こんにちは、こびと株(@kobito_kabu)です。
こびと株.comメンバーは、資格の勉強が好きです。
何かを「学ぼう!」と思ったとき、資格は有効な手段なんですよね。
- 必要な知識が体系的にまとまっている
- 勉強の成果が形に残る
- 資格スクールなどで効率よく教えてもらえる
といったことが理由です。
また、いわゆる「士業」に関連する資格は社会的な信用が高いものも多く、特に会計系だと「公認会計士」「税理士」といった強力な独占業務を持つ資格があり、とても魅力的なのです。
ところが、最近、税理士や行政書士を筆頭に、日商簿記など、資格の受験者数は右肩下がりになっています。
そして、このような本までもが出版されるありさまです。
今更ながら、自分なりにその理由について考えてみました。
目次
資格を取ると貧乏になりがちな4つの理由
理由①:すでに市場が飽和しており、参入しても旨味がない
税理士や司法書士、不動産鑑定士といった資格は、すでに飽和状態だと言われています。
現時点で飽和状態なだけで、今後人口増加が見込まれてパイが増えるなら良いのですが、今後は市場の縮小も見込まれている状態です。
あらゆる士業は、かなり困難な状況を迎えていると言っても良いでしょう。
中小企業診断士なども、中小企業支援の助成金予算がたくさん確保されているのなら良いのですが、今後どうなるかは不透明です。
どの士業を見渡しても、「資格が取れれば何とかなる」というものは見当たりません。
- 資格取得者増加による市場飽和
- 将来的な市場縮小
理由②:専門知識(ノウハウ)が、ネット上で容易に入手可能になってしまった
以前、記事で取り上げたことがあるのですが
- 経験20年のベテラン経理マン(PCが不得手)
- 経験2年の新人経理マン(PCが得意)
を比較した場合、複雑な会計・税務論点に対する対応力が高いのは実は新人経理マンだったりします。
なぜなら、最近では、よほどマニアックな論点でなければ、ネットで調べられてしまうからです。
このように、ネット上であらゆる知識が手に入るようになると、いわゆる専門家と言われる人達の知識の価値が、相対的に低下していきます。
今後は、AI(人口知能)による代替リスクすらあります。
専門知識が陳腐化といわれる状況ですね。
理由③:資格を取ってどうにかしようとしている=新しいビジネスモデルを考える力がない
資格取得に走る人の特徴です。
- 勉強に対する抵抗が少なくて、コツコツ努力することが得意
- 一方で、新しいことにチャレンジしたり、今までになかったビジネスモデルを考える発想力に乏しい
市場環境さえ良ければ、既存のビジネスモデルに後乗りするだけでも十分に稼ぐことが出来るでしょう。
しかし、今はそのような甘い状況ではありません。
資格は、既存のビジネスモデルに参入するとための免許のようなものです。
「既存の資格を取得して、既存ビジネスを始めるのではなく、新しいビジネスモデルを考えて、新しい資格ビジネスを始めてやる…!」
これくらいの気概がある人でないと、稼ぐことは難しい時代になってしまったのかも知れませんね。
理由④:稼げないにも関わらず、心理的に撤退がしにくい
資格を取得するのには、時間も費用もかかります。
独占業務を有する士業関係の資格を取得するのには、最低でも1~2年、予備校を利用するのであれば50万円以上のコストがかかるでしょう。
これだけの時間と費用をかけて取得するわけですから、もし「稼げない」となった場合でも
- なんとかこの知識を活かした仕事につきたい
- もっと頑張ればなんとかなるはずだ
「これだけ頑張って取得したのだから」という思いに囚われてしまうわけです。
まとめ:資格貧乏にならないためには、目的を見失わないこと!
以上をまとめると、資格貧乏になりがちな理由は次の通り。
- 既に市場が飽和状態
- ネットの発展・AIの発達による専門知識の陳腐化
- 新しいビジネスモデルを考える力の欠如
- 撤退(損切り)しずらい心理的要素
資格に縛られてしまうと、新しいことを始めることからどんどん意識が逸れていってしまい、視野が狭くなってしまいがちです。
やはり、資格に囚われすぎると貧乏になるというのは傾向としてはその通りかも知れないと思いました。
資格さえ取れれば…!という意識は捨てて、自分の将来のために資格を利用する方法をうまく考えたいものですね。大事なのは、
- 「経済的自由」
- 「好きな働き方」
といった資格の先にあるものです。
資格は手段にすぎませんから、資格を経由しなくてもそのゴールにたどり着けるのであれば、資格など取る必要はありません。
資格の勉強が好きだからこそ、自戒の念を込めてこのような記事をまとめました。
資格の勉強に囚われることなく、目的を見失うことなく、かといって資格のパワーを過小評価しすぎることなく、うまい距離感で向き合えると良いですね。
それではまたっ!
※関連記事です
Follow @kobito_kabu