経理が激務なのは会社のせい。今の経理はホワイト職種ですよ

経理に興味があるOL
経理をやりたいけど、激務だったらイヤだな…経理は激務なの?

こんな疑問に答えます。

私は大学卒業後、上場企業で10年間一貫して経理/財務で働いている現役経理マンです。

仕事や交友関係を通じて、たくさんの経理の現場を見てきました。このリアルな経験をもとに「経理は激務?」という疑問を整理したのが、この記事です。

この記事のポイント
  • 経理は激務だと主張する人はいる
  • 一方で、経理はホワイトだと主張する人もいる
  • 2人の差を分けるのは「会社の状況

ちゃんと利益が出ていて経理部門を軽んじていない会社であれば、必然的に経理はホワイトになります

問題があるのは、経理という職種ではなく、会社そのもの。万が一激務な職場に行ってしまったら、転職すれば即解決です。

それでは、「経理は激務派」の主張から見てみましょう。

 

経理は激務派の主張

激務経理マン
四半期決算制度が導入されてから、なんだかずーーっと決算をやり続けている気がするよ…あぁ大変だ…今日も帰れない…

2008年に、株式を上場しているような大企業に対して、法律により四半期報告書の提出が義務付けられるようになりました。

それまでは中間・期末の2回しか決算がなかったのに、この制度の導入後は決算の回数が年4回に。これが現場にとって大きな負担になっています。担当業務次第では、1年中決算をやり続けているような人もいます。

 

激務経理マン
大体ね、やることがありすぎるんだよ。現金の管理から、給与計算・支払い、会社の備品管理とか決算業務とか…僕は何でも屋じゃないのに…

中小企業でありがちなケースです。小規模な会社では、経理部員が「総務や人事の仕事」も兼任するケースが多いです。事務仕事は何でもやりますという感じですね。

上場企業に勤めている経理マンでも、子会社に出向すると途端に業務の幅が広がります。

 

激務経理マン
これだけ忙しいのに全然人を増やしてもらえないし…

激務というのは、つまり1人あたりの仕事量が多いということです。人さえ増えればすぐに解決するわけですが、そう甘くないのが会社の世界。

それぐらいお前1人でできるだろ、という風に見られてしまうと誰の助けも借りられず激務スパイラルに落ちてしまいます。

 

激務経理マン
今どき、手書きの申請書とかありえないよね!?PCも古い型だし、オフィスソフトのバージョンは古いし…経理システムも最低限…はぁ…

手書き文化、紙の文化、ハンコ文化。人によっては信じられないかもしれませんが、こういう会社はまだまだたくさんあります。

(うちの会社の昔の資料を見ると、伝票から財務諸表まですべて手書きなんですよねwもし昭和時代に経理をやっていたら、絶対に定時で帰れなかったと思いますw)

電子化が遅れていると、すべて人間の手作業で業務を行うハメになりますから、業務工数は大幅に増えてしまいますね。

 

ここまでの意見をまとめてみましょう。

激務派の主張
  1. ずっと決算やってる気がする
  2. 人事/総務の仕事までやらされてる
  3. 人員を増やしてもらえない
  4. システム周りが弱すぎる

→経理って激務だ!

※ちなみに、粉飾決算や脱税など、犯罪の片棒を担がされるようなガチのブラック経理もあります。激務とかいうレベルではなく、これはもう論外ですね…

【ブラック経理とホワイト経理】現役経理部員が実態を暴露します!

2018.05.18

 

さて、お次はホワイト派の反論です。

 

経理はホワイト派の反論

ホワイト経理マン
決算期にも普通に帰れるようなスケジュールを組めばいいだけですよね

会社内における経理部門の立場が強ければ、決算に必要な資料を自分たちが必要なタイミングで要求することができます。要するに、他部署に対してしっかりと要求が通せるということです。

激務な経理マンは人に振り回されますが、ホワイトな経理マンには主導権があります。この違いは非常に大きいです。

重要性の低い業務を「じゃあそんなの辞めちゃおう」と言えるのも、ホワイトな経理マンの特権です。

 

ホワイト経理マン
総務や人事の仕事…?彼らにしっかりやってもらえばいいのでは?
  • 予算統制
  • 原価管理
  • 資金調達/運用
  • 投資案件の採算シミュレーション

このように、経理には決算以外にも重要なミッションがたくさんあります。何でも屋として仕事を押し付けられているようでは、いつまで経っても「付加価値の高い経理業務」にチャレンジすることはできません。

自分達の価値を理解しているホワイト経理マンは、雑務やミッション外の業務を黙って押し付けられるようなことはしません。

※経理にはカースト(階層)があります。付加価値の高い業務は第1階層の仕事、何でも屋は第4階層です

経理でのキャリアアップを考える時は「階層」を意識する必要がある

2017.11.06

 

ホワイト経理マン
人が足りないなら雇ってもらえばいいんですよ
  • 本来、経理部門がやるべき業務(理想)
  • 現在、経理部門でやっている業務(現実)

このギャップを埋めるために人員が必要なら、それを経営層に訴えて納得してもらえばいいだけということです。シンプルですね。

 

ホワイト経理マン
効率的に業務を行うためには、最新のシステムは必須です。導入コストは人件費の削減や高付加価値業務で取り返せますから

単純事務はシステム(最近ではAI)に任せる、外注する。これがトレンドです。

そうやって自動化・外注化をしてもなお残った業務というのが、経理という専門家集団がやるべき業務というわけです。

 

ホワイト派の主張をまとめます。

ホワイト派の主張
  1. 決算スケジュールぐらいしっかりコントロールせよ
  2. 業務を押し付けられるな。付加価値の高い業務をやれ
  3. 人員の必要性ぐらい論理的にプレゼンせよ
  4. 最新システムの投資効率を論理的にプレゼンせよ

→つまらない業務は自動化・外注。経理の仕事ってホワイトだし専門的で楽しい!

激務派とホワイト派、まったく話がかみ合ってないですね。この差はどこから生まれるのでしょうか?

 

激務かどうかを分けるたった2つのポイント

話は非常にシンプルです。激務かホワイトかを分けるポイントはたったの2つです。

  1. 会社が稼いでいるか
  2. 経営陣は経理部門に期待しているか(経理部門を軽んじていないか)

 

会社が稼いでいるか

稼いでいるかどうかというのは、要するにこういうことです。

  • 現在、利益が出ているか
  • 将来の成長も見込めるか

稼いでいる会社は余裕のある会社です。人員にしてもシステムにしても、投資をする余裕があります。

いくら状況を切実に、そして論理的に訴えたところで、会社に余裕がなければ対応してもらえるはずがありません。

働き方改革よりも稼ぎ方改革」という意見があるように、重要なのは会社の収益力です。

 

経理部門に期待しているか(経理部門を軽んじていないか)

いくら会社が稼いでいても、経理部門に何の期待もされていなければ投資してもらえるわけがありません。

  • ただコストばかりかかるしょうもないやつらだと思っていないか
  • CFO的な機能(予算統制や投資案件の管理)を期待されているか

経理なんてただの集計屋さんだよね。こういう考えをもっている経営層がいると、社内での経理部門の立場は非常に弱くなります。

経理なんてしょせん….という会社と、経理には多いに期待している!という会社は、見事にスッパリ別れています。例えば、京セラ創業者である稲森和夫氏は、会計を重視している経営者として有名ですね。

 

参考:経理そのものはホワイト職種

経理そのものは、比較的ホワイトな職種だと思います。

  • 個人プレイの業務が多く、個人でスケジュールを管理できる裁量が大きい
  • 営業のようなノルマがない
  • モンスタークレーマー(お客、クライアント)を相手にしなくていい
  • 繁忙期と閑散期がハッキリ区別されているので有給をとりやすい
  • 法令遵守 is 正義(ベテラン社員や会社の謎理論に振り回されなくていい
  • 経験を積めば積むほど市場価値(転職価値)が上がる傾向にある

それこそいくらでもメリットを上げられます。適性のある人にとっては「楽すぎて辞められない仕事」だと思います。私も経理が楽すぎて、ちょっと他の仕事はできそうにありませんw

 

結論:経理自体はホワイト。激務が嫌なら会社を変えれば解決です

経理という職種自体は、比較的ホワイトです。

一方で、経理は激務だ!という人達もいます。その差を分けるのはこの2つ。

  • 会社のビジネスモデル(しっかり稼いでいるか、今後も成長が見込めるか)
  • 経営陣は経理部門に期待しているか(軽んじていないか)

もし、収益力の低い会社で、しかも経営陣が経理部門を軽んじているようなところなら、迷わず転職の道を選びましょう。

世の中、どうしても構造的にブラックになりがちな職種があります(不動産関係の営業や介護関係、IT土方と呼ばれる下請けプログラマなど)。

こういう職種ではいくら転職をしても待遇を変えにくいのが現実です。会社ではなく、仕事そのものを変えないと生活が楽にならないパターンです。

しかし、経理は違います。場所によっては地獄、場所によっては天国というように、会社環境に大きく影響される職種です。

幸い、経理には専門性があり、非常に転職しやすい職種です。もし不運にも激務な会社に当たってしまったら、すぐに脱出してしまいましょう!

 

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シーウィード

こびと株.comの管理人(役割:投資対象の選定)。お金の話と健康をこよなく愛するアラサーリーマン。一部上場企業の経理/財務部で財務諸表を作成している会計の専門家(日商1級・証券アナリスト)。40歳時点で給与以外の収入(配当/不動産/サイト運営)を月額20万円にすることを目標に活動中。187cmの大男。