こんな人のための記事です。
この記事を読むと
- 経理には簿記が必要であること(とその理由)
- 必要なのはどの資格か
がわかります。
私は、経理ひとすじ10年超・簿記歴15年超の現役経理部員です。
実際に簿記資格によって、経理部への配属確定で、一部上場企業から内定を得ました。
そこから10年超、経理部員を続けています。
目次
経理に簿記が必要な3つの理由
経理には、簿記が絶対に必要です。
入社と同時に経理部に配属されて10年以上になりますが、簿記の知識を使わずに仕事が終わる日は1日もありません。
理由を3つ、少し詳しく説明していきます。
理由①あらゆる経理業務の基礎知識であるため
経理には、たくさんの業務があります。
- 入出金伝票処理
- 決算処理
- 税務申告
- 予算管理………etc.
※経理の業務について詳しく知りたい人は【初心者経理マン向け】えっボクが経理!?配属されたその日からするべき3つのことをご覧ください。
これらの業務は、
- 簿記を直接使う業務
- パッと見、簿記とは関係なさそうな業務
に分かれます。
簿記を直接使う業務を行うには、当然簿記の知識が必要です。
上にあげた中では、①入出金伝票処理や②決算処理ですね。
例えば、経理の基本である伝票処理は、簿記がわからないとお手上げになってしまいます。
次に、一見簿記とは関係なさそうな業務です。上にあげた中では、③税務申告と④予算管理あたりでしょうか。
簿記はあらゆる経理業務の基礎です。
基礎の無いところに応用はありません。経理には簿記が絶対に必要です。
理由②就職・転職の際にアピールできるようになるため
経理に簿記が必要な理由の2つめは、就職・転職の際にアピールできるようになるためです。
企業からの求人で、選考基準としての設定が最も多い資格は簿記2級です。(もちろん簿記1級があれば、プラスαの要素として高い評価を得られます)
- 大学生:経理専門職採用での内定
- 経理実務の経験者:キャリアアップのための転職
- 経理未経験者:経理への転職
どれを目指す場合にも、簿記は多いに役に立ちます。
実際、このサイトの運営メンバーも
- 簿記2級取得→就職活動:経理の専門職採用で内定
- 簿記1級取得→転職活動:年収100万円アップで内定
みたいな感じです。
理由③他の知識との組み合わせで高い価値を発揮するため
簿記は
- ビジネスパーソンに不可欠
- 社会人の基礎
などと言われるスキルです。
例えば…
- 簿記+IT→ERPをはじめとする会計システム構築のエース
- 簿記+英語→海外子会社のトップに最適な人材
- 簿記+経営学→数字の読める経営層候補
こんな人物像がイメージできます。
次のキャリアへのワンステップとして経理をとらえる場合にも、簿記の知識はキーになるとみて間違いないでしょう。
【日商簿記or全商簿記or全経簿記】必要性があるのは日商簿記だけ
簿記の資格は、主に3種類あります。
- 日商簿記検定
- 全経簿記能力検定
- 全商簿記実務検定
の3つですね。
とはいえ、資格をとるなら日商簿記検定で決まりです。なぜなら、バツグンの知名度をそなえているから。
簿記の資格をとる1番の効果は、知識レベルを周囲にわかってもらえること。
どうせ取得するなら、よく知られた資格を選ぶべきです。
※どのくらい知名度に差があるのか、詳細は以下の記事で解説しています。
資格スクールを使いましょう。
簿記は、少しクセのある技術です。
- 始めでつまづくと、もったいない
- 理解が浅いと、実務で使えない
- 時間を節約して、最短距離で合格するのが◎
といったことを考えると、独学はおすすめできません。
普通の人が、簿記の知識を「最短時間で」「正しい理解に基づいて」学習するには、資格スクールの助けが必ず必要になります。
迷っているくらいなら、さっさと資料請求してしまう方がいいと思います。
資格スクールのパンフレットにはネット検索では見つけにくい情報が載っているものなので、どうせ悩むならそれを見てから悩む方が効率的です。
AI時代を生き抜くために:経理に簿記は、必要最低限
「AI」という言葉があちらこちらで聞かれるようになりました。AIの台頭する世界において、経理業界の将来はあやういと言われています。
機械が奪う職業・仕事ランキング(ちきりん「自分の時間を取り戻そう」ダイヤモンド社)には、
- 2位 会計士
- 46位 財務・投資顧問
- 50位 会計・経理事務員
と、会計専門職がランクインしています。
日々会計実務を行う経理部員の目からみても
- 会計業務の特徴は大量反復。(これは機械の得意分野…。)
- ネットの発達で専門知識へのアクセスは誰にでも可能になった。(専門家いらない…?)
など、経理の仕事は減っていくだろうと思われます。
そんなAI時代を生き抜くには、
- 機械にとってかわられることのない能力
- 他の経理マンに負けることのない自分だけの専門性
を身に着ける必要があります。
おすすめなのは、簿記+αで他にいない経理を目指すこと。
例えば、「理由③他の知識との組み合わせで高い価値を発揮するため」であげた3パターンです。
- 簿記+IT→ERPをはじめとする会計システム構築のエース
- 簿記+英語→海外子会社のトップに最適な人材
- 簿記+経営学→数字の読める経営層候補
といった感じですね。
他にも
- 簿記+経営層とのコミュニケーション能力→経営層の片腕
- 簿記+交渉力→税務当局との交渉役
- 簿記+社内人脈→現場と経営の橋渡し役
という風に、いろいろな組み合わせで、独自の役割を果たすことができるでしょう。
ちなみに、当サイトの運営メンバーも、「他にはいない経理を目指す」という目線で
などを取得しています。
まとめ:経理に簿記は必要
まとめます。
- 経理には簿記が必ず必要です
- 資格としては、日商簿記検定をとりましょう
それではまたっ!
※日商簿記検定については、以下の記事もご覧ください!
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