こんにちは、こびと株(@kobito_kabu)です。
役職定年という制度をご存知でしょうか。
一定の年齢(55歳が多い)になると、自動的に管理職を外され減給される。そんな非情な制度です。
この記事では
- 55歳から減給する非情な制度「役職定年」とは?
- 役職定年に振り回されないために
の2点を解説していきたいと思います。
目次
55歳から減給する非情な制度とは
役職定年制度
役職定年制度とは、企業内で部長や課長などの管理職ポストにある社員が一定年齢に達すると、そのポストを外れ専門職などに異動する人事制度。人事の新陳代謝を進め若手の登用などをしやすくすることを目的としたもので、1990年代から大手企業を中心に広がってきた。
中央労働委員会の「賃金事情等総合調査」によると、2009年時点で対象の218社のうち約半数が同制度を導入していた。いったん導入した後に廃止した事例もあるが、対象年齢を引き下げるなど推進する企業が目立っているのが現状だ。
(出典:日経ビジネスオンライン「真山仁が「最悪」と語る役職定年制」2016/8/10付)
労働者側にとっては「不利益」と感じることが多い制度ですが、
- 大企業の約半数近くが採用している制度で
- 対象年齢の引き下げも目立ってきています
時代のトレンドとしては、拡大方向です。
多くの人が55歳時点で突然減給
スキル・経験を積み重ねていっても、役職定年の対象にならない一定以上の役職(本部長・役員クラス)につくことができなければ、55歳から減給、お役御免です。
日本企業の年功序列というのは、
- 若い頃は安く使うけど
- 年を取ってから若い頃の頑張り(貯金)に報いる
という制度設計だったはずなのに、歳をとってからの待遇も保障しない形になってきているわけですね。
それならば、若い時にもっと給与を貰わないととツジツマが合わないはずなのですが…年功序列と成果主義の悪いとこどりをしてしまっているという印象がぬぐえません。
ただ、営利企業としては人件費を抑えつつ合理的に運営しようという考えなわけですから、当然と言えば当然です。
労働者側としては保障の期待をしても仕方ないので、ここは自助努力で何とかしたいところです。
55歳の減給は1つめの「収入の崖」
サラリーマンは、サラリーマン人生の終わりを迎える前に何度か「収入の崖」を経験すると言われています。
その1つめの崖が先ほどから話題にしている「役職定年」による減給です。
役職定年の前後で仕事がラクになるわけではないというのも運用上の「ダメ」なポイントです。
日本の労働環境は、まだまだ同一労働同一賃金とは言いにくいですからね。
さて、この役職定年の時に、「俺のサラリーマン人生は何だったんだ…」と思う方も多いそうです。
バリバリと働いて30年以上も会社に尽くしてきたにも関わらず、会社からある意味「君はそこまで重要な人材ではない」と突きつけられるわけですから、ツラいのも当然ですね。
- 承認欲求は満たされず
- 減給に伴い生活水準も落とさなくてはならない
というのは何とも希望の持てない話です。まさに崖に突き落とされる感覚でしょうか。
※ちなみに、60歳になると「定年の崖」が訪れます。再雇用で働いても年収は大幅にダウン…そして65歳で最後の崖を転がり落ちると、慎ましい年金生活が始まります。
55歳から減給する非情な制度に振り回されないために
いくつかの方法が考えられます。
成果主義の企業に転職する/独立してやっていく
腕に自信があるのなら、ハナから成果主義の企業に転職してしまう/独立してしまうというのも手です。
うまくいけば、55歳以降も減給されることなく稼ぎ続けることができます。
もちろん、その一方でリスクを負うことにもなりますが。
JACリクルートメントのような「ベテラン向け」の転職エージェントを活用すれば
- 55歳以降も高い給料を維持できる可能性のある会社
- 外資を含め、バリバリの成果主義の会社
を紹介してもらうことができるでしょう。
すぐに転職するのでなくとも、「55歳からの減給に立ち向かうにはどういう会社にいけばいいのか?」「自分が転職するとしたらどういう選択肢があるのか?」を知っておくことは、絶対にマイナスにはなりません。
ちなみに、こういう選択肢があるにも関わらず、年功序列型の企業にとどまろうとするタイプは、
というタイプですね。
役職定年という仕組みを受け入れているということです。
55歳時点で、より給与の高い企業に転職する
55歳までは年功序列型の企業でのんびりと頑張り、役職定年のタイミングで給与を減らさないように転職しようというプランです。
このようなことを狙っている人は少なくありませんが、実際のところなかなかうまくいきません。
この年齢で転職市場で高く評価される人は、社内でも評価されて高いところまで出世している人です。
こういう人は、そもそも55歳になったからと言って減給されたりしませんよね。
例えば、役員まで昇りつめている人に定年なんてないわけです。
収入の分散化を行い、給与減のインパクトを減らす
こびと株.comメンバーの好みはこのプランです。
そもそも、サラリーマン一本足打法だからこそ、役職定年に振り回されてしまうのです。
- 承認欲求にせよ
- 年収にせよ
会社以外の活動領域があれば、会社の出来事だけで一喜一憂する必要はありません。
サラリーマンにしろ、自営にしろ、物事には「良い面」と「悪い面」が必ずあります。
隣の芝は青く見えるものですから、まずは自分の置かれた境遇を最大限生かしながら戦う術を学んでいきたいものです。
- サラリーマンのメリットを享受しながらも
- サラリーマン生活に依存しない
このバランス感覚が重要になるのではないでしょうか。
このブログのテーマは、給与以外に月額20万円(税引後)のキャッシュフローを作ることを目的として、
- 配当収入
- スモールビジネス(ブログ運営)
を育てよう!というものです。
給与以外に年間240万円のキャッシュフローがあれば、役職定年・定年に怯えず、ゆとりを持って日々を過ごすことが出来ると思います。
これが、将来収入の崖を越えるための架け橋になるはずです。
このような仕組みを構築するために必要なことは、とにかくサラリーマン生活の時間を減らすことだと思います。
難しい面もあると思いますが、崖に落とされたくなければやるしかありません。
- 通勤時間を減らす
- 残業しない
- 有給はすべて消化する
残業を辞めて有給取得を推進すると、職場内で「なんだアイツは」という目で見られることもあります。
ただ、デメリットと言ってもせいぜい「その程度」です。
人目を気にせず、自分の理想の生活に向けて舵を切っていきたいですね。
「若いうちから定年のことを考えてるなんて馬鹿馬鹿しい」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、「終身雇用・年功序列」がまさに崩壊しつつある今を生きる私達の世代にとっては、死活問題なのです。
まとめ:55歳から減給する非情な制度への対抗策は「収入の分散」
キーワードは、相変わらず「収入の分散」です。
人口ボーナス期、高度経済成長期を生きているわけではありませんから、自力どうにかしていきましょう!
4つの財布の構築に向けて、引き続き頑張っていきたいと思います。
それではまたっ!
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