【ジョブ型雇用の光と闇】従業員は得なの?損なの?どうすればいいの?

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サラリーマン
最近、「ジョブ型雇用」ってよく聞くよね。実はどういう意味かよくわからないんだけど…
サラリーマン
ジョブ型雇用とやらは、結局ボクらにとって、どういうメリット・デメリットがあるのかな?

こんな人のための記事です。

 

最近、雇用について、いろいろと話題ですよね。

政府の賃上げ対策、リモートワークの普及、リストラの懸念…。

そもそもの少子高齢化、低生産性問題…。

 

2020年、経団連が積極的な導入を呼びかけて以降、

  • 日立製作所
  • 富士通
  • 資生堂

といった大手企業を中心に「ジョブ型」雇用制度の導入が加速しました。

政府が掲げる総合経済対策でも、「ジョブ型」雇用の普及に向け、仕事内容で賃金が決まる「職務給」の採用を促しています。

 

  • 優秀な人材の流出防止
  • 企業の国際競争力アップ

について「ジョブ型」が「効果的な手法」だという話です。

こびと株
世の中は、確実にジョブ型雇用に向かってる!

 

サラリーマン
で、結局「ジョブ型」ってなにさ?

この記事では、こんな疑問に答えつつ、ジョブ型雇用について

  • メリット
  • デメリット
  • 向き合い方

を、サラリーマン目線で解説していきたいと思います。

 

この記事のポイント

ジョブ型とは、ざっくり言えば、仕事内容などを明確に定義し、仕事内容と報酬をキッチリ結びつける雇用のカタチです。

サラリーマン側のメリット・デメリットは

  • 仕事を選べる
  • やった分だけ給料が増える
  • 在宅勤務と好相性
  • 忠誠よりもスキルで評価
  • 転職が自由に
  • ×個人の事情に関係のない給与
  • ×事実上の非正規雇用化疑惑
  • ×社内異動が難しくなる

といった感じ。

こびと株
これからの世の中、ジョブ型への移行は時間の問題かも。

 

いつでも転職可能なスキル・経験を着けておかないとヤバイ」。

コレを強く意識して、

  • 自分自身の転職市場での評価を把握
  • それをアップさせる努力を続ける

ことで、ジョブ型のデメリットを回避し、メリットを受けられるキャリアを作っていけることでしょう。

こびと株
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ジョブ型雇用って何?

 

メンバーシップ型

長らく日本では、「メンバーシップ型」と呼ばれるカタチの雇用がなされてきました。

  • 総合職で新卒一括採用
  • 転勤・異動アリ
  • 年功序列
  • 終身雇用

などを特徴としています。

 

  • 従業員:この会社のメンバーとして一生懸命がんばります!
  • 会社:ずっと面倒見るから、言われた場所で言われた内容の仕事して下さい!

みたいな感じですね。

こびと株
「就職」ではなく「就社」なんて言われ方もしますね。人がいて、それに合わせて仕事をつくっていくイメージです

 

ジョブ型

ジョブ型は、メンバーシップ型とは全然違います。

外資系企業などで見かける「ジョブディスクリプション(職務記述書)」というものに沿って

  • 仕事内容
  • 責任範囲
  • 必要スキル
  • 労働条件
  • 期待目標
  • 上司・部下

などが明確に定義されるカタチです。

 

  • 従業員:約束通りの仕事をします!
  • 会社:約束通りの待遇と報酬を提供します!

という感じですね。

こびと株
仕事を遂行するために、必要なスキルをもった人を連れてきて契約する…というイメージの雇用です。

 

ジョブ型にスポットライト

メンバーシップ型の雇用が主流だった日本でも、最近はジョブ型に注目が集まっています。

その背景には

  • コロナ影響の在宅勤務
  • 低生産性
  • 人手不足
  • ダイバーシティ
  • 同一労働同一賃金問題

など、様々な理由が隠れています。

こびと株
政府や経団連のエライ人たちは、こういう色んな問題の一挙解決をねらって、「ジョブ型」を推進したがっている感じですね

 

従業員から見た、ジョブ型雇用の光:5つのメリット

サラリーマン
ジョブ型雇用、すこーしイメージついたけど…でも結局、ボクらはどうなるの?

ジョブ型雇用が広がったとき、サラリーマンはどうなるのか!?

まずはメリットを5つ、解説していきます。

 

メリット①仕事を選べる

こびと株
「総合職」というザックリ採用ではなくなるので、自分の望む職種で働けるようになります!

今の日本では、新卒採用は総合職採用が普通。配属先を事前に約束される「専門職採用」は少数派です。

でも実際、自分の仕事は自分で選びたくないですか?

  • 営業か
  • 経理か
  • マーケか
  • 法務か

仕事の内容は大違いです。

キャリアも違えば、働き方も違う。毎日の生活イメージも違うし、同僚や取引先との人間関係の作り方だって違う。

こびと株
これを全部会社にお任せというのは、考えて見ればスゴイ話…

ジョブ型雇用なら、会社都合の部署異動や職種変更ということもなくなって、専門スキルを磨きやすくなる点も注目ポイントです。

 

メリット②やった分だけ増える給料

こびと株
仕事が増えれば給料も増える…!

メンバーシップ型の雇用では

  1. 仕事を頑張る
  2. 頑張る人・できる人には仕事が集まる
  3. さらに仕事を頑張る
  4. でも給料は変わらない…

という不条理に苦しんでいた人もいることでしょう。

 

「働かないおじさん」問題も、この延長ですよね。

  1. 働いても、働かなくても、給料が変わらない
    (なんなら年齢と共に上がっていく)
  2. それなら働かなくてもいいよね
    (働かないオジサン化)

という流れです。

 

こびと株
でも、ジョブ型なら違います

ジョブ型は、その名の通り、ジョブ(仕事)に対して報酬を支払う雇用形態。

仕事の範囲が変われば、当然報酬も変わってきます

自らスキルを磨き、

  • よりたくさんの仕事
  • より難易度の高い仕事

をして、より多くの成果をあげれば、給料も上がっていく。若手でも十分な報酬を得られる。

それが、ジョブ型雇用です。

 

メリット③在宅勤務と好相性

こびと株
コロナ後も、在宅勤務が続けられそう

ジョブ型雇用では、仕事の目的は「あくまで成果」という価値観と相性が良いですよね。

これはそのまま、在宅勤務と相性の良い価値観でもあります。

  • どこで働こうが
  • 何時間働こうが
  • どうやって働こうが

成果が出てるならいいんじゃない?という発想です。

「働きぶり」を評価する必要がないので、上司の目の届くところで働いてもらう必要性がないわけです。

 

  • 通勤がイヤ
  • 監視されたくない
  • やることやるから放っておいて
  • お家大好き

みたいなタイプには、ジョブ型雇用は朗報かもしれません。

 

メリット④忠誠よりもスキルで評価

こびと株
「頑張っている感」より「スキルの有無」が大切になります

仕事を成果で評価する以上、一番重要なのは「仕事をこなすスキル」ということになります。

結果、付き合い残業長時間労働で、会社への忠誠心を示す必要性はグッと下がります。

成果を出す限り、

  • ワークライフバランスを重視したい
  • 副業を頑張りたい
  • 自己投資に時間を使いたい
  • 常に転職も視野に入れている

といった人も、肩身の狭い思いをすることが減っていくかもしれません。

こびと株
スキルを前提に、多様性が認められる…会社とサラリーマンのオトナな関係、って感じですね!

 

メリット⑤転職が自由に

こびと株
ジョブ型が広まれば、雇用の流動化は進み、転職市場は今以上に活発になると思われます

会社側は、「新しくこんな仕事ができたな」と思えば、

  • ×社内の人を異動させてくる
  • 中途採用を募集する

という発想になります。

サラリーマン側も、自分のできる仕事に自覚的になっていますから、「もっと高い報酬でこのスキルを買ってもらえるなら…」と、転職に前向きになるでしょう。

結果として、転職市場は活発になり、今以上に転職は当たり前の時代がやってくると考えられます。

こびと株
安く使い倒されるブラック労働が減るかも!

 

従業員から見た、ジョブ型雇用の闇:3つのデメリット

サラリーマン
ジョブ型って、サラリーマン的にはハッピーな仕組みなの?デメリットもあるんじゃないの?

もちろん、あります。

ここからはデメリット3つを解説していきます。

 

デメリット①個人の事情に関係のない給与

ジョブ型の雇用は、

  • 年功序列の給与体系
  • 家族手当
  • 営業手当
  • 皆勤手当

といった制度の見直しにつながる可能性があります。

単純に「成果に応じた給料」というイメージなので、メンバーシップ型のような「状況に応じた給料」はもらえなくなるわけです。

こびと株
「あなたが何歳かとか、家族がいるか独り身かとか、仕事の成果に関係ないよね」という、クールな対応をされることになるでしょう

 

デメリット②事実上の非正規化!?

そもそもジョブ型で人を雇用するということは、仕事内容にひもづいて報酬を払うことです。

である以上、もしも約束通りの仕事ができない人には「あなたに払う報酬はありません」というのが、ごく自然な流れ。

減給・降格・解雇は、グッと身近になってきます。

雇用の流動性が高まることは、反対に言えば「安定した正社員の身分」ともいうべきモノが失われていくことでもあるわけです。

こびと株
クビにされたくなかったら、自分でスキルを広げたり深めたりする工夫が必要になるかも

 

デメリット③社内異動は困難に

例えば、現在所属する事業部門が廃止され、会社は全く別の事業に乗り出したとします。

メンバーシップ型雇用の世界では、廃止部門の従業員を、新部門に異動させることを考えるでしょう。

でも、ジョブ型雇用では違います。

  • 廃止部門の従業員は解雇
  • 新部門の従業員は新規採用

というのが基本的な考え方になります。

廃止部門で必要としていたスキルと、新部門で必要とされるスキルは別物。欲しい人材像は違って当たり前、というわけです。

こびと株
スキル・実績ベースの採用が基本になるので、新卒の「ポテンシャル採用」みたいなことも考えにくくなるでしょう

 

ジョブ型雇用にどう向き合えば?

サラリーマン
なるほど、サラリーマン的には、ジョブ型は激しくメリットもデメリットもある感じだね。…で、僕らは結局どうすればいいのかな?

 

好きでも嫌いでも避けられない

ジョブ型雇用の今後については、

  • 日本は解雇規制が厳しい
  • 大手はともかく、中小企業ではジョブディスクリプションを作るのは困難

といった理由をあげて、「そう簡単に広がらない派」の人もいます。

 

でも私は、完全に今後はジョブ型が広まる派

前半で解説した通り

  • 少子化による人材不足
  • ダイバーシティへの配慮
  • コロナ影響での在宅勤務
  • 同一賃金同一労働問題

といった背景を考えると、ジョブ型導入は時間の問題と考えて対策をとるべきでしょう。

こびと株
「ジョブ型もいいかな~」とか「ジョブ型はイヤだな~」とか、そんな甘っちょろいことを言っている場合ではないんです!

 

変わっていく会社との関係

ジョブ型雇用が広まることで、会社の従業員に対する姿勢は

  • 今まで:ずっと面倒みるから、ちゃんと言うこときいてね
  • これから:ただの契約関係なんだから、自分の将来は自分で考えてね

という感じで変化していくと思われます。

こびと株
いわば、親子みたいな関係→対等な契約関係へ、というわけです

それはつまり、サラリーマン側からみれば、より自由になると同時に、より責任を負うということでもあります。

 

転職市場での価値を常に意識

こびと株
あなたは今、すぐにでも転職可能ですか?

この質問にYesと答えられない人は、このままジョブ型の世界に突入したらヤバイ人です。

 

ジョブ型雇用が一般化すれば

こびと株
転職できない人は、今の会社にも留まれない。

世界がやってくる可能性が高いからです。

身を守るためには、「いつでも転職できるだけのスキル・実績」を確保しておくこと。

そのために必要なのは、まず、転職市場の自分への評価について

  1. 現在の状況
  2. 評価をあげるために「するべきこと」

の2つを知ることです。

 

どちらも、転職エージェントと面談すれば30分程度で把握できます。

現状での

  • 応募できる求人の数
  • 応募できる会社の規模感・報酬レベル・待遇

をみれば、転職市場での評価は一発で分かります。

 

また、優秀な転職エージェントなら

サラリーマン
どういうスキルを身に着ければ、紹介してもらえる求人が増えますか?
サラリーマン
ボクの職種だと、今いちばん企業からのニーズが高い実務経験ってなんでしょう?

みたいな質問に、スッパリ即答してくれます。

 

具体的には

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こびと株
いつでも転職できる自分になっておく。これが、ジョブ型雇用の世界で生き残る必須事項です

 

ジョブ型雇用まとめ:スキルを身に着けるべし

ジョブ型とは、ざっくり言えば、仕事内容などを明確に定義し、仕事内容と報酬をキッチリ結びつける雇用のカタチです。

サラリーマン側のメリット・デメリットは

  • 仕事を選べる
  • やった分だけ給料が増える
  • 在宅勤務と好相性
  • 忠誠よりもスキルで評価
  • 転職が自由に
  • ×個人の事情に関係のない給与
  • ×事実上の非正規雇用化疑惑
  • ×社内異動が難しくなる

といった感じ。

こびと株
これからの世の中、ジョブ型への移行は時間の問題かも。

 

いつでも転職可能なスキル・経験を着けておかないとヤバイ」。

コレを強く意識して、

  • 自分自身の転職市場での評価を把握
  • それをアップさせる努力を続ける

ことで、ジョブ型のデメリットを回避し、メリットを受けられるキャリアを作っていけることでしょう。

こびと株
まずは、転職市場の情報収集から始めましょう!エージェントとの面談が早道ですよ♪

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将来の不安から解き放たれるためにも、情報収集の手間を惜しまないようにしましょう!

それではまたっ!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。