「フリーランスに簿記って必要?」経理のプロ兼フリーランスの回答

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フリーランス(個人事業主)
フリーランス(個人事業主)になった!でもお金関係が全然わからない…。簿記とか覚えないとダメなのかな?時間ないんだけどな…
個人事業主になりたい人
フリーランス(個人事業主)になるなら、やっぱり会計とか簿記とか税金とかの知識は必須なのかな?スタート前に準備が必要?

こんな人のための記事です。

 

  • 簿記1級ホルダー
  • 経理歴10年超
  • フリーランス(個人事業主)歴6年程度

の私こびと株が解説します。

こびと株
簿記も経理も個人事業もプロです!

 

この記事のポイント
こびと株
フリーランス(個人事業主)をやるなら、簿記の基礎は押さえておかないと不都合が多すぎます。

フリーランス(個人事業主)は、忙しいもの。自分の時間の使い方が事業の成否を分けるので、「経理処理ごときに時間をとられたくない」と感じるのは理解できます。

とはいえ、お金の管理は事業の基本。大失敗してからでは遅いので、なるべく早く簿記の基礎を身に着けるべき。

 

1番カンタンな方法は、日商簿記検定3級の勉強をすること。

試験を受ける必要はありませんが、試験を受ける人と同じ教材・同じ勉強法がおすすめです。

具体的には、クレアールという資格スクールを使うと良いでしょう。とにかく学習効率を重視したカリキュラムなので、時間のないフリーランス(個人事業主)にぴったりです。

 

簿記3級レベルなら(クレアールを使えば)、30時間程度のスキマ時間でマスターできます。

「事業の始めの方で30時間くらい簿記に投資しておく+あとは走りながら考える」というのが、適切な落としどころだと思いますよ。

 

フリーランス(個人事業主)が簿記を知っていた方がいい5つの理由

フリーランス(個人事業主)
簿記かぁ…めんどくさいなぁ…フリーランス(個人事業主)としてやっていくのに、どうしても必要?

気持ちはわかります。個人事業を始めようというとき、ぜひとも集中したいのは「ビジネスそのもの」であって経理処理ではないですもんね。

でも!それでも!

私があえて簿記の学習をおすすめする、5つの理由を紹介します。

 

理由①お金の管理は事業の基本

「フリーランス(個人事業主)」になるというのは、その事業が本業であろうと副業であろうと、真剣に「業」つまり「ビジネス」を営むことを意味します。

そして、「ビジネス」にお金の話はつきもの。きちんとお金を管理できなければ、ビジネスなんて成り立つはずがありません。

  • 売上がどのくらいで
  • 利益はどのくらいで
  • 資金管理はどうなっていて
  • お金面のリスクはどこにあって
  • どうすればより儲かるのか

こういったことが分からないフリーランス(個人事業主)のビジネスが、長続きするはずがないのです。

こびと株
簿記は、これらを理解するための土台になる知識です

 

理由②簿記がわからないと税金もわからない

また、ビジネスを営んで利益が出れば、そこには税金がかかります。

でも、知識が無い人には

  1. どんな税金がかかるのか?
  2. いくらくらいかかるのか?

がさっぱりわからないはずです。

こびと株
実際、私の知り合いにも、「税金を納めるのに必要なお金も使い果たしてしまって納税ができず、税務調査で酷い目にあった」という人がいます

 

税金について理解する際も、簿記の知識は土台になります

こびと株
自分で納税額の予測がきっちりできるようになれば、自分が今使って良いお金と使ってはいけないお金の区別もつくようになるということです

 

理由③青色申告特別控除をとるには簿記知識が必要

フリーランス(個人事業主)なら絶対に使うべき節税法に「青色申告特別控除」というのがあります。

これは、いくつかの条件を満たすことで、最高65万円が非課税になるという制度です。

こびと株
所得税率20%としても、ざっくり13万円も税金が減る…!使わないなんてありえないくらいオトク…!

 

ところが、この制度を適用するための条件のひとつに「正規の簿記の原則により記帳(帳簿付け)している」というのがあります。

こびと株
つまり、簿記を知らないと、毎年13万円損するかも!?

くらいの話だということです。

 

理由④専門家を上手に使うにも基礎知識が必要

フリーランス(個人事業主)
でもさ、自分で簿記を覚えなくてもさ、税理士さんとかに頼むっていう手もあるよね

もちろんそういう選択肢もあります。

とはいえ、専門家を上手く使うには、使う側にもある程度の知識が必要です。

  • 専門家のレベルを見きわめる
  • 専門家に適切に仕事をしてもらうための情報を提供する
  • 専門家とスムーズにコミュニケーションをとる
  • 専門家の発言の妥当性をある程度推測する

こういうことができなくては、良い専門家と上手に付き合っていくことは困難。

こびと株
知識ゼロでは、ボッタクられたり騙されたりしてしまうリスクもありますし、コミュニケーションのコストもかなり高くなってしまいます

 

理由⑤専門家を使うにはコストがかかる

また、忘れてはいけないのは、専門家を使うにはコストがかかるということ。

  • 直接支払う報酬
  • やりとりにかかる時間的なコスト
  • 重要性の高いお金周りの管理を任せてしまうことのリスク

などを考慮して判断する必要があります。実際の判断は、事業の規模によっても変わってくることでしょう。

こびと株
自分で記帳ができれば、便利なのは間違いありません。自分の事業のことがより深くわかる&コストも抑えられるということです

 

フリーランス(個人事業主)が簿記を学ぶなら
フリーランス(個人事業主)
なるほどねー。そしたら、簿記の基礎くらい身に着けるかぁ…。なんか効率的なやり方ってある?

クレアールという資格スクールの利用が、圧倒的におすすめ。

必要な範囲だけをしっかり厳選して、着実に理解させる、超効率的なカリキュラムが組まれているからです。

忙しいフリーランス(個人事業主)が、簿記の学習に「たくさんの時間を割く」ことは現実的ではありません

  • 最低限の要点だけを、わかりやすく説明してくれる
  • 質問は無制限に受け付けてくれる
  • 価格もリーズナブルでコスパが良い

といった点から、「クレアールが最適!」と判断しています。

【クレアールの評判・口コミ】資格好き経理部員が徹底チェック!

2019.04.22

 

こびと株
簿記というクセのあるスキルを短時間で身に着けようと思ったら、独学なんてもってのほか。

まずはクレアールの資料を請求して、無料のサンプル教材を入手してみてください。中身を自分の目でチェックしてから、意思決定すればOKです。

 

フリーランス(個人事業主)が簿記どころではない2つの理由

個人事業主になりたい人
言ってることは分かるし納得もするけど、簿記の勉強から始めなきゃなんて、フリーランス(個人事業主)的には結構キビシイ話だよね~。

私自身が

  • 簿記の勉強も
  • フリーランス(個人事業主)としての事業も

かなりキッチリやってきたからこそ、気持ちはよく分かります。

 

理由①時間は事業に使いたい

1人でビジネスをやる以上、使える時間は限られています。だから、フリーランス(個人事業主)の時間は貴重です。

個人事業主になりたい人
できれば経理処理なんか放っておいて、メインビジネスに時間を割きたいよ…

と感じるのは当然です。

  • ビジネスをやる上で、お金の動きを把握することは必須
  • 税金について知ることで、節税などの工夫の余地が生まれる

とは言っても

こびと株
経費処理そのものは1円にもならない

ので、なかなか「簿記を学ぶぞ!」と思えないのもよく分かります。

 

理由②フリーランス(個人事業主)は必ずしも簿記の適性があるわけではない

個人事業主になりたい人
しかも僕、細かい数字とか見るの嫌いなんだよね

フリーランス(個人事業主)としてビジネスを起こすことへの適性と、簿記スキルへの適性に、直接の関係はありません。

だから、

  • フリーランス(個人事業主)になりたいけど
  • 簿記とは相性が悪いんだよね…

という人も、当然いるはずです。

そして、簿記というのは、ある程度以上のレベルになると、明確に合う・合わないが分かれるスキルです。

こびと株
適性のないフリーランス(個人事業主)にとっては、なんともやっかいなスキルというわけ

 

簿記は放っといて実務だけ身に着ける!?
素人さん
簿記なんて要らないよ。そんな回り道しなくても、経理の実務だけ分かれば大丈夫。実際のお金の管理方法と確定申告のやり方だけ勉強すればOKさ

と主張する人がいます。

でもこれ、経理歴10年超の私から見ると

こびと株
典型的な、机上の空論

です。

  • 経理屋としての経験からも
  • 実際、自分がフリーランス(個人事業主)になってからの経験からも

簿記の知識ナシで経理実務だけ分かろうなんて、

こびと株
足し算は分かんなくても、微分積分だけ分かればいいよね!

みたいな話です。ムチャです。

生兵法は大怪我のもと。必要な知識・スキルは、基礎から順番に積み上げましょう。

 

個人事業主と簿記の落としどころポイント2つ

個人事業主になりたい人
じゃあ結局、どうすればいいの?

実際のところ

  • フリーランス(個人事業主)さんが簿記に乗り気になれないのも分かるけど
  • 個人事業をやるなら、やっぱり簿記の知識は必要

ということで、落としどころはこのあたりかなと思います。

 

ポイント①専門家の話がわかる程度の知識は身に着ける

こびと株
とりあえず、最低限の知識だけを身につけましょう

目標は、「専門家の話がわかるようになること」。

具体的には、まずは日商簿記検定3級程度で良いかなと思います。

このレベルまでなら、適性の有無に関係なく、正しく学べば必ず到達できます。

 

こびと株
勉強のコツは、検定試験を受けるつもりで勉強すること

実際には、試験は受けても受けなくてもかまいませんが

  • スクール
  • 教材
  • 勉強方法
  • 勉強時間

などは、「試験に受からねばならない」というつもりで選択するのがおすすめです。

理由は、目標が明確になる、自分の進捗度が把握しやすくなる、優良なスクールが利用できる、などなど。

 

さきほども紹介したクレアールを使えば、かなり効率的&効果的な学習ができるでしょう。

クレアールを使えば、30時間程度のスキマ時間で、簿記3級レベルの知識が身に着きます。きちんと学べば一生もののスキル。身に着けて損はないと断言できます。

【経理歴10年が解説!】スキマ時間をつかった簿記オススメ勉強法

2023.06.26

 

ポイント②走りながら考えるでOK

フリーランス(個人事業主)
簿記3級さえ身に着ければ、フリーランス(個人事業主)に必要な経理関係の知識はバッチリ?

残念ながら、そうはいきません。

  • 各種税金に関する知識
  • 経理処理自体に関する知識
  • 会計管理に関する知識

おそらくどれも不十分でしょう。

とはいえ、簿記3級が分かれば、これらを理解する土台としては十分です。

 

こびと株
あとは、走りながら考えること

ビジネスを行っていく上で、日々出会う課題に対して、その都度対応していくのが効率的です。

  • 「この費用ってどう処理すれば?」
  • 「この税金って私に関係あるの?」
  • 「結局この事業の利益はいくら?」

疑問に思う度に、インターネットや書籍などで調べていけばOKです。

簿記の基礎知識と、実感を伴う体験があれば、かなり効率的に情報を収集できるでしょう。

【効率的な情報収集】情報収集力をUPするポイント5つ

2023.05.06

 

簿記3級に受かるまで個人事業を始めちゃダメなの?
個人事業主になりたい人
これってつまり、最低限簿記3級に受かるまでは個人事業を始めない方がいいってこと?

いいえ。私はそうは思いません。

なるべく早めに簿記3級程度の知識は身に着けるのがおすすめですが、

こびと株
ビジネスには、スピードや勢いも大切

なので、「走りながら考える」方を優先しましょう。

 

さすがに知識ゼロでスタートは怖いので、

  1. 本1冊程度の知識をつける
  2. 個人事業を始める
  3. 簿記3級の学習をスタートする
  4. ②と③を並行して走らせる
  5. 分からないことには都度対応!

くらいが効果的&合理的でしょう。

 

※ちなみに①におすすめの本は「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!です。

 

まとめ:フリーランス(個人事業主)やるなら、簿記の基本は知っておくべき

こびと株
フリーランス(個人事業主)をやるなら、簿記の基礎は押さえておかないと不都合多すぎです。

フリーランス(個人事業主)は、忙しいもの。自分の時間の使い方が、事業の成否を分けるので、「経理処理ごときに時間をとられたくない」と感じるのは理解できます。

とはいえ、お金の管理は事業の基本。大失敗してからでは遅いので、なるべく早く簿記の基礎を身に着けるべき。

 

1番カンタンな方法は、日商簿記検定3級の勉強をすること。

試験を受ける必要はありませんが、試験を受ける人と同じ教材・同じ勉強法がおすすめです。

具体的には、クレアールという資格スクールを使うと良いでしょう。とにかく学習効率を重視したカリキュラムなので、時間のない個人事業主にぴったりです。

 

簿記3級レベルなら(クレアールを使えば)、30時間程度のスキマ時間でマスターできます。

「事業の始めの方で30時間くらい簿記に投資しておく+あとは走りながら考える」というのが、適切な落としどころだと思いますよ。

こびと株
お金の管理がうまくいって、みなさまの個人事業がスムーズにまわりますように!

それではまたっ!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

こびと株.comの共同管理人。慶應義塾大学卒業後、一部上場企業に就職。経理/財務の実務経験10年超、日商簿記1級、証券アナリストを有する「企業と個人のお金の専門家」。4つの財布(給与/配当/不動産/事業収入)を駆使して経済的自由を達成することを目標に奮闘中。