こんな疑問に答えます。
ちなみに私は
- 上場企業で
- 10年以上経理をやっていて
- 色々な税金の申告を
- 複数回経験済みの
- 現役経理マン
です。
入社時はまったく何も知らない初心者でしたが、今では売上数千億の企業でもバッチリ実務ができるようになりました。
それもこれも、きちんと勉強したおかげ。
この記事では、その勉強方法をお伝えします。
- 法人税と消費税は、スクール利用がおすすめ
- それ以外は、行政が作るパンフレットを読めばOK
- 「インプット→実務→インプット→実務」のサイクルでプロに育つ
目次
経理が学ぶべき税金の種類
経理が学ぶべき税金には、たくさんの種類があります。
- 法人税・住民税・事業税
- 消費税
- 源泉所得税
- 事業所税
- 固定資産税(償却資産税)
- 印紙税
- その他各種税金(自動車税など)
とはいえ、重要なものは限られるので、学ぶ量は見た目ほどは多くありません。
独学でどうにもならないのは、法人税と消費税です。
時々、我流の理解でおかしなことを言っている人を見かけますが、そういう人はたいてい独学です。独学だと、体系的に学んだり、深い理解を得るのが難しいですからね。
また、思い込みで処理すると大ヤケドする可能性が高いのも、これらの税金です。
※給与計算が経理部の担当であれば、所得税の知識も必要になってきます。所得税も、独学が危険な税金の仲間です。
一方、法人税・消費税以外の税法に関しては、独学でも大丈夫です。
法人税・住民税・事業税
法人税は、法人の所得にかかる税金です。
経理マンにとって最も重要な税法と言えるでしょう。法人税の申告ができるのとできないのでは、転職市場の価値にも大きく影響がでます。
- 予算管理(業績予測)
- 資金管理(ファイナンス)
- 節税(タックスプランニング)
- 決算業務
どんな業務をやるうえでも、少なからず関係してきます。
※法人住民税・法人事業税は、法人税のオマケみたいなものです。
ちなみに弊社では、税法に詳しくない人達が資金管理をやっていた時期がありました。結果として
- 役員に突っ込まれて炎上する
- 税金の担当者に、トンチンカンな質問をする
などのトラブルが頻発しました。
法人税の知識は、経理部員にとって欠かせない知識のひとつだと言えるでしょう。
簿記を学んでいる最中に、法人税にちょろっと触れる分野があります。税効果会計です。
税務申告ができるようにならないと、この分野について本当に正しく理解することはできません。
会計士でさえも、税効果会計の監査については、税理士の助けを借りていることが多いです。
消費税
法人税と肩を並べて重要なのがこの税法。
法人税が年に1回申告の時期だけ大変な税法だとしたら、消費税は日々の処理で知識が必要になる税法です。
日常で行われる取引が
- 課税取引なのか
- 非課税取引なのか
- 不課税取引なのか
- 免税取引なのか
間違いなく判定する必要があります。
もしも消費税の知識がまったくないとしたら、経理マンとしては割と致命的な気がしますね。
「実務で最も使われる税法」という理由で、税理士試験で受験者数が一番多い科目でもあります。
その他の税金
その他の税金にも、知っておかないと恥ずかしいものもあります。
とはいえ、知識を身に着けるのは比較的カンタン。それこそ、「ググれば解決!」みたいなものも多いわけです。
注意点の例としては
- 源泉所得税:源泉徴収義務違反(特に海外への支払いは、租税条約の絡みもあるので慎重に。)
- 事業所税:資産割&従業者割の課税標準
- 償却資産税:建物付属設備の、課税対象の有無の判定
- 印紙税:課税文書の定義
といった感じでしょうか。
このあたりのことを読んで、
ん?なんのこと?
と思った経理部員は、サクっと勉強しておいた方が良いかもしれません。
各税法1~2時間ぐらいで、知識の幅がグッとひろがりますよ。
というわけで、おすすめの勉強方法を紹介します。
経理が税金の勉強をする一番カンタンな方法
おすすめなのは、
- 法人税・消費税:スクールを使って、深い理解を得る
- その他の税金:行政の作るパンフレットで、独学する
という方法です。結局のところ、これが最も効率的だと思います。
くわしい取り組み方を解説していきますが、その前に…
税金についての自分のスタンスが
- 経理として、強みにしたい
- 概要がザックリわかればOK
どちらであるか、確認しておいてください。①と②では、具体的な取り組み方が少々変わってきます。
①税金の知識を、自分の強みにしたい場合
- 税金に詳しくて
- 申告実務ができる
- 税効果会計はもちろん
- 税務調査対応もバッチリ
- 税務担当としてプロジェクトにも関われる
「〇〇さんは税金に強いからな~」と経理部内で頼られる存在になりたい場合は、少し気合を入れて勉強しましょう。
大丈夫、別に税理士になる必要はありません。法人税と消費税についてだけ、しっかりした知識をつければOKです。悪くない自己投資になると思いますよ。
法人税・消費税:資格スクールの税理士講座が最適
法人税と消費税については、きちんとした知識が必要です。
- 体系的に学ぶ
- 深く理解する
- 実務上のポイントを知る
- 効率の良い学習をする
といったことを考えると、資格スクールの税理士講座を利用するのが最適でしょう。
※税理士試験に受かる必要はないので、試験勉強は不要です。あくまで内容理解のために活用するだけです。
こびと株.comのメンバーは、消費税法や法人税法の講座を自費で受講していました。そのおかげで、
- 顧問税理士と話すときも
- 税理士法人に監査を受けるときも
- 税務調査を受けたときも
- 社内で税務上の相談を受けたときも
困ることがまったくなくなりました。
税理士試験の勉強をしておけば、相当マニアックな論点も含めて、実務上ほとんどの論点に対応できるようになるでしょう。企業内で、タックスのプロとして活躍することができると思います。
具体的には、クレアールというオンラインスクールをおすすめします。
理由は単純。とにかくコスパが最強だからです。
- 学習範囲が「本当に重要なポイント」だけに絞られている
- きちんとした理解のための仕組みがある
- 質問が無制限
- 時短のための仕掛けが多い
- そのわりに価格がお手頃
というわけで、時間とお金を効率的に使うことができます。
この講座の内容をしっかり理解すれば、もう税金は怖くありません。ちょっとした知識のアップデートだけで、一生あなたの強みになってくれるはずです。
※無料資料請求をするとサンプル教材がもらえます。まずはそのサンプル教材で、講義のクオリティをチェックしてみてください。
クレアールの詳細については、以下の記事もご覧ください。
その他の税金:行政が作ったパンフレットを読み込めばOK
法人税と消費税以外に関しては、最良の教材は「行政が作っているパンフレット」です。
- なんと言っても無料
- 最低限必要なことは100%盛り込まれている
- よくある間違いも注意喚起されている
行政のパンフレットはとにかく分かりやすく、よくある質問も本当に参考になります。ぶっちゃけ、本なんか買う必要ありません。
しかも、特に地方税に関しては、分からないことがあれば県庁や市役所の職員にTELすれば優しく教えてくれます。
国税の職員とは大違いですね。なんか上から目線なんですよね~、税務署って。
地方公務員の方は、どこも非常に丁寧に接してくれる印象です。
ちなみに、行政が作っているパンフレットというのはこういうやつです。
- 外部リンク:ガイドブック都税2018
最低限、これをマスターしておけば経理マンとして恥ずかしい思いをすることはありません。
②税金の概要をザックリ把握しておきたい場合
次は
という人のために、ピッタリの学習法をご紹介します。
法人税・消費税:資格スクールの実務講座が最適
大手の資格予備校「大原」が社会人向けの講座を開設しています。
その名も実務力養成シリーズ講座。(資料請求はコチラからどうぞ)
この講座が実によく出来ていて
- まったくの知識ゼロから
- 数万円で(2万~6万。授業1時間あたり1,600円ぐらい)
- 企業で実務ができるレベルのインプットが完了
します。ぜひ試して欲しいクオリティですね。
※リンク先の上部から「資料請求」→「ビジネス・経営系 実務力養成シリーズ」を選択すると資料請求できます。
私自身、法人税・消費税はこの講座からスタートしました。
めちゃくちゃ暑い真夏に、水道橋まで何度も通ったのも今となっては良い思い出ですね~。当時は若かった…
受講料は全額会社に負担してもらいましたが、自費でも全然モトが取れたと思います。超ハイクオリティです。
この講座を受けたことによって、その後の実務で使う書籍に対する理解度がまったく違ってきました。
税法の体系がアタマに入っているというのは大きな力になります。
その他の税金:行政が作ったパンフレットに目を通せばOK
法人税・消費税で税金の基本的な考え方を学んでおけば、残りの税金は怖くありません。
税法の体系がアタマに入っていれば、いつでも必要なときに必要なことを調べることができるからです。
具体的な学習としては、さきほど紹介したパンフレット類(ガイドブック都税2018とか)に、ザっと目を落としておけば十分でしょう。
行政の作るパンフレット、実はかなりよくまとまっていますしね。
まとめ:重要性の高い税法は講習で、それ以外の税法はパンフレット独学でOK
というわけで、結論です。
- ムズかしくて重要な税法はスクールを使うべし
- 簡単な税法に関しては、パンフレットでOK
- 税理士講座で学ぶとプロレベルの知識が身に着きます
①インプット→②実務→③インプット→④実務のサイクルを繰り返すことで、本当の専門性が身に着きます。
①のステップでコケると一気にテンションが下がりますから、やはり法人税や消費税に関してはスクールを利用してプロに教わるのが一番だと思います。
クレアールの税理士講座も、大原の実務講座も、選んで損はないクオリティですよ。
タックスの知識は転職市場で評価されますから、安心して勉強しましょう。
ぜひ、付加価値の高い経理マンになってください!
それではまたっ!
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