30代サラリーマンのみなさん。年功序列について、どう思いますか?
私自身、古き良き日本の大企業で
- 働かないおじさんに、うんざりしたり
- 頑張っても変わらない給料に、どんよりしたり
- 年齢とともに確実に上がっていく年収に、安心したり
しながらのサラリーマン生活を約10年間体験済みです。
けれども最近、この年功序列が崩れ去る気配を感じています。
そんな中、ふと気が付いたんです。
「成果主義になれば給料上がるはず!」とか「もう働かない高給取りおじさんを見なくていい!」とか、はしゃいでいる場合ではありません。
年功序列が崩壊真っ最中のこの時期に30代の私たち、多分一番損する世代です。
この記事では
- 年功序列が今まさに崩壊している事実
- 今の30代サラリーマンが大損する理由
- そんななか、30代サラリーマンがとるべき対策
について解説していきます。
目次
年功序列の崩壊は、現在進行形です
年功序列は、今まさに崩壊の真っ最中です。日本的雇用システムの特徴と言われる「終身雇用」とともに崩れ去ろうとしています。
具体的な事例を見つつ、この事実を確認していきましょう。
相次ぐ大企業のリストラ
コロナ禍以降、多くの大企業がリストラを実施しました。
- ホンダ
- アステラス製薬
- パナソニック
- LIXIL
- オリエンタルランド
- オリンパス
- 東芝
- カシオ計算機 …etc.
名だたる大企業が、どんどんリストラを進めました。
2020、2021年は共に1.5万人超のリストラ数となり、リーマンショックに次ぐ凄まじい規模となりました。
ここ2~3年間の特徴は、好業績企業でもリストラをしているところ。必ずしも「不況で業績が立ち行かず」「倒産寸前なので仕方なく」ではないわけです。
相次ぐ「終身雇用は維持できない」発言
実際、
- 経団連の前会長「終身雇用を前提にすることが限界」
- トヨタ自動車の社長「終身雇用の継続が難しい」
- 経済同友会の代表幹事「終身雇用は制度疲労を起こしている可能性がある」
(参考:日系ビジネス「相次ぐ脱終身雇用宣言、信頼と責任築く経営哲学はいずこに?」)
といった発言からもわかる通り、企業側も終身雇用の維持をあきらめている気配があります。
年功序列&終身雇用のセットは、今まさに崩壊しつつある
見てきた通り、終身雇用は今まさに崩壊の真っ最中です。
そして、年功序列と終身雇用はワンセット。
- 一生1つの会社に勤めるから
- 年齢に応じた給料の支払いに応じられる
わけです。
- 若いうちは働いた分に対して少なめの給料で
- 歳を取っておカネがたくさん必要になったときに多めの給料が保証される
から、つじつまが合うのです。
リクルートワークス研究所の調査によれば、日本企業の内部には400万人もの社内失業者が存在するのだといいます。
こんな状態で、「働きにかかわらず年功序列で給料を払う」仕組みが存続するはずはありません。
年功序列が崩壊中の日本で、30代の私たちが大損する理由
残念ながら、このままでは、今30代である私たちはなかなかツライ思いをすることになりそうです。
その理由を解説していきます。
理由①若い時の頑張りは年功序列で買い叩かれる
年功序列の世界では、若いうちの給料は安く抑えられています。
今の30代が頑張っていた20代~30代前半の頃は、まだまだ年功序列が生き延びている時代。おそらく
といった不満を抱えてきたことと思います。
となってしまっているわけです。
理由②歳をとったら年功序列は崩壊済み。上乗せ給料はもらえない
今まで通り年功序列が続いていくなら、若いうちに安く抑えられた給料は、歳をとってから取り返すことができます。
どこかのタイミングで
という時期がきて、全体として
になり、つじつまが合うわけです。
けれども、年功序列は今まさに崩壊の真っ最中。
「年功序列は終わったんで、成果主義になります。よって、 今の働き < 今の給料なんて認められません。」と言われてしまうわけです。
結局、今後はずっと
が続き、若いころに安く抑えられてしまった給料を取り返す機会は二度とやってきません。
全体として
のままになってしまうわけです。
最初から成果主義の世界を生きていく、今20代前半未満の世代は、
- 若いうちも「今の働き ≒ 今の給料」
- 歳を取っても「今の働き ≒ 今の給料」
- 全体としても「今までの働き ≒ 今までの給料」
何の問題もありません。
ずっと年功序列の世界を生きていく、40~50代以降の世代も、
- 若いうちは「今の働き >今の給料」
- 歳を取ったら「今の働き < 今の給料」
- 全体としては「今までの働き ≒ 今までの給料」
結局問題ナシです。
でも、その間に挟まれた、私たち30代は…。
- 若いうちは「今の働き > 今の給料」
- 歳を取ったら「今の働き ≒ 今の給料」
- 全体としては「今までの働き > 今までの給料」
となってしまうわけです。
オマケ:上の世代と同じ行動をしていると、下手すれば失職
しかも、私たち30代は
「上の世代と同じ行動をしているとヤバイことになる」
というオマケまでつきます。
なんて考えていると、あっさり職を失いかねません。
終身雇用が終わるということは、「社内失業者はホンモノの失業者になる」ということ。
というわけです。
年功序列が崩壊中の時代に、30代がとるべき対策3選
年功序列・終身雇用が崩壊していく中、私は
と感じています。
20代で損した分がどうにもならないとしても、これからの世界できちんと生き抜いていくためには、工夫が必要でしょう。
「なんとなく」今の会社で働いていたら、自分の未来は、目の前の席の「働かない(既に働こうと思っても能力不足になり果てている)おじさん」です。
対策①なるはやで年功序列が崩壊済みの会社に転職する
まず考えられる対策は、すでに年功序列が崩壊済みの環境に飛び込むこと。
早めに成果主義・実力主義の環境に身を置くことで、
- 頑張っても報われない時間をこれ以上引っ張らない
- 早く成果主義に早く慣れる
- 成果主義の中で通用するスキルを身に着ける
ことができるはずです。
具体的には、外資系企業への転職などがわかりやすい例になります。
外資系企業からすれば、年功序列・終身雇用なんてとっくの昔に崩壊していますからね。
※外資系企業への転職を考えるなら、それに合った転職エージェントを使いましょう。外資とのパイプの無いエージェントと話しても、有益な情報は得られません。
具体的なおすすめは、JACリクルートメント。私も実際利用しましたが、「私は外資に向いているか?」という基本的なところから一緒に考えてくれる、超親切&優秀なエージェントさんでした。
転職する際の注意点は「最近リストラをやった日本企業」を選ばないことです。
そういう会社は、今まさに終身雇用から脱皮しようと苦しんでいるところ。まだまだ年功序列は残っています。
さらに、
- 職場はリストラ直後の混乱の中にあり
- 従業員の不満(会社への疑心暗鬼・業務増加への抵抗)が募っている
ので、働きやすさもスキルの向上機会もイマイチの可能性があるからです。
対策②副業を始める
給料以外の収入源を得ることも、重要な対策です。副業でスキルと収入の幅が広がれば、安心感はグッと増してきます。
- 会社員としての生活では出会えなかった人と出会えたり
- 勤め先の業界では身に着かないスキルが身に着いたり
- 収入アップで気持ちに余裕がもてたり
良いことずくめでした。
今は、初期投資を抑えて、カンタンに始められる副業も増えています。
- せどり
- Webライティング
- プログラミング
- ハンドメイド作品の販売
など、インターネットのおかげで、ずいぶん手軽になりましたよね。
「副業って言われたって、どんなのを始めればいいかわからないよ!」という人には、副業図鑑がおすすめです。
パラパラめくってみて気になったものを、まずはスタートしてみると◎です。
対策③資産運用も始める
もうひとつ、給料以外の収入源を得る方法が資産運用です。
私は、今のうちに少しでも不労所得を確保しておきたいと考えて、高配当株投資を行っています。
高配当株投資には、もちろんリスクもあります。
値下がりしておカネが減ってしまうこともあり得ますし、期待していたほど配当金が受け取れない可能性もあります。
とはいえ、リスクのないところにリターンはないというのもの事実。
必要な情報収集をしっかり行い、自分に合った方法であると確信できれば、悪くない選択肢だと思います。
※資産運用に興味がある方は、以下の記事なども参考になさってみて下さい。
まとめ:年功序列が崩壊中の日本で30代の私たちは、対策しないとマジ怖い
今の日本は、年功序列(&終身雇用)が崩壊の真っ最中です。
この状況で30代を迎えている私たちは、
- 若いうちは「今の働き > 今の給料」(年功序列の続いている)
- 歳を取ったら「今の働き ≒ 今の給料」(年功序列は崩壊してる)
- 全体としては「今までの働き > 今までの給料」
というわけで、どうにも損をする世代のようです。
というわけで、
- 年功序列が崩壊済みの会社(外資系企業)に転職する
- 副業を始める
- 資産運用を始める
といった工夫をしてみましょう。
損することが目に見えている&上の世代と同じ働き方はできないことが目に見えている以上、自ら行動しない限り、ジリ貧です。
世知辛い世の中ですが、なんとか安心して暮らせるよう、がんばっていきましょう。
それではまたっ!
※関連記事です。
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