日商簿記は就職活動の役に立つ!【役立て方と注意点を解説します】

こんにちは、シーウィード@こびとが見える経理マン(@kobito_kabu)です。

こびと株.comのメンバーは、上場企業で10年以上の経理経験があります。会計・投資好きが高じてこんなブログを運営しているのですが、このブログを通じて、学生や転職希望者から「就活相談」を受けることがあります。

その際に必ず聞かれるのがコレ。

就活中
簿記って就職・転職に役立ちますか?

今日は、この話題に関して私の思うところをまとめたいと思います。

 

就職・転職での、簿記の役立て方3つ

ズバリ、簿記は就職・転職に役に立ちます。

※注意点もあるのですが、それは後半で説明します。

役立て方はこの3つ
  1. 職種の適性判断
  2. 志望企業選び
  3. 書類選考

それぞれの場面を、順番に見ていきましょう。

 

①職種の適性判断で、役に立つ

簿記と言えば経理・会計事務員・銀行員コンサルですね。

簡単に、楽しんで簿記に受かることができたのなら、これらの職種には適性アリです。

私は簿記が大好きなので、経理は天国です。

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しかし、簿記が苦手な人・嫌いな人にとって、経理の仕事は苦痛でしかありません。

銀行やコンサルは数字の分析をしてナンボの商売なので、簿記にアレルギーがあるなら仕事は厳しいでしょうね。簿記は、彼らの仕事の土台になるスキルですから。

 

②志望企業選びで、役に立つ

簿記の知識は、志望企業選びにも役立ちます

  1. 志望企業を深く知ることができる(面接を有利に進められる)
  2. 財務の危ない企業を掴むリスクが減る

簿記の知識があれば、企業の財務諸表を読むことができます。財務諸表を読むことが出来れば、その企業の財務状態が手に取るように分かりますし、競合他社と比べてどのような特徴があるかも分かります。

そして、もっとも重要なのは財務が悪い企業を掴むリスクが減ることですね。

 

ひとつ、事例を紹介します。

 

とある居酒屋チェーンに就職したがっている後輩に対して、私がその企業の財務状況を分析してこのように伝えたことがありました。

  • 賞与引当金が積まれていない→賞与は出ていない
  • 利益剰余金がどんどん減っている→赤字で、日々経営が苦しくなっている
  • 現預金の減少に対応するため、借入金を増やした→資金繰りが厳しくなっている

彼は、このような状況を伝えてもなお、その企業の店が好きだからという理由で就職を決めました。

 

ところが、やはり入ってみるとかなりキツかったようです。

  • 残業代が出ない
  • 休日はサービス出勤
  • 賞与なし・福利厚生カット(住宅手当がなくなった)

前向きな後輩だったため、そのような状況でも必死に仕事を頑張り、経験を積むことで別企業に見事転職することができましたが、彼は後に「財務状況の重要性を甘く見すぎていた」と言っていました。

経済的に自立をし、自らが望むような生活を送るためには、やはりそれなりの労働環境が整った職場を選ぶ必要がありますよね。

  • ブラック企業を選ばない
  • 給与とやりたい仕事のバランスがとれた企業を選ぶ
  • とにかく楽で給与が高いホワイト企業を選ぶ

どの目的にしても、簿記の知識があれば客観的な経営状態・財務状態を知ることができます

口コミや噂なども、企業選定の際には役に立ちますが、財務諸表の情報と比べるとかなり主観的です。

【悲報】口コミ、マジで使えない

私の勤務先の口コミを見たことがあるのですが、その口コミを書いた人はメキシコ支店で上司のパワハラにあって退職させられたそうです。ところで、弊社にはメキシコ支店がありません

( ゚Д゚)ハァ?

時々、役に立つ口コミもあるんですけどね…当たり半分、ハズレ半分ですね

また、学生の就職人気ランキングが、社会人たちから見ると「え?」となっているのは周知の現象で、学生たちが抱いているイメージというのはやはり実態とは乖離している部分があります。

財務諸表というのは、どの企業でも共通して守るべきルールに基づいて作られた信頼性の高い資料なので、就職・転職活動においてはとても有用な資料だということですね。

簿記ができると、本当にリスク減らせます。

 

③書類選考で、役に立つ

日商簿記は、すべての社会人が学ぶべき基本資格とも言われています。近年は受験者が減少傾向にありますが、それでも年3回の試験で、受験者が毎回10万人を超える資格です。

そのため、企業からの評価も高く、学生に取得しておいて欲しい資格・知識では常に上位にきます。鉄板の3資格は、会計・英語・ITの3つですね。

  • 日商簿記
  • TOEIC
  • ITパスポート・基本情報処理技術者

これらの資格は、資格そのものの知識がそれなりに役に立つのはもちろんのこと

  • 就職に対する意識の高さ
  • 勉強熱心で前向きなこと
  • 計画性

といったことをアピールするのにも役に立ちます。

たくさんの後輩の就職サポートをしてきましたが、履歴書の資格欄が空白の学生は結構多いです。

そこに、「日商簿記2級 TOEIC700点」などと書いてあると、この子は基本スキルが身についているんだなと思います。実際、上で書いたように就職への意識が高く、とても熱心であることが多いです。

そういう学生は、内定を獲りまくります

 

もちろん、20代のビジネスパーソンが経理やコンサルに転職しようとする際にも大いに役立ちます。今の市場環境だと簿記2級があれば未経験でも結構良い会社に入れます

チャンス到来!!会計職(経理/財務)の転職市場が熱い!

2018.04.12

 

ちなみに、簿記1級まで取れたら世界が変わります。手に職つけて安心したい人はぜひ。

簿記1級の難易度・勉強時間の目安を現役経理マンが教えます

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簿記1級は価値ある資格!5つのメリットを現役経理マンが教えます【取る意味アリ】

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簿記が就職で役に立たない!注意点はコチラ

こういう感じだと役に立たないかもしれません。

注意点
  1. 未経験で30代以上
  2. 簿記が就職の「決め手」になると思っている
  3. そもそも不景気

①未経験で30代以上だとキツい

まず、いくら簿記を取得しても、未経験で30代だと経理はキツいです。日本の転職市場では、若さが非常に重要な要素になるのでしょうがないですね。

簿記1級レベルでもかなり厳しいです。逆転の一手になる可能性は低いでしょう。

 

②簿記は就職の「決め手」にはならない

簿記は、あくまであなたのスペックを示すひとつのパーツです。

就活・転職活動は総合力ですから、簿記だけが決め手になって内定が得られるということはありません。

  1. 企業の経理部
  2. 会計事務所
  3. 銀行
  4. (財務系)コンサル

こういう、比較的簿記の知識がダイレクトに効いてくるところでさえ、簿記があったら100%大丈夫かというと、そんなことはないのです。

資格をとれば大丈夫!という妄信はやめておきましょう。

※とはいえ、簿記すらないままこういうところを志望する人は結構多いので、簿記があれば有利なのは間違いないんですけどね

 

③そもそも不景気

残念ながら、景気が悪ければどうしようもないのも事実です。

スキルさえあれば大丈夫!という勘違いしている人も多いのですが、やっぱりマクロ経済の動きは重要です。あまり頑なにならず、景気の波にうまく乗りたいところですね。

ちなみに、今の就職・転職市場は間違いなく好景気の部類。年収をアップさせるチャンスですね。

簿記1級の難易度・勉強時間の目安を現役経理マンが教えます

2018.04.20

 

参考:簿記の難易度・勉強時間について

簿記の難易度・習得コストについてザっと紹介しておきます。

※試験範囲や合格率といった概要から勉強方法にいたるまで、下記の記事にまとめてありますので、興味を持った方は是非ご覧ください。

【日商簿記3級のすべて】難易度、勉強方法・勉強時間、合格率、おすすめテキスト・過去問集など

2017.05.10

日商簿記2級のまとめ(勉強方法・勉強時間、合格率・難易度、おすすめテキスト・過去問集など)

2017.12.13

リンクを踏むのがめんどくさい人のためにダイジェストで紹介しておきます。

 簿記3級簿記2級  
受検者数約10万人約6万人
合格者数約4万人約1.5万人
合格率40%前後30%前後
勉居時間目安多くて100時間約200時間
受検費2,800円4,630円
独学テキスト約3,000円約5,000円
スクール6,480円~20,000円~
就職効果物足りない十分

こんな感じです!

簿記2級でスクール(TACとか大原は高めなので、オンラインスクール)を利用したとしても、取得コストはせいぜい3万円ぐらいですね。勉強時間は150~200時間ほど。

リスクのない金額・時間ですね。

 

まとめ:使い方とタイミングを間違えなければムダにならない

簿記の知識は、就職・転職活動で役に立ちます。

役立て方は、この3つ
  1. 職種の適性判断で、役立てる
  2. 志望企業選びに、役立てる
  3. 書類選考を有利に進めるのに、役立てる

とはいえ、こういう場合はちょっと厳しい。

注意点
  1. 未経験で30代以上
  2. 簿記が就職の「決め手」になると思っている
  3. そもそも不景気

使い方・タイミングを間違えなければ、ムダになることはないということですね。

それではまたっ!

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ABOUTこの記事をかいた人

シーウィード

こびと株.comの管理人(役割:投資対象の選定)。お金の話と健康をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計の専門家(日商1級・証券アナリスト)。40歳時点で給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。