイプ【会社】
- 転職エージェントのタイプ【個人】
- 転職マーケットのボリューム
- 年齢別の転職難易度
- 職業適応性の考え方
成功報酬型というビジネスモデル上、転職エージェントには「どこでも良いからとにかく転職させたい」という強いインセンティブがあります。
そうしないと、競争の激しい業界を生き残っていけません(年間数百~1,000社ほど廃業する)。
だから、手抜き転職エージェントがもっともススめやすい転職プランは、内定可能性が高い「キャリアダウンのプラン」です。
とはいえ、このご時世、独力で転職活動をするのも簡単ではありません。
- 書類選考・面接通過率が低くなる
- 非公開求人にアクセスできない
- 業界事情・企業情報を手に入れるのが難しい
- 面接のフィードバックがもらえない
- 履歴書のブラッシュアップがしにくい
- 企業との条件交渉の難易度が高い
- スケジュール管理が面倒etc…
普通にムリゲーです。
終身雇用・年功序列が崩壊した今、満足のゆくキャリアを作っていくには
- 転職力
- 転職エージェントと上手に付き合う力
この2つを高めざるをえないというわけですね。
※もちろん、1つの会社で出世して役員レベルまで昇り詰められる「数少ない勝ち組」になれる人には、不要な力です。
以上を踏まえて、個人的には新興・零細エージェントではなく、社歴の長い転職エージェント会社を使うべきだと断言します。
私が一番おすすめするエージェントは、JACリクルートメントです。
- 社歴47年の長い歴史・ブランド力ある
- 転職業界で3本の指に入る、大きなエージェント会社(一部上場企業)
- 専門職・管理職・外資・ハイクラスといった「分かりやすい強み」がある(そもそも、こういうマーケットじゃないと農耕型の商売ができない)
- エージェントが良く訓練されており、質が高い(評判も良好)
問題は、基本的に市場価値の高い人材しか相手にしてくれないことです。
要するに、ハイクラス向けのエージェントなのです。
とはいえ、JACリクルートメントは農耕型なので、登録しておくだけでも価値は高いです。
マッチする求人が出てくると、タイムリーに紹介が届くからです。
長く付きえるエージェントの筆頭ですね。
※30代~、年収600万円以上というのがメインの顧客です。前向きに相談に乗ってもらえるようなら、年収アップの可能性はめちゃくちゃ高いです。JACを使って国内大手・外資に転職していった同僚が何人もいます。
もう少し守備範囲が広いエージェントとしては、マイナビAGENTがあります。
こちらは20代からOK(むしろ若手に強い)で、大手エージェントのなかでも人気があります。外資ではなく、日系に強いです。
営業職・金融専門職・エンジニアさんなんかの求人案件が多い印象ですね。
当ブログの管理人が利用した際も、まったく不満のない対応をしてもらえました。
第2新卒を対象にしたエージェントだと、就職カレッジが、後輩たちから好評でした。
新卒で「あれ?会社選び失敗した?やっちゃったかも!」と思っている方は、ぜひ相談してみてください。
若い人は市場価値が高いので、いくらでもリカバリーが効きます。
以上、
- 現在の会社・仕事に不満を抱えている人
- 将来のキャリアに漠然とした不安を抱えている人
- もっと年収を伸ばしたい人
転職初心者さんの参考になれば幸いです。
それではまたっ!
関連記事です。転職に関するノウハウについては、たくさん記事を書いているので、良かったら参考にしてください^^
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