こんな疑問にお答えします。
私は大学卒業以来、10年以上一貫して経理/財務に携わっている筋金入りの経理マンです。
- 簿記1級
- TOEIC800点
- 証券アナリスト
- その他たくさんの資格(資格マニア?)
とか持っているので、いわゆる意識高い系の経理だと思います。
でも、この記事はかなり意識の低いお話です。経理が楽でヒマなのは圧倒的な事実なので、しょうがないですね。10年以上の経験をもとに、本音で語ります!
目次
実録!楽すぎ&暇すぎる経理マン達
これが経理マンのリアル…!
実録:経理が楽すぎて他の仕事をやる気にならない経理マン
私です。
おそらく、(雇われてやるなら)一生経理以外の仕事をやることはないでしょう。だって、コスパが良すぎるんですもの。
- 年間休日150日
- 毎日6時定時(残業はほとんど無い)
- 転勤なし
- 仕事は楽
- 年収650万円(30代前半)
ホワイトすぎますね。
年間650万円を働かないで稼ごうと思うと、2億円近い資産が必要になります(2億円×3%=600万円)。
ストレスをたっぷり抱えて消耗しながら稼ぐのは微妙ですが、割の良い仕事には資産1~2億円からの利息・配当と似たような価値があるとも言えます。
人的資本(働いて稼ぐ能力)は、資産家ではない私たちにとって重要な財産ですね。
1日の業務スケジュールはこんな感じです。
- 9:00 チームミーティング(今日の業務内容の確認)
- 10:00 伝票チェック
- 11:00 プロジェクト(買収案件)の打ち合わせ
- 12:00 昼休み
伝票チェックをやって、1件打ち合わせをやっただけで午前中終了。
お昼は会社の隣にある人気タイ料理屋でランチを食べる。
- 13:00 買収案件の会計税務処理の検討(読書/ネット)
- 14:00 買収案件の概要パワポ作成
- 18:00 仕事終了
自席で本とかネット見ながら、資料作ったら午後終了
え?もう今日終わり?
ほんとこんな感じの毎日です。時々同僚と雑談しながら、自席で専門書を読み漁ったりネットして資料を作る日々。決算の時はもう少しルーティンをやりますけど、それでも定時に帰れることが多いです。
文字に起こしてみると、(性格によると思いますが)楽すぎてほんとにこれで良いのかって感じになります。
実録:経理が暇すぎて不労所得状態の経理マン
楽だけど、働いてないわけじゃないんです。でも、中にはマジで働いていないような人もいます。
- トイレに行ったら1時間は帰ってこない
- 頻繁に行われる謎の出張(フィードバックは地方の名物料理の話のみ)
- ヤフーニュースしか見てない
- ソリティアとマインスイーパが異常に上手い
ただ、証拠はありません。
彼らのオンラインスケジュールを見ると、業務の予定がしっかり入ってるんですよね。日報上も、ちゃんと仕事をしたことになっています。こんな感じ。
- 10:00 資料作成
- 11:00 課題検討
- 15:00 決算処理
- 16:00 監査対応
- 彼らは働いていないのか?
- 実はちゃんと働いているのか?
真相は闇の中です。
ただ1つ確かなのは、彼らはまったくストレスを感じずに楽しそうに暮らしていますし、転職したり会社を辞めたりする気配は一切ないということです。
なぜ経理は楽な仕事なのか?10の理由
さて、なぜ経理はこんなに楽な仕事なのでしょうか?10の理由をサクっと見ていきましょう。
※ちなみに、この記事は通勤電車のなかでスマホで書いてます。通勤電車のなかで適当に思いついただけで「経理が楽な理由」が10個出てくるとか、どんだけ楽なんだって感じですよねw
①ノルマがない
ノルマがありません。営業のように、
- 今月は〇件契約をとれ!
- 今月は〇円売りあげろ!
というようなことはありませんので、ノープレッシャーです。従って、他の同僚と成績を比べられるようなこともありません。
ノルマって、クリアしてもすぐに次のノルマがくるじゃないですか。しかも規模が大きくなって。このサイクルにハマると消耗し続けますよね。
②休みをとりやすい
閑散期と繁忙期(決算時期)がハッキリ別れているので、有給をとりやすいです。一部の仕事大好き人間を除いて、ワークライフバランスを重視する人たちはほぼフルで有給消化してます。
閑散期であれば、休んでも煙たがられることもありません。というか、上司もガッツリ休みますからね。
③モンスターを相手にしなくていい
- モンスタークレーマー
- モンスタークライアント
こういう人たちを相手にする必要がありません。お客様や顧客と触れ合う機会がないからです。理不尽なことを要求してくる人と接する機会がないのは素晴らしい環境です。
④自分は常にお客様
むしろ、自分は常にお客様です。
- 会計システムの開発会社のお客様
- 取引先銀行のお客様
- 監査法人や税理士のお客様etc…
要求する側、依頼する側です。こっちがいいお客様でいれば、向こうも大切に扱ってくれます。若輩者にもかかわらず、取引先の営業さんたちにはたくさん優しくしてもらってきました。
⑤ルーティンが多い
ノルマはないですが、納期はあります。決算の時は、締切に追われることもあります。しかし、大切なのはその業務内容が「ルーティン(定型業務)」であるということです。
雑誌の編集やイラストレーターなど、クリエィティブな職種の納期とはワケが違います。このような、その場限り1回のオンリーワンな作品を常に作り続けるのは非常に大変です。
しかし、経理の仕事は同じ業務を繰り返し淡々と行います。つまり、
- 十分な準備ができるし
- 過去のノウハウを使いたい放題だし
- 頭も使わない
ということです。楽じゃん。
⑥会計システムが進化している
30年前は、決算書も申告書も手書きでした。今はシステムで楽~に作れます。こんなに楽でいいのかい?
これがあんまり楽になりすぎると「AIに仕事を奪われる」みたいな話になるのかもしれませんが、今のところは恩恵だけ受けている感じですね。
⑦ソロプレイが多い
一人仕事が多いのもメリットです。納期さえ守れば、自分の裁量で好きに仕事を進められます。
- まる1日かけてダラ~っと仕事をやってもいいし
- 午前中だけでパッと終わらせて、午後はのんびりしても良いし
それは本人次第です。時間通りに正確な資料を作れれば誰からも怒られることはありません。
⑧上司より法律や規程の方が強い
法律や規程を守ることの方が、上司の言うことを守るより優先されます。
このおかげで、何度ラクな思いをしてきたか分かりません。
- 上司「こうしろ」→ 私「法律上はこうすべきですよ」
- 上司「ああしろ」→ 私「規程上はそのようなことはできません」
- 上司「(あいつには何も言わなくても法律・規程を守って仕事するから放っておくか…)」
理不尽な上司の謎の命令で消耗することはありません。俺の経験では~、とかそういうのが通用する世界じゃないですからね。
正解=拠り所(法律・規程)があるって素晴らしいですね~
⑨時々外出で遊べる
時々外で遊べます。
- 外部講習会
- 税制改正セミナー
- 支店監査(出張)
外部講習会とか税制改正セミナーとか行くと分かりますけど、寝てる人めっちゃ多いですよね。
⑩神:重要性の原則
急な事情で人員が減っても大丈夫!なぜなら、会計には「重要性の原則」という素晴らしい原則があるからです。重要性の低い計算はしなくてもいいよというルールです。
仕事って人数に比例して増えることになっているんです。だから、多くの人員を抱えている経理部は「細かく計算しすぎ」という状況になっていることが多いです。
そのくせ一度始めたらやめられないのがサラリーマン。人がいなくなると
- この仕事、どうしよう!?
- 誰に担当させよう!?
となりがちです。しかし、経理の場合は簡単です。
人が減ったのなら、重要性の低い業務は辞めてしまえばいい
こういう調整が効くので、急な異動や退職があっても意外に普段通り対応できるということですね。
まとめ:経理は楽すぎて辞められない
経理が楽な10の理由、まとめてみましょう。
- ノルマがない
- 休みをとりやすい
- モンスターを相手にしなくていい
- 自分は常にお客様
- ルーティンが多い
- 会計システムが進化している
- ソロプレイが多い
- 上司より法律や規程の方が強い
- 時々外出で遊べる
- 重要性の原則がある
ぶっちゃけ、探せばもっともっと経理が楽な理由は出てきます。私にとっては、それほど楽な仕事です。
ただ、もちろん向き・不向きはあります。
あと、こういう会社は忙しい場合もあるので気をつけましょう。
- 業績が低迷している上場企業(コストカットで人員不足。株主対応等に忙しい)
- 人事・総務・経理が一緒になっている企業
- 経理担当者が1~2名しかいない企業
入ってみないと当たりハズレが分からないというのは、正直なところです。
しかし、経理はめちゃくちゃ転職しやすい職種です。微妙な会社だったら転職すればいいだけの話ですから、いくらでもリカバリーできますね。
というわけで「【本音】経理は楽な仕事なのか?|回答→暇だし楽すぎです」でした。う~ん、やっぱり経理はオイシイ仕事ですね。勉強好きな人には向いていると思います。
それではまたっ!
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